少し前の話だが、田中貴金属工業の調査によれば、金の指輪やネックレスなど使われないまま家庭に保管されている貴金属の宝飾品の総額が約3兆円に上るという。現在、使用していない金、銀、プラチナ製品を持っている女性が82%おり、国内の保有数は推定2億6700万個。金額に換算すると2兆9500億円に達するという。内訳を見ると、金のネックレスが1兆円超で最も多く、プラチナのネックレス、金の指輪と続いた。また、保有者のうち「10年以上使用していない」女性が39%に上り、多くの貴金属が長期間眠ったままになっているという。
アクセサリーをつけておしゃれする時期はもうとっくに過ぎた。大した物はないが、眠ったままだった指輪やネックレスも、これを機に行く先を決めておこうか。
父が亡くなった時、形見分けとして母が姉弟3人に買ってくれたダイヤの指輪。40年前で値段は50万円。そして、小粒ダイヤが10個並んだファッションリングは20数年前にプレゼントされたもの。この2つの指輪は20数年間一度も外したことはない。
少し前まで、ダイヤなど小粒石のトップ付きネックレスが6本あった。うち2本はお祝いに、1本は、青いオパールのトップがお気に入りだったのに、日帰り温泉入浴に行ったとき脱衣所に置き忘れて紛失、3本になってしまった。姪の子ども3人の未来のお嫁さんと親友の女孫、4人にネックレスをプレゼントしようと考えたが、1本足りない。そうだ、今から43年前に買ったPt台のエメラルドの指輪をリフォームしよう。当時の金額は20万円で10回払い、初めて自分で買ったものである。深い緑の美しさに魅せられて買ったはいいが、結晶からできているため衝撃に弱く、もろくて割れやすい。柱にぶつけて少し欠けているし、サイズが合わなくなってケースで眠ったままだ。
昨年末、イオン内のジュエリーショップに行って見積もってもらったら、WGのチェーンで、ちょっとおしゃれなデザインにすると、何とリフォーム代が27万円。デザインをシンプルなものにしても17万円だという。指輪は5万円で下取りするというが、祝い金もいるのにとんでもない。
思案していると、ネットで赤穂市内のジュエリーショップを見つけた。そこは良心的で、リフォーム代7万円、下取りが5万円だという。だが、調べてみると内部にエメラルド特有の傷があるため、取り外しの途中で石が割れる可能性が高いという。うまく取り外せても新しい台に取り付けるとき力が加わると割れるだろうという。ならばサイズ直しでもと思ったが、それも石にヒビが入る恐れがあるという。どうしたものかと、店内のショーケースを見ていたら可愛らしいルビーのネックレスが7万円である。ちょっと惜しいが下取りに出してそれを買おうか、と目下思案中である。
それに、30年ほど前に買った、冠婚葬祭用の本真珠のネックレスと指輪、ピアスがある。が、もう自分があの世逝きに近い年齢となり、この先、人さまの葬儀に出席することがあるかどうか。結婚式はまだ何回かあるのでネックレスは必要だろう。ピアスはもうしないので親友にあげた。指輪はネックレスにリフォームして、お出かけのときおしゃれでもしようか。なんて考えるけど、出不精のババが出かけるのは月に一度か二度。結局、また眠ったままになるのだろう。
勿論 大したものはないのですが、思い出料
くらいにはなるかも・・
娘は一切興味がなく、身につけません。
終活のついでに目ぼしい者はすべて整理したら、あとは野となれ山となれです。
宝の持ち腐れが約3兆円。戦中に金目のものが没収されたそうですが、この3兆円眠らせておくのはもったいないですね。さりとて売り払うことも惜しまれるし…。
最近の若者は安くて見た目のいいアクセサリーを上手に使っていますね。