
「ニセアカシア」マメ科
“ワァ~、どんぐりの雨、どんぐりの雨だよ~”数人のかわいい子供達が、天から降ってきたおびただしいどんぐりに、歓声をあげる。数日前、晴天だった空が、午後には雲行きがあやしくなり、あっという間に、木々は強風にあおられ、すさまじい葉音をたてはじめた。多少の恐怖感もあったが、色とりどりの葉が舞っている美しい光景は、まるで、映画のワンシーン。夢中でシャッターを押していると、突然どんぐりが天から降ってきた。ほんの、一時だった。そして、幼い子供の、どんぐりの雨の声。その感性の素晴しさに感心した瞬間だった。もちろん、すぐに、本物の雨も降って来てしまいました。
変なものが、枝からぶら下がっている。なんだ、なんだ~、近づいて確認。ニセアカシアの木。こんな黒い鞘、見たのは初めて。ねじれたり、曲がったり、面白い形をしている。ニセアカシアは、高木。20~25メートルにもなる。5月頃には、垂れ下がった枝に、小花をたくさんつける。この花を天ぷらにして、季節の香りをたのしむ。サクッとして、舌ざわりは良いけれど、花を食べるのは、何だか気がひけた思い出がある。