(01)
「偶数」は、「無限個」有る。
従って、
(02)
Q:「何が偶数か。」
といふ「質問」対しては、「答へ」ようが無い。
然るに、
(03)
{2、3}を「対象」とするならば、
Q:「何が偶数か。」
A:「2が偶数である。」
従って、
(02)(03)により、
(04)
{2、3}を「対象」とするならば、
① 2が偶数である。
② 2は偶数であり、2以外(3)は偶数ではない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(05)
(ⅱ)
1 (1) ~2→~偶 A
2 (2) 偶 A
3(3) ~2 A
1 3(4) ~遇 13MPP
123(5) 偶&~遇 24&I
12 (6)~~2 35RAA
12 (7) 2 6DN
1 (8) 偶→ 2 27CP
(ⅲ)
1 (1) 偶→ 2 A
2 (2) ~2 A
3(3) 偶 A
1 3(4) 2 13MPP
123(5) ~2&2 24&I
12 (6) ~遇 35RAA
1 (7) ~2→~遇 26CP
従って、
(05)により、
(06)
(ⅱ)
1 (1)2でないならば偶数でない。 仮定
2 (2) 偶数である。 仮定
3(3)2でない。 仮定
1 3(4) 偶数でない。 13肯定肯定式
123(5)偶数であって、偶数でない。 24連言導入
12 (6)2でないでない。 35背理法
12 (7)2である。 6二重否定
1 (8)偶数であるならば2である。 27条件法
(ⅲ)
1 (1)偶数であるならば2である。 仮定
2 (2) 2でない。 仮定
3(3)偶数である。 仮定
1 3(4) 2である。 13肯定肯定式
123(5)2でなくて、2である。 24連言導入
12 (6)偶数でない。 35背理法
1 (7)2でないならば偶数でない。 26条件法
従って、
(06)により、
(07)
② 2でないならば偶数でない。
③ 偶数であるならば2である。
に於いて、
②=③ は、「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(07)により、
(08)
② 2以外は偶数でない。
③ 偶数は2である。
に於いて、
②=③ は、「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(08)により、
(09)
① 2が偶数である。
② 2は偶数であり、2以外は偶数ではない。
③ 2は偶数であり、偶数は2である。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(10)
① AがBである。
② AはBであり、BはAである。
③ AはBであり、A以外はBでない。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(11)
① 私が理事長です。
② 私は理事長であり、理事長は私です。
③ 私は理事長であり、私以外は理事長でない。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(12)
よく知られているように、「私が理事長です」は語順を変え、
理事長は、私です。
と直して初めて主辞賓辞が適用されのである。また、かりに大倉氏が、
タゴール記念会は、私が理事長です。
と言ったとすれば、これは主辞「タゴール記念会」を品評するという心持ちの文である。
(三上章、日本語の論理、1963年、40・41頁)
従って、
(11)(12)により、
(13)
三上章先生は、
① 私が理事長です。
② 私は理事長であり、理事長は私です。
に於いて、
①=② である。
といふことに関しては、「知ってゐた」としても、
(14)
① 私が理事長です。
② 私は理事長であり、理事長は私です。
③ 私は理事長であり、私以外は理事長でない。
に於いて、
①=②=③ である。
といふことに関しては、「知っては、ゐなかった」。
従って、
(12)(13)(14)により、
(15)
三上章先生は、
① タゴール記念会は、私が理事長です。
② タゴール記念会は、私は理事長であり、私以外は理事長ではない。
に於いて、
①=② である。
といふことに、気付くことは、なかった。
従って、
(15)により、
(16)
三上章先生は、
① 象は、鼻が長い。
② 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない。
に於いて、
①=② である。
といふことに、気付くことは、なかった。
従って、
(16)により、
(17)
三上章先生は、
① 象は、鼻が長い。⇔
① 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない。⇔
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
といふ「等式」に、気付くことは、なかった。
然るに、
(18)
① すべてのxについて{xが象であるならば、
② これから象について、述べますよう、
に於いて、
①=② である。
従って、
(17)(18)により、
(19)
① 象は、
② これから象について、述べますよう、
に於いて、
①=② である。
然るに、
(20)
② これから象について、述べますよう、
といふのであれば、
① 象は、
は、「主題(話題)」である。
然るに、
(21)
「主題」であることを、「主語」であることは、「矛盾」しない。
と、私は、思ってゐる。
然るに、
(22)
どういう順序で主語を廃止するか。具体的なプログラムを書いてみよう。
(三上章、日本語の論理、1963年、133頁)
従って、
(20)(21)(22)により、
(23)
三上章先生は、
① 象は、鼻が長い。⇔
① 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない。⇔
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
に於ける、
①「象は」は、「話題」であるとし、
私自身は、
①「象は」は、「主語・話題」であると、思ってゐる。
(01)
① 象がゐる。
② 象はゐるが、象以外はゐない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(02)
哺乳類に属する動物の種の数は、研究者によって変動するが、おおむね4,300から4,600ほどであり、脊索動物門の約10%、広義の動物界の約0.4%にあたる(ウィキペディア)。
従って、
(02)により、
(03)
②(地球上に)象はゐるが、象以外はゐない。
といふことは、有りえない。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① 象がゐる。⇔
② 象はゐるが、象以外はゐない。
といふのであれば、
②(今といふ「時間」の、私の目の前といふ「場所」に、)象はゐるが、象以外はゐない。
といふ「意味」にしか、取りやうが無い。
従って、
(04)により、
(0)
① 傘が無い。⇔
② 傘は無いが、傘以外は有る。
といふのであれば、
②(今といふ「時間」の、私の目の前といふ「場所」に、)傘は無いが、傘以外は有る。
といふ「意味」にしか、取りやうが無い。
然るに、
(07)
②(今といふ「時間」の、私の目の前といふ「場所」に、)傘は無いが、傘以外は有る。
といふ風に、ある人が思ってゐるのであれば、その人は、今、
② 傘を必要としてゐる。
といふ風に、「推測」される。
cf.
都会では自殺する若者が増えている。
今朝来た新聞の片隅に書いてある。
だけども問題は今日の雨 傘がない。
(井上陽水、傘がない)
(01)
① 象がゐる。
② 象はゐるが、象以外はゐない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(02)
哺乳類に属する動物の種の数は、研究者によって変動するが、おおむね4,300から4,600ほどであり、脊索動物門の約10%、広義の動物界の約0.4%にあたる(ウィキペディア)。
従って、
(02)により、
(03)
②(地球上に)象はゐるが、象以外はゐない。
といふことは、有りえない。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① 象がゐる。⇔
② 象はゐるが、象以外はゐない。
といふのであれば、
②(今といふ「時間」の、私の目の前といふ「場所」に、)象はゐるが、象以外はゐない。
といふ「意味」にしか、取りやうが無い。
従って、
(05)
① スタップ細胞が有ります。⇔
② スタップ細胞は有るが、スタップ細胞以外は無い。
といふのであれば、
②(今、顕微鏡を通して、私の目の前に、)スタップ細胞は有るが、スタップ細胞以外は無い。
といふ「意味」にしか、取りやうが無い。
従って、
(05)により、
(06)
③(時間と場所は、指定出来なくとも、)スタップ細胞_有ります。
といふのであれば、少なくとも、
① スタップ細胞が有ります。⇔
② スタップ細胞は有るが、スタップ細胞以外は無い。
とは、「言へない」ことになる。
従って、
(06)により、
(07)
③(時間と場所は、指定出来なくとも、)スタップ細胞_有ります。
④(時間と場所は、指定出来なくとも、ES細胞や、iPS細胞の他に、)スタップ細胞_有ります。
といふのであれば、
③ スタップ細胞は有ります。
④ スタップ細胞もあります。
といふ風に、言ふことになる。
従って、
(07)により、
(08)
③ スタップ細胞は有ります。
といふのであれば、
③(時間と場所は、指定出来なくとも、)スタップ細胞は有ります。
といふ、「意味」になる。
従って、
(08)により、
(09)
③(皆様には、お見せ出来ませんが、)スタップ細胞_有ります。
といふのであれば、その場合も、
③ スタップ細胞は有ります。
といふ風に、言ふことになる。
cf.
「STAP(スタップ)細胞はあります」。9日、約70日ぶりに公の場に姿を見せた理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダー(30)。2時間半に及んだ記者会見で「未熟さから疑念を招いた」と釈明し、「研究を続けたい」と涙をこぼした。研究成果は正しいと訴えたが、「夢の万能細胞」の真相は明らかにはならなかった(日本経済新聞、2014年4月10日 0:43)。
(01)
よく知られているように、「私が理事長です」は語順を変え、
理事長は、私です。
と直して初めて主辞賓辞が適用されのである。
(三上章、日本語の論理、1963年、40頁)
従って、
(01)により、
(02)
① 私が理事長です。
② 理事長は私です。
に於いて、
①=② である。
従って、
(02)により、
(03)
① 私が理事長です。
② 私は理事長であり、理事長は私です。
に於いて、
①=② である。
従って、
(04)
① 吾輩が猫である。
② 吾輩は猫であり、猫は吾輩である。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(05)
1 (1) ∀x{吾輩x⇔猫x &~∃y(名前yx)} A
2 (2) ∃x{タマx&~吾輩x&∃y(名前yx)} A
1 (3) 吾輩a⇔猫a &~∃y(名前ya) 1UE
1 (4) 吾輩a⇔猫a 3&E
1 (5) 吾輩a→猫a&猫a→吾輩a 4Df.⇔
1 (6) 猫a→吾輩a 5&E
7(7) タマa&~吾輩a&∃y(名前ya) A
7(8) タマa 7&E
7(9) ~吾輩a 7&E
7(ア) ∃y(名前ya) 7&E
1 7(イ) ~猫a 69MTT
1 7(ウ) タマa&~猫a 8イ&I
1 7(エ) タマa&~猫a&∃y(名前ya) ウエ&I
1 7(オ) ∃x{タマx&~猫x&∃y(名前yx)} エEI
12 (カ) ∃x{タマx&~猫x&∃y(名前yx)} 27オEE
12 (〃)あるx{はタマであって、猫ではなく、名前がある} 27オEE
従って、
(05)により、
(06)
(ⅰ)∀x{吾輩x⇔猫x &~∃y(名前yx)}。然るに、
(ⅱ)∃x{タマx&~吾輩x&∃y(名前yx)}。従って、
(ⅲ)∃x{タマx&~猫x& ∃y(名前yx)}。
といふ「推論」、すなはち、
(ⅰ)すべてのxについて{xが吾輩ならばxは猫であり、xが猫ならば吾輩であり、あるyがxの名前である、といふことはない}。然るに、
(ⅱ)あるxは{タマであり、吾輩ではなく、あるyは、xの名前である}。従って、
(ⅲ)あるxは{タマであり、 猫ではなく、あるyは、xの名前である}。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(06)により、
(07)
(ⅰ)吾輩が猫である。 名前は無い。然るに、
(ⅱ)タマは吾輩ではなく、名前が有る。従って、
(ⅲ)タマは、猫ではなく、名前が有る。
といふ「推論(三段論法)」は、「正しい」。
従って、
(06)(07)により、
(08)
① 吾輩が猫である。名前はない。⇔
① ∀x{吾輩x⇔猫x&~∃y(名前yx)}⇔
① 吾輩は猫であり、猫は吾輩である。名前はない。⇔
① ∀x{吾輩x→猫x&猫x→吾輩&~∃y(名前yx)}⇔
① すべてのxについて{xが吾輩ならばxは猫であり、xが猫ならば吾輩であり、あるyがxの名前である、といふことはない}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(09)
1 (1) ∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)} A
2 (2) ∃x{タマx& ∃y(名前yx)} A
3 (3) 吾輩a&猫a&~∃y(名前ya) A
4(4) タマa& ∃y(名前ya) A
3 (5) ~∃y(名前ya) 3&E
4(6) ∃y(名前ya) 4&E
34(7) ~∃y(名前ya)&∃y(名前ya) 56&I
23 (8) ~∃y(名前ya)&∃y(名前ya) 247EE
12 (9) ~∃y(名前ya)&∃y(名前ya) 138EE
1 (ア) ~∃x{タマx& ∃y(名前yx)} 29RAA
1 (イ) ∀x~{タマx& ∃y(名前yx)} ア量化子の関係
1 (ウ) ~{タマa& ∃y(名前ya) イUE
1 (エ) ~タマa∨ ~∃y(名前ya) ウ、ド・モルガンの法則
1 (オ) ~∃y(名前ya)∨~タマa エ交換法則
1 (カ) ∃y(名前ya)→~タマa オ含意の定義
1 4(キ) ~タマa 6カMPP
12 (ク) ~タマa 24キEE
3 (ケ) 吾輩a&猫a 3&E
123 (コ) 吾輩a&猫a&~タマa クケ&I
123 (サ) ∃x(吾輩x&猫x&~タマx) コEI
12 (シ) ∃x(吾輩x&猫x&~タマx) 13サEE
12 (〃)あるxは(吾輩であって猫であるが、タマではない)。 13サEE
従って、
(09)により、
(10)
(ⅰ)∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}。然るに、
(ⅱ)∃x{タマx& ∃y(名前yx)}。従って、
(ⅲ)∃x(吾輩x&猫x&~タマx)。
といふ「推論(三段論法)」、すなはち、
(ⅰ)あるxは{吾輩であって、猫であるが、あるyが、xの名前であることはない}。然るに、
(ⅱ)あるxは{タマであって、 あるyは、xの名前である}。従って、
(ⅲ)あるxは{吾輩であって、猫であるが、タマではない}。
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当」である。
従って、
(10)により、
(11)
(ⅰ)吾輩は猫である。名前は無い。然るに、
(ⅱ)タマには名前がある。従って、
(ⅲ)吾輩は猫であるが、タマではない。
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当」である。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
② 吾輩は猫である。名前は無い。⇔
② ∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}⇔
② あるxは{吾輩であって、猫であるが、あるyが、xの名前であることはない}。
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(08)(12)により、
(13)
① ∀x{吾輩x⇔猫x&~∃y(名前yx)}
② ∀x{吾輩x→猫x&猫x→吾輩&~∃y(名前yx)}
③ ∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}
④ 吾輩が猫である。名前は無い。
⑤ 吾輩は猫であり、猫は吾輩であり、名前は無い。
⑥ 吾輩は猫である。名前は無い。
に於いて、
①=②=④=⑤ であって、
③=⑥ である。
然るに、
(14)
括弧は、論理演算子のスコープ(scope)を明示する働きを持つ。スコープは、論理演算子の働きが及ぶ範囲のことをいう。
(産業図書、数理言語学辞典、2013年、四七頁:命題論理、今仁生美)
従って、
(13)(14)により、
(15)
④ 吾輩が猫である。名前は無い。
⑤ 吾輩は猫であり、猫は吾輩であり、名前は無い。
⑥ 吾輩は猫である。名前は無い。
の「スコープ(scope)」は、
④{吾輩が猫である。(名前)は無い。}
⑤{吾輩は猫であり、猫は吾輩であり、(名前)は無い。}
⑥{吾輩は猫である。(名前)は無い。}
である。
従って、
(15)により、
(16)
「番号」を付け直すと、
① 吾輩が猫である。名前は無い。
② 吾輩は猫である。名前は無い。
といふ「日本語のスコープ」に関して、
①=② である。
然るに、
(17)
「ゆる言語学ラジオ(#11)」は、
「が」は、「文の先には、効力を及ぼさないので、「ルーカル 変数的」である。
「は」は、「文の先に、 効力を及ぼすので、 「グローバル変数的」である。
といふ風に、言ってゐる。
然るに、
(16)(17)により、
(18)
① 吾輩が猫である。名前は無い。
② 吾輩は猫である。名前は無い。
といふ「日本語の、スコープ」に関して、
①=② である。
といふことと、
「が」は、「文の先には、効力を及ぼさないので、「ルーカル 変数的」である。
「は」は、「文の先に、 効力を及ぼすので、 「グローバル変数的」である。
といふことは、「矛盾」する。