The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

これから読む予定のミステリ:Feb./03(2025)

2025-02-15 | ブックレヴュー&情報
今回は期せずして日本の作品が並びました。
しかも、発売されたのは昨年の作品ばかりで、何故かリストから漏れていたという・・・。
遅ればせながら慌てて取り掛かろうと思っているところです。

※ 『廃遊園地の殺人』  斜線堂有紀

実業之日本社 2024年10月4日発売

【内容概略】
≪銃乱射事件で閉鎖された遊園地・イリュジオンランドへ、廃墟コレクターの資産家・十嶋庵が二十
年ぶりに人々を招く。廃墟マニアの元コンビニ店員・眞上永太郎をはじめとした招待客が、廃園の所
有権を賭けた宝探しに挑戦する最中、串刺しになった血まみれの着ぐるみが見つかり……。驚愕の廃
墟×本格ミステリ長編!≫

衝撃の全編リライト! 待望の文庫化!!

だそうです。
クローズドサークル、連続殺人事件・・・と、なにやら大盤振る舞い?の様で。

何故か遅れをとりましたが、楽しみです。

※ 『サロメの断頭台』 夕木春央

講談社 2024年3月14日発売

【内容概略】
≪油絵画家の井口は、元泥棒の蓮野を通訳として連れて、祖父と縁のあったオランダの富豪、ロデ
ウィック氏の元を訪ねた。
美術品の収集家でもあるロデウィック氏は翌日、井口のアトリエで彼の絵を見て、「そっくりな作品
をアメリカで見た」と気が付いた。
未発表の絵を、誰がどうして剽窃したのか?
盗作犯を探すうちに、井口の周りで戯曲『サロメ』に擬えたと思われる連続殺人が発生してー ≫

大正ミステリを描いた『方舟』の著者による本格長編。
天才芸術家の死、秘密を抱えた舞台女優、盗作事件に贋作事件、そして見立て殺人。

これ又、そそられるコピーです。

※ 『明治殺人法廷』 芦辺拓

東京創元社 2024年9月11日発売

【内容概略】
≪明治二〇年に発布・施行された保安条例のために東京を追放された新聞記者の筑波新十郎と、負け
続きのため「コマルさん」と揶揄される大阪の駆け出し弁護士の迫丸孝平。出会うはずのない東西二
人の青年は、質屋一家を襲った鏖殺事件の謎に挑むが……≫

順序が後先になりましたが、
先月取り上げました2作目『大鞠家殺人事件』(日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞受賞)が昭和
20年代の大阪船場が舞台でしたが、今作は明治20年代が舞台との事。
個人的になかなか知識が行き届いていない時代設定なので、そんな点でも勉強にもなります。







(source : 実業之日本社、講談社、東京創元社 & etc.)











これから読む予定のミステリ:Feb./02(2025)

2025-02-12 | ブックレヴュー&情報
※ 『バスカヴィルホールのありえない物語 1』 アリ・スタンディッシュ

ポプラ社 2025年1月27日発売

【内容概略】
≪貧しい家庭環境に育つアーサー少年は、学校を辞めて働きに出るべきか、思い悩みながら帰り
道を歩いていた。その時、目の前で乳母車を押していた女性が突然倒れる。混乱の中、誰もが立
ち尽くす中で、アーサーだけが瞬時に状況を察し、勇気と機転を発揮して女性と赤ん坊を救った。
そして、その一部始終を見守っていた謎の老紳士がアーサーに近づき、思いも寄らない言葉を告
げる、「その観察力のおかげで今日、幸運を手にしたな。おそらく、君が気づいているよりずっ
と大きな幸運だ」。こうしてアーサーは、特別学校「バスカヴィル・ホール」への扉を開くこと
になる――未来を変える、運命の日の始まりだった。≫

児童向け作品かな?と・・・、そのままスルーしそうだったのですが、

世界26各国で話題沸騰! アーサー・コナン・ドイル財団が全面協力の公式作品。

とありますので注目し直しました。

そして、
フィクションでありながら、現実の息吹を感じる物語。

アーサー・コナン・ドイルの若き日を描き、先生がシャーロック・ホームズ!
その他ホームズ作品に登場する懐かしい名前が沢山登場する様ですし、各章のタイトルもホー
ムズ愛を感じるキーワードが使われているとか。

久しぶりのホームズ関連作品で、楽しみです。読まなくてはなりません!

2巻目が2025年7月発売予定!! ・・・だそうです。

ところで、
この内容を読んでフト思い出しました。
大分前のドラマで若き日のアーサー・コナン・ドイルが、師でありシャーロック・ホームズの
モデルとなったジョセフ・ベル教授との活躍を描いたドラマがありました。

コチラ ↓
★ コナン・ドイルの事件簿 : シャーロック・ホームズ誕生秘史

※ 『三人の名探偵のための事件』 レオ・ブルース

 扶桑社海外文庫 2017年9月2日発売

【内容概略】
≪サーストン家で開かれたウイークエンド・パーティーの夜、突如として起こった密室殺人事件。
扉には二重の施錠がなされ、窓から犯人が逃げ出す時間はなかった。早速、村の警官ビーフ巡査部
長が捜査を開始するが、翌朝、ウィムジイ卿、ポアロ、ブラウン神父を彷彿とさせる名探偵たちが
次々に登場して……華麗なる名探偵どうしの推理合戦と意外な結末。練り上げられたトリックとパ
ロディ精神、骨太なロジックに支えられた巨匠レオ・ブルースの第一作にして代表作、ついに文庫化!≫

少し古い作品ですが、何故か読んでいなかった作品です。
本格黄金期を代表する傑作、とあります。
概略を読むだけでもそそられる内容と感じます。

※ 『殺人事件に巻き込まれて走っている場合ではないメロス』 五条紀夫

角川文庫 2025年2月25日発売予定

【内容概略】
≪自身の身代わりとなった親友・セリヌンティウスを救うため、3日で故郷と首都を往復しなけれ
ばならないメロス。しかし妹の婚礼前夜、新郎の父が殺された。現場は自分と妹しか開けられない
羊小屋。密室殺人である。早く首都へ戻りたいメロスは、急ぎこの事件を解決することに!? その後
も道のりに立ちふさがる山賊の死体や、荒れ狂う川の溺死体。そして首都で待ち受ける、衝撃の真
実とは? ≫

インパクトの強いユニークなタイトルについ引き付けられて・・・・。
言わずもがなですが、太宰治の「走れメロス」が題材なんですね。
(それにしても、タイトル長い!)

角川さんのコメントによれば、
太宰治の「走れメロス」のメロスが殺人事件に出会い、爆速で事件を解決していくお話しです。
笑いあり涙ありの傑作ミステリ。
衝撃の真実とは? 二度読み必至の傑作ミステリ!

とあります。

気になりますね。
これは読んでみたくなりました。


(source : 扶桑社、ポプラ社、角川 & etc.)




これから読む予定のミステリ:Feb./01(2025)

2025-02-01 | ブックレヴュー&情報
あっと言う間に2月に入ってしまいました。
1月はご紹介する本が少なかったのですが、これからは又順次新作が出てくると思います。
好みは偏るかもしれませんが 引き続き興味ある新しい作品を探していくつもりです。

※ 『19号室』 マルク・ラーベ

創元推理文庫 2025年2月28日発売予定

【内容概略】
≪ベルリン国際映画祭の開会式場に悲鳴が響き渡った。予定外の映像が上映されたのだ。女性
が何者かに襲われ、心臓を大きな釘でひと突きされていた。しかもその女性は市長の娘で、女
優だと判明。この映像は本物か偽物か? トム・バビロン刑事は捜査を始めるが、臨床心理士
ジータは映像内の壁に残されていた「19」の文字に戦慄する。殺されたかもしれない女性と自
分には共通点がある――。≫

以前ご紹介した第一弾『17の鍵』に続く ”刑事トム・バビロン”シリーズの第二弾です。



『17の鍵』もこれから読み始めますので、こんなにすぐに第二弾が出るとは嬉しいことです。
引き続き楽しみができました。

※ 『ミセス・ワンのティーハウスと謎の死体』 ジェス・Q・スタント

ハヤカワ・ミステリ文庫 2025年2月6日発売予定

【内容概略】
≪ミセス・ワンの中国茶専門店で男の死体が発見された。刑事ドラマが大好きなワンは、容疑者
に中国茶を振る舞いながら勝手に聞き込みを始めてしまうが……。 ≫

初読みの作家さん作品です。
このところ割とシリアス系の作品が続いているので、たまにはコージー系でまったりと・・・と
思いまして。
時々気分転換が必要です。

※ 『弔いの鐘は暁に響く』 ドロシー・ボワーズ

論創社 2025年3月5日発売予定

【内容概略】
≪「次に死ぬのはお前かもしれない」 不気味な手紙は殺人の予告だったのか? 施錠された室内
で発見された老婦人の絞殺死体。撲殺された無垢な娘。相次ぐ自殺。平和な町を襲う未曾有の事
件に秘められた真相とは……。≫

ドロシー・セイヤーズの後継者と目されがら、46歳の若さで夭折したドロシー・ボワーズの遺作
が原著刊行から78年の時を経た初邦訳!

だそうです。
この方の作品としては以前『アバドンの水晶』、『未来が落とす影』を読んだ記憶がありますが(恒
例ですが、これまた感想は書けず仕舞いでした) 独特の雰囲気を感じる作風だったと・・・。

今作も期待作です。





(source : 創元社、ハヤカワ、論創社 & etc.)






これから読む予定のミステリ:Jan./02(2025)

2025-01-26 | ブックレヴュー&情報
※ 『高慢と偏見』殺人事件』 クローディア・グレイ

ハヤカワ・ミステリ 2025年2月6日発売予定

【内容概略】
≪詐欺まがいの投資話でエマやアンから恨みを買うウィカムが、パーティの最中に殺された。
キャサリンの娘とエリザベスの息子が嵐で閉ざされた館で起きた怪事件に挑む。『高慢と偏見』
『エマ』『説得』……ジェイン・オースティン作品の登場人物が織りなす正統派ミステリ。≫

原題はそのものずばりの “The Murder of Mr. Wickham”.
となっている様に、今作では、ついに ”あの” ウィカムが殺されてしまうようです・・・・。

『高慢と偏見』と言えば、ジェイン・オースティン・・・ですが・・・・。
2003年ちくま文庫版


あまりにも有名なこの作品に関連した作品が大変多いですね。

個人的に直ぐに思い出すのは、
『高慢と偏見 そして殺人』


あのP.D.ジェイムズがミステリ仕立てにした二次作品で、これも良く知られた作品です。

その他にも色々とミステリ作品、ゾンビ絡み(?)の作品やら多くの作品が書かれていますし、
映像化された作品も多いですね。

かの有名なBBC版ドラマの『高慢と偏見』(コリン・ファース様がダーシー様を演じ一世を風靡
した作品)

そしてその後、同じくBBCドラマ化された『高慢と偏見 そして殺人』 
ミステリ作品としても、出演者も素晴らしかったし、とても印象的な作品でした。

その他にも、『プライドと偏見』とか、諸々多くの作品、映像が製作されている様に、今でも大
変に人気のある作品でので、今回の新作も興味を持って、ミステリとしてどの様な形に仕上がっ
ているのか読むのが楽しみな作品です。

又、
今作原作のタイトルである ”The Murder of Mr. Wickham (Mr. Darcy & Miss Tilney Mysteries Book 1) ” 
は ”Book 1”となっているので、今後シリーズ化されるのかな?と気になります。

尚、
今年2025年はジェイン・オースティン生誕250年との事で、色々な関連催し物が企画、計画されて
いるようです。
そんな中、以前少しご紹介したドラマ ”Miss Austen” (原題)も今年リリーズ予定になっていますの
で、近いうちに別途ご紹介しようと思っています。

※ 『バスカヴィル館の殺人』 高野結史

宝島文庫 2025年1月8日発売

【内容概略】
≪森の奥に立つ洋館で、コナン・ドイルやアガサ・クリスティらミステリーの巨匠の作品になぞらえ
た連続殺人が発生。館の招待客らは犯人捜しを始める。だがそれは「探偵」役のために開催された、
実際に殺人が行われる推理ゲームだった。参加者の凛子は生き残るため、「探偵」に謎を解かせよう
とするが……。先が読めない多層ミステリー! 犯人・探偵・真犯人・黒幕――あなたはどこまで当
てられる? ≫

宝島文庫の『このミス』大賞シリーズの作品だそうですが、何といっても”バスカヴィル”に釣られます。
内容も、”ドイル、クリスティの作品になぞらえた連続作品” と言われれば、外す訳には参りませんね。

※ 『こわされた少年』 D.M.ディバイン

創元推理文庫 2025年2月19日発売予定

【内容概略】
≪イアン・プラットは16歳の高校生。霧の濃い水曜の午後、自転車で学校を出たのを最後に消息を
絶った。当初は単なる家出と思われたが、姉の依頼でニコルソン警部の指揮のもと警察が捜索を開
始する。かつて優等生だったが、ある時期から不良の仲間入りをし、不自然に金回りがよくなって
いたイアン。いったい少年に何が起きたのか? 犯人当ての名手ディヴァインが読者の盲点を鮮や
かに突く傑作本格ミステリ。≫

特に意識して選んでいるわけではないのですが ディバインの作品は何作か読んでいます。
やはり”本格”は外せません。


(source : ハヤカワ、宝島社、創元社 & etc.)

これから読む予定のミステリ:Jan./01(2025)

2025-01-20 | ブックレヴュー&情報
※ 『真冬の訪問者』 W.C.ライアン

新潮社 2025年1月29日発売予定

【内容概略】
≪1921年冬のアイルランド。
独立戦争の影で起きた襲撃事件の真相は?
CWAゴールド・ダガー最終候補作!
内乱のさなかにある1921年1月、冬のアイルランド。第一次大戦帰還兵で現在は保険会社の損
害査定人であるトムのもとに、かつての戦友ビリーから、妹のモードがIRAの襲撃を受けて
殺されたという報が届く。モードはトムの元恋人だった。保険会社から事件の調査を命じられ
たトムは、モードが、王立アイルランド警察(RIC)の男性二人と同乗していた車を襲撃され、
銃殺されたことを知る。が、IRAの遊撃隊は男二人を殺害したものの、モードに手をかけて
いなかったことが判明。さらに彼女は妊娠していたことがわかる。はたして、モードを殺したの
は誰だったのか……? 元恋人の幻影を追いつつ、祖国のために複雑な人間関係の只中に身を
投じるクライム・ノヴェルにして、アイルランド独立戦争の実相を描出する歴史小説の一面もも
つ、大作ミステリー。

アイルランド独立戦争関連は複雑で良く理解できていないのですが、そんな歴史も絡めた大作ミ
ステリとの事。
勉強もかねて楽しみな作品です。

※ 『スケープゴート』 ダフネ・デュ・モーリア

創元推理文庫 2025年1月22日発売予定

【内容概略】
≪ 人生に絶望していた英国人ジョンは、旅先のフランスで自分と瓜二つの男ジャンに出会う。
引っ張られるまま飲んだ翌朝目覚めるとジャンの姿はなく、持ち物すべてが消えていた。呆然
とするジョンは、彼をジャンと信じて疑わない運転手に家に連れていかれる。ジャンは伯爵だ
が所有する工場は経営難、家族間はぎくしゃくしていた。手探りでジャンになりすますジョン
だったが……。≫

名手による予測不能なサスペンス。

とあります。

ダフネ・デュ・モーリアと言えば、『レベッカ』を思い出すのですが、それも本当に大昔に読ん
だはず。
他の作品も(もしかしたら)読んだのかもしれませんが、記憶にございません(困ったもんだ!)
これを機会に他の作品にも再挑戦してもようかと・・・・。

※ 『大鞠家殺人事件』 芦辺拓

創元推理文庫 2025年1月30日発売予定

【内容概略】
≪大阪の商人文化の中心地として栄華を極めた船場。戦下の昭和18年、陸軍軍人の娘中久世美
禰子は婦人化粧品販売で富を築いた大鞠家の長男に嫁いだ。だが夫多一郎は軍医として出征し、
美禰子は新婚早々、一癖も二癖もある大鞠家の人々と同居することになる。やがて彼女は一族
を襲う惨劇に巻き込まれ……大阪大空襲前夜に起きる怪異と驚愕の連続を描いた、正統派本格
推理の歴史に新たな頁を加える傑作長編ミステリ! ≫

第75回日本推理作家協会賞第22回本格ミステリ大賞W受賞。

芦辺氏の作品は時々読ませて頂いていましたが、今回はこれまでとは異なる雰囲気を感じ と
ても興味深く是非読むリスト入りです。





(source : 創元社、新潮社 & etc.)







アン・クリーヴス新作『The Killing Stones』でジミー・ペレス復帰!!

2025-01-17 | ブックレヴュー&情報
”The Killing Stones”(原題)


ビックリしました!
アン・クリーヴス女史のX(ex twitter)によれば、今年10月刊行予定(一部では9月30日予定?)
の新作のお知らせが出て、何と!『シェトランド』のジミー・ぺレスが戻って来るそうですよ。



2025年10月7日刊行予定の新作タイトルは、”The Killing Stones”。
トップのカバーは仮のもので、正式カバーは後日発表されるそうですが、そこにも ”The Return of
Jimmy Perez”
 と書かれています。

こちらのカバーも出て居ますが、暫定なのか予定なのか現時点では不明です。


ドラマの『シェトランド』シリーズの原作でもある、ジミー・ぺレスのシェトランド・シリーズは以前何
度もご紹介しましたように、全部で8作品ありました。

念のため再度確認しておきましょう。 
『大鴉の啼く冬』
『白夜に惑う夏』
『野兎を悼む春』
『青雷の光る秋』
『水の葬送』
『空の幻像』
『地の告発』
『炎の爪痕』
という事で、『炎の爪痕』でジミー・ペレスのシェトランド・シリーズは完結と言われていました。

今回の発表は予想もしなかった展開で、嬉しい驚きです。

今回予定されている新作”The Killing Stones”は、同僚であったウィロー・リーヴスと共にオーク
ニー諸島に移住するところで終わった ”Wild Fire”『炎の爪痕』から始まるとの事で、舞台はオー
クニー諸島となります。

最新作では、オークニー諸島のウェストレー島で幼なじみの死を調査するペレスの姿を追ってい
る。

今回発表された概略は、
≪オークニー諸島に激しい嵐が襲来し、アーチー・スタウトの遺体が残された。近くには、古代の
碑文が刻まれた新石器時代の石という珍しい凶器が捨てられているのが発見された。アーチーは人
気があり、実在の人物よりも大きな存在だったため、彼の死は地域にとって衝撃的な打撃となった。

人間の複雑さとそこに潜む闇をよく知る刑事ジミー・ペレスが、すぐに現場に駆けつける。彼は
アーチーを幼なじみとみなしていたため、この事件は他のほとんどの事件よりも個人的なものだ。
現在、オークニー諸島でパートナーのウィローと息子とともに暮らすペレスは、すぐに島民の生活
に引き込まれる。島民の多くは秘密を抱えている。暗い秘密は、男の殺害につながったかもしれ
ない。

歴史が深く根付いたこの古代の地で、ペレスは絶望的な殺人者が再び襲撃する前に、真実と伝説を
見極めなければならない。≫

アン・クリーブスさんは、新しい本のために場所を変えることは「信念に基づく決断」だったと語っ
た。
完結編と言われた『炎の爪痕』を執筆後、シェトランドについては語りつくしたし、ジミー・ペレ
スについては2度と書くつもりはなかったものの、オークニー諸島で彼らに何が起こったのか知りた
かったと語っていらっしゃいます。



オークニー諸島で短い期間過ごしたことがあると言うクリーヴスさんは、
「より穏やかで柔らかい風景なので、それを新しい本に反映させたかったのです。」
と語り、
オークニー諸島の「驚くべき歴史」は、この小説の中で、珍しい殺人兵器、古代の碑文が刻まれ
た新石器時代の石という形でも登場する。 ・・・・そうです。

今回予定されている新作が独立した作品なのかどうかは、”Who knows ?”(by Ms. Cleeves)
だそうです。

ところで、
オークニー諸島と言われ、はて?・・・
どんなところでしたっけ? と思わず調べました。

オークニー諸島は、シェトランド程は遠くなく、スコットランドの北東部に位置する 約70の島々
から成り立ち、気候もそれほど厳しく無い様で 数々の古代遺跡、環状列石等があるそうです。
魅力的な場所の様ですね。

日本で読めるのは大分先の事になりそうですが、楽しみが一つ増えました。

一方ドラマ版『シェトランド』の方は、原作とは離れ
ジミー・ペレスの後任ルース・コールダーとトッシュがメインとなり継続しています。

それにしても・・・・
アン・クリーヴス女史の活躍は凄いです。

『ヴェラ』のドラマ版は先日ファイナルが英国放送終了したしまし。
ファイナル・エピソードの”The Dark Wives” は”ヴェラ・スタンホープ シリーズ”の原作第11作
目を元にした作品です。
原作はこれからも続く(多分?)でしょうし、もう一つ先日ご紹介した『マシュー・ヴェン』シ
リーズも続いています。

随分前からクリーヴス女史の作品が好きだった者としては、原作新作、ドラマ化作品と楽しみが
続き嬉しい限りです。

大分先の事になりますが、何とか、なるべく早く翻訳出版をお願いしたいですね。

関連情報は順次追記していきます。


(source : Ann Cleaves, BBC & etc.)

拙関連過去記事は、
     ⇩

★ ドラマ化された英国ミステリ小説:その(6) 【”シェトランド”原作とドラマ作品について】 
★ 『シェトランド』S8情報&『炎の爪痕』
★ アン・クリーヴス『刑事マシュー・ヴェン』シリーズ

翻訳刊行待ちの海外ミステリ:2025年(2)

2025-01-11 | ブックレヴュー&情報
・・・・その(2)です

※ 『The Mercy Chair』 M.W.クレイヴン

〈刑事ワシントン・ポー〉シリーズ第六弾

【内容概略】
≪ある男が、木に縛り付けられたうえに石で殴られて殺された。その男の体には、ティリーですら
解読できない、あまりにも難解な暗号が彫り込まれていた。その男の死が、15年前に起きた一家
惨殺事件と繋がっているようだが……。 ≫

『ストーンサークルの殺人』
『ブラックサマーの殺人』
『キュレーターの殺人』
『グレイラットの殺人』
『ボタニストの殺人』
に続き、
〈ワシントン・ポー〉シリーズも早くも6作目となります。

実は、何故かすっかり遅くなっていたのですが現在『ボタニストの殺人』を読んでいるところです。
すっかり出遅れました・・・・。
とても面白いです。
何となくこれまでとカラーが異なるような気がしますが、スピード感も加速し、次々変わる展開もつ
いていくのが大忙しです。 最後まで読んでどうなりますが。

出来れば後日感想を・・・と思いつつ、多分又何時もの通り・・・だろうなぁ。

※ 『Nine Lives』 ピーター・スワンソン


【内容概略】
≪ある日、アメリカ各地の9人に、自分の名を含む9つの名前だけが記されたリストが郵送されてくる。
差出人も意図も不明。受け取った人々は、さして気にもとめない。まず、メイン州でホテルを経営す
る老人が溺死した。そして翌日、マサチューセッツ州郊外でランニング中の男性が背中を撃たれる。
ニューヨーク州のFBI捜査官であるジェシカはリストに掲載されている人々の特定にかかる。自分も、
死んだ老人と同じリストを受け取っていたのだ。次は誰が殺されるのか? 職業も居住地も違う9人の
つながりは何なのか? ≫

『そして誰もいなくなった』に捧げる、驚愕の展開で読者を翻弄する極上のミステリ!

とあります。

ピーター・スワンソンといえば、これまでにも
『そしてミランダを殺す』
『ケイトが恐れるすべて』
『アリスが語らないことは』
『だからダスティンは死んだ』
その他

一応過去作品は殆どすべて読了しましたが、どの作品もチョット癖があるというか、心理サスペンスの
要素もあり特徴がある内容となっていたと思います。

今回の新作はどうなんでしょう? 
『そして誰もいなくなった』に捧げる・・・・という事は???
大変気になります。

※ 『The Housemaid』 フリーダ・マクファーデン


【内容概略】
≪前科持ちのミリーは、やっとのことで住み込みメイドの仕事を見つけるが、雇い主のウィンチェス
ター夫婦は秘密を抱えているようだった。精神的なトラブルを抱えている妻のニーナと、優しくハン
サムな夫のアンドリュー。ニーナに振り回されて日に日に弱っていくアンドリューを見たミリーは、
ニーナを追い出そうと決心するが……。≫

初読みの作家作品です。

強烈な大ドンデン返しが巻き起こる注目のサスペンス!
様々な媒体でベストセラー1位を獲得した、今一番のサスペンス。

等、
かなり煽られる前宣伝が出て居ます。
”強烈な大ドンデン返し”←好みですねぇ。

楽しみな作品の一つになりました。



(source : ハヤカワ、創元社 & etc.)


・・・・・・・to be continued(多分)

翻訳刊行待ちの海外ミステリ:2025年(1)

2025-01-08 | ブックレヴュー&情報
この数年この時期に取り上げてきた翻訳刊行待ちの海外ミステリ:2025年度版の一回目です。

個人的に大好きで、本当に楽しみな作品ばかりで、期待感でイッパイです。

今回は第一回目として、

※ 『Marble Hall Murders』 (マーブル館殺人事件):アンソニー・ホロヴィッツ

【内容概略】
≪クレタ島での生活に区切りをつけて、ロンドンに帰ってきたわたし、スーザン・ライランドは、あ
のなつかしいクラウチ・エンドで新たなスタートを切ることにする。フリーランスとして北欧ミステリ
の編集をしていたところ、思いもよらない仕事が舞い込んできた。《アティカス・ピュント》シリーズ
の続編を出すことが決まり、若手小説家に執筆を依頼したので、かつてシリーズを担当していた
わたしにぜひ編集を頼みたいというのだ。かくしてわたしは、またしても《アティカス・ピュント》シ
リーズの続編を読みはじめる……。≫

『カササギ殺人事件』、『ヨルガオ殺人事件』に続く、”スーザン・ライランド シリーズ” の三作目です。
昨年三作目出版情報が出た時から首を長くして待っておりました。
原作の発売は今年の4月or 5月の様ですから、翻訳版は大分先になりそうですけど・・・・。

因みに、ドラマ版『ヨルガオ殺人事件』も日本初放送待ち。← 何とか早くお願いしたいです。


そして、
多分この新作も過去2作品同様ドラマ化されることと思いますので、この点も追って行こうと思います。

★ 『カササギ殺人事件』、『ヨルガオ殺人事件』に関しては、


右カテゴリー 

海外ドラマ → L カササギ殺人事件/ヨルガオ殺人事件

をご参照下さい

※ 『The Heron’s Cry』:アン・クリーヴス

【内容概略】
≪ ノース・デヴォンで珍しく猛暑になった夏。涼を求めにやってきた観光客が約束を違われたような
顔をしながらビーチで思い思いの時間を過ごしていた。そんな中、芸術家たちがシェアして暮らしてい
る家で殺人事件が起こる。その家に住む吹きガラス職人のイヴの父親ナイジェルが刺殺されたのだ。
彼は善良で、誰からも恨みを買うことはない清廉潔白な人間だった。なぜ彼が殺されたのか? 被害
者の親友ジョナサンのパートナーであるマシューは事件の捜査を開始する。しかし、またしても町で
同じ手口の事件が起こり……。 ≫

以前チラッとご紹介した アン・クリーヴスによる≪マシュー・ヴェン≫シリーズの第二作目です。

一作目の『哀惜』は日本での翻訳出版がドラマ放送の後でした。

ドラマ版『刑事マシュー・ヴェン 哀惜のうなり』

↓ コチラに
※ ドラマ化された英国ミステリ小説 : その(9)

原作『哀惜』に関しては

↓ コチラに
※ アン・クリーヴス『刑事マシュー・ヴェン』シリーズ

因みにドラマ版『刑事マシュー・ヴェン 哀惜のうなり』
はタイミング良く再放送が予定されているようです。

ミステリーチャンネルにて
2025年1月23日(木)20:00~ (全4エピソード)



(source : 創元社、ハヤカワ、ミステリーチャンネル & etc.)


…… to be continued です。



これから読む予定のミステリ:Dec./04(2024)

2024-12-29 | ブックレヴュー&情報
※ 『17の鍵』 マルク・ラーベ

創元推理文庫 2025年1月30日発売予定

【内容概略】
≪早朝のベルリン大聖堂に深紅の血が降り注ぐ。丸天井の下には女性牧師が吊り下げられていた。
殺人現場に駆けつけたトム・バビロン刑事は、さらに信じがたいものを目撃する。被害者の首に
はカバーに「17」と刻まれた鍵がかけられていた。それはトムが少年の頃に川で見つけた死体の
そばにあった鍵と同じもので、10歳で失踪した妹が持ちだしたままだった。なぜそれがここに?
トムは臨床心理士のジータと捜査を始めるが……。≫

本国ドイツでベストセラー。
”刑事トム・バビロン”シリーズ第一弾。

とのことで、
第二弾の『19号室(仮)』も、何と、翌月(2月末?)に出版予定とのこと。

数か月前から色々情報が出始め、盛り上がってきて(私だけ?)いたのですが、連続出版とは嬉
しい事です。
楽しみな作品が一つ増えました。

※ 『完璧な主婦の死 マクベス巡査シリーズ』 M.C.ビートン

文芸社 2025年1月1日発売予定

【内容概略】
≪村の医師ドクター・ブロディーの妻アンジェラは知的な女性ですが、有能な主婦とは言えず、家
の中は散らかり放題。内心、ひどい劣等感にさいなまれています】(訳者あとがきより)。都会か
ら越してきた完璧な主婦が、のんびりした村の意識改革を始めると、不穏な空気が漂い出す。≫

先日ご紹介して、遅ればせながら取り掛かり、読了しました『ハイランドクリスマス』、そしてこ
れも以前ご紹介した『ゴシップ屋の死』に続く マクベス巡査シリーズ 邦訳第三弾作品です。
何故かタイミングよく(呼ばれたかな?)続きます。



ついでながら、『ハイランドクリスマス』はコージー系になるのかもしれませんが、何とも心温ま
る、いかにもクリスマスシーズンにぴったりの作品でした。
ヘイミッシュ・マクベス巡査の獅子奮迅の活躍(?)、頑張りに殆ど感動、泣きそうになりました。

何となく”ビートンさん波”が来ています(個人的に?)
ピリピリと脳みそを酷使することなく、構えずに楽しめるミステリなので、三作目もマクベスさん
の活躍に期待したいと、楽しみがイッパイの作品です。

※ 『誰も知らない昨日の嘘』 メアリー・スチュアート

論創海外ミステリ 2025年1月下旬発売予定

【内容概略】
≪ローマ時代の城壁が残る英国の美しい田舎、ノーサンバランド。〈ホワイトスカー牧場〉の相続
人アナベルは8年前に家出したきり、アメリカで事故死したとされていた。莫大な財産は彼女の従
兄コナーと従妹ジュリーに譲られると思われたが、ある日、アナベルを名乗る若い女が現れる。
はたして彼女は何者なのか ≫

メアリー・スチュアートさんは初読みの作家さん(多分?)ですが、今作は著者の長編第六作にし
て浪漫サスペンスの傑作を初翻訳!とあります。
遅ればせながらですが、他の作品もトライしてみようかと・・・・。

そう言えば、今作は内容概略もさることながら、”ノーサンバランド”に釣られました。
”ノーサンバランド”と言えば、”ヴェラ” を思い出しますもんね。


(source : 創元社、文芸社、論創社 & etc.)



今年も硬軟取り混ぜ色々なタイプのミステリをご紹介してきました。
”読む予定”とタイトルをつけながら、後回しになったり、読み忘れたりした作品もあり、又読後
の感想まではとても手が回らず・・・とますます手が遅くなりました。

これからも読みたい本は次々と出てきますので、好みが偏っているとは思いますがご紹介してい
こうと思います。

恒例のフレーズですが、本当にあっと言う間に過ぎ去る一年です。

皆様の暖かい励ましのお言葉やリアクション等で力を頂いています。
来年も何時まで続けられるか分かりませんが、海外ドラマ、映画、書籍紹介等気になることをボチ
ボチ書いていこうと思います。

引き続きご指導、ご鞭撻お願いいたします。

皆様にとって少しでも良い新年になりますよう心から祈念しております。



これから読む予定のミステリ:Dec./03(2024)

2024-12-26 | ブックレヴュー&情報
※ 『白い女の謎』(名探偵オーウェン・バーンズ)シリーズ6 ポール・アルテ

行舟文化 2024年12月18日発売

【内容概略】
≪英国の小村バックワースに君臨する名門リチャーズ家は、三つの事件に揺れていた。当主マ
チューが若い女秘書を後妻に迎えると言い出したこと、アフガンで戦死したと思われていた長
女の夫の帰還。そして神出鬼没の《白い女》の霊。「白い女は出会った者の命を奪う」という
村の言い伝え通りに怪死事件が発生し、マチューが狙われる。事件の背後には妖しい女占い師
の姿が――≫

名探偵オーウェン・バーンズ・シリーズの最新作

バーンズは事件ごとに探偵のタイプを変えていく――まるで多重人格探偵のように。フェル博士、
ファイロ・ヴァンス、御手洗潔、そして、本作ではエラリー・クイーン。
――解説(飯城勇三さん)より

とあります。

ポール・アルテの作品は読み始めたのが遅かった為、ボチボチと順次読んでいますが、何となく
古き良き時代のミステリを感じ 結構気に入っています。

そうそう、そう言えば、この作品も含め イラストもご自身で書かれている様で多彩な方です。

※ 『パンとペンと事件簿』 柳 広司

幻冬舎 2024年11月20日発売

【内容概略】
≪新聞雑誌の原稿に、翻訳、暗号文の解読……。
文章に関する依頼、何でも引き受けます。
どんな無理難題もペン一本で解決してみせる〝売文社″のもとには、
今日も不思議な依頼が持ち込まれて――。

ある日、暴漢に襲われた“ぼく”を救ってくれた風変りな人々。彼らは「文章に関する依頼であれば、
何でも引き受けます」という変わった看板を掲げる会社――その名も「売文社」の人たちだった。
さらに社長の堺利彦さんを始め、この会社の人間は皆が皆、世間が極悪人と呼ぶ社会主義者だとい
う。そんな怪しい集団を信じていいのか? 悩む“ぼく”に対して、堺さんはある方法で暴漢を退治
してやると持ち掛けるが……。

暗号解読ミッション、人攫いグループの調査……。社に持ち込まれる数々の事件を、「売文社一味」
はペンの力で解決する!
世の不条理に知恵とユーモアで立ち向かえ。驚きと感動が詰まった珠玉の推理録! ≫

『ジョーカー・ゲーム』の著者でいらっしゃるとの事ですが、個人的には初読みの作家さんでいらっ
しゃいます。
とても惹かれる内容で、是非読んでみたい 楽しみな作品です。

※ 『コージーボーイズ、あるいは消えた居酒屋の謎』 笛吹太郎

東京創元社 2024年12月18日発売

【内容概略】
≪昨日行った居酒屋が消えた? 引き出しのお金が四万円も増えていた? 誰も死んでいないのに姉か
ら喪中はがきが送られてきた? ミステリ談義の集まりにひとりゲストをお呼びして、毎回カフェで
ゆるゆると行う推理合戦。それなりにみんながんばるのだけど、いつも謎を解き明かすのは店主の
茶畑さんなのだった。≫

気軽に謎解きを楽しみたい人におすすめ! ユーモラスなパズル・ストーリー七編を収録。短編な
のでスラスラ読み進められるのもポイント。各章のあとがきにある作者おすすめのミステリーも要
チェック。爽やかな読後感の肩の凝らない”ミステリー集です。

とあります。
初読みの作家さんだと思ったら、”期待の新鋭のデビュー作。” だそうです。
何となく楽しそう・・・・な作品です。


今回は特に意図した訳ではないのですが、選んだ3作品共にあまり脳みそを振り絞って読む作品では
ないようです。
何となく、年末の疲れが出てきているのかな??(特別なことは何もしないけど)





(source : 行舟文化、幻冬舎、東京創元社 & etc.)