いろはにぴあの(Ver.3)

ピアノを趣味で弾いています。なかなか進歩しませんが少しでもうまくなりたいと思っています。ときどき小さな絵を描きます。

音楽を言葉として読んでほしい

2011年01月14日 | ピアノ・音楽
 『音楽の聴き方』備忘録のためまた引用です。ネタばれになりすぎないようにほどほどにしないといけませんが。今日は手短に行きます。

 著者は知人の作曲家に「演奏家に最も強く望みたいことは何ですか?」と尋ねたそうです。著者が期待した答えは「自分の曲はせめて音を間違えずに弾いてほしい」とか「出来れば少しでも見栄えよく仕上げてほしい」とか「私が表現しようとした内容を理解してほしい」という答えでした。しかし彼は、まったく予想外、しかし言われてみればもっともな希望を口にしたそうです。それは

 「音楽をきちんと言葉として読んでほしい」

ということでした。

たとえば「おんがくをきちんとことばとしてよんでほしい」という文は「おんがくを、きちんと、ことばとして、よんでほしい」と読んでほしく、「おんが、 くをき、 ちんとこと、 ばとし、 てよんでほ、 しい」とは読んでほしくないということです。音楽でいうとベートーヴェンの運命の冒頭の「ダダダダーン」は意味ある一つのまとまりとして感じられるが、「ダ」だけでは何のことか意味不明です。つまり「ダダダダーン」は意味を持った文節としてとらえられるのでまとめて読んでほしい、ということです。


 明日本番の方たちや試験の方たち(試験の方たちはあまりこのブログを読んでいないと思いますが)、がんばってください!