福島民報
東京電力福島第一原発の地上タンクから汚染水が漏れた問題で、東電は12日、都内で開いた原子力規制委員会の作業部会で、事故から1年の平成24年3月ごろまでに設置した「フランジ型」タンクの耐用年数は発注時に仕様書で規定していなかったことを明らかにした。
これまで東電は、接合部をボルトで締めるフランジ型の耐用年数は5年と説明してきたが、明確な根拠はなかった。
東電は同部会で「構成部材の耐久性などから5年の耐用年数があると判断している」と主張したが、規制委の更田豊志委員は「古いタンクの方が漏えいリスクは高い」と指摘し、耐用年数が不明なタンクの設置場所を明確にするよう求めた。
東電は同年3月以降の仕様書では「5年間漏れなく貯蔵できること」などと規定したという。
経済産業省は、地上タンクの交換に国費を投入する考えは現時点ではないことを明らかにした。
県の高坂潔原子力専門員が、凍土遮水壁の設置と多核種除去設備(ALPS)の増設の他、タンク交換にも国費を投入することについて同省の見解をただした。
これに対し、同省資源エネルギー庁の新川達也原子力発電所事故収束対応室長が「現時点でタンクに財政措置を講ずることはない」と述べた。
規制委は将来発生する可能性がある津波により原子炉建屋地下などにたまった高濃度汚染水が海に流出しないよう、堤防を新たに設置するなどの対策強化を東電に求めた。
東電はこれまで、東日本大震災による津波が進入した敷地南東部に長さ377メートルの仮設堤防を設置している。
( 2013/09/13 09:33 カテゴリー:主要 )
東京電力福島第一原発の地上タンクから汚染水が漏れた問題で、東電は12日、都内で開いた原子力規制委員会の作業部会で、事故から1年の平成24年3月ごろまでに設置した「フランジ型」タンクの耐用年数は発注時に仕様書で規定していなかったことを明らかにした。
これまで東電は、接合部をボルトで締めるフランジ型の耐用年数は5年と説明してきたが、明確な根拠はなかった。
東電は同部会で「構成部材の耐久性などから5年の耐用年数があると判断している」と主張したが、規制委の更田豊志委員は「古いタンクの方が漏えいリスクは高い」と指摘し、耐用年数が不明なタンクの設置場所を明確にするよう求めた。
東電は同年3月以降の仕様書では「5年間漏れなく貯蔵できること」などと規定したという。
経済産業省は、地上タンクの交換に国費を投入する考えは現時点ではないことを明らかにした。
県の高坂潔原子力専門員が、凍土遮水壁の設置と多核種除去設備(ALPS)の増設の他、タンク交換にも国費を投入することについて同省の見解をただした。
これに対し、同省資源エネルギー庁の新川達也原子力発電所事故収束対応室長が「現時点でタンクに財政措置を講ずることはない」と述べた。
規制委は将来発生する可能性がある津波により原子炉建屋地下などにたまった高濃度汚染水が海に流出しないよう、堤防を新たに設置するなどの対策強化を東電に求めた。
東電はこれまで、東日本大震災による津波が進入した敷地南東部に長さ377メートルの仮設堤防を設置している。
( 2013/09/13 09:33 カテゴリー:主要 )