本日は、この患者さんの上下の抜歯をさせていただきました。
女子高生です。
左側ですが、咬むと痛む、と言うことでお父様のご紹介で私の元に来られました。
そして、春休みを利用して抜歯をしてしまいたい、と言うことで今日抜歯させていただきました。
私は常日頃から、パノラマレントゲン写真を拝見し、このような親知らずを発見すると、これは抜いてしまった方が良いですよ、と説明をしています。
その最大の理由は、手前の歯がぶつかられていることでそこの部位が虫歯になるし、歯を支えている骨、歯茎が溶けてしまって失われ、やがて歯を失う危険因子になるからです。
そうして、この歯が駄目になることでお口全体の崩壊が始まる、と悪循環の始まりになってしまうからです。
しかし、この患者さん位の若さで抜歯してしまうなら、当然手前の歯の後ろ側に虫歯も出来ていませんし、骨や歯茎の破壊も起きていません。
しかも、親知らずが歯列全体を押すことで、歯並びが悪くなる危険性をあったものを取り除くことが出来ます。
つまり、この歯があっても良いことは一つもなく、悪さする可能性ばかりが残り、抜歯すれば、悪くなる因子がなくなり、後々の憂いがなくなってしまうんです。
骨・歯茎が綺麗に再生して治り、手前の歯が虫歯になる可能性も減る、そう言う利点を最大限享受出来るのが、女性ならこれ位の年齢、男性ではこれより少々遅くなる位、でしょう。
なのに、現状の歯科業界でも、患者さんの認識でも、取り敢えず痛みがないならそのまま様子を見ましょう、と言うスタンスなんです。
その大きな理由は、歯科医側は、とても難しい手術で抜歯するのが難しく、お口の深い怖い部位であるくせに、抜歯した後腫れたり痛んだりして患者さんからの受けが良くない、と言うことがあるでしょう。
患者さん側からは、勿論、世間の噂で腫れて痛んで寝込んだりする、とか大変な思いをする。痛くもないのになぜ抜かなければならないんだ、と言うことでしょう。
そして、もしかしたら悪くならないで一生過ぎるかも知れない、と患者さんも医療側も考えている所があるのです。
しかし、今の人類、日本人は顎の大きさと歯のバランスが崩れて来ていますから、親知らずの問題はかなり高い確率で発生する、相当の比率で起こる、と言い切っても間違いはない、と思っています。
今回抜かせていただいた患者さんの様な親知らずは、絶対に早いうちに抜歯した方が良い、と私は断言します。
それには、患者さんにも抵抗感なく、医療側の意識も変えられる低侵襲な抜歯術を広めることが鍵になる、と私は考えており、その為に、一所懸命に技術の向上、伝道をして行こう、と決意しております。
一切包み隠しません。
今日の患者さんがどうであったか、キチンとご報告します。
本気で親知らずの抜歯を腫れず痛まず低侵襲で抜歯したい方は、ご相談に来て下さい。