大好きなジブリ映画―――それなのに、この「耳をすませば」は一度も観ていませんでした。
このたび、初めてこの映画を観て、あんまり素敵な物語なのに、ドキドキ。う~ん、今まで知らなかったなんて、何てもったいないことしてしまったんでしょう。
ちょっと、後悔……初公開されたのは、20年前らしく、当時は私も若い女性だったのですが、宣伝用のポスターを見て、「これってジブリ的じゃない。何か少女マンガの青春モノみたいじゃない」と興味をひかれなかったのです。 ああ、馬鹿だったなあ。
ジブリアニメの中で、一番大好きなのは、「コクリコ坂から」と「思い出のマーニー」なのですが、この「耳をすませば」もあわせて我がベスト3になりそう!
さて、この映画。私が知らなかっただけで、多くの人々に愛されている名作なのだそう。ストーリーも、ファンタジックな香りがありながら、思春期の甘酸っぱい心情が心にくいまでに描かれているのです。 主人公の女の子、雫やバイオリン作りの職人を目指す聖司君のキャラが魅力的なこともさることながら、舞台となった多摩一帯の風景描写が素晴らしく、目が画面に釘付けになってしまいました。
高台の住宅地や豊かな木々、怖いほど急な階段の下には、緑に包まれた図書館があったり…と、町を描く映像の綺麗なこと! 絵の線、空の色、影の陰影――アニメでここまで繊細な表現ができるのは、さすがジブリならでは。
雫の家族が暮らすのは、低層アパートの一つ。コンクリートの建物や真ん中についた暗い階段、窓の外に干された洗濯物といったディテールは、昭和の終わりころまで良く見られた住宅です。私の子供時代のクラスメートが住んでいたのも、こんなアパートでしたっけ。
ちょっと陰気な照明や、狭い部屋。ゴタゴタ物が置かれた室内やお世辞にも綺麗とは言えないキッチン―――とっても生活感があふれていて、何だか郷愁を感じてしまいました(何と、雫は大学生の姉といまだに二段ベッドでねていたりするのです)。
物語は、本好きの少女雫が図書館で借りてくる本の後ろについている、図書カードに「天沢聖司」の名前を発見することから始まります。何冊もの本にはすでに、彼の名前があるのに興味を感じた雫。 そして、ある日、図書館で働いている父親にお弁当を持っていくために乗った電車で出会った不思議なネコをつい、追ってしまうことに。
行き着いたのは、「地球屋」と看板がある奇妙なお店――そこは、聖司の祖父が営んでいるお店で、バイオリンの楽器を作っていたのです。
どうですか? この魅力的なストーリー。 地球屋の建物から広がる眼下の街の風景、店内に置かれたバロンという猫の人形、バイオリンの楽器を作る聖司君。人が夢見る、ステキな物語のエッセンスがあちこちにあって、胸がいっぱいになってしまいそうなほど(ついでに言うなら、私はアナログな時代の人間なので、図書館で借りた本の裏に、図書カードが入っていて、今まで借りた人たちの名前が書いてある、というシーンに『そう、そうなのよ』と叫んでしまいたくなるのです)。
バイオリン作りの職人を目指す聖司君は、イタリアのクレモナへ留学することになり、作家を夢見る雫は物語を書くことに―――二人の物語は、まだこれから始まったばかり。
できたら、続編も観たいくらいですね。
こんな片隅の、ひとり言みたいなブログ、一体どんな人が読んでくれるのだろう、と思いながら書いているのですが、ルーさんのような、趣味が似通った人がおられたということが、とてもうれしい!
でもコメントを続けて読んで、思わずドキリ。ご病気の手術をされたばかりなのですね・・・。本当に、大変な時間を過ごされたと思います。 病気は、人になかなかわかってもらえない苦しさや孤独感がある反面、人の温かさが身にしみて感じられたりしますね。
今、お体の調子はいかがですか? 早く、ルーさんのお好きな銀座の椿屋茶寮で、お茶を楽しまれたり、ジブリ映画を観たりできると良いなあ、と心より願っています。 もしよかったら、またルーさんの近況を教えてください。お話させていただけたら、幸せです。 どうぞ、お体を大切に。
去年、初めてコメントを頂いて、その後どうされたかが気がかりだったので、もう一度コメントを頂けてうれしい……と思いつつ、文面を読んであれっ?
また大変なことが持ち上がったのですね。
ご主人が倒れられた、との事……御心労は大変なことだろうとお気持ちを察します。
私も、この年齢に達して、命というものの有難さ、今自分が生きているということ自体が、奇跡に近いほどではないかということが、しみじみとわかるようになってきました。
どうぞ、ご主人が一刻も早く、意識を回復されるよう、ルーさんも、エッセイやフランス語(私も、若い頃、フランス語にトライしましたが、中級レベルで終わってしまいました)など、新しい世界への扉を開く楽しい日々が、続かれるよう、遠くから祈っております。
本当に、またお会いできたら素敵ですね
おかげ様で、4月のCTは、異常なしでした。転移していなくて、ほっとしました。半年生きのびられると思いました。次は、10月です。
ノエルさんとお知り合いになれたのは、この「耳をすませば」のおかげです。ジブリで1番好きなアニメです。
先日、書かれていたシャルル・ボワイエは、おっしゃる通り「うたかたの恋」に出演していました。ところで、ノエルさんのお庭は、お綺麗ですね。草取りが大変ですね。
夜分遅くお邪魔して、申し訳ありません。
おやすみなさい。
肌寒い日が続くなと思ったら、この数日で急に暑くなり、もう梅雨入りなのだとか……季節だけは、目まぐるしく変わってゆきます。
ルーさんは、この間の定期検診が異常なしだったとのこと――本当に良かったです!!
コロナのニュースばかり見ていると、思わずため息が出てしまいそうですが、それでも、日々の中にはホッとできることがあるものなのですね。
「耳をすませば」は、私も好きです。また、今度観てみようかな。
それでは、どうぞお体に気をつけてお過ごし下さい。
いつか、お会いできたら幸せです。
ノエル
お体に気をつけて。ブログを読ませていただき、昔を思い出しております。
「俺たちに明日はない」やレストランのキャンティ。また、コメントさせていただきます。
本当に、遅くごめんなさい。
コメントを本当に、うれしく読ませていただきました。ルーさんは、今頃どうされているだろう、と時に思っていたりしたので。
「耳をすませば」は、私も好きな映画ですが、モデルとなった土地が、本当にあるとはしりませんでした。やっぱり、神奈川とかそのあたりなのかな?
主人公の家族が住む社宅みたいなアパートーーいかにも昭和の頃という感じで、とても実感がありますよね。
お母さまの介護やご主人との面会もままならないとのことですが、私の方も両親が八十代となり、愛犬もこの夏11歳という老犬となり、毎日なんだか気ぜわしく過ごしています(だから、ブログを書く余裕がない、というのはもちろん言い訳なのですが)。
コロナがひどく、なかなか遠出もままならない日ですが、ルーさんもどうぞ、お身体に気をつけて。
私も、暑い夏を乗り越え、ぼちぼちブログを再開しようかな、と考えています。
それでは、またお会いしませう☀