The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

『マルロー警部のフランスさすらい事件簿』放送日等追記

2023-09-30 | 海外ドラマ
”Capitaine Marleau"

2014年(pilot) ~2021年: フランス

以前コチラで第一報をご紹介したドラマですが、放送日、追加情報等が出てきましたので追記致し
ます。

先ず、AXNミステリ―(新”ミステリ―チャンネル)にての放送は、
2023年10月15日(日)pm4:00~放送 (全5話)

以下は番組公式案内から一部

【フランスで700万人が視聴し、世界中にファンを持つ人気シリーズ!
マルロー警部は、風変わりな外見の裏に、研ぎ澄まされた鋭い勘を秘め、容疑者を監視し、追跡し、
待ち伏せる。お決まりのファッション、ダークなユーモア、予測不可能な行動・・・“女性版刑事
コロンボ”ともいわれるマルロー警部が活躍!

2015年からフランスでシリーズ化されて以来、シーズンを追うごとに人気が高まり、フランスでは
700万人を超える視聴者数を獲得し、国民的人気シリーズとなった。さらには、本国に留まらず、ア
メリカではDVDまでリリースされた、世界中で人気を博すテレビシリーズの1つ。





コリンヌ・マシエロ演じるマルロー警部は、まず見た目がすごい。一度見たら忘れられない風貌。
トレードマークは、風変りな帽子とチェックのシャツに緑色のパーカーというお決まりのファッション。
お決まりのファッションと、風変りな捜査アプローチ、フルネームが明かされないなど、「刑事コロ
ンボ」と共通点が多いことから、女性版刑事コロンボと親しまれているシリーズでもある。】

”フルネームが明かされない”? って、モースみたい・・・・。(余程恥ずかしくて口に出来ない?
これも気になる)

キャスト:
監督:ジョゼ・ダヤン
脚本:エルザ・マルボー等
出演:
コリンヌ・マシエロ:マルロー警部
ジャン=クロード・ドルオ:レオポルド・サラウン

そして、
ゲストが素晴らしくて、
ジェラール・ドパルデュー(”メグレ”等出演のフランスが誇る名優)、


デヴィッド・スーシェ(言わずもがなのポアロさん。オヒゲ無し)

等豪華な出演者も見どころです。

スーシェさんの出演は以前全く知らなかったし、これは見逃せない…になりましたね。
ポアロの”フランス語訛りの英語” ではなく ”英語訛りのフランス語” になるのかしら?(ややこ
しい)


又、ジェラール・ドバルデューに関しても、丁度『メグレと若い女の死』を読んだばかりでして、
それに関連して映画化作品に関しても色々情報を得ていたばかりでした。
(この『メグレと若い女の死』に関しては近いうちに感想を書こうと思っています。←出来れば・・・)


そして又、以前ご紹介して、先日読了したミシェル・ビュッシの『恐るべき太陽』の作中でも
このドラマに触れられていたのを見て、本当に人気ドラマなんだな・・・と感じたのです。

大変に”濃い” そして、なかなかと強烈なキャラクターであるマルロー警部の活躍が日本でも受け
入れられるかどうか・・・も気になるところです。

個人的には結構好きそうなタイプの様な感じですが、先ずは、観てみなくちゃね。


(source : ミステリ―チャンネル & etc.)





追悼:デヴィッド・マッカラム

2023-09-27 |  ∟NCIS


ドラマ ”NCIS”のダッキーでお馴染みだったデヴィッド・マッカラム氏が90歳で逝去なさいました。



昨日はこのニュースがあちらこちらに出回って、如何にデヴィッドさんが人気があったか改めて知ら
されました。
時間が取れず、昨日中直ぐに記事に出来ず遅れました。

NCISの仲間達、ギブス、トニー、ジミー達は勿論、本当に多くの方からの追悼文が寄せられていて、
お人柄を感じました。
(via 海外ドラマNAVI、他)



個人的には、大昔(!)のドラマ”The Man from U.N.C.L.E” 『0011 ナポレオン・ソロ』の”イリヤ・
クリヤキン”からのお付き合い(?)でしたし、『NCIS』も もう15年以上前からのお付き合いで、
一時は毎日飽きずに観続けたドラマでした。しかし、実のところ 最近は全く観なくなってしまって
(ギブス降板やら、メンバー交代ばかりで すっかり別のドラマの様な気持ちだったので)、ダッキー
の姿を見る事も殆んどなくなってしまったのですが、先日(9月19日だったと) ”90歳のお誕生日お
めでとう” のコメントが出ていて、突然 「そう言えば、ダッキーどうしたかしら?」とフト思い出
したりしていた所でした。

トニーのマイケル・ウェザリーは何度も投稿して、ダッキー逝去を悼んでいます。
そんな中に、リンクしてくれたのが貴重なシーンでして、これは以前(もう大分前の事になりますが)
ギブスがケイトに ”イリヤ・クリヤキン”の名前を語っていたシーンがあったとうろ覚えの記憶を書い
た拙記事(コチラ)があったのですが、その部分の動画 ”NCISーDucky and Illya”です。
↓ コチラです
https://youtu.be/cFp-rsQEpxM

ケイトがギブスに、”ダッキーが若い頃どんな風だったのかしら?”と云いますと、ギブスが”イリヤ・
クリヤキンみたいだな”って感じにケイトが???・・・というシーンで、記憶にはあったもののど
のエピソードのどのシーンだったか全く覚えていなかったので、これでスッキリ!記憶違いではな
かった・・・・。
貴重なシーンを教えて頂いてありがとう、マイケル!です。

懐かしい NCIS シーズン1(2003年)の画像から


皆若い! そして皆スリム!(特にトニー)

それにしても、本当に惜しい方をなくしたのだとあらためて感じさせられました。
追悼文の多さはこれまで見た事が無いほど、多岐にわたる分野からコメントが寄せられていて驚く
ほどです。

本当に寂しくなりましたが、ご冥福をお祈りするのみです。






(BBC, CNN, Vogue & etc.)







これから読む予定のミステリ:2023-Sep./4

2023-09-26 | ブックレヴュー&情報
※ 『アリス連続殺人』ギジェルモ・マルティネス

創元推理文庫 2023年9月29日発売予定

【内容概略】
オックスフォード連続殺人』に続く
アルゼンチン発の傑作本格ミステリー
碩学の名探偵セルダム教授、再臨。

ルイス・キャロルの喪われた日記をめぐる
奇怪きわまる死の連鎖の謎に挑む!
スペイン最高の文学賞、ナダール賞を受賞。

≪「私」はアルゼンチンから来たオックスフォード大学の給費留学生。2年目の課題として
筆跡に関するプログラムの開発に取り組むなか、旧知の数学者セルダム教授から秘密の依頼
を受ける。ルイス・キャロルの喪われた日記にまつわる、新出の書類の筆跡鑑定をしてくれ
というのだ。ルイス・キャロル同胞団内部に蠢く不穏な空気を破ってやがて幕を開ける悲劇。
アリスと数理数列に彩られた知の迷宮に挑むセルダムの叡智が見出した真実とは。アルゼン
チン発、本格ミステリーの新地平!(解説・三門優祐)≫

◆奇妙奇天烈な極上の「謎解きミステリ」。

大変魅力的な案内文が書かれています。
”アルゼンチン発の本格傑作ミステリ―”とありますが、アルゼンチンのミステリは全く読ん
だ事が無く、従って、前作の『オックスフォード連続殺人』も未読です。

で、その『オックスフォード連続殺人』は映画化されているとの事。
これも全く知りませんでした。

2008年公開で、
イライジャ・ウッド、ジョン・ハートが主演だった様です。


DVDは出ている様なので、機会があれば観てみようか・・・・な?

※ 『野外上映会の殺人』C.A.ラーマ―

創元推理文庫 2023年10月19日発売予定

【内容概略】
≪クリスティの『白昼の悪魔』を映画化した『地中海殺人事件』の野外上演会、もちろん〈マー
ダー・ミステリ・ブッククラブ〉はそろって参加した。ところが映画が終わったとき、ブックク
ラブの隣の女性が絞殺死体で発見された。いくら映画に夢中だったとはいえ、目と鼻の先で人が
殺されていて気づかないなんて。容疑者が多すぎて警察の捜査が難航するのを尻目にブッククラ
ブの面々がまたもや独自の調査を開始する。人気シリーズ第3弾。≫

概略にもあります様に、
『マーダー・ミステリ―・ブッククラブ』、『危険な蒸気船オリエンと号』に続く3作目です。
(前2作に関しては、感想も書けず・・・・)

気合を入れなくても良い、ややマッタリ系のミステリです。

※ 『帆船軍艦の殺人』岡本好貴

東京創元社 2023年10月10日発売予定

【内容概略】
≪一九七五年、フランスとの長きにわたる戦いによって、イギリス海軍は慢性的な兵士不足に陥っ
ていた。戦列艦ハルバート号は一般市民の強制徴募によって水兵を補充し、任務地である北海へ向
けて出航する。ある新月の晩、衆人環視下で水兵が何者かに殺害されるが、犯人を目撃した者は皆
無だった。逃げ場のない船の上で、誰が、なぜ、そしてどうやって殺したのか? フランス海軍と
の苛烈な戦闘を挟んで、さらに殺人は続く。水兵出身の海尉ヴァーノンは姿なき殺人者の正体に迫
るべく調査を進めるが――海上の軍艦という巨大な密室で起きる不可能犯罪を真っ向から描いた、≫

第33回鮎川哲也賞受賞作
歴史ミステリ+不可能犯罪。

通常 ”何とか賞”の受賞作だからとの事で読む事は殆ど無いのですが、この作品は、個人的な好み
のツボに嵌っている気がする楽しみな作品の様です。




(source : 創元社 & etc.)






『ザ・チーム ヨーロッパ大走査線』

2023-09-23 | 海外ドラマ
”The Team Reloaded”

8エピソード

AXNにて10月初放送になるチョット気になるドラマです。

概要は、
国際テロ組織の脅威に挑む、デンマーク、ドイツ、ベルギーの合同捜査チーム!
国境を越えて捜査する、欧州合同捜査チームの活躍を大スケールで描く緊迫のクライム・アクション
ドラマ。
とされています。

製作国は、
デンマーク、ドイツ、スイス、ベルギー、オーストリアと、ヨーロッパの各国がタッグを組んで製作に
係わっており、それぞれの国の風景、言語、文化も様々ななかで、各国の捜査員たちが事件を追い奔走
する。 陸続きのヨーロッパならではの縦横無尽な捜査とストーリー展開が魅力!
(以上AXN番組案内より)

出演は
(殆んどかお馴染みでない役者さんばかりで、良く分かりませんが、念のため)
ユルゲン・フォーゲル
マリー・バッハ・ハンセン
リン・ファン・ローエン

因みに、
主演のユルゲン・フォーゲルさんは、ドイツで最も成功した俳優さんで、数々の賞を獲得している名優
さんだそうです。









AXNでの放送は、
2023年10月14日(土)2:00pm~


テーマとしては興味を覚える内容で、実は最初にこの概要を観た時にフト思い出したのが
『クロッシング・ライン~ヨーロッパ特別捜査チーム』

もう5年位前になりますか、当時嵌り込んで観ておりましたっけ。
出演者も豪華だったし、面白かったですね。

今回のドラマはどうでしょう?
出演者が顔なじみがない(しかも地味?)というのがなかなかと取っつきにくいかも・・・ですが、でも、
兎に角観てみなければ・・・・・。

Trailerはコチラ

https://youtu.be/Uke28Ih97R0

尚、このドラマは他にアマゾンプライム、U-NEXT等でも配信された様です。





(source : AXN, Filmarks & etc.)





これから読む予定のミステリ:2023-Sep./3

2023-09-20 | ブックレヴュー&情報
※ 『やかましい遺産争族』ジョージェット・へイヤー

論創海外ミステリ 2023年10月15日発売予定

【内容概略】
≪裕福な実業家サイラス・ケインが誕生パーティの夜に崖から転落死し、親族としてサイラスの
財産を相続した共同経営者のクレメント・ケインは何者かに射殺されてしまう。ケイン家を見舞
う惨事の捜査として、ロンドン警視庁はハナサイド警視を派遣する。警察の捜査が行われる中、
新たな遺産相続者となったサイラスの又甥ジェイムズ・ケインまでもが命を狙われる。ケイン家
の莫大な財産の相続と会社の経営方針を巡る一族の確執が生み出すのは、これまでに築き上げた
物を全て奪い去る破滅か、それとも新たな秩序と成功を生み出す希望か……? ≫

ハナサイド警視、第三の事件簿 ”初翻訳”

ハナサイド警視の作品は”大”昔読んだと思うのですが、全く記憶にございません。
恥ずかしながら、初ハナサイドのつもりで読みたいと思っています。

※ 『渇きの地』クリス・ハマー

ハヤカワ・ミステリ 2023年9月19日発売

【内容概略】
≪オーストラリアの田舎町で牧師が銃を乱射し、五人を殺して射殺された事件が発生した。町を
訪れた記者のマーティンは、取材の中で牧師をかばう住民が多くいることを知る。だが、ひとり
の老人が住民の言うことは信じるなと告げ……。事件の真相と町の秘密とは? ≫

近年オーストラリア産のミステリ小説も大分増えて来た様に思います。
独特の地域の特徴などを生かした作品も多く、他国産ミステリとは一味違う作品を楽しめるよう
に感じます。

※ 『死の10パーセント』フレドリック・ブラウン短編傑作集

創元推理文庫 2023年9月29日発売予定

【内容概略】
≪“これから起こる殺人”を通報してきた男に翻弄され、不可能犯罪に挑む刑事を描く「死の警
告」。青年探偵エドとアムおじの活躍譚「女が男を殺すとき」「消えた役者」。検死局の不可
解な死体損壊の謎「球形の食死鬼(グール)」。ある男に自分のマネジメントを任せた俳優志
望の青年の数奇な物語「死の10パーセント」など、本邦初訳3作を含む全13編。≫

これまで読んだ事が無い作家さん(多分?)の作品ですが、本邦初訳も含まれる様で、短編集
でもあるのであまり構えずにトライしてみようと思います。







(source :論創社、 ハヤカワ、創元社 & etc.)














『ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語』

2023-09-17 | 映画
”The Wonderful Story of Henry Sugar”


以前映画化情報を書いて依頼すっかり忘却の彼方になっていたのですが、ようやく配信情報が
入って来ました。一年振りですね。

前回の記事内容と重複する部分もありますが、この作品について少し・・・・。

作家ロアルド・ダールの短編集『奇才ヘンリー・シュガーの物語』を元にしてウェス・アンダー
ソンが監督メガホンを取った作品です。
結局Netflixでの配信になったとの事で、9月27日リリースと発表されました。

キャスト:
監督/脚本:ウェス・アンダーソン

出演:
ベネディクト・カンバーバッチ:ヘンリー・シュガー
レイフ・ファインズ:ロアルド・ダール
その他
デヴ・パテル、ベン・キングズレー、リチャード・アイオワティ 等
(何と言っても、このキャスティングが凄い!)











作品は4部構成になっている様で、
今回リリースされたのは、第1部37分の作品の ”First Official Trailer”

https://youtu.be/4RdncisZ_QA

その他の3部は、

"The Swan” (17分)


”The Red Catcher” (17分)



”Poison” (17分)


(これらのTrailerが順次リリースされるのか、現時点では不明ですが、今回 ”First Official Trailer”
となっているので、多分リリースされるのでしょう←希望的観測)

この作品は今年のヴェネツィア映画祭のコンペティション外でプレミア上映され、4分間のスタン
ディングオベーションを引き起こしたとの事。

今回のFirst Official Trailer で、随分久し振りにベネディクトの高速セリフまわしを聞いてとても懐
かしく感じましたわ(遠い目)

何しろ、豪華な出演者ではあるし、作品自体もとても興味があります。
原作は、随分前に読んだので、細部は霧の中(得意フレーズ)ですが、概略は前記事をご参照下
さい。


現時点ではDVDが発売されるかどうか定かではないのですが、Netflix難民としては、期待をして
待つばかりです。

※ 前回記事は、

『奇才ヘンリー・シュガーの物語』映画化情報



(source : Netflix, 映画.com & etc.)


『刑事ファルコ 失われた22年』

2023-09-14 | 海外ドラマ
”FALCO”

フランス 2013年~

チョット気になるドラマの情報が出ています。
『刑事ファルコ 失われた22年』(原題”Falco”)のタイトルで10月AXNで放送予告があります。

シーズン1は日本初放送
シーズン2&3は日本独占初放送

このドラマの事は知りませんでしたが、
オリジナル作品はドイツで放送されたTVドラマで、今作はフランスリメイク版。
日本でも「THE LAST COP/ラストコップ」のタイトルでリメイクされたそうですね。(日本ドラマ
は観ないので全く知りませんでしたが・・・)。
まぁ、そんなこんなで大変人気のあるドラマだった様です。

ドラマの概要は、
愛する妻と、生まれたばかりの娘と幸せに暮らす24歳の刑事アレックス・ファルコ。ある日、相棒
のジャン・ポールと踏み込んだ現場で頭に銃弾を受け、昏睡状態に陥ってしまう。それから22年。
奇跡的に目覚めたファルコは、妻と成長した娘が別の男と暮らしている事実を知り落胆を隠せない
でいた。しかし、前向きに生きようと当時住んでいた家へ向かう途中、若い女性が男に暴行されて
いる現場に遭遇する。
若い警部補と新たにコンビを組み、事件捜査に奮闘する。そして徐々に蘇る過去の断片を辿り、自
身の人生を奪った犯人を追っていく!
スリルと感動の大ヒット・クライムアクション!

という事で、興味ありますね。







キャストは、
監督:アレクサンドル・ローラン他
脚本:クロチルド・ジェミン他
出演:
サガモア・ステヴナン
クレマン・マニュエル
アレクシア・バルリエ
アルノ・ジュヴリエ
マチルド・ルヴレキエ


Trailerはコチラ

https://youtu.be/ivfqkLmt6U8

AXNでの放送予定は、
S1: 2023年10月1日(日) 昼12:00~(全6話)
S2: 2023年10月1日(日)18:00~ (全6話)
S3: 2023年10月22日(日)昼12:00~(全10話)

レギュラー放送:
2023年10月3日(火)7:00 スタート (各2話連続放送)


尚放送予定日時に関してはAXN公式ページでご確認下さい。
(AXNは10月から”アクションチャンネル”と名称変更になるようです)


視聴後出来れば感想を・・・と思っていますが、何時ものフレーズに
なりそうですね。








『シェパード警部 ブロークンウッドの事件簿』S1~S3 Review

2023-09-11 | 海外ドラマ
”The Brokenwood Mysteries” S1~S3


この所何故かオーストラリア、ニュージーランド製のドラマ放送が増えてきました。
そんな中で、一番気に入ったドラマがこのドラマでした。 2位はオーストラリア製の『ダービーと
ジョーン キャンピングカーの旅事件簿』
(個人の好みです)

以前放送前に何度か書いたこのドラマですが、S1~S3迄観終わり、予想以上に面白く楽しめたドラ
マでしたので、少し振り返りとおさらいをしておこうと思います。

前記事と重複しますが、このドラマは日本での放送は珍しいニュージーランドのシリーズドラマで、
本国での放送は2014年にスタートし、2023年にはシーズン9が放送され、2023年の後半にはシーズ
ン10の製作に入ると言われるご長寿超人気ドラマです。



今回の放送はS1~S3迄計12エピソードでしたが、念のためエピソードを書き置いてみました。

S1(2014年本国初放送)
E1 : 「しし座流星群の夜」 ”Blood & Water”
E2 : 「ワインに染まった遺体」 ”Sour Grapes”
E3 : 「ゴルフ場殺人事件」 ”Playing the Lie”
E4 : 「疑惑の銃弾」 ”Hunting the Stag”

S2(2015年本国放送)
E1 : 「孤高のラグビーコーチ」 ”Leather and Lace”
E2 : 「死の舞台」 ”To Die or Not to Die”
E3 : 「悪魔の手」 ”Catch of the Day”
E4 : 「”優しさで殺して”」 ”Blood Pink” 

S3(2016年本国放送)
E1 : 「偽りのロケ地ツアー」 ”The Black Widow”
E2 : 「消えた遺体」 ”Over Her Dead Body”
E3 : 「車マニアの闇」 ”The Killing Machine”
E4 : 「真夏のサンタクロース」 ”A Merry Bloody Christmas”

そして、このドラマの魅力の一つはキャラクターの濃さ。
ニュージーランドの俳優さんは殆どお初にお目に掛かる方ばかりですが、

以前も書きましたが、メインのキャラクターは

マイク・シェパード警部 : ニール・リー
クリスティン・ シムズ : ファーン・サザーランド
DS サム・ブリ―ン : ニック・サンプソン
ジーナ・カディンスキー : クリスティーナ・セルバン。イオンダ
ジャレッド・モレフ : バナ・ヘマ・テイラー


中でも、何と言ってもシェパード警部は良いですねぇ。
一見無精ひげでお腹の出たオジサンなんですけど、ツブラナ瞳(?)で、でも、この風貌にごまか
されてはいけません。 こんな風でも優秀なエリート刑事です。

1971年式のクラシックカーを愛し、カセットテープ(!)で好みのカントリーミュージックを聞くと
いう拘りを持ちます。

(因みに、この車はオーストラリア製のHolden Kingswood 1971年製。 奇しくもニール・リーさん
と同い年という・・・)

やや野暮ったい風貌に惑わされそうですが、犯罪現場では遺体と会話して被害者の最後の思いを汲
み取ろうとするなど 変人と思われそうですが、彼なりの優しさで独特の粘り強い捜査をします。

現時点では独身の様ですが、4度(!)の結婚歴がある事が判明。
これまでのエピソードから、別れた妻2人は判明(?)、そして他1人は海の事故で亡くなった(らし
い)ことが分ってきました。


相棒となったクリスティンも男前(?)で仕事も出来る頼もしい女性で、時に身体を張って犯人に
対決する。 シェパード警部も信頼して、良いバディーとなっている。



又もう1人のブリ―ンも、やや残念なところはあるものの、良いチームになっている。
何と言ってもチームの中に ”嫌なヤツ” が居ないって点が不快感が無くて大変宜しいですね。

マオリ人のジャレッドもなかなか良い味で憎めないキャラだが、何故か何時も事件に巻き込まれ
ている。

ロシア人の監察医であるジーナはどうやらマイクさんに興味ありの様子。今後どうなりますか・・・。

と、それぞれが本当に良い味を出していて、何より嫌みが無い所がとても好ましいですね。
勿論、ミステリとしてもキチンと謎解きも出来ており、それに絡む人間模様も味わい深い。
等々
キャラクターの配分を含め、ミステリとして全体的にバランスの取れた非常に味わい深い作品
になっていると感じました。
10年近くも続く人気シリーズになっている事を実感させられました。

ニュージーランド独特の風景、その田舎町での風習、人間関係などを盛り込み、欧米の作品と
は一味違う興味ある場面を楽しめます。

そう言えば、何度か『ロード・オブ・ザ・リング』ネタが出てきますね。
ニュージーランドと言えば、TLOTRのロケ地として良く知られているので、当然なのかも知れ
ませんが、個人的にはとても嬉しくなるポイントの一つです。

番宣では ”ニュージーランドのバーナビー警部”とされていましたが、う~ん、チョット違う
なぁ・・・・と。

今回はシーズン3までが放送されましたが、シーズン9も製作されている様にまだまだ続きが
あります。

↑ 最新シーズンでの2人。 シェパードさん お髭に白いものがチラホラ。
 
続きのシーズンも何とか早い日本放送をお願いしたいですね。

因みに、S1~S3の再放送の予定もあり、
10月21日(土)11:00am~ となっています。 ”ミステリ―チャンネル” 

(”AXNミステリ―”は10月から”ミステリ―チャンネル” と名称変更になるそうですね)


過去記事は、下記に

※ 『シェパード警部 ブロークンウッドの事件簿』初放送を前に少し予習
※ 『シェパード警部 ブロークンウッド事件簿』放送日等追加




これから読む予定のミステリ:2023-Sep./2

2023-09-08 | ブックレヴュー&情報
※ 『グレイラットの殺人』M.W.クレイヴン

ハヤカワ・ミステリ文庫 2023年9月20日発売予定

【内容概略】
≪売春宿で殺されたサミット関係者の男。テロを警戒する政府はポーに捜査を命じる。ポーは3年
前の強盗殺人事件との関連を疑い……。≫

今年初頭翻訳待ちの作品の1つとしてご紹介した作品です。
”ワシントン・ポー”シリーズ、

『ストーンサークルの殺人』

『ブラックサマーの殺人』

『キュレーターの殺人』

に続く、4作目になります。

とても好きで楽しみなシリーズです。
刊行を待ちかねておりましたよ。

※ 『夜の蔵書家:古本屋探偵の事件簿』紀田順一郎

創元推理文庫 2023年9月29日発売予定

【内容概略】
≪本の街・神保町で古本屋を営む須藤の元に、著名な蔵書家から30年近く前に失踪したある人
物を探して欲しいという依頼が舞い込んだ。その人物の名は森田一郎といい、闇市の時代に日
本の文化復興に尽力するという名目で稀覯書――猥褻文書出版に携わり、結局は検挙され有罪
となったのち、姿を消したという。左翼劇団の俳優や中国のスパイだったという噂のある謎の
男を、須藤は古書を糸口に探索に乗り出す。ロス・マクドナルドを彷彿させる傑作長編。≫
(『古本屋探偵の事件簿』分冊版)

初めてお目に掛かった作品なのですが、関連作品が他にもある様で、取りあえずトライしてみ
たい作品です。

※ 『ケンブリッジ大学の途切れた原稿』ジル・ペイトン・ウォルシュ

創元推理文庫 2023年10月20日発売予定

【内容概略】
≪ケンブリッジ大学の貧乏学寮セント・アガサ・カレッジ。その学寮付き保健師イモージェン・ク
ワイの家に下宿する学生が、生涯でひとつだけ目覚ましい業績を上げた、ある故人の数学者の伝記
を執筆することになった。しかし彼女が初めての伝記執筆者ではなかったことが判明。前任者たち
が執筆をやめたのは、その数学者の空白の期間に原因がありそうで……。『ウィンダム図書館の奇
妙な事件』に続くシリーズ第2作。≫


以前ご紹介した1作目の『ウィンダム図書館の奇妙な事件』を読み終えたばかりです(大分出遅れ
ましたが・・・)
余裕があれば感想を・・・と思ってはいるのですが、どうなりますやら。



(source : ハヤカワ、創元社 & etc.)




『ロスト・キング 500年越しの運命』

2023-09-05 | 映画
“The Lost King” 2022年

この映画の事は全く情報を持っていなかったんですが、何という手落ち!!
これは外せないでしょ。
あの”リチャード3世”の遺骨発見の立役者となったフィリッパ・ラングレーの実話の映画化です。

と、書いたものの、リチャード3世の遺骨発見情報は知っていたものの、その立役者となったのが
フィリッパ・ラングレーと言う女性であった事は全く知りませんでした。

今更ですが、
リチャード3世は1485年ボズワースの戦いで戦死。
その後遺骨は行方不明となっていました。

取りあえずこの作品の概要を;
仕事も家庭もうまくいかず、浮かない表情を見せるエディンバラの主婦フィリッパの日常から始まり
ます。息子とともに観劇したシェイクスピア史劇で、リチャード三世の既成事実に疑問を持つ彼女で
したが、「シェイクスピア批判か?」と一蹴されてしまいます。悶々とした日々を過ごすフィリッパ
の前に現れたのは、彼女の幻が作り上げたリチャード三世! 「これは、運命の出会い!?」と感じてか
ら、フィリッパはレスターを訪れたり、リチャード三世教会に入会して、いろんな人物とコンタクト
を取るなど、遺骨探しに没頭します。そして、ついにリチャード三世の遺骨が埋まる場所を探し出し
たフィリッパでしたが、そこはなんと地面に「R」という文字が書いてある駐車場だったのでした……!













キャスト:
監督:スティーヴン・フリアーズ
脚本:スティーブ・クーガン、ジェフ・ポープ
出演:
フィリパ・ラングレー:サリー・ホーキンス
ジョン・ラングレー:スティーブ・クーガン
リチャード3世:ハリー・ロイド
その他
マーク・アディ、リー・イングリビー、アマンダ・アビントン
(リー・イングリビーは『孤高の刑事ジェントリー』が懐かしいですね。そして、アマンダも出ている
様です←又さっと流す)
※ リチャード3世に扮するハリー・ロイドは、”ゲーム・オブ・スローンズ” でお馴染みですね

Trailer はコチラ

https://youtu.be/02qgTO8uejQ

この作品は色々な意味で感慨深いし、特別に興味のある作品です。

リチャード3世に関しては、古くはシェイクスピアの作品で”異形の悪王”のイメージで知り、その
後(これも大昔になりますが)ジョセフィン・テイ著の『時の娘』で別のイメージを持ちました
が、何しろ何が正しいのか分からない歴史上の人物でもありながら興味を持っていた人物でした。

その後、ロンドンオリンピックを機に製作されたシェイクスピア作品特集”THE HOLLOW CROWN”
(日本では『嘆きの王冠』)の中でリチャード3世パートも製作され、これが何ともベネディクト・
カンバーバッチのリチャード3世という事で 当時大いに盛り上がり(含むワタクシ)夢中で見入った
物でした。

その時も随分久し振りに『時の娘』を読み直したのですが、この作品はミステリとしても名作とさ
れているし、大変納得出来る内容で、リチャード3世の実像を考え直す機会にはなりました。
リチャード3世に関しては、世界中に”Richard III Society” があり、歴史上でリチャード3世の正し
い姿、存在を研究している集まりがあります。

そんな中、1912年、行方が分からなかった王の遺骨が発見されたというニュースがあり、その事
からこれまでの説を覆す事実が色々と分かって来ました。

(この遺骨発見のニュース動画は”The Hollow Crown”『リチャード3世パート』にも載せました)

その後王の遺骨は再埋葬されたのですが、その時の情報も過去記事に載せてあります。

そんなこんなで、リチャード3世には特別の思いを持っていた為、今回の映画も大変興味深い思
いで是非観たい作品になりました。

又、その後ひつこく『時の娘』も読み直しましたので、宜しければご覧下さい。
歴史ミステリ不朽の名作といわれています。 何度も読み返す大好きな作品です。
 
『時の娘』ジョセフィン・テイ著


* その他の 『嘆きの王冠』に関しては、右カテゴリー欄
”The Hollow Crown”
をご参照下さい (とんでもなく豪華な出演者です!!)


尚、
『ロスト・キング 500年越しの運命』日本公開は、
9月22日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー




(source :British culture, Culture-pub.jp, 映画.com. & etc.)