The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

これから読む予定のミステリ:Oct./1(2024)

2024-10-01 | ブックレヴュー&情報
※ 『ミゼレーレ』〈上〉〈下〉ジャン=クリストフ・グランジェ

創元推理文庫 2024年9月27日発売

【内容概略】
≪ 採譜が禁じられていた、システィーナ礼拝堂だけのための聖歌『ミゼレーレ』。少年モーツァルト
が聴き覚えて楽譜を起こし、世に広まった喩えようもなく美しい聖歌と、パリの教会で起きた聖歌隊
指揮者の謎に満ちた死といかなる関わりがあるのか? 定年退職したアルメニア人元警部と、極めて優
秀だが薬物依存で療養中の青少年保護課の若い刑事がそれぞれのこだわりのもと、事件に挑む。≫

『クリムゾン・リバー』の著者の圧巻のミステリ。

“想像を絶する結末!!”・・・・との事。
そそられますね。

※ 『寡黙な同居人』クレマンス・ミシャロン

ハヤカワ・ミステリ文庫 2024年9月19日発売

【内容概略】
≪家族思いなエイダンは実は連続殺人犯で、次の獲物、レイチェルを監禁している。彼女はエイダ
ンの娘に近づき、逃亡の機会を探るが――。≫

初読みの作家作品で今ひとつ傾向が分からないのですが、以前から何となく気になって居た作品な
ので、取りあえず挑戦してみたいと。

※ 『公爵家の図書係の正体』サマンサ・ラーセン

原書房(コージーブックス文庫) 2024年9月9日発売

【内容概略】
≪18世紀ロンドン郊外。40歳の誕生日をむかえたティファニーは独身で、異母兄の世話をして暮ら
していた。横柄に振る舞う彼のもと、お茶の缶には鍵がかけられ、昼食はなし、大好きな歌を歌う
ことも、本を読むことも制限される日々。そんなある朝、異母兄を起こしにいくと返事がない。
日頃から体調が悪かった彼は、ベッドの上で息絶えていた。ようやく自由になれたかもしれないと
思ったけれど、独身女性が就ける仕事はとても少ない。それにこの家は、異母兄のしていた公爵家
の図書係という仕事のために、雇い主が貸してくれているものだ。このままでは住む家すらなくなっ
てしまう……天涯孤独で行き先もないティファニーは悩み、大胆な決断を下す。それは、異母兄に
なりすまして、公爵家の図書係として働くことだった!≫

英国貴族の本棚 シリーズ1巻

とのこと。

あまりコージー系は読まないのですが、”図書館系”、”英国貴族の本棚” との紹介に惹かれました。
”異母兄になりすます”?という設定はどういう事になるんでしょうか?







(source : 創元社、ハヤカワ、原書房 & etc.)










これから読む予定のミステリ:Sep./5(2024)

2024-09-20 | ブックレヴュー&情報
このところボチボチと取り掛かり始めているクラシックミステリの再読ですが、次々に新訳版が刊
行されるお陰で、又新たな感覚、改めて感じるトリックの妙等、新訳ならではの楽しみが出来てき
ました。
なので、今回も再びクラシックミステリの新訳の中から。

※ 『フォックス家の殺人(新訳版)』 エラリイ・クイーン

ハヤカワ・ミステリ文庫 2020年12月17日発売

【内容概略】
≪故郷ライツヴィルに帰還した戦争の英雄デイヴィー・フォックス。激戦による心の傷で病んだ彼は、
妻を手に掛ける寸前にまで至ってしまう。その心理には、過去に父ベイヤードが母を毒殺した事件が
影響していると思われた。彼を救うには、父の無実を証明するほかない。相談を受けたエラリイは再
調査を請け負うも、当時の状況はことごとくベイヤードを犯人だと指し示していた……名探偵エラリ
イが十二年前の事件に挑む。≫

探偵エラリイが十二年前の事件に挑む。新訳決定版。

大昔読んだはず(?)ですが、新訳で読み直しです。

※ 『『三人の名探偵のための事件』 レオ・ブルース

扶桑社 2017年9月2日発売

【内容概略】
≪サーストン家で開かれたウイークエンド・パーティーの夜、突如として起こった密室殺人事件。
扉には二重の施錠がなされ、窓から犯人が逃げ出す時間はなかった。早速、村の警官ビーフ巡査部長が
捜査を開始するが、翌朝、ウィムジイ卿、ポアロ、ブラウン神父を彷彿とさせる名探偵たちが次々に登
場して……≫

レオ・ブルースのデビュー作にして代表作。
パロディセンスの光る愉快なミステリ小説。

この作品は今回初めて読む作品ですが、
読了後元ネタの名探偵たちの作品を改めて読みたくなる・・・と言われている楽しそうな作品です。

※ 『皇帝のかぎ煙草入れ【新訳版】』 ジョン・ディクスン・カー

創元推理文庫 2012年5月20日発売

【内容概略】
≪婚約者の父を殺したと疑われるイヴ。部屋に侵入した前夫のせいでアリバイを主張できない彼女は、
絶体絶命の窮地に陥る。女王クリスティを驚嘆させた巨匠カー不朽の本格編。 ≫

今更述べる必要もありませんが、
1942年に発表された カーの中期の代表作と言われている ”ノン・シリーズ”物の長編作品。

新訳で、改めて新鮮な気持ちで読み直すのが楽しみな作品の一つです。





(source : ハヤカワ、扶桑社、創元社 & etc.)








これから読む予定のミステリ:Sep./4(2024)

2024-09-17 | ブックレヴュー&情報

※ 『招かれざる客 小説版』 アガサ・クリスティ

早川書房クリスティー文庫 2024年9月25日発売予定

【内容概略】
≪11月の寒々とした晩。南ウェールズの霧深い田舎道で車が脱輪し、男は近くの大きな屋敷に
助けを求めた。だが、そこには車椅子に座った屋敷の当主の射殺体が。そして傍らには当主の
若く美しい妻が銃を握って立っていた。果たして妻が犯人なのか? どんでん返し連打の名作
戯曲をチャールズ・オズボーンが小説化!≫

アガサ・クリスティによる戯曲は何作かありますが、その中で ”世界で最も長い連続上演をし
ている演劇として知られている, そして今なお上演し続けている『ねずみとり』、その他何度
か映画化、ドラマ化もされた「『検察側の証人』等何作かあります。
この作品は多分読んだことがない(かな?或いは全く覚えていない?)と思うのですが、今回
はチャールズ・オズボーンによる小説化された作品です。

ご本人以外により小説家されたという事ですが、どんな風になっているのか・・・。
是非読まねば!

(初めて知ったのですが、以前他出版社からも刊行されていたようですね)

※ 『ウォッチメーカーの罠』 ジェフリー・ディーヴァー

文藝春秋 2024年9月24日発売予定

【内容概略】
≪高層ビル建設現場で大型クレーンが倒壊し、作業員が死亡、周囲に多大な損害をもたらした。
犯行声明を出したのは富裕層のための都市計画に反対する過激派組織。開発を中止せねば同じ事
故がまた起こるというのだ。タイムリミットは24時間。科学捜査の天才リンカーン・ライムに捜
査協力が要請された。微細証拠の分析と推論の結果、おそるべき結論に達したライムはつぶやく――
「犯人は――ウォッチメイカーだ」≫

18万部のベストセラーとなった名作『ウォッチメイカー』で登場した〝ウォッチメイカー〟が、
〈リンカーン・ライム殺害計画〉をひっさげて帰ってきた! ホームズvsモリアーティを超える「怪
人対名探偵」の名作、ここに誕生!

ついに再びのウォッチメーカー登場!ですね

ジェフリー・ディーヴァーの作品は、”ドンデン返し”の連続で、最後まで気が抜けないし、色々憶測
してしまい、これでもかの”ドンデン返し”につい構えて読んでしまうようになりました。
それでも、又もや!ってなるんでしょうね。

※ 『リスボンのブック・スパイ』 アラン・フラド

創元推理文庫 2024年9月27日発売予定

【内容概略】
≪第二次世界大戦下、ニューヨーク公共図書館で働くマリアは、リスボンに旅立つことになった。
彼女の任務は、連合国による戦略分析のため、枢軸国の書籍を収集すること。同時期のリスボン
では、書店を営む青年ティアゴが、書類偽造の天才ローザとともに秘密のユダヤ人避難活動を行っ
ていた。マリアはふたりと出会い、図書館員として、秘密任務を与えられたスパイとして、より深
く戦線に踏み込んでいく――戦時のリスボンを舞台に、本を愛する者たちの戦いを描く傑作長編! ≫

時代背景と共に、図書館関連ミステリ作品はいつも気になり、心惹かれます。
リスボンが舞台、という点も珍しいし 今作はどうでしょう・・・・。





(source : 早川書房、文藝春秋、創元社 & etc.)







これから読む予定のミステリ:Sep./3(2024)

2024-09-11 | ブックレヴュー&情報
※ 『ターングラス・鏡写しの殺人』ガレス・ルービン

早川書房 2024年9月19日発売予定

【内容概略】
≪1881年イギリス、エセックスのターングラス館で起こった毒殺事件。事件解明の鍵は、館に監禁
された女性が持つ一冊の本にあるという。一方、1939年アメリカ、カリフォルニアでは推理作家が
奇妙な死を遂げる。彼は、死ぬ間際に58年前の毒殺事件の物語を書いていた――。≫

この作品は今年初めに『翻訳刊行待ち』に含んでいた作品ですが、その時も ”刊行後すぐイギリス
の読書界に衝撃を与えたミステリ、登場! ” と大変魅力的な紹介文がありましたので、楽しみに
待ちかねていました。

発売日だけは大分前に発表されていたのですが、カバー装丁がなかなか出てきませんで、どうなった
のか?・・・と気をもんでいました。
ようやく!です。(凝った裏カバー装丁になっているとか)

※ 『そして誰もいなくなるのか』小松立人

東京創元社 2024年9月20日発売予定

【内容概略】
≪ミステリ作家デビューを夢見る小松立人は、学生時代にとある犯罪に手を染めた。家庭教師先の
タンス預金二千万円を、知人同士四人でこっそり盗み出したのだ。ほとぼりの冷めた十年後、盗ん
だ金を掘り起こすために集まった小松たちは、崖崩れに巻き込まれて命を落とした。
――はずなのに彼らは、死神から一週間の猶予期間を申し渡され、事故の七日前に戻る。期間中は
仲間を殺害することで相手の残りの寿命を奪うことも可能だという。死までの一週間、小松はこの
奇妙な出来事を小説に仕立てて新人賞への投稿を目指すことに。しかし、仲間たちは次々と……。
独特な感性で描く、“特殊設定×サスペンス”長編。≫

初読みの作家作品ですが、何といってもタイトルに目が惹かれてしまいます。
言わずもがなですが、アガサ・クリスティの名作『そして誰もいなくなった』”And Then There Were
None”を連想します。
そして、その後紛らわしい(と言っては失礼かもしれませんが、多分”敢えて”似たタイトルをにされ
ただろう)作品, オマージュ作品, パスティーシュ作品が各国で映画、ドラマ化作品が何作かありま
した。

今作は英語のタイトルが ”And Then There Will Be None ?” と微妙に変えてありますね。

これは押さえておきたい作品です。

因みに、第33回鮎川哲也賞優秀賞受賞作品とのことです。

※ 『エイレングラフ弁護士の事件簿』ローレンス・ブロック

文春文庫 2024年9月4日発売

【内容概略】
≪不敗の弁護士エイレングラフは言う、
「私の報酬は法外ですが、有罪になったら一銭も支払わなくて結構。でもあなたが無罪放免となった
なら、もし私が何もしなかったように見えても、必ず報酬を支払っていただきます」
そして依頼人は 必 ず 、無罪となる。たとえ真犯人であっても!≫

エラリイ・クイーンも太鼓判!
ミステリー史上最高で最凶の弁護士マーティン・エイレングラフ登場!

本邦初訳の作品もふくむ全12編。これぞ珠玉。ブラック・ユーモアとヒネリとキレが絶妙にブレンド
された短編ミステリー集。

初めてお目にかかる作品です。
短編集だそうなので、取りあえず取り掛かってみましょう。





(source : 早川書房、創元社、文藝春秋 & etc.)





これから読む予定のミステリ:Sep./2(2024)

2024-09-05 | ブックレヴュー&情報
前回偶然にクラシックミステリ作品に遭遇して、改めて懐かしく思い出した作品が多く 丁度良い
機会なのでしばらく古典ともいわれるクラシックミステリに再度触れてみようと思います。

今更!と言われそうですが、どの作品も読んだのは”大昔”・・・・。
色々”新訳版”も出ていますので 忘却の彼方から温故知新の心境で、懐かしい作品名を順次再読して
いこうと思います。

※ 『誰の死体?』ドロシー・セイヤーズ

創元推理文庫 1993年9月24日発売

【内容概略】
≪実直な建築家が住むフラットの浴室に、ある朝見知らぬ男の死体が出現した。場所柄、男は素っ裸で、
身につけているものは金縁の鼻眼鏡のみ。一体これは誰の死体なのか? 卓抜した謎の魅力とウイットに
富む会話、そしてこの一作が初登場となる貴族探偵ピーター・ウィムジイ卿。クリスティと並ぶミステリ
の女王が贈る会心の長編第一作!

ピーター・ウィムジイ卿登場の第一作目の作品です。

1923年発表の作品なので、あまり目新しい感はないと思いますが、キャラクターの魅力で懐かしい作品
の一つです。

※ 『白い僧院の殺人【新訳版】』カーター・ディクスン

創元推理文庫 2019年6月28日発売

【内容概略】
≪ロンドン近郊の由緒ある屋敷〈白い僧院〉でハリウッドの人気女優マーシャ・テイトが殺害された。
周囲は百フィートにわたって雪に覆われ、発見者の足跡以外に痕跡を認めない。事件前マーシャに毒
入りチョコレートが届くなど不穏な雰囲気はあった。甥が〈白い僧院〉の客だったことから呼び寄せ
られたヘンリ・メリヴェール卿は、たちどころに真相を看破する。江戸川乱歩が「カーの発明したト
リックの内でも最も優れたものの一つ」と激賞した本格ミステリの名作。≫

ヘンリー・メルヴェール卿シリーズ
”雪の密室”の最高峰ここにあり!

とあります。
(名作ミステリ新訳プロジェクトの第6弾として発刊されたものです)

ヘンリ卿もなかなか強烈なキャラクターです。

(ジョン・ティクソン・カー名義での”ギデオン・フェル博士”シリーズも多くありますので、機会があ
れば追って・・・)

※ 『黄色い部屋の謎』新訳版 ガストン・ルルー

創元推理文庫 2020年6月30日発売

【内容概略】
≪事件は科学者スタンガルソン教授と令嬢が住む城の離れの一室で起きた。内側から施錠された完全
な密室《黄色い部屋》で令嬢マティルドが襲われ、血の海に倒れていたのだ。襲撃者はどこに消えた
のか? そして再び起きた怪事件。謎に挑むのは18歳の新聞記者ルルタビーユとパリ警視庁警部ラル
サンの二人。密室ミステリ必読書中の必読書にジャン・コクトーの序文を付した新訳決定版。≫

江戸川乱歩も絶賛した密室ミステリーの古典と呼ばれる本作を手掛けたのは『オペラ座の怪人』の原
作者、ガストン・ルルー!

『オペラ座の怪人』も書物としては読んだことがない様な・・・?


こうして改めて”古典”といわれるミステリを再考してみると、懐かしく、又殆ど覚えていない作品も多
いので、これからも引き続き順次取り上げていこうと思います。





(source : 創元社、ハヤカワ & etc.)







これから読む予定のミステリ:Sep./1(2024)

2024-09-02 | ブックレヴュー&情報
※ 『邪馬台 蓮丈那智フィールドファイルⅣ』北森鴻、浅野里沙子


角川文庫 2924年8月23日発売

【内容概略】
≪古代、魏の書に登場する邪馬台国は、優れた製鉄と酒造技術を誇りながらも消えた、謎の国だ。
民俗学者・連丈那智に届いた「阿久仁村異聞」は明治時代に地図からも抹消された村の記録だが、
邪馬台国への手掛かりとなる文書だった。だが、調査を始めた矢先、次々と不穏な出来事が襲いか
かる――。歴史の壮大な謎に、異端の民俗学者と助手が意外な「仮定」や想像力を駆使して挑む。
怒濤の知の奔流に圧倒される本格民俗学ミステリ! ≫

触れてはいけない領域がある。 だが、触れなければ真実は見えない――。

このシリーズはとても好きで、これまでも読んできましたが 今作はシリーズ最初にして唯一の長編。
過去何度か他社から発売されていますが、今回は角川改定版です。

北森氏は惜しくも急逝なさったのですが、公私ともにパートナーであった浅野氏が遺作を引き継いで
完成なさった作品とのことです。

※ 『雪と毒杯』エリス・ピーターズ

創元推理文庫 2017年9月29日発売

【内容概略】
≪クリスマスが迫るウィーンで、オペラ界の歌姫を看取った人々。チャーター機でロンドンへの帰途
に着くが、悪天候でオーストリアの雪山に不時着してしまう。彼らが避難したのは小さな山村――だ
が雪で外部とは隔絶していた。小体なホテルに落ち着いたものの、歌姫の遺産をめぐって緊張感は増
すばかり。とうとう遺書が読み上げられた直後に、事件が起きて――。修道士カドフェル・シリーズ
の巨匠による、本邦初訳の傑作本格ミステリ! ≫

クラシックミステリの傑作の一つですが、何故か読むのが遅れていたようです。
楽しみな作品の一つです。

※ 『ビッグ・ボウの殺人』イズレイル・ザングウィル

ハヤカワ・ミステリ文庫 1980年1月29日発売

【内容概略】
≪霧深い冬の朝、ボウ地区で下宿屋を営むドラブダンプ夫人は下宿人を起こしに二階へ上った。
ドアには鍵がかかり返事はなかった。そして数時間後、新聞売り子が威勢よく叫んでいた--身の毛も
よだつ自殺事件、博愛主義者喉を掻っ切る! 『モルグ街の殺人』の衣鉢をつぐ密室ミステリの古典的
傑作。≫

原作は1892年発行の傑作です。
何度か翻訳出版されたようですが、この版は”改訳決定版”とされています。
(とは言っても、大分古い感がありますが・・・・)

何故か読んだことがなかったのですが、某所で紹介されていてとてもそそられた作品です。

今回はクラシックミステリや、少々趣が異なる作品が重なりましたが どれもとても楽しみな作品です。




(source : カドカワ、創元社、ハヤカワ & etc.)






これから読む予定のミステリ:Aug./5(2024)

2024-08-27 | ブックレヴュー&情報
※ 『Zの悲劇 新訳版』エラリー・クイーン

創元推理文庫 2024年9月20日発売予定

【内容概略】
≪Yの悲劇』の事件から十年後。サム警視は市警を退職し、推理の才に恵まれた愛娘ペイシェンス
と私立探偵を開業していた。ある日、調査で滞在中の刑務所のある町で、関係者の悪徳上院議員が
殺害される。現場の書斎には数通の手紙と謎の黒い箱。それは、名探偵ドルリー・レーンの出馬を
必要とするほどの難事件であった──≫
レーン四部作第三弾の傑作本格ミステリ!

恒例のフレーズ(汗)ですが、遥か昔に読んだものの、殆ど覚えていません。
特にドルリー・レーンのシリーズは記憶が飛んでいます。

新訳版での発売はとても良い機会ですので、是非新たな気持ちで読み直そうと楽しみです。

※ 『殺人は夕礼拝の前に』リチャード・コールズ

ハヤカワ・ミステリ 2024年9月4日発売予定

【内容概略】
≪英国の田舎町チャンプトンの司祭ダニエルは悩んでいた。教会のトイレ設置をめぐって住民が
真っ二つに割れてしまったのだ。そんななか裕福な地元の名士が夜の教会で殺された。住民をま
とめあげ、犯人を突き止めるには司祭が適任だ。狡猾な犯人にダニエルが挑む。≫

”全英図書賞 犯罪・スリラー部門ノミネート。英国国教会の現役司祭による注目作 ”

だそうです。

聖職者が探偵役・・・という設定は他にも色々ありましたが、今作は作者自身が英国国教会の現
役司祭とのこと。
当然ながら初読みの作家さんです。

※ 『豪華客船オリンピック号の殺人』エリカ・ルース・ノイバウアー

創元推理文庫 2024年9月20日発売予定

【内容概略】
≪実は英国政府の情報員(エージエント)であるレドヴァースの依頼で、夫婦のふりをして豪華
客船オリンピック号に乗りこんだジェーン。目的はドイツのスパイを捜しだすことだ。船が出航
した日の夕方、ある乗客の女性が、新婚の夫が消えてしまったと騒ぎはじめた。船長はとりあお
うとしなかったが、ジェーンは女性の主張を信じて調査を始める。≫

好評アガサ賞最優秀作品の三作目です。
既刊2作品は以前ご紹介しましたように、
『メナハウス・ホテルの殺人』
『ウェッジフィールド館の殺人』

と、
一作目はエジプト、カイロの伝統ある有名ホテル、二作目は英国の領主屋敷が舞台になっていま
した。
新作三作目は豪華客船が舞台のようで、再びジェーンが活躍(?)することになるのでしょう。





(source : 創元社、ハヤカワ & etc.)







これから読む予定のミステリ:Aug./4(2024)

2024-08-21 | ブックレヴュー&情報
※ 『日本扇の謎』有栖川有栖

講談社ノベルス 2024年8月7日発売

国名シリーズ30周年記念の愛蔵版カバーはコチラ



【内容概略】
≪舞鶴の海辺の町で発見された、記憶喪失の青年。名前も、出身地も何もかも思い出せない彼の
身元を辿る手がかりは、唯一持っていた一本の「扇」だった……。そして舞台は京都市内へうつ
り、謎の青年の周囲で不可解な密室殺人が発生する。事件とともに忽然と姿を消した彼に疑念が
向けられるが……。
動機も犯行方法も不明の難事件に、火村英生と有栖川有栖が捜査に乗り出す! ≫

久しぶりの有栖川作品です。
有栖川さんの作品はミステリとして安定しているのは勿論ですし、文章がきれいなので好きです。

※ 『喪服の似合う少女』 陸秋槎

ハヤカワ・ミステリ 2024年8月5日発売

【内容概略】
≪女性私立探偵・劉雅弦の元へやってきた女学生・葛令儀。彼女は劉に、友人の岑樹萱を見つけ
てほしいと依頼する。劉は調査を始めるが、岑樹萱を深く知っている者は、一人もいなかった。
さらに劉は調査の中で死体を見つけ、殺人容疑で警察に逮捕されてしまう…… ≫

”ロス・マクドナルドに捧げる、華文ミステリの俊英による本格ハードボイルド ”

とあります。

この数年華文ミステリが随分増えてきました。
なんとなくとっつきにくかったのですが、ボチボチ読み始めています。
名前が覚えにくいのが難点で・・・・。

※ 『全員犯人、だけど被害者、しかも探偵』下村敦史

幻冬舎 2024年8月7日発売

【内容概略】
≪「私が犯人です!」「俺が犯人だ!」、全員犯人です!
社長室で社長が殺された。それに「関わる」メンバーが7人ある廃墟に集められる。未亡人、記者、
社員2人、運転手、清掃員、被害者遺族ーー。やがて密室のスピーカーからある音声が流れる。
「社長を殺した犯人だけ生きて帰してやる」。犯人以外は全員毒ガスで殺す、と脅され、7人は命を
かけた自供合戦を繰り広げるがーー。 ≫

多重推理しかも密室しかもデスゲームだけど……
下村ミステリはフツーじゃ終わらない!

とあります。

タイトルだけでもかなり目を引く作品ですが、今作は又大変な内容になっている様ですね。





(source : 講談社、ハヤカワ、幻冬舎 & etc.)



これから読む予定のミステリ:Aug./3(2024)

2024-08-12 | ブックレヴュー&情報
※ 『死はすぐそばに』 アンソニー・ホロヴィッツ

創元推理文庫 2024年9月13日発売予定

【内容概略】
≪ロンドンのゲーテッド・コミュニティで殺人が発生した。関係者全員が同じ動機を持つ、解決不可能とも思われ
た事件に挑むホーソンとホロヴィッツ。大人気シリーズ第五弾!  ≫

お待ちしておりました!!
ようやくッ!ですねぇ。

大分前に発売予定日は出ていたのですが、カバーがなかなか発表されず、じりじりと待ちくたびれていたところ、
ようやく発表されました。 
何と!("!” 多すぎ)今回は原作のカバーそのままで翻訳本刊行となっています。

今年一月『翻訳刊行待ちの海外ミステリ』の中でご紹介して以来、コンスタントに多くの方にご訪問頂いていたいた
様で、私も含め如何に多くのファンが待ち望んでいたか・・・の作品ですね。

事件そのものに関する興味は勿論ですが、ホーソーンとホロヴィッツのコンビ関係(?)がどの様になっていくのか、又、
ホーソーンのプライベートももう少しずつ明らかになっていくのか・・・そして、ホロヴィッツさんの自虐ネタ含め
(結構好きです)興味が尽きません。

※ 『止まった時計』 ジョエル・タウンズリー・ロジャース

国書刊行会 2024年9月9日発売予定

【内容概略】
≪ 舞台はワシントンDCの閑静な住宅街。かつて絶世の美人女優として一世を風靡した人妻ニーナ・ワンドレイが
自宅で命を狙われ、瀕死の重傷を負った。薄れゆく意識のなか、ニーナは、自分がまだ生きていることに気づいた
正体不明の犯人がとどめを刺しに戻ってくるのではないか?と恐怖する。ときあたかも、ニーナに再会すべく偶然に
も同時期に訪問しようとする複数の元夫たちがいた。物語は彼らとの波乱万丈の結婚生活を往還し、驚愕の真相へと
向かう。稀代の異才J・T・ロジャーズによる、過去と現在が入り乱れる眩惑的サスペンス。世紀の怪作『赤い右手』
をも凌ぐ、知られざる最高傑作!≫

初めてお目にかかった作家さん作品です。

◆法月綸太郎氏推薦!!
探偵役の顕現とともに眠っていた物語が覚醒し、意外すぎる犯人が名指された後もさらなる驚異が読者を翻弄する……。
時間と視点を手玉に取る《叙述の曲芸師(パルプ・ジャグラー)》が技巧の限りを尽くしたワイドスクリーン走馬灯
ミステリ。

とあります。
何やらこれまでに読んだことがなさそうな雰囲気を感じる作品で、是非初挑戦してみなければ・・・

※ 『スミルノ博士の日記』 サムエル・アウグスト・ドゥーセ

中公文庫 2024年7月22日発売

【内容概略】
≪天才法医学者ワルター・スミルノはある晩、女優アスタ・ドゥールの殺害事件に遭遇。容疑者として、かつて
の恋人スティナ・フェルセンが挙げられる。名探偵レオ・カリングの手を借り、不可解な謎に挑むのだが……。≫

浅学なもので、この作者は知りませんでしたが、
”本作はかつて小酒井不木訳で「新青年」に掲載されるや、江戸川乱歩・横溝正史ら戦前の日本人作家にも多大な
影響を与えた。世界ミステリ史上にその名を刻む、探偵小説ファン必読の傑作本格推理長篇。”

とされており、
世界ミステリ史上にその名を刻む、スウェーデン探偵小説の先駆的長篇。

だそうです。
押さえておきたい作品の様です。





(source : 創元社、国書刊行会、中公文庫 & etc.)






これから読む予定のミステリ:Aug./2(2024)

2024-08-06 | ブックレヴュー&情報
毎日猛暑が続くなか、出来るだけ外出を少なくしているのですが、頭もぼーっとなりかけていつつ
読書とドラマ鑑賞で過ごす今日この頃です。

そんななか、今回ピックアップした作品は期せずして初読みの作家作品が続きます。

※ 『サリー・ダイアモンドの数奇な人生』リズ・ニュージェント

ハーパーBOOKS 2024年8月25日発売予定 

【内容概略】
≪町外れで父と孤立して暮らす“変わり者”サリーは6歳までの記憶がない。ある日父が病気で亡くな
り、言いつけどおりに家の裏の焼却炉で遺体を焼いたところ、警察が駆けつけ大騒ぎになってしま
う(何かまずかったようだ)。
マスコミが殺到するなか、赤い帽子を被って葬儀を終えたサリーは父が遺した手紙を開く。
そこには人とかかわるようにという願いとともに、ある凄惨な事件の記録が記されていた――。≫

アンソニー・ホロヴィッツ絶賛!とされており、
「圧倒的なキャラクターが誕生した」引きこもりで“変わり者”のサリー。父亡き後、外の世界で教
えられたのは社交辞令と、恐ろしい出生の秘密――世界29カ国で刊行! 予測不能ミステリー

ここまで言われたら(?)もう読むしかない!でしょ!

※ 『檜垣澤家の炎上 』長嶋恵美

新潮文庫 2024年7月29日発売

【内容概略】
≪横濱で知らぬ者なき富豪一族、檜垣澤家。当主の妾だった母を亡くし、高木かな子はこの家に引
き取られる。商売の舵取りをする大奥様。互いに美を競い合う三姉妹。檜垣澤は女系が治めていた。
そしてある夜、婿養子が不審な死を遂げる。政略結婚、軍との交渉、昏い秘密。陰謀渦巻く館でそ
の才を開花させたかな子が辿り着いた真実とは──。
小説の醍醐味、その全てが注ぎこまれた、傑作長篇ミステリ。≫

息をのむドンデン返し・・・とあります。

恩田陸さん評:
『小公女』X『細雪』X『レベッカ』 不思議と後を引く、懐かしい面白さ・・・・

勿論初読みの作家さんですが、これは是非読まなければ・・・の作品です。

※『雷龍楼の殺人』 新名智

カドカワ 2024年8月2日発売

【内容概略】
≪富山県の沖合に浮かぶ油夜島。この島にある外狩家の屋敷「雷龍楼」では2年前、密室で4人が
命を落とす変死事件が起こった。事件で両親を失った中学生の外狩霞は、東京にいるいとこ・
穂継の家へ身を寄せていたが、下校途中、何者かに誘拐される。霞に誘拐犯は、彼女を解放する
条件となる「あるもの」を手に入れるため穂継が雷龍楼へ向かったと告げる。しかし穂継が到着
した夜、殺人事件が発生。その状況は2年前と同じ密室状態で、穂継は殺人の疑いをかけられる。
穂継が逮捕されると目的のものが手に入らないばかりか、警察に計画を知られてしまう。穂継の
疑いを晴らしたければ協力しろ、と誘拐犯に迫られた霞は、「完全なる密室」の謎解きに挑む。 ≫

横溝賞作家による衝撃不可避の本格ミステリ!

とのことですが、個人的には初めて読ませていただく作家さん作品です。
”完全なる密室”← 良いですねぇ。 好みです。






(source : ハーパーBOOKS。新潮文庫、カドカワ & etc.)