2023.3.31、”森と湖”のイメージのフィンランドが、北大西洋条約機構(NATO)への加盟が決定しました。ロシアがウクライナへの軍事侵攻の理由の一つは、NATOからの恐怖を断ち切ることでした。しかし、結果的にロシアから見てNATOという敵を増幅させたことになりました。
フィンランドがNATOに加盟したことにより、プーチン氏にとっては、目前に質の高い軍事力を持つNATO加盟国が誕生したことになりました。ロシアがNATOと接する国境は、約1,300Km(≒旭川~新宿間;1,292Km)となり今までの倍以上となります。フィンランドは、これまではロシアとの対立を避けるため、NATO非加盟の方針を貫いてきました。
ところが、ロシア軍がウクライナに侵攻したことにより、NATOへの加盟は、「自国の安全保障に最善」であると決断したのです。これまで中立の立場をとってきたフィンランドにとっては、歴史的な大きな方針転換となりました。なお、フィンランドは、国内に核兵器を配備することやNATOの軍事基地を設置することには反対しています。
私たち誰もが、ロシア対NATO、米国対中国といった対立軸でない世界=平和を切に望んでいます。しかし、このような対立は、過去から現代まで繰り返され、益々拡大していくばかりでどうにも止まらないジレンマを感じます。これが人類が構成する世界の現実!であり、争いは永遠になくならない!もの、と悲観的になります。さて、如何に考えるべきでしょうか?