このところ不景気な話題ばかりで、毎朝、新聞を開くのが嫌になりそうだ。さらに社会面では幼児虐待、少年犯罪など殺伐とした事件・事故の話題が尽きない。また政治では、防衛大臣の失言問題を巡って「辞めろ」「辞めない」で大騒ぎ。あっさり切ってしまえばいいものを、小沢氏への配慮か輿石氏が「辞める必要ない」といえば、野田首相も辞めさせる気はないらしい。あれやこれや山積している課題は先延ばしにして、これで国会は店じまいか、安気なものである。
さて、今日の朝刊3面には、2010年度の国会議員の政治資金収入(資金管理団体、政党支部、企業・団体献金)上位20人の氏名が公表されていた。
やはりというか、小沢氏が3億2863万円でダントツの1位、2位は与謝野氏の2億5416万円で、古賀誠氏、亀井静香氏、平沼赳夫氏と続く。
同じく13面には選挙区別に、衆参両院議員全員の氏名が公表されていた。ビリは100万円から1000万円未満の議員が30人余、1位の小沢氏との桁違いの差は“人生いろいろ、政治家もいろいろ”の感を深くした。
それはそれとして、先月30日に公表された昨年の政治資金収支報告書からはあきれた使用例が多々見つかったという。
◆岩本司農林水産副大臣の「岩本つかさ後援会」は、64件あった「交際費」のうち35件と半数以上が、高級クラブやキャバクラ、ディスコなどの支出。「組織拡大費」名目でもキャバクラの支出が1件あり、支出総額は約85万円に及んでいるという。
◆前田武志国土交通相の「前田武志会」は大阪・ミナミのスナックの飲食代を組織対策費に計上した。また前田氏が代表の「民主党参議院比例区第48総支部」でも、同支部の関係者が打ち上げで利用したキャバクラ代が計上されていたという。
◆山岡賢次国家公安委員長の「賢友会」は、高級陶磁器ブランド「ロイヤルコペンハーゲン」のデンマーク本店で、6万5985円分の贈答品を購入。商品名や贈り先は不明だという。
探せばまだまだあるだろうと思うが、こんなセコイ真似を堂々と収支報告書に記載するとは厚かましいにもほどがある。
ところで、今やあまり名前も聞かれなくなった麻生太郎元首相だが、タダの議員になっても相変わらず高級ホテル、料亭通いは続いているようである。(日刊ゲンダイ2011年12月1日掲載)
【11月30日公開された10年分の政治資金収支報告書によると、麻生太郎元首相の資金管理団体「素淮会」が、年間の会合費として総額2000万円以上を計上していた。
1日で10件以上、金額にして200万円超の会合費が記載されている日も複数あった。すべて掛け持ちで出席したワケではないだろうが、スゴイ政治資金の使い方だ。
支払先は、帝国ホテルやホテルオークラなど都内の高級ホテルのほか、銀座や赤坂の料亭やクラブばかり。高級焼き肉店の「叙々苑 游玄亭」もお気に入りのようで頻出。ミシュラン3つ星の「すきやばし次郎」などの名前も散見される。締めて年間の会合費は約2260万円!
これだけ散財しても、庶民の暮らしが潤うような政策を実現させれば文句もないが、今や麻生は元首相の肩書しかない政治家だ。ハッキリ言って、クソの役にも立っていない。
麻生は首相在任中、連日の高級ホテル・バー通いを批判されると、「警備のことを考えるとホテルのバーが安全で安い」と開き直っていた。首相の座を離れて警備上の問題がなくなっても、ホテル通いは変わらない。野党暮らしでヒマになって、ますますグルメ三昧に拍車がかかったか。
時間とカネが有り余っているなら自腹で飲み食いすればいいのに、支払いはほとんど政治資金なんて。金持ちほどセコイというのは本当だ。】(原文どおり)
国民ばかりに負担を強いるのでなく、政党交付金の見直しも当然のことだろう。世の中がどんなに不景気でも、政治家たちのところだけは不景気風も通り過ぎてゆくのだろうか、まったくあきれた話である。
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