1日でインプラントに歯を装着して、審美と機能を回復させる即時荷重治療は、殆どの場合、全顎的な治療であり、部分的な即時荷重インプラント治療を専門的に扱っているのは多分私くらいのものでしょう。
なので、私は日本で行われている即時荷重インプラント治療での現状認識で、非常に不勉強であり、正確に把握出来ていなかった、と昨日反省させられました。
と言うより、正直びっくりしてしまった、と言うのが本音です。
その知見に基づいて、忌憚のない私見を書かせていただきます。
私は、全顎的即時荷重インプラント治療の基本は総義歯にある、と考えています。
何故かと言えば、歯が1本もなくなってしまわれた患者さんを、ずっと昔から救って来たのは”総義歯治療”だからです。
機能と審美を回復させ、患者さんの精神的な苦痛までも考慮して、患者さんの現状に配慮して出来得る限り若さを取り戻せるように美しく修復するのが”総義歯”だ、と私は師匠に叩き込まれて来ました。
何もない、歯が1本もない空間に歯を並べて差し上げて、唇との関係、頬との関係、顔の下半分のボリュームの回復、若さを回復させて差し上げる、それは芸術的な治療行為であり、決して医療人側が独り善がりで創るものではなく、必ず患者さんにもご協力いただきご意見をいただいて出来得る限り再現して差し上げる、と習いました。
言うなれば、歯が1本もなくなってしまっても、総義歯の専門家と自称出来るレベルに到達しているなら、その患者さんとお会いして、お話とかを伺ってその状態を拝見しているうちに、この方のお顔にはこう言う感じで歯が有ったら良いんじゃないか？と具体的にしっかりと思い描ける能力を身に付ける、と言うことです。
これは、全顎的修復を行う時の医療人が修得すべき最低限のレベルである、と私は明言します。
つまり、総義歯で在ろうと、インプラント支持型の人工歯であろうと、患者さんのお顔に合わせた個性の活かされた歯列の位置関係、顔の下半分の創造は一緒、でなければならない筈、なんです。
分かりますでしょうか？
そうなると、総義歯治療の専門家である私とかは、時にその患者さんが今入れている総義歯がお顔に合っていない、お年寄りくさく見えてしまう、具体的に言えばしょぼくれてしまってボリュームが不足している、皺が沢山出てしまって凹んで、くしゃオジサンみたいな状態である、と診断した場合には、意図的に治療用義歯を10㎜以上噛み合わせの高さを上げて、その状態で顎の関節の落ち着く位置を見付けて定着させ、その状態で下半分のお顔が綺麗な膨らみ、若かりし頃のような唇、頬、首筋の状態に戻すようにしたりするんです。
もし、インプラントで修復するとしても、このステップは決して欠かせません。
何処まで蘇らせられるのか？を精密にシュミレーションして、インプラント植立、即時修復（義歯）装着、に当たっては、その診断に基づいて、一気に回復させることもするでしょう。
そんなことしたら、顎が噛めないんじゃないか？と一般の方は思われるのかも知れませんが、それは昔歯があった時に大き過ぎる食べ物くわえて苦しい思いをしたことから来る誤解です。
私とかがしている10㎜以上挙げる、と言う治療行為は、その患者さんが本来持っていた骨格の状態に戻して差し上げている、と言うことなんです。
人は歯を失い続けると、どうしても噛もう噛もうとして顔を潰す状態にしてまでもぶつけようとするんです。
それを続けていると、骨格の方にまで影響が及び、段々顔の下半分がボリューム自体が少なくなり、歯がないことと合い間って、年寄りくさい状況に成って行ってしまうんです。
それを加齢に応じて、綺麗に歯があったらこう言う状態だったんだろうな、と言う所まで回復させて差し上げる、と言うのが正しい理解です。
総義歯であろうと、インプラントであろうと、マテリアル、使っている材料が違うだけで、目指すゴールのイメージは同じでなければおかしいんです。
だから、私は、即時荷重の全顎的仕事をしたいなら、絶対に総義歯を修得すべきである、と強く主張するんです。
そうでないと即時荷重出来たけれど、噛めない、見た目も悪い、舌感も口腔内感覚も嫌だ、と言う状態になりかねないことでしょう。
言いたいこと、書きたいことはもっともっと沢山ありますが、今日はこの辺にして置きます。
又叱られると思いますので・・・
私は、即時荷重インプラントの先駆者、パイオニアの一人として正しい治療、チャンとした治療を広める為に頑張ります。
因みに、蛇足ですが余りにも成績が悪いと言うことで、かのマロ先生は歯科医の資格を国から剥奪されている、と聞き及びます。
患者さん側も、こう言う正しい情報をチャンと昔からの流れに沿って理解いただくなら、道を誤ることもなくなるでしょう。
何度か書いていますが、歯医者で手術を勧められた時には、このブログに乗っている写真をプリントアウトして持って行って、こう言う治り方になりますか？と確認してから手術受けることを決めて下さい。
どのような手術であっても、です。
下顎の親知らずの抜歯、特に骨に埋もれているものの抜歯は、腫れたり痛んだりして患者さんが辛い思いをする代表例です。
だから、私自身の手術の術後をこうして公開しています。
下顎の親知らずの抜歯で、ここまでのことが出来る、と確約してくれる先生であれば、腕に間違いはない、と個人的責任でお約束します。
そう言う先生の元で、インプラント手術、歯周病再生手術、骨造成手術等を受けて下さい。
それが、あなた自身であなたを守る、守れる唯一の方法です。
本当に、ダメージのない低侵襲手術、サムライ法を私は広める為に頑張ります。
歯周病、歯根破折で骨がないから直ぐにインプラント出来ない、と言われてがっかりしている患者さんは、一度ご相談にお越し下さい。
昨年から始めたゲンちゃん先生のインプラント寺子屋、今年も5月から始めています！
途中参加も大歓迎です。
期日は5月15日から、6月12日、7月17日、8月21日、9月25日、10月23日の全6回です。
時間は3時から6時、参加費は5000円昨年と同じ、据え置きです。
単発でも参加可能です。
場所は以下です。
http://www.anshinkaikei.co.jp/access.html
今年は昨年とは又違った切り口で、インプラント治療を具体的に自分のモノにするノウハウを詳細に語り尽くします。
更には、3月シアトルAO、恩師ラム先生の来日セミナー開催、6月フロリダDentalXP、9月サンフランシスコAAP、10月横浜国際歯科大会と全てに参加して、世界の最新情報も網羅してお伝えしちゃいます。
そして、更に更に11月8，9日には復活したフローラルインプラントセミナーで、水口先生達と組んで土日1.5日実質2日間の濃密なセミナーも開催します。
こちらの受講費も28000円位を予定しており、中身はここまでして良いの?と言うほどのモノを詰め込んであります。
全て、何処のメーカーにも組しない、本当に開業医の開業医による開業医の為のインプラントセミナー、を行います！
インプラント業界全体を良くする為、歯科業界全体のイメージを良くする為、貢献する活動を一所懸命に行いたいと思います。
志のある先生、是非ご参加下さい！
手術は怖い、腫れるのは嫌だ、長く辛いのは耐えられない、歯がないなんて有り得ない、そう言う強い願いのある方こそお越し下さい。
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松元教貢即時荷重インプラント専門書著者 @mgenchan