9.11について

2001年の9.11事件や、その他色々な感想、思い、などを書いていけたらなと、思っています。

9.11について 馬渕睦夫著 <世界を操るる支配者の正体>

2016年08月04日 | 日記
とあるスナックで

コー
そのつづき、P-188

実はここからが興味をそそられるのです。バビロニアを滅ぼしたたペルシャのキュロス王によってユダヤ人たちは故郷に帰ることが許されたのですが、故郷に帰る者は少なく、おおくのユダヤ人は自らの意思でペルシャ王の支配するバビロンの地に留まったのです。これも離散なのです。
つまり、離散ユダヤ人とは故郷のユダヤの国には帰らずに外国の地で生活するユダヤ人のことです。ユダヤ帰還を許されたひとびとはユダヤ王国を再建しますが、またしてもローマ帝国に滅亡させられます。紀元70年のことでした。以後1948年のイスラエル国家建設までの約2000年間、ユダヤ人は国家を持たず世界に放浪する状態が続きました。狭義には、この時期のユダヤ人の置かれた状況を指してディアスポラ・ユダヤ人(離散ユダヤ人)といいます。

このようなユダヤ国家の興亡の歴史を見て見ますと、ユダヤ民族にとって切実な問題は、祖国が滅んだ状況の中、いかにして民族として生き延びるかという点にあったのです。この視点からわかりやすく解説したのが、ユダヤ人の歴史家マックス・ディモントの<ユダヤ人の歴史ーー世界史の潮流のなかで>(ミルトス 1994年)です。ディモントはユダヤの預言者の言葉を引いて、ユダヤ民族の生き残りの方法としてユダヤ思想の二面性に焦点を当てました。すなわち、民族主義と普遍主義です。
民族主義とはユダヤ民族の選民思想であるのですが、選民思想はユダヤ教に基づいており、神のメッセンジャーとしてのユダヤ人のアイデンティティを保持することが、ユダヤ民族の生存に必要だというのです。普遍主義とは、人類に普遍的なメッセージを世界に伝えることであって、そのために世界の数々の中心地にユダヤ人が存在することが必要だとする主張なのです。
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9.11について  馬渕睦夫著 <世界を操る支配者の正体>

2016年08月02日 | 日記
とあるスナックで

コー
ではまた、読んでいこう。 P-187


旧約聖書の<創世記12章>からユダヤ人の物語が始まります。ユダヤ人の始祖アブラハム(この時はアブラムと呼ばれていましたが、便宜上アブラハムで統一します)に神ヤーベが命じるのですが、そもそもこの命令からして私たちには意外なものに感じられます。ヤーベはアブラハムに対し「あなたは生まれ故郷 父の家を離れて 私が示す地に行きなさい」と、故郷を捨て家族を捨てて他人の土地へ行けと言うのです。アブラハムは素直に神の言葉に従います。当時すでに75歳だったアブラハムは故郷ハランを出て妻のサライと甥のロトを連れて神の示したカナンの地へ向かいます。ユダヤ民族の祖アブラハムの物語は、ユダヤ民族に対し故郷との絆を断ち切って旅人であれと教えているのです。

アブラハムはいったんカナン地方のシケムの地に落ち着きますが、長期に留まることはせず、次々と旅を続けエジブトにまででかけることになります。いわば流浪生活です。この逸話は、ユダヤ人は一つの土地に定住することはせず、絶えず移住を続ける民族であることを象徴的に示していると言えます。
この離散のパターンは、アブラハムの後も基本的に続いていきます。足早にユダヤ人の歴史を概観しますと、移住先のエジプトで奴隷の身分に落とされていたユダヤ人はモーゼに率いられてエジプトを脱出し、シナイ半島を40年間さまよった後、モーッゼの後継者ヨシュアがカナンの地に入ります。その後、彼らは12部族ごとの部族国家に分かれますが、やがてダヴィデ王がエルサレムを首都とするイスラエルの統一国家を樹立します。その息子ソロモン王の治下でイスラエルは栄華を極めますが、ソロモンの死後、北のイスラエル王国(10部族)と南のユダ王国(2部族)に分裂し、やがて北はアッシリアに、南はバビロニアにそれぞれ滅ぼされて、ユダヤ人は離散の憂き目を味わう事になりました。アッシリアに連行されたユダヤ人たちはその後歴史から消えてしまいます。また、バビロニアの支配下にあったユダヤ人はいわゆるバビロンの捕囚の境遇に留め置かれ、バビロン川のほとりで故郷シオンの丘を思って泣いたと旧約聖書は伝えています。

実はここからが興味をそそられるのです。ーーーーー
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9.11について  馬渕睦夫著 <世界を操る支配者の正体> 2014年10月 講談社

2016年08月01日 | 日記
とあるスナックで

小林
馬渕睦夫は、いわゆる<グローバリズム>とはなんなのかということを、追究していますね。
何のための<グローバリズム>なのか。  P-185


第6章 ディアスポラ化する人類

この章ではアメリカの主導的な思想となったユダヤ思想について考えたいと思います。
我が国においてはユダヤ思想はあまり理解されていません。その最大の理由は我が国にはユダヤ人の集団がいなかったからでしょう。ユダヤ人に対する迫害や差別からやがて共存へと、1000年以上にわたってユダヤ問題にかかわってきたヨーロッパとの違いがあります。しかし、以上に見てきたように我が国を襲っているグローバリズムとはユダヤ思想なのです。したがって、ユダヤ思想を理解することは我が国が生き延びる上で必須のことと言えましょう。

ユダヤ思想を理解するカギはディアポラスです。ディアポラスとは一般に離散と訳されていますが、離散という概念は私たちにはなかなか理解が困難です。その理由は簡単で、日本人は離散を経験したことがないからです。離散とは、紀元70年にユダヤ民族がローマ帝国に国を滅ぼされ世界に散らばって行った状態を指します。追放という意味で説明される場合もありますが、それだと受け身的に強制的に放逐されたニュアンスが強くなり、自らの意思で世界各地に移っていったユダヤ人たちのことが合意できません。後にも述べますが、ユダヤ人はディアスポラに積極的に意義を見出しているのです。このディアスポラの意味を理解する上で、ユダヤ人の歴史がどのようにして始まったかを見る必要があります。ユダヤ人の歴史は移住から始まりました。この経緯を旧約聖書で辿ってみます。
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