The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

『猟犬』ヨルン・リーエル・ホルスト著

2020-10-28 | ブックレヴュー&情報
『猟犬』ハヤカワ・ポケット・ミステリ(2015/2/5

ヨルン・リーエル・ホルスト(著)、猪俣和夫(翻訳)

内容(「BOOK」データベースより)
17年前の誘拐殺人事件で容疑者有罪の決め手となった証拠は偽造されていた。捜査を指揮し
た刑事ヴィスティングは責任を問われて停職処分を受ける。自分の知らないところで何が行
なわれたのか?そして真犯人は誰なのか?世間から白眼視されるなか、新聞記者の娘リーネに
助けられながら、ヴィスティングはひとり真相を追う。しかしそのとき、新たな事件が起き
ていた…。北欧ミステリの最高峰「ガラスの鍵」賞をはじめ、マルティン・ベック賞、ゴール
デン・リボルバー賞の三冠に輝いたノルウェーの傑作警察小説。

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

北欧ミステリの最高峰「ガラスの鍵」賞、マルティン・ベック賞、ゴールデン・リボルバー賞
の3冠を達成した本です。ポケミスではノルウェー作家の作品は過去1960年にあり、本書が2
作目となるそうです。

北欧ミステリは好きで結構読んでいたのですが、ノルウェイの作品はあまりお目に掛かった事
がありませんでした。

実は、本書の前に『カタリーナ・コード』を読んだのですが、とても面白かったのですが、後
になってこのヴェスティングシリーズの2作目(翻訳されたものとして)であった事を知りまし
て、では、と遡って1作目の『猟犬』に取り掛かったという経緯がありました。 (本国では8作
目との事です)

主人公はラルヴィク警察のベテラン警部ヴィリアム・ヴィスティング。
17年前に捜査指揮をとった誘拐殺人事件の証拠であったDNA鑑定に関して証拠捏造疑惑が浮上
し 停職処分を受けたヴェスティング警部は自宅待機となるも 過去の膨大な資料を持ち帰り
独自に再検証を行います。
ノルウェイ最大のタブロイド紙で事件記者をしている娘リーネは、父親の件がスクープとして
報じられる事を知り、父親の汚名を返上するべく 記者としての視点で事件を追って奔走します。

リーネは新たに起きた男性殺害事件を取材しながら 父の係わった事件も追ううちに二つの事
件が重なっていきます。
停職処分を受けたヴェスティングも 新聞記者であるリーネも共に捜査の中心には係われない
立場である為制約を受け、困難を乗り越えて真相に辿り着こうという行動力には引き込まれます。

現在進行中の事件と過去の少女誘拐事件の真相が事後検証的な観点で展開されて行くのですが、
それぞれの事件を巧みにからめたしっかりしたプロットは圧巻です。

そして、警察の捜査方法、組織のしがらみ、科学捜査、警察捜査から裁判に至るまでの流れ等
子細に描かれていて、ストーリーの迫真性を強めているのを感じますが、それもその筈、この
作品を書いた時点では著者は現役の捜査官であったそうです。

派手さは無いけれど、静謐な語り口と 堅牢な構成の安定感のある本格ミステリと感じました。
 
キャラクタ-設定としても、何より父ヴィリアムと娘リーナの関係がとても柔らかく好ましい
のです。
ヴィスティング自身は妻に先立たれ、心の隙間を埋める様にカフェバーのスサンネと同居をす
る様になっているのですが、次第に2人の考え方の違いが大きくなり、距離が離れる様になって
来ます。

次作の「カタリーナ・コード」では、リーナが未婚の母になり(ビックリ)新聞社は産休中
で父親のす傍の家に住んでいる。 そしてリーナの双子の兄が登場していますが、軍に勤め
るこのお兄ちゃんもリーナの娘を可愛がり、それぞれ家族関係がとても微笑ましいのが又好
ましい点です。
他の登場人物もそれぞれ良い味を出しています。

とても安定感のある楽しみなシリーズになりました。
「カタリーナ・コード」の次の作品の翻訳を待ちたいと思います。



12月のアガサ・クリスティ作品特集番組

2020-10-25 | アガサ・クリスティ


以前も書きましたが、2020年はアガサ・クリスティの生誕130年、デビューから100周年と
いう記念すべき年になるので、これまでも関連作品、映画、ドラマの放送が続いていました。
放送が有る度に、その作品を扱った拙記事を多くの方が閲覧下さり感謝して居ります。

そんな訳で、AXNミステリではこれ迄も再放送含め色々な作品が放送されましたが、12月は更
に日本初放送作品を含め楽しみな放送予定となっています。

※『蒼ざめた馬』 ”The Pale Horse”

これは先日コチラでご紹介したのですが、その時点では放送日が発表されていませんでした。
この度放送日が決まりましたのでご案内しておきます。

12月20日(日)10:30pm~(字幕版) 日本独占初放送(だそうです)

※『ねじれた家』 ”The Crooked House”

この作品も先日拙記事に書いたばかり(遅ればせながら)ですが(コチラ)、今回AXNミステリー
にてCS初放送となるそうです(ナイスタイミング!)

12月20日(日)2:25pm~(字幕版)

その他にも、フランス版リメイクや、韓国版リメイク等も放送予定されていますが、ここでは
スキップさせて頂きましたが興味のある方は、下記AXNミステリー公式ページでご確認下さい。

https://www.mystery.co.jp/osusume/osusume202012

又、Huluでも『ねじれた家』、『オリエント急行殺人事件』も配信中です。

※これから放送の日本初放送英国ミステリ色々(12月&1月)
※「ねじれた家」2017年
※ 「オリエント急行殺人事件」



ドラマ 『LEONARDO』 続報

2020-10-21 | 海外ドラマ
”LEONARDO”(原題)

8エピソード(予定)

以前コチラで製作第一報をご紹介したのですが、ご多分に漏れずコロナの影響で撮影が中断していた様です。
イタリアでの撮影はコロナ第一波が少し落ち着いてからロケ場所を変えたり、スタッフの人数を減らしたり 
と随分大変な状況下で 撮影再開された様です。
そんな訳で、情報も出ていなかった中 ようやくfirst imagesを含み、少しずつ出てきましたので、取りあえ
ず続報第一弾(続く?)をご紹介します。


レオナルド・ダ・ヴィンチはご紹介してあった様に エイダン・ターナーが扮していますが、その他の出演
者として、

マティルダ・デ・アンジェリス(カテリーナ・ダ・クレモナ役)、ジャンカルロ・ジャンニ―ニ(アンドレ
ア・デル・ヴェロッキオ役)、フレディー・ハイモア(ステファノ・ジラルディ役)等が発表されています。
フレディー・ハイモアは『ネバーランド』、『チャーリーとチョコレート工場』、ドラマ『ベイツ・モーテル』、
『グッド・ドクター』等に出演しており、このドラマでは製作総指揮にも名を連ねています。

それと、それと・・・
個人的にドツボに入ったのが、何と!ジェームズ・ダーシーが出演しています。
彼の演じるのは15世紀から16世紀にミラノを統治していたスフォルツァの当主である ルドヴィーゴ・スフォル
ツァですって。

ジェームズ・ダーシーお気に入りです。『エージェント・カーター』のジャービスさんは特にお気に入りですが、
他にも『ブロードチャーチ』、『ウォリスとエドワード』、『クラウド・アトラス』その他多くの作品(含む
『ポアロ』)に出演しています。
となれば、ますます観たくなって来た訳ですが 放送日は多分来年2021年になりそうですし、日本での放送も
あるかどうか・・・。

やけにセクシーなレオナルドさんになってます





↑ 「最後の晩餐」の下絵。なんかドキドキしてしまう・・・
(source : aidanturnernews.com & others)

色々な意味で興味がある、是非観たい作品の1つになりました。

追加情報が出次第、順次追加していくつもりです。

※ 関連過去記事はコチラ

ドラマ ”Leonardo”(原題)ミニ・シリーズ&エイダン・ターナー


『オリエント急行殺人事件』 2017

2020-10-17 | アガサ・クリスティ
“Murder on the Orient Express”


もう3年以上前に 最初の製作発表に関する情報を見て ケネス・ブラナーのポアロと云う意外な
キャスティングと その他の出演者が余りにもう豪華で椅子から転げ落ちたという記事を書き、そ
の後関連情報を書いたきり作品を観た感想は書き忘れて居りました。

そんな折、先日地上波で放送があり そうそう・・・と思いだしたものの、その時は吹き替え版だっ
たので勿論パス。
そして同時にHuluで字幕版が配信されていた事に気付き ようやく再試聴。
で、
大変遅ればせながらですが、ようやく感想を書き残して置こうと思いたちました。

最初の記事(コチラ)に配役を書いてありますのでご参照下さい。


何度もひつこく書いてきましたが、”ポアロ”と言えば、何と言ってもTV版のデヴィッド・スーシェが
一番原作のイメージに近いと感じていたので、サー・ケネスのポアロはどうなんだろう? そして、
実際にメーキングやポスターを見ても どうもオヒゲが立派過ぎだし、クセの強いポアロとしては上
品すぎるように感じたので少々不安もありながら、あの豪華な出演者でサー・ケネス自身が監督も兼
ねるとなれば必見の作品ではないかと感じて居りましたよ。

そして、何より、サー・ケネスのフランス語訛りの英語聞きたかったし、その他の出演者も色々な国
の出身者という設定で、それぞれお国訛りのあるアクセントも聞きたかったし(やっぱりアクセント
フェチ)

原作、旧作(1974年、アルバート・フィニー版)、TVドラマ(デヴィッド・スーシェ版)全部観て
いますが、それぞれに特徴があり、特に最後の締め方が異なり興味ある点ですね。

ストーリー概略は、
エルサレムでの事件を解決したエルキュール・ポアロは英国へ帰国途中イスタンブールで休暇を
取ろうとしていたが、イギリスでの事件解決を依頼され急遽オリエント急行に乗車する事に。
列車は満室であったが、オリエント急行の運営会社の重役である旧知の友人ブークの計らいで何
とか乗り込むことが出来た。乗客は、アメリカの富豪、ロシアの貴族、宣教師、家庭教師、伯爵
夫妻、医師等国籍も職業も様々。
乗車してすぐにアメリカ人の富豪ラチェットから身辺警護を頼まれたポアロは彼の要請をあっさり
と断ってしまう。
しかし、深夜雪崩の為脱線事故を起こし、山腹の高架橋で立ち往生してしまった列車の中では自
室で刺殺されたチェットが発見される。 その身体には12か所の刺し傷があった。
ラチェットは何故殺されたのか? 犯人は誰なのか?乗客の中に犯人がいるのか?
立ち往生した列車の中でポアロは乗客達の聞き取り調査を始める。




↑ ジュディ・デンチとオリヴィア・コールマンの贅沢な組み合わせ

冒頭のエルサレムでのシーンは原作には無い部分ですが、ここでポアロと云う人物の性格(シンメ
トリーに拘る点や遺物盗難事件の解決方法等)、又セリフの中で”この世には善と悪しかない。その
中間は無いのだ” でエンディングにリンクさせています。

又、乗客のキャラクター、人種、国籍等を一部原作とは変えていますね。



兎に角ポアロのオヒゲが巨大なのですが、とても凝った構造(?)になっています。
このヒゲに関しては、そのデザイン構想に数か月を要したようです。
と云うのは、旧作アルバート・フィニーのポアロヒゲを見たクリスティー女史が「ヒゲが小さす
ぎる」と云った様な意見を持ったことに由来していた様です。

殆んどが列車の中での進行なので、会話劇の様になっていますが、今作品が旧作と異なる点は、
車外、トンネル内等視点を替え、又数か所俯瞰シーンを挿入していたりと画面構成変化が加えら
れています。

同時に、この作品ではポアロが比較的アクティブに動き回り、列車の上に登ったり”動”の部分も
加えられています。

そして、大変珍しいのは、ポアロが唯一の想い人というカトリーヌという女性の写真を持ち歩き、
何度も写真に語り掛ける。 ディケンズが好きで、ベッドで読みながら大笑いする・・・・等、
これまでのポアロ像とは異なるユニークな描き方をしています。
又、ラチェットと1つのケーキをシェアするシーンは何となく微笑ましい というか、これも目新
しい演出。 そして、ラチェットの依頼を断るポアロの理由「あんたの顔が嫌いだ」(笑)そう
言いたくもなるジョニー・デップの胡散臭い悪人ズラ。



ラストの全員を集めての種明かし、解決シーンは今回初めて(?)列車の外で行われています。
寒々とした雰囲気が伝わるのですが、敢えて車外にする必要があったのかしら?と・・・。

これまでも何度となく書いたのですが、何よりケネス・ブラナーのポアロ像が原作イメージと
かなり異なっているので一抹の不安もあったのですが、このポアロが原作の沈着冷静、自信家
で完璧主義者の部分を持ちながらも より人情味、情熱溢れるキャラクターとして、又犯人達
に対する心の葛藤、迷い、苦悩を表に出す人間らしいポアロ像がブラナーの名演によって描か
れていたと感じます。
サー・ケネスのフランス語訛りがチャーミングだし。

「オリエント急行殺人事件」に関する拙過去記事はコチラです

※ 『オリエント急行殺人事件』2017 リメイク版が豪華です!
※ 「オリエント急行殺人事件』公開を前に:アガサ・クリスティーやその他あれこれ

作品最後のシーンは、
乗客達を残しオリエント急行を後にするポアロに、”ナイル川で事件です”と告げられます。
エジプトへ向かうポアロ。
さり気なく次回作が「ナイル殺人事件」である事を示唆しています。

で、その「ナイル殺人事件」”Death on the Nile”の日本公開日が近づいて来ました。




以前ご紹介した様に、
2020年10月23日 日本公開となりました。

関連過去記事はコチラです。

※ ナイル殺人事件日本公開


何時観られるか分かりませんが、機会があれば又後日感想を書ければ・・・と思います。




これから放送の日本初放送英国ミステリ色々(12月&1月)

2020-10-13 | 海外ドラマ
※ BBC版『蒼ざめた馬』アガサ・クリスティー原作

“The Pale Horse” BBC 2020年2月初放送
2エピソード

この作品は約1年前にご紹介したのですが、ようやく放送されることになりました。

AXNミステリ-にて12月放送(放送日未定)
(放送日決まりましたら、追ってご紹介します)

サラ・フェルプス脚本の一連のアガサ・クリスティー作品 『そして誰もいなくなった』(2015年)、
『検察側の証人』(2015年)、『無実はさいなむ』(2018年)、『ABC殺人事件』(2018年)に続く
5作品目です。

これ迄何度も書きましたが、サラ・フェルプス版は原作とは異なる解釈、視点で描かれることが多く、
この点では受け取り方が大きく異なでしょうし、好みも別れると思います。

今作『蒼ざめた馬』もどの様に描かれているかと共に、ルーファス・シーウェル主演ですので、兎に
角観てみなくては・・・・。

↓ 関連過去記事はコチラです。
※ BBC版『蒼ざめた馬』
※「蒼ざめた馬」アガサ・クリスティー著



この後は少し先の話になりますが、来年(2021年)1月 AXNミステリーにて日本独占初放送、日本
初放送になる英国ミステリです。
現時点では放送日並びに日本語タイトルは未定です。(※ 日本語タイトル発表されましたので追記します)

※ ”We Hunt Together”『ロンドン追う者たち、追われる者たち』

BBC 2020 8月初放送 6エピソード

詳しいストーリー展開は良く分かっていませんが、イヴ・マイルズ(”トーチウッド”、”ブロード
チャーチ”等)が出演しています。

※ ”Dublin Murders”『ダブリン悪意の森』

BBC 2019年11月初放送 
8エピソード 

タナ・フレンチ「悪意の森」、「道化の館」を原作とした、サラ・フェルプス脚本の刑事ドラマ
(この原作読んだはずなんだけど・・・忘却の彼方。再読してみましょう)

※ ”The Salisbury Poisonings”『ソールズベリ毒殺未遂事件』

2020年6月初放送 
3エピソード

イギリス、ソールズベリーで2018年起きたノビチョフ暗殺未遂事件関連の事実に基ずくドラマ

※ ”Miss Scarlet & The Duke”『探偵ミス・スカーレット』

2020年3月初放送
6エピソード

このドラマは 以前から気になっていた作品。

父親亡き後、父の後を継ぎヴィクトリア朝に初めての女性探偵スカーレットと彼女の相棒”デューク”
との活躍を描くミステリドラマ

※ ”Queen of Mystery”『私のおばさんは推理作家3姉妹!』

2019年4月初放送
6エピソード

架空の村ワイルドマーシュの巡査として配属されたマティルダ・ストーン巡査の活躍を描くコメディー
タッチのミステリドラマ。

それぞれ日本語タイトルも未定で原題のままですし、詳細も良く分かっていない作品もありながら、
久々に新作が色々放送されるのはとても楽しみが出来ました。

詳細、放送日等分かり次第順次追記していこうと思います。

取りあえず、第一報です。


『マクドナルド&ドッズ 窓際刑事ドッズの捜査手帳』S1

2020-10-08 | 海外ドラマ
”McDonald & Dodds”

ITV 2020年3月 初放送

先日10月放送予定作品としてご紹介したドラマですが、かなり楽しみに待っておりましたので
早速視聴致しましたよ。
いや~、予想通りで楽しめました。

今回はザットですが内容(ネタバレなしで)をご紹介します。

出演は、
ドッズ巡査部長:ジェイソン・ワトキンズ
マクドナルド警部:タラ・グウェイア
ハウスマン警視正:ジェームズ・マレー



ハウスマン警視正


チームの若手クレイグとシンプソンもそこそこ真面目に働きます

シーズン1は2エピソード(少ないですね)

E1:”The Fall of the House of Crockett”
ロンドンから赴任したしたマクドナルド警部は着任早々殺人事件の捜査を任される。相棒に充て
られたのは11年振りに現場で捜査にあたるというドッズ巡査部長でした。

事件は、地元の名士で富豪のマックス・クロケットの留守宅でホームレスの男性が射殺され、同時
に”顔のない男”の彫像が盗まれていた。
クロケット家の家族の秘密、後継者争い等が絡み、事態はは二転三転して行きます。
ボンヤリした外見、使い込んだ小さなノートを手に捜査に臨むドッズ巡査部長にイライラするマ
クドナルド警部ですが、彼は鋭い観察眼で他の誰も気づかない点に注目、解決の糸口を見つけ出
します。
無害な外見と穏やかな語り口に警戒心を抱かれないせいか 事件関係者にも近づき彼等の口も軽
くなるという利点も利用するドッズ巡査部長は、アナログで資料調査はネットではなくもっぱら
図書館。それが以外な思わぬ糸口を見つけ出します。

最初は波長が合わずイライラも隠せなかったマクドナルド警部も ドッズ巡査部長の非凡な才能
が次第に明らかになるにつれ 彼という人間にも興味を持つようになってきます。

何時も老眼鏡をオデコに押上げ、お約束の様にメガネを探すドッズに 最後はメガネホルダーを
プレゼントするマクドナルド警部。

E2:”Wilderness of Mirrors”
依存症のリハビリ施設で住人の1人であるジェーン・クロフォードが謎の死を遂げる。
自室で首をつった自殺と思われていたが、ドッズの鋭い観察眼で他殺であると指摘。
同じ施設内のメンバー達の聞き取りを進めるに従い、それぞれ不審な言動が続き捜査は混迷す
る。
ドッズがジェーンの部屋で不審な暗号を見つけ、又彼女が資産家であった事、事件の日に旅出る
予定であった事等から事件は意外な方向へ向かいます。
捜査の過程でドッズは困難な立場に置かれますが、最後は予想外の展開で解決する事になります。

マクドナルド警部のボーイフレンドとの関係、そしてドッズ巡査部長の私生活(11年間内勤に甘ん
じ、早期退職を促されている。奥さんは30年前半年余りで出て行ってしまい、バースからは一歩も
出た事が無い。チップスにバターをたっぷり付けて食べる等々)が次第に語られてきます。

最初は野心と自信に満ちたマクドナルド警部に何となく疎まれていたドッズ巡査部長も 独特で
特異な捜査能力を次第に認められるようになり、刑事に向いているとまで言われるように。
彼の能力と人柄に惹かれ、信頼関係が築かれていく様子はとても心が温まります。



キューピーちゃんの様な外見と、人生と自分の生活を達観した様なドッズにはホッコリとさせら
れ癒されます。
「現代のコロンボ」と評されていますが、コロンボ程アクは強くなく もっと自然体のドッズ。

又、謎解きも十分に満喫できる内容であり、その上世界遺産の街であるバースの景観も楽しめる
という 色々な要素満載でとても気に入ったドラマになっていました。

シーズン1は2エピソードのみでとても残念なのですが、既にシーズン2も撮影に入っている様です。
シーズン2は3話構成(らしい)で、ゲスト出演にはルパート・グレイブス(「シャーロック」他)
も入っている様ですよ。
放送日時は発表されていませんが、とても楽しみですので、日本でもなるべく早く観られると良
いな・・・と期待しています。

ところで、チョット追加ですが、
E2にフレディー・フォックスが出ていました。 見つけて下さいね(って、直ぐ分かる)

↓ trailerはこちら
https://youtu.be/ibm8PdyqNes

尚、S1のDVDも出ています(PAL版ですが)




『刑事モース~オックスフォード事件簿』Case 20 & 21 字幕版初放送

2020-10-03 |  ∟新米刑事モース/主任警部モース
”ENDEAVOUR” Season 5 


先日来予告だけは出ていたのですが、シーズン5の新エピソード字幕版初放送の放送日が決定
発表されました。

今回の放送は、
シーズン5
E3(case 20) :”Passenger” 「殺意を誘う列車」
E4(case 21) ;”Colours” 「失われた英雄」
の2作品です。







シネフィルWOWOWでの放送は
11月16日(月)&11月17日(火)13:00~

S5の残りCase 22とCase 23の放送は未定(多分間もなく?←希望的観測)

そして、字幕版初放送を前に 恒例のおさらい一挙放送が予定されていて
Case 1~ 一挙放送が
10月19日(月)スタート (毎週平日13:00~)

再び最初から観直す(何度観る事やら)良い機会かと思いますね。
なにしろ コリン・デクスターの作品は「主任警部モース」、「ルイス警部」もそうなのですが、非常に
複雑な内容で、幾つかの事柄、事件が絡み合い それらが最後に一つに繋がっていくという形を取ってい
るので 一見関係ないかと思われる様な布石やヒントが散りばめられていて 一度観ただけではなかなか
すっきり理解出来ないストーリーになっています。
何度か観直し、ようやく腑に落ち 理解、納得できるということでして(私だけでしょうか?)、何度か
観て新たな発見、気付きをしている状態です。

「ルイス警部」は再放送ある度に数え切れない程観ていますし、今は機会が有る度に「主任警部モース」
の観直し中(これはかなり忘れている部分が多いです)。

そんな状態ですので、今回の”おさらい”も有難いですね。
(放送後ODでの配信もあると思います)

さて、以前も何度かひつこく書いていましたが
S8の撮影が来年に延期となったそうです。 少し前に発表されたのですが書く機会がありませんでした。
残念ですが、フィナーレとなるシーズンですから じっくりと最良のコンディションでの撮影にのぞんで
欲しいですね。 早く観たいのはやまやまですが・・・・。


一方、これも何度かお知らせしていましたが、ショーン君出演の ”Vigil” の撮影は進んでいる様です。
多分こちらの作品の方が先に放送になるんでしょうね。
で、撮影中の画像がチラホラ出ていますが、又”ヒゲ”みたいですよ~(泣)
このドラマとても興味深く気になる内容の様ですので、追加情報出次第追ってご紹介していこう
と思います。