9.11について

2001年の9.11事件や、その他色々な感想、思い、などを書いていけたらなと、思っています。

9.11について <債務貨幣システムとは> その21

2017年10月09日 | 日記
とあるスナックで

小林
この<債務貨幣システム>では、流通する通貨の量が(中央銀行)と(銀行)によって、操作されるということですが、どうなんでしょうか?


コー
そうなんだ、まず典型的なところでは、第一次世界大戦のあとのドイツのハイパーインフレの話からだな。
天野統康著 <詐欺 経済学原論> p-106

ドイツで中央銀行による金融テロであるハイパーインフレを演出

第一次世界大戦によってドイツ帝国が崩壊した後にできたのが、当時最も民主的な憲法を持つといわれたワイマール共和国である。この共和制を破壊する試みは直ちに行われた。それが1923年から始まる未曽有のハイパーインフレである。ハイパーインフレは、「ドイツの工業地帯であるラインラントにフランス軍が駐留しドイツの生産力が落ちたことが原因である」と一般の経済史では述べられている。また政府の政策の失策の結果であるとも。しかし、ドイツのハイパーインフレを起こしたのはフランス軍の進駐でも、政府の失政のためでもない。通説とは真逆で、「政府から独立した中央銀行」によって意図的に引き起こされたのである。当時のドイツの中央銀行ライヒスバンクは、1922年5月から銀行法第一条で政府からの独立性が明記され、総裁は終身制で身分が完全に保障されていた。その一方で戦勝国であった国際銀行家の管理下に置かれていた。*フランスのラインラント進駐はその後の1923年1月である。

その時にはドイツ帝国時に持っていた中央銀行総裁の解任権が、ワイマール共和国の政府には存在せず、戦勝国の銀行家によって奪われていた。この独立した中央銀行が大規模に紙幣を刷りまくり、意図的に1年で20億倍になるハイパーインフレを引き起こしたのである。20億円を持っていても1年後には1円の価値しかないのだ。これによってドイツ経済は崩壊に瀕し、ドイツ人の資産は価値を消失した。代わりにマルクの暴落によってドイツの資産を二束三文で購入できたハゲタカ外資や、両替商のような一部の人間だけが莫大な利益を上げた。中央銀行の紙幣の増刷は、大資本の私企業の手形の割引などを通じて行われた。企業が1億マルクの手形を振り出し、中央銀行からマルクを引き出し設備を購入する。数か月後にはマルクの価値は1億分の1になっているので、タダ同然に手に入れる事ができた。ドイツの約8割の資産はこのような連中の手に渡ったという。

中央銀行がハイパーインフレを起こした原因を「敗戦で負った賠償金の支払いのため」とする説もある。しかし、ヴェルサイユ条約では、賠償金を、金、ドル、ポンド、で支払うことが明記されていた。マルクが暴落している中では外資との両替は難しかったので、この説は無理がある。

中央銀行は以下の3つの事を行い、人為的にハイパーインフレをつくりだした。

* 国際銀行家の管理下にある中央銀行が自ら通貨を大増刷した

* 国際銀行家の民間銀行が自社通貨を大量に発行した

* 国際銀行家の投機筋に通貨の空売りのための資金を民間銀行と中央銀行が供給した


全てに国際銀行権力が関わっており、自らの利益のために中央銀行とともに共同で行った金融テロであった。政府には中央銀行への経営権が無かったのでハイパーインフレを起こしている中銀総裁を辞めさせることができなかった。しかし、ハイパーインフレの絶頂期に、中銀総裁が突然死する(暗殺がうたがわれている)。中銀総裁の任命権のあった政府は、通貨委員会で銀行業に精通していたシャハトを総裁に任命した。

シャハトは、ハイパーインフレの原因であった中央銀行の紙幣の増刷を制限し、通貨価値の暴落した旧マルクを新しい単位のレンテンマルクに交換させた。また民間銀行の通貨発行を禁止させ、法律と金融政策で外国投機を制限した。こうした一連の政策の結果、通貨価値を安定させることに成功し、ハイパーインフレは終息に向かった。独立した中央銀行によって引き起こされたハイパーインフレは、その中央銀行の通貨政策の適切な変更によってたちどころに終了したのである。
このハイパーインフレは、多くのドイツ人の世界観に大きな影響を与え、銀行家の陰謀と人種理論を説くヒットラーの登場を準備することになる。



小林
そうなんですね、当時のドイツ人はこのことに深い深い恨みを持ったんですね。

そして1929年のあの世界恐慌は、アメリカの中央銀行の<FRB>によって作られたんですね。
コメント
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9.11について <債務貨幣システムとは> その20

2017年10月09日 | 日記
とあるスナックで

コー
債務貨幣システムを理解するには、まず山口薫のこの表を理解しなければいけないんだな。この表を頭の中に叩き込まないといけないんだな。そして問題は、それの意味するところはどういうことかということだ。これが一筋縄ではいかない。1か月2か月で理解できるものではないんだなこれが。ほんと、しんどいよ。

小林
そうですね、でも何としても今の<債務貨幣システム><借金貨幣システム>を変えていかないといけないんでしょうね。


コー
そうなんだ。結論から言うと、<公共貨幣>に変えなければいけないんだ。問題はその理由をはっきりわかっているかどうかなんだな。

小林

コー
この本を読みながら山口薫の表を見て、そしてまた<詐欺 経済学原論>を読む。そうすると、<詐欺 経済学原論>のこの話は、山口薫の表のこの部分のことを言っているんだということが理解しやすいんではないだろうか。
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