今月末IOM例会で横山先生が講演されます。
往診歯科医療を長くして来られた先駆者で、総義歯始めとする義歯治療、高齢者歯科医療の大変な実力者です。
他では聴けない、お役に立つお話が聴けますので、是非皆さんお誘いの上ご参加下さい。
宜しくお願いします。
昨日の日曜日、CHP研修室をお借りして、インプラント寺子屋博多編をやらせていただきました。
インプラントの本当の話、即時荷重インプラントの話、抜歯即時植立インプラントの話、総義歯の話、低侵襲外科の話を時間の限りさせていただきました。
まだまだお伝えしたいことが沢山あるので、次回11月10日の日曜日にお話されていただきます。
AAPシカゴから帰国直後ですので、その話もお伝えできるかと思います。
私は、より低侵襲で、より早く、より楽に治せる技術の伝道をしたい、それによって患者さん、業界に貢献したい、と志を立てています。
私自身も発展途上の者でしかありませんが、一緒に学び、一緒に向上して行く仲間を集って寺子屋をさせていただいています。
寺子屋は、私の命のある限り続けて参ります。
話を聴いてみよう、と思っていただける方、是非お越し下さい。
世界のクインテッセンスはこんなに薄い。
日本のはメーカーの宣伝が沢山、だからやたら厚い。
メーカーが宣伝してれば、それに配慮した記事にならざるを得ない。
学問の世界とは違う、と言わざるを得ない、と思いますね。
日本のクインテッセンスも、宣伝なしにして、書ければ良いのですが…
歯科医療は、医療オンリーの仕事ではありません。
治せば良い、治れば良い、と言うのは大前提で当たり前のことで、ここに歯冠補綴、修復物の美しさ、芸術品のような美、審美が強く求められる仕事です。
たった1本の歯を人工的に造り上げる。
そこに、機能と審美が強く求められる、と言うことです。
患者さん側からしたら、専門家がする仕事なんだから自分たちの満足する治療してくれて当たり前、と思われるのでしょう。
しかし、そこには歯科医1人1人の美的センス、感覚があり、更に患者さん1人1人の美の好みが加味されて、単純な作業では達成できないものなんです。
ある患者さんが、当院でインプラント治療を受けられました。
インプラント治療は初体験で、生意気ですが、当院の治療が今後この患者さんの基準となるでしょうから、転居されたりしてしまったら、後を受ける歯科医院は大変だろうな、と思います。
そんな話はどうでも良いです。
インプラントが無事に骨と生着して、セラミックの型取りになりました。
で、良く見ると手前とか後ろの歯の修復物も2次カリエスになってしまっていて、これは拙いな、と言うことで、一緒に治させていただくことになったのです。
それで、真ん中インプラント、両脇天然歯で修復するので、まず綺麗に仮歯をプラスティックで作製して、歯並び、噛み合わせ、お口の中に入れて舌とか頬の触り具合とかを試しましょう、と説明をしました。
そうしたら、患者さんが驚いて、型取りして直ぐに歯ができて終わりじゃないんですか?と言われたのです。
逆にこれには私の方がビックリしてしまいました。
いや、技工士さんは模型しか診ませんから、お口の中の情報をできるだけ多くお渡しして、それで良いものを作っていただかないと、と説明をしたんです。
私の話を聴いて、患者さんが、そんな治療初めてです、と言われたので、、私は又驚いてしまいました。
何故かと言うと、その患者さんのお口の中には、これはお金掛けてるだろうな、と言うセラミックの治療が何本も為されていたからです。
模型だけ見て作るモノでは、私(マツゲン)は心配なので・・・私は一度入れたら10年20年と使って欲しい、と思ってますので・・・とちょっと前の先生に悪口になってしまいかねないな、と思いながら理由を話しました。
そうですよね、そうした方が安心出来ますよね、と患者さんが目をキラキラさせて喜ばれたので、私もホッとしました。
で、3本並びで歯並び、噛み合わせ、頬とか舌の当たる感じとかを慎重に気にしながら、綺麗に仕上げて、じゃあこれで使ったいただいて、OKいただきましたら、それを複製する形で技工士さんに仕上げていただきますね、とお話したら、とても喜んで下さいました。
そして、治療が終わり、診療台を降りる時に、その患者さんが私に向かって、さすがですね、ご紹介いただいて良かったです、細かなことにまで考えられてるんですね、とお褒めの言葉をいただきました。
いやいや、ごく普通のことをしてるだけなんですよ、だって、新しく入る歯は患者さんの身体に一部となって長く使われるんですから・・・いい加減に作れませんから・・・と私はお返ししました。
こんなことがいつものように昨日もあったんです。
本当は、当たり前のことをしているだけ、だと私は思っています。
でも、それで細かなことまで気にしてくれてる、と言われるのは、この業界の問題点だ、と思います。
だから、最初に書いているように、ただ治せば良いとか、治れば良いとか、ではない、芸術品を魂を込めて造り上げる、と言う感覚を、業界に向かってお願いしたいです。
歯の形一つとっても、局面の曲がり具合とか、溝一つ造ってもそのくねり方の感じとか、咬頭の盛り上がり方にしても患者さんの個性に合わせるとか、細かなこだわりを一つ一つ大事にして修復物だ、と全く分からない仕上げを患者さんにプレゼントして欲しいのです。
それが、私の仕事のこだわりで、だから、手術後の美しさ、お顔が変化がない綺麗なままであること、腫れないこと痛がらせないこと、にこだわっているんです。
こんな治し方を常に提供したい、と心から願っています。
お顔の状態は手術翌日で、腫れもないし痛みもない状態です。
勿論、インプラント修復は、私の手術なので抜歯即時荷重インプラント、です。
治った後の写真では、頑張った感じで自然にできてる、周りに合ってカモフラージュされている、と思います。
で10年以上経っても、下の写真のようだと嬉しいですね。
どこがインプラントか、患者さん自身良く分からない、とまで言って下さってる状態です。
細かな所に神は宿る。
そこを大事にして欲しい、と切にお願いして、今日のブログを閉じます。
PS:忘れてました・・・私には髪は宿ってません、悪しからず・・・