赤いリンゴに 口びるよせて
だまってみている 青い空
リンゴはなんにも いわないけれど
リンゴの気持は よくわかる
リンゴ可愛いや 可愛いやリンゴ
リンゴを見るとこの歌を思い出す。1946年1月に発売された「リンゴの唄」で、作曲・万城目正、作詞・サトウハチロー、歌手・並木路子。戦直後の日本において最初にヒットした流行歌だと言われている。私もよく歌ったものだが、1番の歌詞しか覚えていない。
私はリンゴはそれほど好きではない。頂きものなら食べるが、買ってまで食べたいとは思わない。多分、家が貧乏だったからあまり果物を食べさせてもらえなかったからかなあ。リンゴだけでなくどの果物でもそうなのだ。まあ高くて手が出ないからでもあるが…。
今から70年も昔のこと。当時、母の実家は叔父夫婦が八百屋を営んでいた。私たち姉弟は学校が休みになると叔父宅で過ごすのが恒例となっていた。
ある冬のこと、仕入れたリンゴを店頭に並べる手伝いをした。そのころリンゴはすくも(もみ殻)がいっぱい入った木箱の中に埋められていて、その中から1個ずつ取り出して、つやが出るまで丁寧に磨くのである。今でもよく覚えている。リンゴを磨いているとき、通りすがりの女性客が「そのリンゴください」といくつか買ってくれた。なんだかうれしくなって、よりリンゴ磨きに精を出したことを…。
当時、リンゴは品種によって違いはあっても1個5円とか10円で買えたと記憶している。リンゴを入れた木箱は「リンゴ箱」と言って、苦学生が勉強机の代わりに使用したり、きれいな布や紙を貼って収納箱にしたり、割と重宝された。今では高級なリンゴは1個ずつネットに入っているし、傷がつかないようにエアー緩衝材と一緒にりんご出荷用段ボールに入れられているとか。
最近、毎日リンゴを食べるようになった。知人から大きなリンゴを2個もらって持て余していたとき、ふと思いついて朝食のサラダに入れてみた。きゅうりのスライスにハムとチーズ、それにリンゴを小さく切って、和風ドレッシングで和えたらおいしかった。
夕食時にも、スライスしたリンゴにヨーグルトをかけて食べたら、これがまたさっぱりしてうまい! いつの間にか癖になってリンゴがなくては物足りなくなって、コープでいつも注文している。
リンゴも高くなって、今では安いものでも1個150円する。が、値段は高くなったのに味はイマイチ。品種によって違うだろうが、最近のリンゴは皮が硬くて身が柔らかい。硬くなくてはリンゴではない。甘さと酸っぱさが程よく交じり合って、嚙んだときサクッとした歯ごたえがあるリンゴ、そんなリンゴが食べたい。
20年くらい前か、信州に行ったときリンゴ園の前で、収穫したばかりだというリンゴを買ってかじりついた。うまい! リンゴがこんなにおいしいと思ったことはなかったなあ。
1個何百円もするリンゴならおいしいのだろうが、サラダにするにはもったいない。ああ、かなわぬ夢だが、値段を気にしないでおいしいリンゴが買える身分になりたいなあ!
この歳になると立て6つ割りにして
少量の蜂蜜かけてレンジで10分
「林檎煮」は優しい甘さで口当たり良いジャム代わり。冷蔵庫で3~4日ならもつので重宝しています。
1日1個のリンゴで医者知らず」とヨーロッパの格言
果物のなかでは安価なほう、可愛がってあげましょう
子供のころは皮ごとかぶりついていました。皮と身のあいだに栄養があるとか、皮をむいて切って食べるのがお上品な食べ方だとか、いろいろ言われます。最近のリンゴは皮がかたくて、口の中に残るのが気になりるので仕方なくむいて食べます。
リンゴ狩りに行くと皮ごと食べます。新鮮なリンゴは皮ごと食べてもおいしいのですね。
ドレッシングやヨーグルトをかけて食べるとリンゴの本当の味はわからないから安物でもいい。昔の安い値段を知っているので、最近の果物の高いことにびっくりします。
韓国ドラマをみていると、さほど裕福とは思えない家庭でも食後に果物を食べるシーンをよく見ます。それもいろいろな果物を切って大皿に乗せて、韓国は果物が安いのかしら?
子どものころに叔父の家で白桃やマスカットなどよく食べさせてくれたので一応味は知ってますが…。何もかも高くなったけどバナナだけは相変わらず安いですね。