The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

グラナダ版 「4人の署名」 : 最後に感想など

2015-05-31 |  ∟グラナダ版SH
- グラナダ版 「4人の署名」 : The Sign of Four 最後に感想など -



↑ トビーがとても可愛かった。




冒頭に書いた様に、このエピソードは2部構成である為複雑であらすじを書くだけ
では分かりにくい内容なので以前より少し詳しく書いてみたのですが、それでも
中々難しい内容です。


今回無謀にもこのエピソードを取り上げたのですが、今まで忘れていた部分も再度
確認出来たのは個人的にも良い機会だったと感じています。(自己満足?!)



このエピソードを再確認した感想を少しだけ・・・・

まず、これも冒頭に書いた様に ジェレミーが体調が悪いにも関わらず 映像を見る
限りアクティブなシーンを各所で見せていて 少しもその影を見せていない事に
流石役者さんだと感動させられました。


このエピソードでは、ホームズは殆ど推理をしていない(ショルトー邸での犯人像
推理以外は)。 トビーと共に走り回る、船での追跡劇等専らフィールドワークに
専念していた様です。


内容的には、先に書いたように ワトソンとメアリーを結婚させなかった事で
終わり部分が何となく無理がある様な、ワトソンとメアリーが余りにもそっけなく
別れたのはチョット残念、と言うか ワトソン気の毒・・・・
ですが、グラナダ版でのメアリーは毅然とした、自立した芯の強い女性として
描かれているし、財宝が手に入らなかった事より 父親に関する情報が明らかに
された事である意味吹っ切れた様子で去っていく姿が印象的です。 


正典ではワトソンとメアリーの結婚に視点が行きがちですが、このグラナダ版を見
る限り、これはスモールの物語であると思います。
直接には誰一人殺人には手を下していないし(従犯、共犯であるかも知れないが)
片足を失ったことから始まり、財宝に運命を弄ばれ 復讐に取りつかれてしまった
哀れな男としての存在感が大きかったような気がしました。
財宝略奪、殺人共犯の罪を犯していながら、仲間との約束は命を賭してでも
守る律儀さもあり複雑なキャラクターだったと思うのです。
ホームズはそんなスモールを理解していた様です。



ところで、今回迄見落としていたのですが、このジョナサン・スモールを演じて
いたのは 「主任警部モース」の Jonh Thaw (ジョン・ソウ)だったんですね。
存在感のある役者さんだと思ったし、「モース」も再放映観ていたのに・・・・
今回やっと納得しました。


↑ モースと相棒ルイス (ルイス若かった!)

「モース」の原作はコリン・デクスターの作品で 英国ではSHと並ぶ国民的人気
ドラマだった様です。 日本でも放映されていましたが 本国では1987年から始ま
り1999年最終話の視聴者は1250万人にも及んだそうです。
残念ながら2002年60歳の若さで亡くなったそうです。
って事はスモールを演じた時は45歳位?
髭ずらに惑わされましたが、確かに回想シーンでは結構若かった。

「モース」に関しては、その後モースの部下で相棒であったルイスが警部として戻っ
て来たドラマが2006年から始まったスピンオフドラマ 「オックスフォードミステー・
ルイス警部」なのですが、個人的には「ルイス警部」 の方が気に入っています。
モースの時から引き続き、オックスフォードの情緒あるれる風景がふんだんに描か
れ、ストーリーもよりスピード感に溢れ、現代的な感覚で描かれている様な気がしま
す。 特に、相棒で部下のハサウェイが気に入っているからかな?
ハサウェイを演じるローレンス・フォックスは背が高く 手足が長く(顔も?)
ケンブリッジ大学で神学を学んだにも係らず警察で働く様になった変わり種経歴を
持つインテリでルイスとのコンビは毎回楽しめます。
声もなかなか結構ですし、何よりアクセントが・・・(やっぱりそれか! 又病気が出た)


↑ ルイスと相棒ハサウェイ



(アッ、ここはグラナダ版の事を書いていたんでしたね・・・。 ルイス警部に関しては
後日機会があれば改めて触れたいと思います。)


さて、話を戻して・・・


BBC版 の順番で考えると、次は ”His Last Vow"  で これに元ずくグラナダ版
「犯人は2人」となるのですが、これが又大変なのですね。
やはり見どころが多く BBC版に引用部分も多い為外す訳にはいきません。
何とか頑張ってみましょう。





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『グラナダ版シャーロック・ホームズ』 : Index






グラナダ版 「4人の署名」 (5)

2015-05-28 |  ∟グラナダ版SH
- グラナダ版 「4人の署名」 : The Sign of Four (5) -





続きです。



ここからはスモールの回想、独白が始まります。




若い頃兵役を志願してインドに渡ったスモールは、ある日ガンジスで泳いでいた時
にワニに足を食われた。 何とか命は助かったが それ以来義足を付ける様に
なってしまった。

除隊後農園の監督の仕事を見つけ働いていたが 大暴動が始まり命からがら
アグラ要塞に逃げ込んだ。

元兵隊で有った為、砦での警備を命じられ部下が2人付けられた。 これが
カーターとインデジェットだった。



ある日、2人から 儲かる話があるので仲間になる様脅された。
仲間になれば義弟のジャゴディッシュも含め4分の1を分け前で渡すと言われた。
その宝とはある大金持の王族が自分が持つ財宝の半分を要塞に隠す計画をして
おり、それを持ち込む家来を襲って奪うというものだった。





結局スモールもその計画に加担し、宝を奪い殺害した家来を砂漠に埋めた。

SH : 「死体を埋めたのは大きな失敗だった」
JS : 「焼かなかったから発見された」

その結果、4人は有罪となりアンダマン諸島で終身刑に処され労役が課されていた。



JS : 「そこで何年か過ごした後、あんたの父上が来た。」 
見かねた大尉が医務局の一室を与えてくれた と言う。
JS : 「あんな紳士には初めて会いました。 貴女に対しては恨みは有りません」
というスモールに、
MM : 「有難う !」


父モースタン大尉を思い描くメアリーとのツーショット。 美しい画面です。


将校達はよくカードをしていたが、ショルトー少佐は毎晩負けが込んでいた。
それを小耳に挟んだスモールは 相談を持ち掛ける。



「お前の望みは何だ?」と聞くショルトーに、 「協力者が必要だ」とスモール。
「私と仲間の自由を保証してくれれば宝の5分の1を差し上げる」と持ち掛けると
「5分の1とは少ない」 と文句を言うショルトー。
「それでも5万ポンドにはなる。 船と食料が必要だ」と言うスモールに、
「1人なら兎も角…」と渋るショルトーに、「4人で誓った」とスモールは譲らない。


結局ショルトーはその条件を飲み、聖書に誓って協約を作り、 宝の隠し場所の
地図を渡した。



その後ショルトー少佐は1人インドに行き宝を見つけ英国に帰国してしまった。
それを知ったスモールとモースタン大尉は怒り狂い、少佐と話を付けようと誓った。
しかし、その後大尉が亡くなった事を聞き、その日以来復讐の為生きて来た。


↑ じっとスモールの話を聞くホームズ。 何時もながら端正な横顔。

そんな折、原住民を助ける機会があり、彼がスモールに懐いた。



トンガと言う名の奇妙な小人だが 忠実な友だった。
その原住民と共に策を弄して島を脱出し、長い旅の末ロンドンに到着した。




以上がスモールの説明でした。




スモールは「英国一の金持ちになるだろうアグラの財宝をご覧になりたいだろう」と
言いますが、鍵が無い!
火かき棒で とワトソンが箱を開けようと試みます。




ホームズも手伝ってやっと開けた箱は空でした。
 

「お前の仕業だな」と問い詰めるジョーンズ警部に、「人が取れない所に隠した。
アンダマンに居る3人と私以外には誰にも権利は無い。 もう私も彼らも宝を使え
なくなった。私は彼らの為に行動して来た。 ”4人の署名”によって。」と言うスモール。
「何処にある?」と再び問い詰める警部に  「警察船に追いつかれると分かった時
鍵と一緒に川に投げ込んだ」 箱ごと捨ててしまえば見つかるのも早いからだと言
います。




結局財宝が見つからなかった事を知って、ワトソンはモースタン嬢に言います。
「残念です」
「宝など災いをもたらすだけです」というメアリーです。



「協力を感謝します」と言ってジョーンズ警部はスモールを連行します。
又手柄を横取りされたホームズです。


↑ 連行されるスモール。 ここでも鏡が使われています。



MM : 「お2人に何とお詫びをして良いか・・・・ 私の為に危険な目に会わせて
     しまいました」
JW : 「忘れて下さい」
MM : 「お疲れでしょう」
     と言うのを聞き、
SH : 「もう反動が来た。 一週間はぐったりでしょう」なんて言ってしまう。
それに対してメアリーは
「父に代わってお礼を言います。 お2人に感謝します」と言って去ります。



って、こんなにあっさり帰っちゃうんですか?
ワトソンのお顔を見て下さい。


 
いくらグラナダ版では結婚させない設定にしたからって、こんなにあっさり別れ
ちゃうってのも何だかな~って思ってしまうのです。

寂しげなワトソンをしり目に ベッドに座り本を読み始めるホームズ。






↑ ここでも又鏡に映るホームズ。


JW ; 「不公平だな。 君が解決した手柄はジョーンズだ。 何が残った?」
(確か正典での記述は、”私は結婚するのに、君には何が残った?”って感じ
だった様に思うのですが・・・)。
SH : 「面白い事件を1人で解いた満足感さ。 そして君には華麗な文章で記録
     する楽しみが残ったじゃないか?」



帰っているメアリーを寂しげに窓から眺めるワトソン。
今回はメアリー窓を見上げずアッサリ馬車に乗り込みました。 ツレナイ!

 
JW ; 「何て魅力的な女性だ!」
SH ; ”Was she ? I hadn't noticed” 「そうかい? 気が付かなかったよ」 
と言って眠ってしまいました。



(このホームズのセリフは思わず笑うのですが、いかにもホームズらしい言葉
で気に入っています。)




以上で終わりです。



ふーっ! 今回大分手こずりましたけど、何とか最後まで漕ぎ着けました。
お読み頂いてお分かり頂けたかは不安ですが、自分なりに頭の整理が出来た様な
気がしてます(自分だけで満足してどうする!)。
長くなってしまったので 感じた事を少しだけ次回追記しようかと思っています。



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→  グラナダ版 「4人の署名」 : 最後に感想など

『グラナダ版シャーロック・ホームズ』 : Index





グラナダ版 「4人の署名」 (4)

2015-05-25 |  ∟グラナダ版SH
- グラナダ版 「4人の署名」 : The Sign of Four (4) -



1987年制作




続きです。



テムズ河でのホームズ一行を乗せた警察船の追跡が始まります。


↑ この画像もブレてる・・・


霧が出て来たので捜査が難しいと言うジョーンズ警部に 「ウィギンズの合図が
あるまで待とう」と船の中で休むホームズ。



↑ テムズ河での船での追跡シーンなのですが、暗い中霧も出て画像で取ると
  何が何だか分からない(汗)


遂にオーロラ号発見のウィギンズの合図に ホームズは「何としても捕まえるんだ!」と指示しました。


オーロラ号にはスモールと原住民が乗っていましたが、警察船が接近すると原住民の毒の吹き矢がホームズを
狙います。 幸いスカーフに刺さっただけでしたが、それを見たワトソンは拳銃で原住民を射撃しました。
撃たれた原住民は河に転落し死亡してしまいました。
(ここでワトソンは人を撃った!)




↑ これがアンダマン諸島の原住民の姿。 相当怖いです。


スモールは必死で河岸の小屋に逃げ込みましたが 追いついた一行に財宝の入った箱と共に捕えられました。





「バーソロミューを殺したのは私ではない」と言うスモールに、「分かって居る。
お前の相棒がやったのだ」と言うホームズに、 「息子には恨みは無い、気の毒
な事をしてしまった。 父のショルトーを殺せなかったのは何としても残念だ」
とスモールが悔しがりました。

「お前が包み隠さず話せば力になる」とホームズ。
ジョーンズ警部が 「箱の鍵は?」 と聞くと、スモールは河に捨てたと言います。





逮捕されたスモールと知らせを受けたメアリーがベーカー街に集まりました。


↑ 宝が入っている箱の上にスモールが木の義足を乗せている。



「正義を行った」と言うスモールに、「どちらが正当なのか我々には分からない」と
言いウィスキーを振舞うホームズに、「あんたは公平な男だ」と言いこれまでの経緯
を話しだすスモールです。





ここからはスモールの回顧談になります。






その(5)にto be continued です。



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『グラナダ版シャーロック・ホームズ』 : Index





グラナダ版 「4人の署名」 (3)

2015-05-22 |  ∟グラナダ版SH
- グラナダ版 「4人の署名」 : The Sign of Four (3) -


1987年制作


続きです。




ワトソンが探し出したトビーは犬だったんです。
トビーを連れて屋敷に戻ると 屋根から屋上へ上がっていたホームズがトビーと
ワトソンを迎えました。




クレオソートの匂いを追って走りだすトビーを追ってホームズとワトソンも走ります。
(この辺りのシーンを見る限りジェレミーは病の気配を見せません。流石です)。


最終的にトビーが到着したのはテームズ河畔でした。
「敵は船に乗ったのだ」と結論付けるホームズ。





そこに居た貸し船屋のおかみさんにランチ”steam launch”(小型蒸気船)を借りた
いと言うホームズに、今しがた不気味で不作法な男に貸してしまった。 その男は
木の義足を付けていた。と話します。
ホームズはその船の特徴を聞き出しました。

「後はBaker Street Irregulars ベーカー街遊撃隊(不正規軍)に任せ家でジックリ
待とう」 とホームズ。

ベーカー街では ジョーンズ警部がひけらかした新聞記事を読んで2人は面白
がっています。


(ワトソンとトビーが靴(スリッパ?)の引っ張り合いをしたり 微笑ましい)。


そんな時、どやどやと子供たちが家に入って来ました。



困り果てるハドソンさんに、「ご心配なく 私の客ですよ」とホームズ。
こ汚い姿をした子供たちこそ Baker Street Irregularsでした。
ホームズがオーロラ号という船を探し出すように指示を出すと早速街中に走り出す
子供たちをみて卒倒しそうなハドソンさん。

ホームズがアンダマン諸島の原住民についての本を調べると 「アンダマン諸島の
原住民は地球上で最小の人種であると思われる。 凶暴で気難しい。 信頼を得れ
ば熱き友情を示す事がある。 遭難者にとっては非常に脅威である。 毒矢を放っ
たり、生存者を襲ったりする」と書かれていました。





バイオリンを弾いたり、部屋を落ち着きなくうろつくホームズにハドソンさんが
「夕食は何時にしましょう?」と聞くと「明後日の8時に」と答えます。
(やはり事件に集中すると食事をしないんだ)。
ワトソンが 「一晩中起きていたのか?」と聞くと「事件の事を考えると眠れない。
船は見つからないし、捜査が進まない」と苛立つホームズ。


↑ このアングルと構図ってSpecialのSetlockにあったシーンに似てます。


そんな膠着状態の中、街に散った不正規軍は船を探しまくっています。
遂にウィギンズがオーロラ号を見つけ 近くの船の上に居る不審な老人に知らせます。




(誰だ?怪しい・・・)


その老人が訪ねまわると 「6時に船を出す。 客が2人いる」との証言を得ました。


その頃ベーカー街にはジョーンズ警部が訪れ 「ベーカー街に行き私の帰りを待つように。
今夜ご同行を願いたい」という内容の手紙がホームズから届いたと言います。






ホームズの帰宅を待つ2人のもとに1人の老人が訪ずれ「新聞広告を見てホーム
ズに直々で伝え礼金が欲しい」と言いますが、ワトソンから留守である事を聞き
帰宅を待つと勝手に座り込みました。
ジョーンズ警部に葉巻を勧めるワトソンに 「私にもくれないか」との声に振り向くと
そこには変装を解いたホームズが・・・





先程の怪しい老人はホームズの変装姿だったんです。
(何時もながら見事な変装!)

驚いて「貴方は俳優になれる」と言うジョーンズ警部に、ホームズは 「ウェストミン
スター岸に警察船を用意する様に」と指示しました。





その(4)に to be continued です。




← グラナダ版 「4人の署名」 (2)
→ グラナダ版 「4人の署名」 (4)

『グラナダ版シャーロック・ホームズ』 : Index



Sherlock Review (10) : その他色々

2015-05-19 | BBC SHERLOCK
― Sherlock Review (10) : その他色々 ―



The Sign of Fourで手こずっていて 少し気分転換をしようかと思っていた所
丁度タイミング良くBehind the Scenesの画像が大量に出回っていましたので
再度Galleryにしました。
大分前のライヘンバッハの時の画像です。


 
 
↑ 鬼の様な形相(暴言)で走ってますね。


 
 
 
 
 
↑ 後ろにベリルさんらしき姿も見えてます。

 
 
 
 
↑ 今は懐かしい喫煙姿(好きだったんだけど・・・)
(source : benedict---cumberbatch)



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(source : maarifisch)

前回の”The Sign of Four”で触れたホームズ語録での STのスポックのセリフと
のクロスオーバーに関して、昨日あるTumblrで同じ事に触れた記事を見つけて
おーっ!と嬉しかったので・・・・
但し、私は JJ のST(1) でも言われていた事は失念していました(STID程気合入れ
て見ていなかったのでスルーしてました。) そして私が書いたスポックのセリフは
ST VI の中の物だったんですね。
(でも~~、書いたのは私の方が早かったもんね。 威張ってどうする)

それにしても、前回モリアーティとマイクロフトのフェイク画像について久々に
触れた直後、同じ事を書いている記事が出てたり、今回の件と言い これって
シンクロニシティーって言うんでしょうか?



~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~





サー・イアンがホームズについて語っています。
The Museum of Londonでシャーロック・ホームズ展が開かれた時の映像
の様ですが、チョット気になった部分だけ、
「シャーロックはJWの事を”ワトソン”と呼んだことは無い、常に”ジョン”だった。」
これは、私が”Mr. Holmes” の原作を読んだ時 最初に印象に残って居た点でした。
 ACDはどう思うか分かりませんけど・・・
「彼らは同居し、寝室をシェアしていたが それ以上の事は無かった・・」
ですが、どうなんですか? ってそれより、寝室をシェアしていたなんて初耳なんで
すけど。 Mr.Holmesの私が未だ読んでいない部分に書かれているのかしら?
早く続きを読まなくちゃ。

↓ 詳しくはこちらをどうぞ
https://youtu.be/bGDXnr8YXZg



ベネディクトが ”Solar Superstorms"にナレーションを入れています。

ナレーション久し振りです。

↓ こちらです。
https://vimeo.com/127872610





あれやこれや雑記でしたが、気持ちを新たに ”The Sign of Four”の続きにとりかかりましょう。







グラナダ版 「4人の署名」 (2)

2015-05-17 |  ∟グラナダ版SH
- グラナダ版 「4人の署名」 : The Sign of Four (2) -


1987年制作


The Sign of Fourの日本語タイトルに関して最初に書くべきだったのを書き忘れて
いましたので 2回目を始める前に追記させて頂きます。
日本語タイトルは ”4つの”という説と ”4人の”という説があるのですが、”4つの”
であるなら ”Four Signs” になるのではないかと言う考え方とTV版に準じ今回は
「4人の」という解釈を取らせて頂いています。




続きです。


馬車で迎えに来たモースタン嬢と合流した2人はモースタン大尉が持っていた
謎の紙片を見せられます。



インドの産の紙に書かれた地図らしき物で 建物の平面図の様な図が書かれて
いました。 そしてそこには シーク教を象徴する4の意味の赤い印と ”The Sign of Four” 
(カーター、インデシット、ジャゴディッシュ、スモール)と 4人の署名がありました。



それを見たホームズは、「この事件は思ったより奥が深そうだ」と考え込みます。



約束の場所で御者に呼び止められた3人は馬車で謎の場所に連れて行かれ
インド人風の男に迎えられました。



そこは水タバコを鎮静剤に使う異様な風体の男 サディアス・ショルトーの邸宅で
した。


↑ 何くれとなくメアリーの世話をするワトソンを面白そうにみるホームズの表情が・・・




ショルトーはノーウッドの兄(バーソロミュー・ショルトー)が父から財宝を託されて
いるが本来はモースタン嬢にも権利がある為 兄を説得したいので屋敷へ同行す
る様求めますが、その前に真実を語ると言います。


父のジョン・ショルトーは11年前からインドから持ち帰った財で贅沢に暮らしていた
が 木の義足を付けた男を異常に怖がるようになり様子がおかしくなっていた。
ある日手紙を受け取ると急に様子が変わり その手紙を暖炉で燃やしてしまったの
で内容は不明だが、それ以来持病が悪化し 遂にもう臨終が近いと言う時に2人
の兄弟に遺言を残した。




父の話は 「モースタンと私はアグラで莫大な財宝を手に入れ家に持ち帰った。
ある日モースタンが約束していた分け前を要求しにやって来たが争いとなり 
モースタンは心臓発作を起し その場で急死してしまった。 遺体は処理した」と。
そして 「モースタンの孤児が心配で 財宝の半分は彼女が受けるべきなので罪を
償いたい。 真珠を送るつもりであったが出来なかった」。
「アグラの財宝が隠してあるので それを分ける様に」と言ったまま謎の陰に怯えな
がらに 隠し場所を語る事無く急死してしまった。


↑ 無言でサディアスの話を聞くホームズ。


翌日手紙が届き、シーク教のシンボルを表す4の意味の赤い印付の手紙
が見つかった。




財宝の所在が分から無かった為、サディアスが父の言い残した真珠を一つずつ送って
いたとの事でした。

そんな中、遂に財宝の隠し場所を発見したので メアリーに分け与える為に手紙で
呼び出したのだと言います。

そして4人はサディアスの住むノーウッドの邸宅に向かいました。



庭は至る所掘り返されてたがそこには財宝は無く、建物の頂上の物置で
見つかったと言います。 50万ポンド以上の価値がある財宝だと・・・


屋敷に着くと異変が起きている様子で おろおろする家政婦に依ればバーソロミュー
が部屋から出てこないと言います。



↑ このシーンもBBC版と同じ!

ホームズ達は急いで部屋に向かいましたが 内側から鍵が掛けられているので
鍵穴から覗くとバーソロミューが硬直して死亡しているのが見えました。




ホームズは捜査キットを使いカギを開け中に入りました。
そこにも The Sign of Four”と書かれた紙が置かれ、発見されたと言う財宝が
無くなっていました。
「どういう意味だ?」と言うワトソンに、 「殺人だと言う意味だ」とホームズ。
犯人は何処からどの様に侵入し、出て行ったか・・・


床には義足の足跡があるが、ホームズは共犯者が居ると言います。

「どうやって?」と聞くワトソンに、
「不可能なものを除けば真実が残るのだ。それがどんなに信じがたくてもね」
”When you have eliminated the impossible,  whatever remains, however
improbable, must the the truth.”
さぁ、ここでこのセリフがでましたよ。
私のお気に入りの有名なホームズ語録の1つです。

(BBC版でもバスカヴィルでシャーロックがこのセリフを言いました。
以前一度書いたような気がするのですが、Star Trekオリジナルの再放送を
見ていた時に ニモイ/スポックがこのセリフを言っていたので感動した事が
ありました。
そう言えばバスカヴィルでジョンが”スポック”って言ってますよね。
私の好きな作品でクロスオーバーしているのを知り1人感激してましたっけ。)


1人は窓から綱を伝って外にでたが、もう1人は天井の天窓から外に出たと
ホームズは推理しました。
そして犯人は床にこぼれたクレオソートに足を突っ込んでいる事に気付きます。






↑ これ、これ! 以前は見逃していたシーンですが これこそ あれでしょ!(指示代名詞
   多過ぎ!)酔っ払いシャーロックの姿はこのシーンから取ったんですね。
   余り嬉しかったんでしつこく3枚張りました(バカです)。





JW : 「普通の死後硬直ではなさそうだ。植物性アルカロイドによる中毒死だろう」
SH : 「これはヒポクラテスの笑いと言われる痙笑だ。 毒を塗った矢は英国の物
     ではない」
メアリーの事を心配するワトソンに、
SH : 「彼女を安全な場所に送り、ピンチン小路でトビーを連れて来てくれ。 英国
     中の警察より役に立つ」


そんな時に、別件でノーウッドに来ていたと言う アセルニ・ジョーンズ警部が警官
を引き連れ乗り込んできました。




ジョーンズとホームズは既知の間柄だったが、彼はホームズを軽視して小ばかに
した様な様子。
それでも 「君は時々奇跡を起こすからな」と厭味ったらしい言葉を吐くのです。

ジョーンズの推理は財宝をめぐるショルトー兄弟の争いである事は明らかなので
サディアスが犯人であると結論付け逮捕しようとします。



ホームズは、「天井の穴は小さすぎてサディアスは通れないし 彼が犯人では
ない」 狼狽えるサディアスに 「私が嫌疑を晴らします」と安心させました。


そしてジョーンズ警部に昨夜侵入した2人の男の特徴を推理して知らせました。
「1人は学が無く鋭敏な男で、もう1人は右足が無く内側の減った木の義足を付け
ている。 左の足には幅広で踵に鋲を打った靴を履いている。
中年で色黒な男で手の皮がむけている。 もう1人は少し変わった男です。」
(何でこんな細かい事まで分かっちゃうんですか? それはホームズだからです!)





(3)に to be continuedです。



← グラナダ版 「4人の署名」 (1)
→ グラナダ版 「4人の署名」 (3)


『グラナダ版シャーロック・ホームズ』 : Index







グラナダ版 「4人の署名」 (1)

2015-05-13 |  ∟グラナダ版SH
- グラナダ版 「4人の署名」 : The Sign of Four (1) -



1987年制作

この作品は正典でも長編ですし、ある意味2つの物語が存在している様な
作品なので映像化も難しかったのではないかと思われます。

又、この撮影時ジェレミーが病を得ており、重病説、入院の噂もあったりで撮影も遅
れが出たそうです。
ただ、作品を観る限り 高い場所の昇ったり、走り回ったりと何時もと変わりなく
病の影を見せない演技をしている様に見えます。

正典でのこのエピソードではワトソンがメアリーと出会い 後に結婚する事になって
いるのですが、グラナダ版の製作者は 「正典でのメアリーの存在は大きくない。
我々は敢えて2人を結婚させず 全編を通してホームズと相棒、同居人と云う設定
に拘った。 ワトソンには気の毒だか…」と言っています。 そうねー、それが良かっ
たんでしょうね。 なのに・・・BBC版では・・・・・

ストーリーが入れ子状態だし、場面の時制も度々変わる複雑な内容なので、
纏めるのが難しいので頭の中を整理しながら 何時もよりは細かく書く努力をして
みましたが それでも分かりにくいかも知れません。 以下が粗筋です。





始まりは ある紳士(後にショルトー少佐と分かるのですが)が棺の中に収められ
その場所に怪しい二人組(木の義足を付けた男と正体不明の小柄な人物)が訪れ
棺の中に”The Sign of Four” と書かれたメモを残して立ち去ります。



一方ベーカー街221B の元にメアリー・モースタン嬢が相談に訪れます。
彼女の話によれば、父親のモースタン大尉がアンダマン諸島に赴任していた所
10年前に休暇を得てロンドンに帰国。 ランガムホテルで会う約束をしていました。





彼女は約束のホテルに赴き 父を待ちましたが外出したまま待てど暮せど戻って来
なかった。 ホテルには本と衣類とアンダマン諸島のお土産を残したまま消息を絶
ち色々手を尽くして探したが遂に見つからず モースタン嬢も父は不慮の事故等で
亡くなったに違いないと諦める様になった。


↑ このエピソードでも鏡が多用されています。 鏡越しにモースタン嬢の話を
  聞くホームズ


↑ このシーン面白いんです。 何時の間にやらしっかりモースタン嬢の傍に座る
  ワトソン。 そして 唐突に散らかった書類を見て「何だこれは!」とホームズ。
  (貴方が散らかしたんでしょ)
  そして何故かいきなりズボンにブラシを掛けます(そして何故かかなりの埃が・・・)


「友達は?」と尋ねるホームズに、「父と同じ連隊に居たショルトー少佐に連絡を
してみたが帰国していた事さえ知らなかったと言われた」とモースタン嬢。




4年の月日が流れたある日 タイムズ誌に「モースタン嬢は至急住所を知らせる
様に」との広告が載り 不審に思いながらも名前の無い広告主に住所を知らせたとの事。
すると、真珠が一つ入った箱が送られて来て、それ以降毎年同じ日に真珠が一つずつ送ら
れてくると言います。 




真珠は途方もない価値のある品物の様だし、送り主の名前も無いため不審に
思っていた所、今日新たな手紙が届き 「今夜7時にライシアム座の左から3番目
の柱へ来られたし。 不遇の代償を与える。 二人の友を同行されたし。 警察には
知られない様に。 未知の友より」とありました。




思い悩んだモースタン嬢はホームズとワトソンに同行を依頼しました。


↑ モースタン嬢に一目惚れのワトソンは馬車に乗るメアリーにカッコ良くご挨拶。
  その姿を見上げるモースタン嬢。 良い雰囲気になって居る2人です。


モースタン嬢を送り出した後の会話が面白いので・・・・

JW : 「何て魅力的な女性だ!」
SH : 「個人の特質によって判断を誤るなよ。 依頼人は単なる材料だ」
それを聞いたワトソンは、
JW : You really are an automation - calculated machine.
      There is something possively inhuman in you at times.
     「君はまるで機械だな。 人間離れしたところがある」
SH : 「過去に一番惹かれたのは保険金の為に子供を毒殺した女性で、一番
     不愉快な男はロンドンの貧民に25万ドル使った男だ」
JW : 「だがこの事件は…」
SH : 「例外などない。法則が全てだ。」
     
そう言った後ホームズは資料を確かめに外出します。





帰宅したホームズが言うには、古い記録に依れば元ボンベイ第34連隊のショル
トー少佐は6年前に死亡している。
何故少佐の死後モースタン嬢に真珠が届く様になったのか?






「家族に聞けば分かるだろう。 用意は良いか、ワトソン?」と拳銃を確認します。
ワトソンもステッキの強度を確かめた後外出します。





その(2)に to be continued です。



→ グラナダ版 「4人の署名」 (2)

『グラナダ版シャーロック・ホームズ』 : Index






海外ドラマあれこれ (1)

2015-05-10 | 海外ドラマ
- 海外ドラマあれこれ (1)-
これからの英国ドラマ



最近新しい海外ドラマがめじろ押しで色々興味を引かれそうなドラマも多い様です。
ふと思い立ち 新旧取り混ぜて興味を持って観ていた、又これから観たいドラマ等
に関してメンメンと書き連ねてみようと思います。


昔から映画もTVドラマも海外の物しか興味が無く(嫌味ったらしいかも知れません
がこればかりは趣味の問題なので・・・)、日本のドラマ、バラエティー番組等全くと
言っていい程見たことが無いので友人たちの話について行けない事も多いのです
が 逆に私の観た海外ドラマ等で話題を共有出来る事も少ないと言う寂しさもあり
ます(今回のシャーロックも良い例ですね)。


仕事をしている時はTV, 映画を観る時間は全く無く 又事情で仕事を辞めてから
は家庭の事情で又時間も無く 大分久しくゆっくりTVを観る時間も無かったのです
が それでも時間のある時は海外ミステリーを中心に好んで見ていました。
特に英国ドラマ好きだったせいと(これは子供の頃からミステリー小説を読み漁った
事と英国英語が好きで耳にしていたかったというせいですが。→英国英語フェチな
ので) 英国ドラマには伝統のミステリーのジャンルドラマが多いせいで 8年位前
にCATVを導入以来殆ど地上波は観なくなってしまいました。
CATVではBBCドラマを数多く放映しているので私にはこたえられない状態です。


そんな流れの中で4年程前に初めてシャーロックを観た時には衝撃的でした。
昔から正典も読みSHは好きでしたし、グラナダ版も観ていたのでホントに何気なく
観てみようかって位の気持ちで見始めたのですが、大袈裟では無くのめり込みました。
それ以来シャーロック病を患っています。


そして今回やっと「Dr. Who」 が放映になりました。


英国ドラマと言うと、暗いとか重いとかいう先入観もあるのですが、こんな楽しい
ドラマも作るんですよね。 Mr.ビーンなんかもあるし(ちょっと違う?)
奥が深いと言うか硬軟取り混ぜて良い作品が多い様に思います。

4,5年前位でしたか 一時 テナント版のDr. Whoを放映していて その時は
詳細を知らずに観ていたのですが、小難しい事は抜きにして面白かったのに
いつの間にか終わってしまって残念でした。
後に本国では50年以上続く国民的ドラマであると聞き、まるで水戸黄門か!と
思ったりしたのですが、何故日本での放映が無いのか不満に思っていた所でした。
今回放映は 10代目ドクターのマット・スミス版で2010年から2013年迄放映され
ていたシリーズです。

初回先行放送だけ見たのですが、やはり面白かったですね。
マット・スミスは外見が独特で、エイリアンのドクターに向いているのかも・・・
何て思わされましたけど、歴代のドクターの中では一番若い為色々危惧された
と聞き及んでいますが、走り回り、スピーディーでアクティブなドクターで その若さ
を逆手に取った作りになっていて楽しめそうです。

前のテナント・ドクターはちょっとオタクっぽい感じだった様に記憶しているのですが、
今回のマット・スミス版は子供っぽく、ハチャメチャで、やんちゃな感じで若さを生か
してのキャラクターになっている感じです。


子供だけではなく大人も楽しめる内容だからこそ長年人気を保っているんでしょうね。
スピルバーグもこのドラマのファンだそうですし。


そう言えば以前ベネディクトがDr.Whoに・・・って噂が出た事もありましたっけ。
まぁ、これは無理な話だったんでしょうけど、マーベルに出る位ならDr. Whoでも良いじゃない?
なんて思ったりしますが、シャーロックもあるし実現不可能でしょうね。
又、マット・スミスもシャーロックのオーディションを受けていたって言われています
が、チョット違うでしょ(ゴメンナサイ!)。

現在は12代目のピーター・カパルディになっていますが、年齢も上がり 雰囲気も
随分違う様ですが、この主役交代に関しても上手く考えられていると思います。
ドクターは人間ではないので死ぬことは無いのですが、死に直面すると別の身体を
得て再生すると言う設定になっているので、主役交代が無理無くスムーズに出来る
訳でこの点も長寿番組の人気を保つ秘訣なのでしょうね。
モファット御大達の制作はやはりツボを押さえている内容だと感じさせられました。
流石だなぁ~!
これは引き続き観る事に致しましょう。



Dr. Whoと同じく The Game も始まります。


これはMI:5を中心にしたスパイ物だそうで、これまた英国ドラマお得意のジャンル
で私も好きなテーマドラマになりそうです。

以前放映していた SpooksもMI:5でしたね(お気入りアーミテージも出ていたし)。


Spooksもそうでしたが、今回の The Gameも007のボンドの様に(ボンドはMI:6でしたね)
カッコ良いヒーローでは無く、苦悩や弱さを持った人間を主人公にして
いる点が現実的で有りながらスタイリッシュでハラハラドキドキ感もあり・・・と言った
感じになりそうです。
未だ実際に観ていないので番宣に依ればですが。
それに主役のトム・ヒューズは ”第二のカンバーバッチ”と言われているそうですよ。
ベネディクトも足元をすくわれない様にしないと・・・。 うかうかしていられませんでしょ。

Spooksのかなり前のシーズンにはベネディクトも出演していたのですが、さすがに
日本での放映は無くウェブで一部だけ見ました。 若かったですね。



その他にも 遂に 「Downton Abbey」も放送開始になるそうです。


これも私が観たかったドラマなのですが、一部BSで放映していた様ですが見逃し、
しかもBSでは途中で終わっていた様です(友人談)。
今回はAXNミステリーで第一話から放映との事なので、見逃せないですね。


AXNミステリーはBBC Firstという枠を作りこれまで以上に英国ミステリードラマに
力を入れる事になった様で、現在BBCやRadioTimesのインタビューやら現地情報等を含め、
シャーロックを始めとした前記ドラマの番宣を連日放映しています。
私には本当に嬉しい状況になっているので これから楽しみですが忙しくなりそうです。
何やらAXNミステリーの回し者か?(笑)




これら以外にもまだまだ語りたいドラマが山ほどありますので、機会を観てしつこく
書き続けようと思います。










Sherlock Review (9) : Gallery (2)

2015-05-06 | BBC SHERLOCK
- Sherlock Review (9) : Gallery (2) -


The Sign of Fourが予想以上に難しく手こずっているので、安易なGalleryで
ちょっと気分転換をしようと思いました。


Sherlock Con. を機に今回新たに流された画像に加え 以前大量に出回って
いた画像が再度アップされています。
一度アーカイブに収めてしまうとそのままお蔵入りになりそうなので 取りあえず記
録を残しておきましょう。



大好きだった顕微鏡を覗く姿も少なくなってしまい残念。



これは新しくはないのですが、美しい横顔集で。








↓ これは今回あちこちに出回っていた画像






↓ チョット古いですね。













↓ これらはHLVからですが 大好きな画像なので以前とダブっていると思います。












↓ この時のprom.画像は山ほどあるので今回の物も微妙に違っている(かも?)
   の物です。














今回のトリビアと言いますか、あら探し(暴言)編と言いますか、ファンの目は凄いと
改めて驚いた画像から・・・





↑ マーティンのお尻のポケットから出ているのが トランスミッターではないかと言
  われて検索した方が小型マイクロフォンのウィップアンテナではないかと言って
  いました。
  何時もの事だけど 良くこんな事に気が付くもんだわ~! 


↑ これですって。


もう一つの説は、ジョンがメアリーとの会話を録音していたの?ってありましたが、これはナシでしょうね。

この様なあら探し指摘記事はS1直後から色々あって まぁ良く観ているもんだ
と面白くて 何れ書き出してみようと思いつつ其のままになっています。
機会があれば書いてみようと思っています。



もう一つは、シャーロックの涙編。



↑ どう見てもシャーロックの目に涙が・・・・って書かれていたんですが、何故??
  これらはprom.画像なので本編では見られなかったと思うのですが、どういう意
  味だったんでしょう。
  それとも合成?




さあ、これで気分転換が出来たので 又 The Sign of Four の纏めに取り掛かり
ましょう。



 

グラナダ版 「空き家の冒険」 (3)

2015-05-02 |  ∟グラナダ版SH
- グラナダ版 「空き家の冒険」 The Empty House (3) -



お祭りが有った為 間が空いてしまいましたが 「空き家の冒険」続き最終回です。



夜になり2人は馬車でロンドンの街へ出ます。
裏通りから入った空き家の窓から見ると 向かいには221Bの部屋が見えました。
そしてワトソンが驚いたことには その部屋の窓には明かりに映し出されたホーム
ズのシルエットがくっきと見えるのでした。


↑ ホームズのシルエットと蝋人形を動かす楽しそうなハドソンさん。

(ここも又もやBBC版に取り入れられています。
シャーロックが221B に戻り ハドソンさんの前に姿を現す前にドア明かりに映し
出されたにシルエットが映し出されていましたっけ。 そう言えばあの時の横顔が
美しかったなー! すぐ横道にそれます。)

ホームズがロンドンに戻った事を知って命を狙うモリアーティ教授の手下の目を
欺く囮として作られた蝋人形の半身像を置き ハドソンさんが偽物と気付かれない
様に時々像の向きを変えていたのです。

2人が息を潜めて待ち構えている内に何者かが侵入してきました。


↑ ホームズの後姿が鏡に映るシーンは何故か気に入っています。



その男はその場で銃を組み立てると、221Bの窓に映るホームズのシルエットに
向かって銃を発砲しました。




ホームズとワトソンが男に襲い掛かり格闘(かなり迫力ある立ち回り)の結果取り押
さえた所に駆けつけたのはこれも懐かしいレストレード警部でした。



取り押さえた犯人はモリアーティ教授の残党 セバスチャン・モラン大佐でした。

(この”セバスチャン”と言う名前も The Blind Bankerでシャーロックの学友である
銀行家の名前に使われていましたね。
この様に正典に登場する人物の名前をさり気なく散りばめるのがBBC版の拘りで、
それに気付くと思わず嬉しくなってしまうのです。
例えば、Many Happy Returnsでは、”トレポフ”が出ていますし、tEHでは”モーパー
シャス(男爵)”が出てきます。 だがー、正典のどのエピソードだったか・・・
いい加減です、スミマセン。
シャーロックのセリフに「人間は見た物の62%しか記憶していない」とありましたが、
私の場合は50% or less (汗+涙+恥のトリプルパンチ!)


モラン大佐はホームズを罵りますが、ホームズは「旅の終わりは好いた2人の巡り合い
だ」と応じます (これはシェークスピアの「十二夜」の一節だそうです)。
モラン大佐が使用した銃は 無音で弾丸を発射出来る様に改造された特殊な空気銃で、
ホームズが警戒していたものでした。
ホームズ殺害未遂でモラン大佐を逮捕しようとするレストレード警部に、ホームズ
は彼こそがアデア殺害事件の犯人であることを告げます。
モランはカードのイカサマで稼いでいたのですが、そのイカサマをアデアに気付か
れたので 例の空気銃で狙撃殺害したのでした。

モラン大佐も無事逮捕され、221B に戻った2人は今回の事件について語り合います。






ホームズの蝋人形は見事に額を撃ち抜かれていました。 その貫通した弾丸を探
し回るホームズにハドソンさんがあっさりと見つけ手渡します。



ホームズは「やはりあなたはここではなくてはならぬ人だ」とハドソンさんに賛辞を送ります。
(ハドソンさん さりげなくヤルもんだわ。さすがのホームズもかたなしです)


その後ハドソンさんが運んできたシャンパンで3人はホームズの帰還を祝い乾杯。





(因みに、ハドソンさんが羽織っていたショールと ワトソンが被っていたトルコ帽は
ホームズのお土産だそうです。
ホームズがお土産を見繕っている姿って想像出来ないんですけど、勝手にその姿を想像
して、何かほのぼのして良いな~!)

素敵なエンドロールでした。

これでやっと以前の場所で以前の顔ぶれに戻り ホームズがやっと221に戻って
来たんだなーと実感しますね。
このエピソードではハドソンさんも大活躍でした。
とてもチャーミングなハドソンさんです。

このエピソードを観ると幸せな気持ちになります。





今回改めてThe Empty Houseを観なおし こうして書き出してみると今まで見逃して
いたBBC版に於いての拘りのあるシーン、セリフに再度気付く事が出来ました。
勿論、正典を読むだけ、グラナダ版のみ、又BBC版のみでもそれぞれ十分に楽しめる
事は分かって居ますが、色々比較して観ると楽しみが2倍にも3倍にもなるんだと再確
認しましたね。
特にBBC版でのシャーロックおたくであるモファット&ゲイティスさんの拘り、遊び
心が至る所に散りばめられた点に気付く度に嬉しくて せっかく細かい点に迄凝りに
凝った手法に気付かなくては勿体無いと思います。

そして、今更なのですが 私のブログタイトルにもした ”The Game is Ahoot”につい
て触れてみますが、元々の出典は 正典(アビー荘園??)でホームズがワトソンに
向かって叫んだ台詞 ”The game is afoot. Not a word ! into your clothes and come” 
( 獲物が飛び出したぞ。 問答無用だ! 着替えをして着いて来たまえ)と訳され
ている通り、この場合は ”game”が狩猟の対象となる動物や事象等の意味に使われて
いたようです。
そして、この ”The game is ahoot" 元々はシェークスピアの「ヘンリー5世」の中に
あるセリフで ”The game's ahoot・・・・・The onwards for England, Harry and St.
George !” でフランス軍の突撃する際に部下を鼓舞した台詞。だそうです。
ahootはon footの古語ですのでBBC版でシャーロックは ”The game is on !” と
なって居る訳で、この場合gameは「ゲーム」と解釈されるんですね。

余談ですが(又!)、ガイリッチー版ではホームズが先のヘンリー5世の台詞を
引用して ”The game is ahoot” バージョンを言っていました。


何だかんだ分かった様に色々書いてますが、シャーロキアンでもないし、全く浅学
なので、正統派シャーロキアンの方が見たら 「しゃらくさい、小癪なヤツメ、控え
居ろう!」とお手打ちになるかも知れませんけど・・・
「お見逃し下せーまし、お代官様!」← いきなり時代劇。



BBC版の順序に合せると次は グラナダ版”The Sign of Four”になるのですが正典は
長編だし内容が結構入り組んでいるのでなかなかハードル高そうですが何とかトラ
イしてみようと思っています。



← グラナダ版 「空き家の冒険」 (2)

『グラナダ版シャーロック・ホームズ』 : Index