日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(1021)相異なる変数「x」と「y」を用いる場合、そのことから、

2021-11-20 17:27:28 | 論理

 ―「結論(何が言ひたいのかとふこと)」は、(24)に書かれてゐます。―
(01)
{a,b,c}を{個体の領域}とする。
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x(Fx)=Fa&Fb&Fc
② ∃x(Fx)=Fa∨Fb∨Fc
従って、
(02)により、
(03)
(ⅰ)∃x∃y(Fx&Fy):選言の、選言。
(ⅱ) ∃x{(Fx&Fa)∨(Fx&Fb)∨(Fx&Fc)}
(ⅲ){(Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc&Fc)}
然るに、
(04)
(a)
1(1)Fa&Fa A
1(2)Fa    1&E
(b)
1(1)Fa    A
1(2)Fa&Fa 11&I
従って、
(04)により、
(05)
(a)Fa&Fa
(b)Fa
に於いて、
(a)=(b)である(冪等律)
従って、
(03)(05)により、
(06)
(ⅰ)∃x∃y(Fx&Fy):選言の、選言。
(ⅱ) ∃x{(Fx&Fa)∨(Fx&Fb)∨(Fx&Fc)}
(ⅲ){(Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc&Fc)}
(ⅳ){(Fa   )∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨(Fb   )∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc   )}:冪等律
(ⅴ){(Fa   )∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb   )∨(Fb&Fa)∨(Fb&Fc)}∨{(Fc   )∨(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)}:交換法則
然るに、
(07)
(a)
1  (1)(P&Q)∨(P&R) A
 2 (2) P&Q        A
 2 (3) P          2&E
 2 (4)   Q        2&E
 2 (5)   Q∨R      4∨I
 2 (6)P&(Q∨R)     35&I
  7(7)       P&R  A
  7(8)       P    2&E
  7(9)         R  2&E
  7(ア)       Q∨R  9∨I
  7(イ)    P&(Q∨R) 8ア&I
1  (ウ)    P&(Q∨R) 1267イ∨E
(b)
1  (1) P&(Q∨R)    A
1  (2) P          1&E
1  (3)   Q∨R      1&E
 4 (4)   Q        A
14 (5) P&Q        24&I
14 (6)(P&Q)∨(P&R) 5∨I
  7(7)     R      A
1 7(8)   P&R      27&I
1 7(9)(P&Q)∨(P&R) 8∨I
1  (ア)(P&Q)∨(P&R) 14679∨E
従って、
(07)により、
(08)
(a)(P&Q)∨(P&R)
(b) P&(Q∨R)
に於いて、
(a)=(b)である(分配法則)。
従って、
(08)により、
(09)
(a)(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)
(b) Fa&(Fb∨Fc)
に於いて、
(a)=(b)である(分配法則)。
従って、
(06)(09)により、
(10)
(ⅰ)∃x∃y(Fx&Fy):選言の、選言。
(ⅱ) ∃x{(Fx&Fa)∨(Fx&Fb)∨(Fx&Fc)}
(ⅲ){(Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc&Fc)}
(ⅳ){(Fa   )∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨(Fb   )∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc   )}:冪等律
(ⅴ){(Fa   )∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb   )∨(Fb&Fa)∨(Fb&Fc)}∨{(Fc   )∨(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)}:交換法則
(ⅵ){ Fa    ∨ Fa&(Fb∨Fc)    }∨{ Fb    ∨ Fb&(Fa∨Fc)    }∨{ Fc    ∨ Fc&(Fa∨Fb)    }:分配法則
然るに、
(11)
(c)
1  (1) P∨(Q&R)    A
 2 (2) P          A
 2 (3) P∨Q        2∨I
 2 (4) P∨R        2∨I
 2 (5)(P∨Q)&(P∨R) 34&I
  6(6)    Q&R     A
  6(7)    Q       6&E
  6(8) P∨Q        7∨I
  6(9)      R     6&E
  6(ア)    P∨R     9∨I
  6(イ)(P∨Q)&(P∨R) 8ア&I
1  (ウ)(P∨Q)&(P∨R) 1256イ∨E
(d)
1 (1) (P∨Q)&(P∨R) A
1 (2)  P∨Q        1&E
1 (3)~~P∨Q        2DN
1 (4) ~P→Q        3含意の定義
1 (5)        P∨R  1&E
1 (6)      ~~P∨R  5DN
1 (7)       ~P→R  6含意の定義
 8(8) ~P          A
18(9)    Q        48MPP
18(ア)          R  78MPP
18(イ)        Q&R  9ア&I
1 (ウ)    ~P→(Q&R) 8イCP
1 (エ)   ~~P∨(Q&R) ウ含意の定義
1 (オ)     P∨(Q&R) エDN
従って、
(11)により、
(12)
(c) P∨(Q&R)
(d)(P∨Q)&(P∨R)
に於いて、
(c)=(d)である(分配法則)
従って、
(12)により、
(13)
(c) Fa∨(Fa&(Fb∨Fc))
(d)(Fa∨Fa)&(Fa∨(Fb∨Fc))
従って、
(10)(13)により、
(14)
(ⅰ)∃x∃y(Fx&Fy):選言の、選言。
(ⅱ) ∃x{(Fx&Fa)∨(Fx&Fb)∨(Fx&Fc)}
(ⅲ){(Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc&Fc)}
(ⅳ){(Fa   )∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨(Fb   )∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc   )}:冪等律
(ⅴ){(Fa   )∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb   )∨(Fb&Fa)∨(Fb&Fc)}∨{(Fc   )∨(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)}:交換法則
(ⅵ){ Fa    ∨ Fa&(Fb∨Fc)    }∨{ Fb    ∨ Fb&(Fa∨Fc)    }∨{ Fc    ∨ Fc&(Fa∨Fb)    }:分配法則
(ⅷ){(Fa∨Fa)&(Fa∨(Fb∨Fc))   }∨{(Fb∨Fb)&(Fb∨(Fa∨Fc))   }∨{(Fc∨Fc)&(Fc∨(Fa∨Fb))   }:分配法則
然るに、
(15)
(e)
1  (1)Fa∨Fa A
 2 (2)Fa    A
  3(3)   Fa A
1  (4)Fa    12233∨E
(f) 1(1)Fa    A
1(2)Fa∨Fa 1∨I
従って、
(15)により、
(16)
(e)Fa∨Fa
(f)Fa
に於いて、
(e)=(f)である(冪等律)。
従って、
(14)(16)により、
(17)
(ⅰ)∃x∃y(Fx&Fy):選言の、選言。
(ⅱ) ∃x{(Fx&Fa)∨(Fx&Fb)∨(Fx&Fc)}
(ⅲ){(Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc&Fc)}
(ⅳ){(Fa   )∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨(Fb   )∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc   )}:冪等律
(ⅴ){(Fa   )∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb   )∨(Fb&Fa)∨(Fb&Fc)}∨{(Fc   )∨(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)}:交換法則
(ⅵ){ Fa    ∨ Fa&(Fb∨Fc)    }∨{ Fb    ∨ Fb&(Fa∨Fc)    }∨{ Fc    ∨ Fc&(Fa∨Fb)    }:分配法則
(ⅷ){(Fa∨Fa)&(Fa∨(Fb∨Fc))   }∨{(Fb∨Fb)&(Fb∨(Fa∨Fc))   }∨{(Fc∨Fc)&(Fc∨(Fa∨Fb))   }:分配法則
(ⅸ){(Fa   )&(Fa∨(Fb∨Fc))   }∨{(Fb   )&(Fb∨(Fa∨Fc))   }∨{(Fc   )&(Fc∨(Fa∨Fb))   }:冪等律
従って、
(02)(17)により、
(18)
(ⅰ)∃x∃y(Fx&Fy):選言の、選言。
(ⅱ) ∃x{(Fx&Fa)∨(Fx&Fb)∨(Fx&Fc)}
(ⅲ){(Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc&Fc)}
(ⅳ){(Fa   )∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨(Fb   )∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc   )}:冪等律
(ⅴ){(Fa   )∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb   )∨(Fb&Fa)∨(Fb&Fc)}∨{(Fc   )∨(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)}:交換法則
(ⅵ){ Fa    ∨ Fa&(Fb∨Fc)    }∨{ Fb    ∨ Fb&(Fa∨Fc)    }∨{ Fc    ∨ Fc&(Fa∨Fb)    }:分配法則
(ⅷ){(Fa∨Fa)&(Fa∨(Fb∨Fc))   }∨{(Fb∨Fb)&(Fb∨(Fa∨Fc))   }∨{(Fc∨Fc)&(Fc∨(Fa∨Fb))   }:分配法則
(ⅸ){(Fa   )&(Fa∨(Fb∨Fc))   }∨{(Fb   )&(Fb∨(Fa∨Fc))   }∨{(Fc   )&(Fc∨(Fa∨Fb))   }:冪等律
(ⅹ)  Fa                     ∨  Fb                     ∨  Fc                     :連言除去
(〃)∃x(Fx)
然るに、
(19)
1    (1)  Fa∨Fb∨Fc                 A
1    (2)  Fa∨(Fb∨Fc)               1結合法則
 3   (3)  Fa                       A
 3   (4)  Fa&Fa                    33&I
 3   (5) (Fa&Fa)∨(Fa&Fb)           4∨I
 3   (6) (Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)   5∨I
 3   (7){(Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨
        {(Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}  6∨I
 3   (8){(Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨
        {(Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}∨
        {(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc&Fc)}  7∨I
  9  (9)      Fb∨Fc                A
   ア (ア)      Fb                   A
   ア (イ)          Fb&Fb            アア&I
   ア (ウ) (Fb&Fa)∨(Fb&Fb)           ア∨I
   ア (エ) (Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)   イ∨I
   ア (オ){(Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨
        {(Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}  ウ∨I
   ア (カ){(Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨
        {(Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}∨
        {(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc&Fc)}  オ∨I
    キ(キ)         Fc                A
    キ(ク)         Fc&Fc             キキ&I
    キ(ケ)         (Fc&Fb)∨(Fc&Fc)   ク∨I
    キ(コ) (Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc&Fc)   ケ∨I
    キ(サ) {(Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}∨
         {(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc&Fc)} コ∨I
    キ(シ) {(Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨
         {(Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}∨
         {(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc&Fc)} サ∨I
  9  (ス) {(Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨
         {(Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}∨
         {(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc&Fc)}  9アカキシ∨E
1    (セ) {(Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨
         {(Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}∨
         {(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc&Fc)}  1389ス∨E
従って、
(18)(19)により、
(20)
① ∃x∃y(Fx&Fy)
②     ∃x(Fx)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(21)
142 ∃x(Fx)├ ∃x∃y(Fx&Fy)
(ⅰ)
1 (1)  ∃x(Fx)    A
 2(2)     Fa     A
 2(3)     Fa&Fa  22&I
 2(4)  ∃y(Fa&Fy) 3EI
 2(5)∃x∃y(Fx&Fy) 4EI
1 (6)∃x∃y(Fx&Fy) 125EE
(E.J.レモン 著、竹尾治一郎・浅野楢英 翻訳、1973年、210頁)
然るに、
(22)
(ⅱ)
1  (1)∃x∃y(Fx&Fy) A
 2 (2)  ∃y(Fa&Fy) A
  3(3)     Fa&Fa  A
  3(4)     Fa     3&E
  3(5)  ∃x(Fx)    4EI
 2 (6)  ∃x(Fx)    235EE
1  (7)  ∃x(Fx)    126EE
従って、
(21)(22)により、
(23)
①   ∃x(Fx)
② ∃x∃y(Fx&Fy)
に於いて、
①=② である。
従って、
(20)(23)により、
24
ひとつだけの対象がFをもっているならば、
∃x∃y(Fx&Fy)
ということが帰結する。
言い換えると、
相異なる変数「x」と「y」を用いる場合、そのことから、
それに対応する相異なる対象が存在する。
ということは帰結しないのである。
(E.J.レモン 著、竹尾治一郎・浅野楢英 翻訳、1973年、210頁)
従って、
(23)(24)により、
(25)
①   ∃x(学生x)
② ∃x∃y(学生x&学生y)
に於いて、すなはち、
① あるxについて、(xは学生である)。
② あるxとあるyについて(xは学生であって、yも学生である)。
に於いて、
①=② であるものの、
もちろん、ことことは、「分かり難い」。