東京新聞
2013年9月8日
東京電力福島第一原発事故を受け、昨年六月に発足した「原発ゼロ栃木の会」は七日、宇都宮市中今泉の市東市民活動センターで、結成一周年を記念した講演会を開いた。参加者約二百人が、原子力の代替エネルギーとして注目される再生可能エネルギーの特性を学んだ。
原発ゼロを訴える上で、代替エネルギーに対する知識を深めるのが狙い。元立命館大教授で、前日本環境学会会長の和田武さんが講師を務めた。
和田さんは再生可能エネルギーの特性を「資源となる風や太陽光などはどこにでも存在し、枯渇しない」と説明。電力会社が電力を買い取る「固定価格買い取り制度」が始まったことも背景に「地域住民が主体となって普及に取り組める時代になった」と強調した。
デンマークやドイツでは、地域住民が出資金を募って風力や太陽光を利用した発電に取り組んでいることや、大企業がメガソーラーなどの大規模施設を造っても、一定の発電量が地域住民に割り当てられる仕組みがあることを紹介。「常に住民が主体で、普及が進んでいる」と解説した。
和田さんが委員として制度の仕組みづくりに関わった、日本の固定価格買い取り制度の問題も指摘。太陽光発電を導入する際のパネルの単価は、大規模なメガソーラーよりも小規模な家庭用の方が高額なのに、買い取り価格には差がない点を疑問視し「大企業がもうける仕組みはおかしい。国民が関心を持ち、声を上げていくことが重要だ」と訴えた。 (石井紀代美)
2013年9月8日
東京電力福島第一原発事故を受け、昨年六月に発足した「原発ゼロ栃木の会」は七日、宇都宮市中今泉の市東市民活動センターで、結成一周年を記念した講演会を開いた。参加者約二百人が、原子力の代替エネルギーとして注目される再生可能エネルギーの特性を学んだ。
原発ゼロを訴える上で、代替エネルギーに対する知識を深めるのが狙い。元立命館大教授で、前日本環境学会会長の和田武さんが講師を務めた。
和田さんは再生可能エネルギーの特性を「資源となる風や太陽光などはどこにでも存在し、枯渇しない」と説明。電力会社が電力を買い取る「固定価格買い取り制度」が始まったことも背景に「地域住民が主体となって普及に取り組める時代になった」と強調した。
デンマークやドイツでは、地域住民が出資金を募って風力や太陽光を利用した発電に取り組んでいることや、大企業がメガソーラーなどの大規模施設を造っても、一定の発電量が地域住民に割り当てられる仕組みがあることを紹介。「常に住民が主体で、普及が進んでいる」と解説した。
和田さんが委員として制度の仕組みづくりに関わった、日本の固定価格買い取り制度の問題も指摘。太陽光発電を導入する際のパネルの単価は、大規模なメガソーラーよりも小規模な家庭用の方が高額なのに、買い取り価格には差がない点を疑問視し「大企業がもうける仕組みはおかしい。国民が関心を持ち、声を上げていくことが重要だ」と訴えた。 (石井紀代美)