川越のことを書いたので、一気にここまで行ってしまいましょう。一昨日、昨日とフィギュアスケートの全日本選手権を見ました。手に汗握りながら見ていましたが、本当に見事でした。男子では3位の羽生結弦君、すっかりサマになってました。どこかの騎士みたいでした。高橋大輔さん、転倒が残念。緊張してしまったのでしょうか。本人は悔しそうでした。女子では浅田真央ちゃん、さすがです。落ち着いて演技していたと思います。いつも向上心を持ちひたむきに努力を続けていてすばらしいです。村上佳菜子ちゃんは惜しかったですね。今後に期待です。また個人的に、4位だった今井遥ちゃんを応援したい気持ち。アメリカで佐藤有香コーチのもとで地道に練習を積み重ねてきたのが伝わってくる演技でした。真央ちゃんの直後で堂々と演技していたのも立派。発展途上と言われているが今後が楽しみです。
フィギュアスケートの演技を見るときはどきどきします。ここで失敗しないように、と祈るような気持ちで見ています。ジャンプが近くなりそうになると、成功しますようにと一瞬思い、無事に着氷できたらほっとします。そして、その見ている観客の気持ちを解説委員が中継しています。もちろん内容も演じる人たちのレベルも全く違うのですが、このときにの心境は、ピアノの自分の本番の心境にも近い気がしました。難所の前になると、ここで転ばないようにうまくいくように、と思います。そして難所を通り過ぎるとホッとします。そしてホッとした状態で、このままうまくいきそうだなんとか持っていこうと意識化したりすると、思わぬところで間違えたりします。自分の心境を実際に解説できそう、というような思いになったりすると、集中力が欠落してアウト、ということもかなりあります。
スケートでは解説者がジャンプのような難易度の高い技の前では「うまくいくように」と励まし、うまくいったら「成功」とほっとしたように解説します。ピアノでもついついそのような心境になるのですが、少なくともピアノでは、瞬間瞬間ごとに聴き手にとってはそのような実況中継の解説はありえないなあ、と。