大川原有重 春夏秋冬

人は泣きながら生まれ幸せになる為に人間関係の修行をする。様々な思い出、経験、感動をスーツケースに入れ旅立つんだね

タンク耐用年数、根拠なし 第一原発

2013-09-13 16:15:31 | 原子力関係
福島民報
東京電力福島第一原発の地上タンクから汚染水が漏れた問題で、東電は12日、都内で開いた原子力規制委員会の作業部会で、事故から1年の平成24年3月ごろまでに設置した「フランジ型」タンクの耐用年数は発注時に仕様書で規定していなかったことを明らかにした。
 これまで東電は、接合部をボルトで締めるフランジ型の耐用年数は5年と説明してきたが、明確な根拠はなかった。
 東電は同部会で「構成部材の耐久性などから5年の耐用年数があると判断している」と主張したが、規制委の更田豊志委員は「古いタンクの方が漏えいリスクは高い」と指摘し、耐用年数が不明なタンクの設置場所を明確にするよう求めた。
 東電は同年3月以降の仕様書では「5年間漏れなく貯蔵できること」などと規定したという。
 経済産業省は、地上タンクの交換に国費を投入する考えは現時点ではないことを明らかにした。
 県の高坂潔原子力専門員が、凍土遮水壁の設置と多核種除去設備(ALPS)の増設の他、タンク交換にも国費を投入することについて同省の見解をただした。
 これに対し、同省資源エネルギー庁の新川達也原子力発電所事故収束対応室長が「現時点でタンクに財政措置を講ずることはない」と述べた。
 規制委は将来発生する可能性がある津波により原子炉建屋地下などにたまった高濃度汚染水が海に流出しないよう、堤防を新たに設置するなどの対策強化を東電に求めた。
 東電はこれまで、東日本大震災による津波が進入した敷地南東部に長さ377メートルの仮設堤防を設置している。

( 2013/09/13 09:33 カテゴリー:主要 )

「福島丸」出港 いわき海星高海洋練習船

2013-09-13 16:15:01 | 原子力関係
福島民報
いわき海星高の海洋練習船「福島丸」は12日、ハワイ近海でのマグロはえ縄漁実習に向け、いわき市の小名浜港を出港した。
 年3回の実習うちの第2次航海で、海洋工学科2年生34人と専攻科の海洋科1年生4人が約2カ月間の実習に臨む。沢尻京二校長らがあいさつし、実習生を代表して小松光汰君(海洋工学科2年)が「一回り大きく成長し、笑顔で帰ってこれるよう努力したい」と決意を述べた。
 実習生は10月25日にハワイのホノルル港に入港する予定。28日にホノルルで行われる「ハワイホノルル県人会90周年式典」に参加する。ホノルル県人会とハワイ日系人連合協会が今年6月、東日本大震災の津波で被災した同校に贈った義援金1万241ドルのお礼として実習生が、じゃんがら念仏踊りを披露する。
 福島丸は11月11日に小名浜港に帰港し、マグロの水揚げを行う予定。

( 2013/09/13 08:45 カテゴリー:主要 )

報道(野戦病院状態:福島原発)

2013-09-13 16:13:59 | 原子力関係
報道(野戦病院状態:福島原発)NEBADAブログ
福島原発の状況につき、東電の副社長が「野戦病院状態にあり、正常ではない」と述べています。

<報道>
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福島第一「まだ野戦病院状態」 震災2年半、東電副社長

東京電力の相沢善吾副社長は11日の記者会見で、事故を起こした福島第一原発について「まだ野戦病院のような状態が続いている」と述べた。
現場は事故後にドタバタで造った仮設の施設やタンクが今も並んでいる。

相沢副社長は、増え続ける汚染水や、漏れが続くタンクなどの対応にあたる対策本部の副本部長。
福島第一原発の小野明所長らとともに、Jヴィレッジ(福島県楢葉町)の福島復興本社で会見した。

これまでの事故対応について相沢副社長は「火事場の対応、急場しのぎをしなければいけなかった」と表現。
「現場では、放射能の高い濃度の水、がれきを扱っている。事故以来、通常の状態とはかけ離れている」と話した

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今まで、オリンピック招致に悪影響が出るとして出てこなかった「事実」「現状」が続々と表面化してくる
のでしょうが、それを我々が知ったところで、何にもなりません。

悪化する現状を政治的な思惑で封印してきて解決できればよいですが、かえって悪化させてしまった訳であり、
今後、歴史家が検証するときに、今の政権(そして前の民主党政権もですが)がとんでもないことをしでかしたとなりましても、何にもならないのです。

「野戦病院」から撤退とならないように祈るしかありませんが、昨夜の報道もありましたが、猛烈な汚染水が確認されており、更にはベータ線も確認されており、事態は愁眉の急を要しています。

国会が遊んでいる場合ではありませんが、日本の国会はいまだ「夏休み」となっています。

処理後の汚染水海洋放出 規制委員長「政府は積極関与を」

2013-09-13 16:13:04 | 原子力関係
河北新報
福島第1原発の汚染水問題をめぐり、原子力規制委員会の田中俊一委員長は11日の定例記者会見で、濃度基準以下まで放射性物質を除去した水の海洋放出に関し「茂木敏充経済産業相らがイニシアチブを取るしかないのではないか」と述べ、政府の積極的な関与を求めた。
 田中氏は除去処理水の海洋放出が必要との立場だが、相次ぐ汚染水漏れで地元や全国の漁業関係者が反発している。田中氏は「漁業者は頭で安全だと分かっていても風評被害や生活への影響などで、それだけでは納得しない。もっと政治的な配慮が必要だ」と語った。
 汚染水を多核種除去設備で処理してもトリチウムは取り除けないが、田中氏は「第1原発では事故前の通常時に年間22兆ベクレルを(上限に)海に放出し、各国(の原発)でも同様だ」と指摘。海洋でのモニタリングを強化し、生態系への影響を確認した上で放出の可否を検討する考えを示した。


2013年09月12日木曜日

福島沖で26日試験操業再開へ 相馬双葉漁協

2013-09-13 16:12:03 | 原子力関係
東京新聞
福島県相馬市の相馬双葉漁協は12日、試験操業検討委員会を同市で開き、福島第1原発の汚染水海洋流出で実施を見合わせた福島県沖の試験操業を26日にも再開する方針を確認した。24日の県漁連組合長会議で決める。
 対象は底引き船の操業でミズダコなどを漁獲する。小型船の試験操業は底引き船の実績と消費者の反応を見て実施するかどうかを検討する。
 委員会は、汚染水流出後も魚の放射性物質検査で異常値が出ていないとして、実施に踏み切ることで合意した。佐藤弘行組合長は「試験操業で風評被害を払拭(ふっしょく)したい。国と東京電力は汚染水の状況を悪化させないよう対策を講じてほしい」と話した。
 漁協は昨年、底引き船の試験操業を始め、ことし6月に漁期を終えた。9月に再開する予定だったが、汚染水流出で見合わせていた。


2013年09月13日金曜日

高額時給でもバイト不足 南相馬の外食産業 市民流出響く

2013-09-13 16:10:48 | 原子力関係
東京新聞
 福島第1原発事故の避難区域を抱える福島県南相馬市で、外食産業を中心に企業が募るアルバイトの賃金が高騰している。市民の大量避難で働き手が足りず、好条件の提示に踏み切った。それでも思うように集まらず、企業は頭を抱えている。
 「時給1050~1320円」
 牛丼チェーンすき家原町店(同市原町区)に張り出されたアルバイト募集の告知。830~1050円だった原発事故前の水準より200円以上アップした。東北で最も高い仙台市や郡山市の店を上回り、東京都の都心店のレベルに匹敵する。
 店は原発事故で一時休店し、2011年4月に営業を再開した。その時に確保できたアルバイトは約10人で必要人員の半分にとどまった。ことし5月までに段階的に時給を上げて募集したが、応募は振るわず、今も必要人員から5人程度欠けているという。
 運営会社のゼンショーホールディングス(東京)は「社員の派遣でやりくりして営業を続けるしかない」と困っている。
 ファミリーレストランのガスト原町店(原町区)は12年7月に再開した。アルバイトの時給をそれまでの700~875円から880~1100円に順次上げて募った。東北で最も高く、東京都の郊外店と同水準だ。
 だが、希望人員に満たず、社員を派遣したり、営業時間を短くしたりして対応している。
 原発事故で市は一部が避難区域に指定され、人口の5分の1を超す約1万5000人が市外に避難している。外食産業の主な働き手の若者や主婦の避難者が多く、人手不足の直撃を受けた。
 市商工労政課は「これほど高額な時給が示されても人が集まらないのは異常事態。企業活動の維持が難しくなり、将来的に地元の雇用の場が狭まる可能性がある」と話している。


2013年09月13日金曜日

福田知事 除染「年内めどに終了」 69県施設中、完了は20カ所

2013-09-13 16:10:04 | 原子力関係
東京新聞
2013年9月13日


 東京電力福島第一原発事故の影響で、空間放射線量が比較的高い県有施設について、県は十二日、除染の進捗(しんちょく)状況を発表した。
 六十九施設中、完了したのは二十施設で、残りの施設は年内に作業を終了させるとしている。
 県は昨年七月ごろから、高校や特別支援学校、公園など、子どもが利用する機会が多い二十三施設を優先的に除染。放射線量は、すべての学校施設を含む十八施設で国の基準(毎時〇・二三マイクロシーベルト)を下回った。
 しかし、那須野が原公園(那須塩原市)や土上平(どじょうだいら)放牧場(塩谷町)などの五施設では、線量の低減効果はあったが、今年三月時点で基準の二倍の数値が計測される地点が残るなど、目標を達成できなかった。
 本年度はこの五施設に加え、予定していた県営住宅や農業試験場、県警駐在所などの別の四十六施設でも除染する計画で、このうち再除染となった県民の森(矢板市)と見晴園地(みはらしえんち)(同)は終了した。
 福田富一知事は会見で、「年内を目途におおむねの施設で完了できる。スピード感を持って線量低減に取り組んでいく」と話した。 (石井紀代美)

汚染水風刺画を掲載の仏紙に抗議

2013-09-13 16:08:55 | 原子力関係
汚染水風刺画を掲載の仏紙に抗議
9月12日 22時0分NHK


フランスの新聞が東京電力福島第一原子力発電所の汚染水の問題に絡めた風刺画を掲載したことについて、フランスの日本大使館は「震災で被災した人たちを傷つけるような不適切な報道をされたことは大変遺憾だ」と抗議しました。

フランスの新聞「カナール・アンシェネ」は、11日付けの紙面で腕や足が3本ある力士が土俵で立ち合っている風刺画に、「すばらしい。福島のおかげで相撲がオリンピック競技になった」という原発事故とオリンピックを絡めたコメントをつけて掲載しました。
これについて、フランスにある日本大使館の藤原聖也臨時代理大使は12日、「カナール・アンシェネ」紙に対し、「東日本大震災で被災した人たちを傷つけるような不適切な報道をされたことは大変遺憾だ」と電話で抗議しました。
このあと、日本大使館では文書でも抗議するということです。
これに対し、「カナール・アンシェネ」紙側は、「被災者を傷つける意図はなかったが、結果として傷つけてしまったとしたら、大変遺憾だ」と答えたということです。
フランスでは去年10月、公共放送のフランス2が、サッカー日本代表のゴールキーパー川島永嗣選手の腕が4本ある合成写真を番組で使用し、司会者が「福島の影響ではないか」などとコメントしたため、日本大使館が抗議しフランス2側が謝罪しています。

東海第二 再稼働「国の結論待つ」 橋本知事 6期目の抱負

2013-09-13 16:08:39 | 原子力関係
東京新聞
2013年9月13日
八日投開票された知事選で、全国の現職知事として最多となる六回目の当選を果たした無所属現職の橋本昌氏(67)。当選翌日の九日、水戸市内で会見に応じ、六期目の思いを語った。日本原子力発電(原電)東海第二原発の再稼働問題では、これまで通り「国の判断を待つ」姿勢を強調する一方、廃炉を視野に入れた対応にも触れた。一問一答を詳報する。 (林容史)
 -多選批判について
 そのつど有権者が判断すればいいと言ってきた。知識、経験、人脈で新しい人より優位に立っている。(人事の停滞や癒着など)皆さんの言う多選の弊害が克服できれば、経験ある人の方が仕事ができて当然だ。
 -自民党県連は独自候補を見送り、橋本氏を推薦せず、自主投票とした。しかし、橋本氏を応援したい自民県議もいた
 巷間(こうかん)言われているのは自民党県連幹部の対応だ。知事選で(橋本氏側の)「活動はするな」「遊説に立てば処分する」という態度に多くの県議が泣き声で私に電話をかけてきた。
 一緒に県政をやっていきたいという県議に、まるっきり逆のことをやれというのだから、これはきわめて異常な現象だ。(今後の県議との関係で)私は変化しない。
 -二〇二〇年、東京五輪が決まった
 つくばは科学技術という面で観光の拠点。五輪を見るだけでなく日本の科学技術を見に来てもらえればありがたい。(一九年開催の)国体とも関係してくるが、選手を強化して五輪に出られればいい。
 -初のネット選挙運動の手応えは
 フェイスブックに「共産党の知事になったらどうなるか」と書いたら一万件の反応があった。抗議もあったが「良かった」と言ってくれる人が相当いた。関心を持ってもらうにはいいが(事実と異なる発信をされると)修正する前に選挙が終わってしまう。
 -東海第二原発の再稼働について
 (原発から半径三十キロの)UPZ圏に九十八万人がいるという大きな課題がある。災害弱者を含め、どういう避難計画をつくれば政府はゴーサインを出すのか。十一月で運転開始から三十五年になり(法で定められた原則的な運転期間の)四十年まで、わずかな時間しか残っていない。経済性など、すべて考慮した上で政府は判断する必要がある。
 われわれは政府の判断が出たら、県原子力安全対策委員会で科学的、技術的に審査し、原子力審議会の意見を聞く。そして県議会、地元市町村と協議する。私は(再稼働の可能性について)五分五分という感じを持っている。もし、やめるという結論になれば、それに伴う、さまざまな影響を(国に)小さくしてもらうことを考えなければならない。


漁網ごみ初搬入 住民、作業見守る 「行政に不信感残った」

2013-09-13 16:07:48 | 原子力関係
東京新聞
2013年9月13日
東日本大震災で出た岩手県洋野町の漁網ごみの埋め立てが十二日、南足柄市と箱根町の最終処分場で始まり、作業を見守った南足柄市の住民からは、福島第一原発事故の影響で漁網ごみに含まれる放射性物質への不安の声が漏れた。埋め立て前の放射線量は、国が安全とする数値を大きく下回った。 (横光竜二)
 今回は、六トンの漁網ごみが洋野町からコンテナに入れられ、岩手県の盛岡駅から貨物列車で運ばれた。相模貨物駅(大磯町)でコンテナごとトラックに積み替えられ、南足柄市と箱根町に十二日早朝、到着した。
 南足柄市雨坪の市最終処分場では、約三十人の市民が見守る中、二つの大型土のう袋に入った約三トンの漁網ごみの埋め立て作業が午前九時半に始まった。
 子ども二人の母親(37)は作業を見ながら「もし被災地支援になるならば反対はしないが、市民の気持ちや意見をくんでもらえなかったことに不信感が残る」と憤った。別の母親も「市民が反対しても、行政が勝手に事を進めると思うと、安心して子どもを育てていくことはできない」と放射能汚染への不安をにじませた。
 ただ、埋め立て前、処分場で職員が測定した漁網ごみの放射線量は最大毎時〇・〇六マイクロシーベルト。箱根町に運び込まれた漁網ごみも最大で同〇・〇四マイクロシーベルトで、国が安全とする同〇・一九マイクロシーベルトを下回った。二市町は、漁網の放射性物質濃度の安全基準を国が食品で定める一キログラム当たり一〇〇ベクレル以下とし、八月に洋野町での測定では最大同一八ベクレルだったという。
 二市町は年内に、計三百トンの漁網ごみを受け入れる予定。


地震で配管落下 続く場当たり体質 福島第1元作業員の「遺言」

2013-09-13 16:07:16 | 原子力関係
2013/9/11 07:10神戸新聞

地震で配管落下 続く場当たり体質 福島第1元作業員の「遺言」



「俺は俺でじたばたして生きてみせる」と語っていた故木下聡さん=5月23日、福島県郡山市の自宅で
 東日本大震災から11日で2年半。節目の日を前に、福島第1原発事故発生時に1号機で働いていた一人の男性作業員が亡くなった。全身に転移したがんと、石綿(アスベスト)が原因とみられる肺線維症(じん肺)に侵されていた。男性は5月下旬、神戸新聞の取材に応じていた。事故後の東京電力の対応を批判し、「このまま日本各地で原発を再稼働すれば『安全神話』が復活するだけだ」と危機感をあらわにした。

 福島県郡山市で暮らしていた木下聡さん。原発の電気設備を専門にする技術者で、東電の3次下請けに当たる同県大熊町の会社に40年間勤め、昨秋に退社した。その直後、肺線維症と診断され、肺がんも判明。8月5日、65歳で亡くなった。

 男性は、原発事故の原因となった全電源喪失について、東電が地震の揺れとの関連を否定することに憤った。

 「地震発生時、老朽化が進んでいた無数の配管やトレーが天井からばさばさと落ちてきた。下敷きにならなかったのは奇跡。あれだけの破壊で『無事』なんてあり得ない」

 最近も、同原発では汚染水漏れやネズミの侵入による停電などが相次ぐ。場当たり的な体質は変わらない。「素人工事の結果だ。熟練作業員が線量オーバーで現場に入れなくなっており、同様の原発事故は今後も起きるだろう」と強調した。

 「簡単には死ねない。話せるうちに体験を伝えたい」と話していた男性。この時の取材が「遺言」となった。

(木村信行)

続きはこちら「東電のずさん体制糾弾 『現場体験、伝えなくては』」

原発事故県外避難 自助会、故郷への思い共有 横浜市営ひかりが丘住宅

2013-09-13 16:06:23 | 原子力関係
東京新聞
2013年9月13日
東京電力福島第一原発事故で強制的に家を追われた帰還困難区域などの人たち。福島県の推計では約二万二千人が今も県外におり、神奈川県の推計では、同県内に千人前後が生活する。横浜市旭区の市営ひかりが丘住宅に暮らす高齢の避難者たちは、自助会「ふるさとクラブ」で故郷への思いを共有している。世間話や笑い声も飛び交う会合は、もう二年以上続いている。 (皆川剛)
 「あそこのお寺のお坊さん。帰ったら周りシーンとしてて、真っ暗で、自分が息する音しか聞こえねえって」「駅前にイノシシがうろついてっから、一人でなんて帰れねえ」「ダチョウも車に突っ込んでくっし」
 今月十日。月に一度の会合の日は、福島県富岡町から避難した矢内忠一さん(68)、千恵さん(63)夫妻方の玄関ドアが開放され、お菓子や漬物などを手に、団地の各棟から参加者が訪れる。この日は六十~八十代の男女五人が集まり、一時帰宅の際に目にした故郷、友人から聞いた町の様子などを語り合った。
 同県大熊町から避難した女性(67)は、庭の木が枯れていた話をした。新芽のころ家を追われ、久しぶりに戻ると、ミカンや柿の葉がらせん状によじれていた。「放射線の影響かしら。ヒイラギはものすごく元気だったんだけど」。富岡町から避難した吉田真子(しんこ)さん(82)は「人間だって、強い人と弱い人がいる。木もそうなんだ」。
 自分が知る故郷から、時がたつごとにかけ離れていく町。それでも、大熊町の坂上節子さん(71)は「帰りたい」と繰り返した。「この間の一時帰宅、空気がそれはもう涼しくてね。福島の公営住宅、申し込んでみない?」
 「みんな年取ってくわけだから。病院や買い物はどうすっか。この団地は何でもあるから便利だよ」と忠一さん。スーパーや診療所は徒歩数分。日常生活の面では落ち着きを取り戻し、「行政の人には、住まいとか福祉でとても世話になっている。来てよかった」と皆が口をそろえる。
 長期化する避難生活は先が見通せない。環境省によると、除染を終えた区域は大熊町で10%前後、富岡町は除染計画の策定が終わったばかりだ。避難者は福島への思いを抱えながら、それぞれ今の生活と折り合いをつけようとしている。
 千恵さんは今も目覚めると、「慣れ親しんだ庭がない」と思う。ランドマークタワーがよく見える猫の額ほどのベランダには代わりに、忠一さんが育てたホウレンソウやレタスの鉢植えが並ぶ。「こいつらの成長が楽しみでね」
 会が終わり、一人暮らしの自宅へ向かう吉田さん。数分の距離で三人の知人とすれ違い、「調子はどう?」と声を掛け合った。
 「二年半たって、ようやく最近涙が出るようになってね。この年で、もう移動したくないよ。この団地にずっと住みたい」。笑顔でそう話して、自宅へ戻った。

汚染水 東電「制御できていない」

2013-09-13 16:05:42 | 原子力関係
東京新聞
2013年9月13日 夕刊


 東京電力の山下和彦フェローは十三日の民主党会合で、福島第一原発の汚染水漏れ問題について「今の状態はコントロールできているとは思わない」との認識を示した。七日にアルゼンチンで開かれた国際オリンピック委員会(IOC)総会で「状況はコントロールされている」と断言した安倍晋三首相を真っ向から否定した格好だ。
 民主党は十三日午前、原発事故に関する対策本部(本部長・大畠章宏幹事長)会合を福島県郡山市で開催。資源エネルギー庁の中西宏典審議官は、山下フェローの発言を受け「今後はしっかりとコントロールできるようにする」と述べ、対策を急ぐ姿勢を強調した。
 大畠氏は会合後、記者団に「首相の責任問題もある。臨時国会召集を前倒しして国民に説明するよう求めたい」と表明した。民主党は首相発言の根拠を厳しく追及する構えだ。
 会合では、地元自治体や漁業関係者らの意見も聞いた。民主党は来週にも取りまとめる汚染水漏れの対策案に反映させて、首相官邸に申し入れる方針。

東電幹部、安倍首相発言を否定 汚染水「制御できてない」

2013-09-13 16:05:03 | 原子力関係
東京新聞
2013年9月13日 13時39分
 東京電力の山下和彦フェローは13日の民主党会合で、福島第1原発の汚染水漏れ問題について「今の状態はコントロールできているとは思わない」との認識を示した。7日にアルゼンチンで開かれた国際オリンピック委員会(IOC)総会で「状況はコントロールされている」と断言した安倍晋三首相を真っ向から否定した格好だ。
 民主党は13日午前、原発事故に関する対策本部(本部長・大畠章宏幹事長)会合を福島県郡山市で開催。資源エネルギー庁の中西宏典審議官は、山下フェローの発言を受け「今後はしっかりとコントロールできるようにする」と述べ、対策を急ぐ姿勢を強調した。
(共同)

福島第一 外洋近く 溝に汚染水

2013-09-13 16:03:15 | 原子力関係
東京新聞
2013年9月13日 朝刊
東京電力福島第一原発の地上タンクから原子炉を冷やした後の処理水が漏れた問題で、東電は十二日、外洋に近い排水溝で採取した水から、高い濃度の放射性ストロンチウムなどを検出したと発表した。排水溝の先は外洋で、漏れた処理水の一部が再び流れ込んだのは確実とみられる。 
 安倍晋三首相は国際オリンピック委員会(IOC)総会で「汚染水の影響は、港湾内で完全にブロックされている」と強調。すでに外洋への流出が確実視されていた中、発言は事実でないと批判された。今回の検出で国際社会への信用がさらに揺らぐ可能性がある。
 ストロンチウムなどを検出したのは、外洋から約百五十メートルの位置にある排水溝内。その先は急坂で、外洋にまっすぐ延びている。
 水漏れ後、この場所では継続的にストロンチウムなどが検出されており、十一日に採取した水は、前日の十倍以上の値に上昇した。タンク内の処理水と特徴が一致している。
 排水溝の上流側で除染作業が実施されており、土のうなどの拡散防止策が不十分で、放射性物質が下流へ流れ出た可能性もある。
 東電は、出口近くに水の放射能濃度を連続的に検出できる監視用の計測器を設置する計画だが、処理水が溝に流れ込んだ場合、流出そのものを防ぐ対策は打ち出せていない。
 地上タンクからの処理水漏れをめぐり東電は八月、外洋につながる同じ排水溝に沿って、高濃度の放射性ストロンチウムなどを含む水が確認されたと発表。この時も外洋への流出が確実視された。