
久し振りに「山野草らしい山野草?」。と、いいたいところだが、庭の一角で育っているもの。カミさんがお茶の先生から株分けしていただいたもの。真冬に、地中から吸い上げた水分が茎の周りで凍り、それが霜柱状に見えることから名がついている。
「シモバシラ」はシソ科の多年草で、関東以西に自生する。当家の庭でも「どんどん増えてしまう」そうで、現在は2箇所に分けられている。背丈は70センチほどで、夏の終わりごろに白い小さな花が重なり、雄シベが少し長く、突き出ている(穂状に見える)。茶花に使うという地味な花だが、ちょっと変わった名前から、よく知られた存在のようだ。ただし、野生で自生しているものはまだ見たことが無い。
地上部が枯れた後でも、地中の根は活動しており、茎に水を送る。これが凍って霜のようにつく(写真)。霜柱とは感じが違って、フンワリとしている。「雪寄草」の別名もあるようだが、その方が合っているかも知れない。根が凍ってしまうと、霜柱はつかなくなる。また、フンワリ見える霜柱は日が当たると簡単に消えてしまうので、早起きした方が確認しやすい。