(01)
(ⅰ)
1(1)P A
(2)P→P 11CP
(ⅱ)
1 (1) P A
(2) P→ P 11CP
3(3) P&~P A
3(4) P 3&E
3(5) ~P 3&E
3(6) P 24MPP
3(7) ~P&P 56&I
(8)~(P&~P) 37RAA
(ⅲ)
1 (1) P A
(2) P→ P 11CP
3 (3) P&~P A
3 (4) P 3&E
3 (5) ~P 3&E
3 (6) P 24MPP
3 (7) ~P&P 56&I
(8) ~(P&~P) 37RAA
9 (9) ~(P∨~P) A
ア(ア) P A
ア(イ) P∨~P ア
9ア(ウ) ~(P∨~P)&
(P∨~P) 9イ&I
9 (エ) ~P アウDN
9 (オ) ~P エDN
9 (カ) P∨~P オ∨I
9 (キ) ~(P∨~P)&
(P∨~P) 9カ&I
(ク) (P∨~P) 9キRAA
(ケ) P∨~P クDN
従って、
(01)により、
(02)
① P→ P ≡Pならば、 Pである。
② ~(P&~P)≡Pであって、Pでない。といふことはない。
③ P∨~P ≡Pであるか、Pでない。
は、3つとも、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(03)
「恒真式(トートロジー)」の「否定」は、 「恒には真ならず(部分否定)」ではなく、
「恒に、偽である(全部否定)」である。
従って、
(02)(03)により、
(04)
① ~(P→ P)≡(Pならば、 Pである)ではない。
② (P&~P)≡(Pであって、Pでない)。
③ ~(P∨~P)≡(Pであるか、Pでない)ではない。
は、3つとも、「恒偽式(矛盾)」である。
然るに、
(05)
例へば、
④[P→(Q→R)]→[(P→Q)→(P→R)]
は、「ルカジェヴィッツの公理2」であるため、「恒真式」でなければ、ならない。
然るに、
(06)
1 (1) P→(Q→R) A
2 (2) P→ Q A
3(3) P A
1 3(4) Q→R 13MPP
23(5) Q 23MPP
123(6) R 45MPP
12 (7) P→R 36CP
1 (8)(P→Q)→(P→R) 27CP
(9)[P→(Q→R)]→[(P→Q)→(P→R)] 18CP
従って、
(05)(06)により、
(07)
果たして、
④[P→(Q→R)]→[(P→Q)→(P→R)]
は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(08)
(ⅳ)
1(1) [ P→( Q→R)]→[ (P→Q)→( P→R)] A
1(2) [~P∨( Q→R)]→[ (P→Q)→( P→R)] 1含意の定義
1(3) [~P∨(~Q∨R)]→[ (P→Q)→( P→R)] 2含意の定義
1(4)~[~P∨(~Q∨R)]∨[ (P→Q)→( P→R)] 3含意の定義
1(5)~[~P∨(~Q∨R)]∨[ (~P∨Q)→( P→R)] 4含意の定義
1(6)~[~P∨(~Q∨R)]∨[~(~P∨Q)∨( P→R)] 5含意の定義
1(7)~[~P∨(~Q∨R)]∨[~(~P∨Q)∨(~P∨R)] 6含意の定義
(ⅴ)
1(1)~[~P∨(~Q∨R)]∨[~(~P∨Q)∨(~P∨R)] A
1(2)~[~P∨(~Q∨R)]∨[~(~P∨Q)∨( P→R)] 1含意の定義
1(3)~[~P∨(~Q∨R)]∨[ (~P∨Q)→( P→R)] 2含意の定義
1(4)~[~P∨(~Q∨R)]∨[ (P→Q)→( P→R)] 3含意の定義
1(5) [~P∨(~Q∨R)]→[ (P→Q)→( P→R)] 4含意の定義
1(6) [~P∨( Q→R)]→[ (P→Q)→( P→R)] 5含意の定義
1(7) [ P→( Q→R)]→[ (P→Q)→( P→R)] 6含意の定義
従って、
(08)により、
(09)
④ [ P→( Q→R)]→[ (P→Q)→( P→R)]
⑤ ~[~P∨(~Q∨R)]∨[~(~P∨Q)∨(~P∨R)]
に於いて、
④=⑤ であって、
④ は、「恒真式(トートロジー)」であるため、
⑤ も、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(10)
(ⅵ)
1(1)~{~[~P∨(~Q∨R)]∨ [~(~P∨Q)∨(~P∨R)]} A
1(2) [~P∨(~Q∨R)]&~[~(~P∨Q)∨(~P∨R)] 1ド・モルガンの法則
1(3) [~P∨(~Q∨R)] 2&E
1(4) P→(~Q∨R) 3含意の定義
1(5) ~[~(~P∨Q)∨(~P∨R)] 2&E
1(6) (~P∨Q)&~(~P∨R) 5ド・モルガンの法則
1(7) (~P∨Q) 6&E
1(8) P→Q 7含意の定義
1(9) ~(~P∨R) 6&E
1(ア) P&~R 9ド・モルガンの法則
1(イ) P ア&E
1(ウ) ~R ア&E
1(エ) ~Q∨R 4イMPP
1(オ) Q→R エ含意の定義
1(カ) Q 8イMPP
1(キ) R オカMPP
1(ク) R&~R ウキ&I
1(ケ) P&Q イカ&I
1(コ) (R&~R)&(P&Q) クケ&I
(ⅶ)
1(1)(R&~R)&(P&Q) A
1(2)(R&~R) 1&E
1(3) R 2&E
1(4) ~R 2&E
1(5)~Q∨R 3∨I
1(6)~P∨(~Q∨R) 4∨I
1(7) P&Q 1&E
1(8) P 7&E
1(9) Q 7&E
1(ア) P&~R 48&I
1(イ) ~(~P∨R) ア、ド・モルガンの法則
1(ウ) ~P∨Q 9∨I
1(エ) (~P∨Q)&~(~P∨R) イウ&I
1(オ) ~[~(~P∨Q)∨(~P∨R)] エド・モルガンの法則
1(カ) [~P∨(~Q∨R)]&~[~(~P∨Q)∨(~P∨R)] 6オ&I
1(キ)~{~[~P∨(~Q∨R)]∨ [~(~P∨Q)∨(~P∨R)]} カ、ド・モルガンの法則
従って、
(10)により、
(11)
⑥ ~{~[~P∨(~Q∨R)]∨ [~(~P∨Q)∨(~P∨R)]}
⑦ (R&~R)&(P&Q)
に於いて、すなはち、
⑥ ~{~[~P∨(~Q∨R)]∨ [~(~P∨Q)∨(~P∨R)]}
⑦ ( 矛盾 )&(P&Q)
に於いて、
⑥=⑦ である。
従って、
(06)~(11)により、
(12)
④ [ P→( Q→R)]→[ (P→Q)→( P→R)]
⑤ ~[~P∨(~Q∨R)]∨[~(~P∨Q)∨(~P∨R)]
⑥ ~{~[~P∨(~Q∨R)]∨ [~(~P∨Q)∨(~P∨R)]}
⑦ (R&~R)&(P&Q)
に於いて、
④=⑤ であって、
⑥=⑦ であって、
④ は、「公理(Axiom)」であるため、「恒真式」であって、それ故、
⑤ も、「恒真式」であり、そのため、その「否定」である、
⑥ と、
⑦ は、「恒偽式(矛盾)」でなければ、ならないものの、果たして、
⑦ (矛盾)&(P&Q)
であるため、確かに、
⑦ は、「恒偽式(矛盾)」である。
従って、
(02)(04)(12)により、
(13)
① P→ P ≡Pならば、 Pである。
② ~(P&~P)≡Pであって、Pでない。といふことはない。
③ P∨~P ≡Pであるか、Pでない。
④ [P→(Q→R)]→[(P→Q)→(P→R)]≡[Pならば(QならばRである)]ならば[(PならばQである)ならば(PならばRである)]。
は、4つとも、「恒真式(トートロジー)」であって、尚且つ、
① ~(P→ P)≡(Pならば、 Pである)ではない。
② (P&~P)≡(Pであって、Pでない)。
③ ~(P∨~P)≡(Pであるか、Pでない)ではない。
④ (R&~R)&(P&Q)≡(Rであって、~Rでなく)、尚且つ(Pであって、Qである)。
は、4つとも、「恒偽式(矛盾)」である。
然るに、
(14)
(ⅳ)
1 (1)~{(R&~R)& (P&Q)} A
1 (2) ~(R&~R)∨~(P&Q) 1ド・モルガンの法則
3 (3) ~(R&~R) A
3 (4) ~R∨ R 3ド・モルガンの法則
3 (5) R→ R 4含意の定義
3 (6) (R→ R)∨~(P&Q) 5∨I
4(7) ~(P&Q) A
4(8) (R→ R)∨~(P&Q) 7∨I
1 (9) (R→ R)∨~(P&Q) 13648∨E
1 (〃) ( 同一律 )∨~(P&Q) 13648∨E
(ⅴ)
1 (1) (R→ R)∨~(P&Q) A
1 (〃) ( 同一律 )∨~(P&Q) A
2 (2) R→ R A
3 (3) R&~R A
3 (4) R 3&E
3 (5) ~R 3&E
23 (6) R 24MPP
23 (7) ~R&R 56&I
2 (8) ~(R&~R) 37RAA
2 (9) ~(R&~R)∨~(P&Q) 8∨I
ア(ア) ~(P&Q) A
ア(イ) ~(R&~R)∨~(P&Q) ア∨I
1 (ウ) ~(R&~R)∨~(P&Q) 129アイ∨E
1 (エ)~{(R&~R)& (P&Q)} ウ、ド・モルガンの法則
従って、
(13)(14)により、
(15)
④ ~{(R&~R)& (P&Q)}
⑤ ( 同一律 )∨~(P&Q)
に於いて
④=⑤ であって、
④ は、「恒偽式(矛盾)」の「否定」であって、
⑤ は、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(02)(04)(15)により、
(16)
「恒真式(トートロジー)」の「否定」は「恒偽式(矛盾)」であって、
「恒偽式(矛盾)」の「否定」は、「恒真式(トートロジー)」である。
(01)
命題計算では、パースの法則は ((P→Q)→P)→Pのことを言う。
(ウィキペディア)
(02)
1 (1) (P→Q)→P A
2 (2) ~P∨Q A
2 (3) P→Q 2含意の定義
12 (4) P 13MPP
1 (5) ~P∨Q →P 24CP
1 (6)~(~P∨Q)∨P 5含意の定義
7 (7)~(~P∨Q) A
7 (8) P&~Q 7ド・モルガンの法則
7 (9) P 8&E
ア(ア) P A
1 (イ) P 179アア∨I
(ウ)((P→Q)→P)→P 1イCP
従って、
(01)(02)により、
(03)
①((P→Q)→P)→P
であるところの、
①「パースの法則」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(04)
(ⅰ)
1(1) ((P→Q)→P)→P A
1(2) ((~P∨Q)→P)→P 1含意の定義
1(3) (~(~P∨Q)∨P)→P 2含意の定義
1(4)~(~(~P∨Q)∨P)∨P 3含意の定義
(ⅱ)
1(1)~(~(~P∨Q)∨P)∨P A
1(2) (~(~P∨Q)∨P)→P 1含意の定義
1(3) ((~P∨Q)→P)→P 2含意の定義
1(4) ((P→Q)→P)→P 3含意の定義
従って、
(05)
① ((P→Q)→P)→P
② ~(~(~P∨Q)∨P)∨P
に於いて
① は、「パースの法則(トートロジー)」であって、
①=② である。
然るに、
(06)
「恒真式(トートロジー)」の「否定」は「矛盾(恒偽式)」であって、
「矛盾(恒偽式)」の「否定」は、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(05)(06)により、
(07)
① ((P→Q)→P)→P
② ~(~(~P∨Q)∨P)∨P
③ ~{~(~(~P∨Q)∨P)∨P}
に於いて、
① は、「恒真式」であって、
② も、「恒真式」であって、
③ は、「恒偽式」で、なければ、ならない。
然るに、
(08)
(ⅲ)
1 (1)~{~(~(~P∨Q)∨P)∨ P} A
1 (2) (~(~P∨Q)∨P)&~P 1ド・モルガンの法則
1 (3) ~(~P∨Q)∨P 2&E
4 (4) ~(~P∨Q) A
4 (5) P&~Q 4ド・モルガンの法則
4 (6) P 2&E
7(7) P A
1 (8) P 14677∨E
1 (9) ~P 2&E
1 (ア) P&~P 89&I
(ⅳ)
1 (1) P&~P A
1 (2) P 1&E
1 (3) ~(~P∨Q)∨P 2∨I
1 (4) ~P 1&E
1 (5) (~(~P∨Q)∨P)&~P 34&I
1 (6)~{~(~(~P∨Q)∨P)∨ P} 5ド・モルガンの法則
従って、
(08)により、
(09)
果たして、
③ ~{~(~(~P∨Q)∨P)∨P}
④ P&~P(矛盾)
に於いて、
③=④ である。
従って、
(07)(08)(09)により、
(10)
① ((P→Q)→P)→P
② ~(~(~P∨Q)∨P)∨P
③ ~{~(~(~P∨Q)∨P)∨P}
④ P&~P(矛盾)
に於いて、
① は、「恒真式」であって、
② も、「恒真式」であって、
③ は、「恒偽式」であって、
③=④ であって、
④ は、「恒偽式(矛盾)」である。
然るに、
(11)
(ⅴ)
1 (1) ~(~P∨P) A
2(2) ~P A
2(3) ~P∨P 2∨I
12(4) ~(~P∨P)&
(~P∨P) 13&I
1 (5) ~~P 24RAA
1 (6) P 5DN
1 (7) ~P∨P 6∨I
1 (8) ~(~P∨P)&
(~P∨P) 17&I
(9)~~(~P∨P) 18RAA
(ア) ~P∨P 9DN
従って、
(11)により、
(12)
⑤ ~P∨P=Pでないか、Pである(排中律)
は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(13)
(ⅵ)
1(1)~(~P∨P) A
1(2) P&~P 1ド・モルガンの法則
(ⅶ)
1(1) P&~P A
1(2)~(~P∨P) 1ド・モルガンの法則
従って、
(13)により、
(14)
⑥ ~(~P∨P)=(Pでないか、Pである)ではない。
⑦ P&~P = Pであって、Pでない。
に於いて、
⑥=⑦ であって、尚且つ、
⑦ は、「矛盾」である。
従って、
(09)~(14)により、
(15)
「番号」を付け直すと、
① ~P∨P
②((P→Q)→P)→P
③ P&~P
に於いて、
① の「否定」は、③ であって、
② の「否定」も、③ である。
従って、
(15)により、
(16)
① ~P∨P
②((P→Q)→P)→P
に於いて、すなはち、
① 排中律
② パースの法則
に於いて、「普通」に、
①=② である。
然るに、
(17)
命題計算では、パースの法則は ((P→Q)→P)→Pのことを言う。
この意味するところを書き出すと、命題Pについて、命題Qが存在して、「PならばQ」からPが真であることが従うときには、Pは真でなければならないとなる。とりわけ、Qとして偽を選んだ場合には、Pから偽が従うときは常にPが真であるならば、Pは真であるとなる。
(ウィキペディア)
といふ「説明」は、私には、「何のことか、全く、理解できない」。
―「昨日(令和03年05月14日)の記事」を書き直しますが、その際、「H.Sさんのコメント」は、私のPCの中に保存されてゐるため、
「削除」はされません。―
(01)
①「AE」といふ「文字」が書かれた「コピー用紙(厚さは、0.09㎜)」等を、
②『ページ』をめくるやうに、「裏返し」にして、「透かして見る」と、「ヨA」に見える。
ので、実際に、「確認」してみて下さい。
(02)
①「AE」といふ「文字」が書かれた「コピー用紙(厚さは、0.09㎜)」等を、
②『ページ』をめくるやうに、「裏返し」にして、「鏡に映す」と、この場合も「ヨA」に見える。
ので、実際に、「確認」してみて下さい。
(03)
①「AE」といふ「文字」が書かれた「コピー用紙(厚さは、0.09㎜)」等を、
③『日捲り』をめくるやうに、「裏返し」にして、「透かして見る」と、「∀E」に見える。
ので、実際に、「確認」してみて下さい。
(04)
①「AE」といふ「文字」が書かれた「コピー用紙(厚さは、0.09㎜)」等を、
③『日捲り』をめくるやうに、「裏返し」にして、「鏡に映す」と、この場合も「∀E」に見える。
ので、実際に、「確認」してみて下さい。
従って、
(01)~(04)により、
(05)
(α)「鏡に映る文字の、上下左右」は、
(β)「紙に書かれた文字を、裏側から透かして見てゐる際の、上下左右」に、「等しい」。
従って、
(05)により、
(06)
(α)「鏡に映るもう一人の自分の、上下左右」は、
(β)「自分に対して、背中(裏側)を向けている、自分自身の、上下左右」に、「等しい」。
然るに、
(07)
(γ)「鏡に映るもう一人の自分の、表裏」に関しては、
(δ)「自分に対して、顔(表側)を向けている、自分自身の、表裏」に、「等しい」。
従って、
(06)(07)により、
(08)
(Ⅰ)「鏡の外の人物」を「基準」にすると、「鏡の中の人物」は、
(Ⅱ)「背(裏側)を向けてゐる」と「同時」に、
(Ⅲ)「顔(表側)を向けてゐる」。
然るに、
(09)
(Ⅰ)「鏡の外の人物」が、
(Ⅱ)「背(裏側)を向けてゐる」と「同時」に、
(Ⅲ)「顔(表側)を向けてゐる」。
といふこと(矛盾)は、有りえない。
従って、
(08)(09)により、
(10)
にも拘らず、
(Ⅰ)「鏡の外の人物」と、
(Ⅱ)「鏡の中の人物」とを、
(Ⅲ)「同一視」しようとする。
が故に、「混乱」が、生じることになる。
(11)
①「後ろを向いてゐる人物」が、「振り返る」場合は、
②「回れ右」をして、「振り返る」か、
③「逆立ち」をして、「振り返る」かの、どちらか一方である。
然るに、
(12)
①「鏡の中の人物(自分)」が、
②「回れ右」をした上で、「こちらを向いた」と「仮定」すると、「上下は同じ」で、「左右が反対」になり、
③「逆立ち」をした上で、「こちらを向いた」と「仮定」すると、「左右は同じ」で、「上下が反対」になる。
従って、
(11)(12)により、
(13)
「背理法」により、
①「鏡の中の人物(自分)」は、
②「回れ右」をした上で、「こちらを向いてゐる」のではなく、
③「逆立ち」をした上で、「こちらを向いてゐる」のでもない。
然るに、
(14)
① 我々が、「後ろを振り返る」場合は、
②「回れ右」をして「振り返る場合」が、ほぼ、100%であって、
③「逆立ち」をして「振り返る場合」は、ほぼ、 0%である。
従って、
(13)(14)により、
(15)
①「鏡の中の人物(自分)」は、
②「回れ右」をした上で、「こちらを向いてゐる」のではなく、
③「逆立ち」をした上で、「こちらを向いてゐる」のでも、どちらでもない。
にも拘らず、我々は、
②「回れ右」をした上で、「こちらを向いてゐる」といふ風に、決め付けてしまい、その「結果」として、
といふ「疑問」が、生じることになる。
従って、
(14)(15)により、
(16)
① 逆に、我々が、「後ろを振り返る」場合に、
②「回れ右」をして「振り返る場合」が、ほぼ、 0%であって、
③「逆立ち」をして「振り返る場合」は、ほぼ、100%である。
とすれば、その場合は、
『鏡はなぜ、左右は反対にうつらないのに、上下は反対にうつるのですか。』
といふ「質問が、「FQA(よくある質問)」として、「質問」される、ことになる。
然るに、
(17)
「紙」自体が、「2次元」であるため、「紙に書かれた文字(AE)」も、「2次元」である。
然るに、
(18)
「(壁のやうな)2次元」に有るのは、「上下左右」だけであって、「奥行(前後)」は無い。
然るに、
(19)
「初めから無いもの」を、「逆転」させることは出来ない。
従って、
(17)(18)(19))により、
(20)
「紙に書かれて文字(2次元)」に関して言へば、
『大事なことは「実は鏡は左右を逆に映していない。」という点だ。そして「上下も逆に映していない。」のだ。鏡がしていることは「鏡を正面から見たときに手前と奥を逆転させている。」だけなのだ。この絵を見ればよくわかるだろう(解答: どうして鏡は左右を逆に映すのに上下はそのままなの?)。』といふ「説明(gooブログ)」は、成り立たない。
(21)
『大事なこと』は、
(α)「鏡に映る文字の、上下左右」は、
(β)「紙に書かれた文字を、裏側から透かして見てゐる際の、上下左右」に、「等しい」。
が故に、そうである以上、
(α)「鏡に映るもう一人の自分の、上下左右」は、
(β)「自分に対して、背中(裏側)を向けている、自分自身の、上下左右」に、「等しい」。
といふ、ことである。
(22)
(α)「鏡に映るもう一人の自分の、上下左右」は、
(β)「自分に対して、背中(裏側)を向けている、自分自身の、上下左右」に、「等しい」。
とするならば、必ずしも、
(γ)「鏡に映るもう一人の自分は、こちらを向いてゐる。」
とは、言へないことになり、そのことが、「理解」出来るのであれば、
『鏡はなぜ、上下は反対にうつらないのに、左右は反対にうつるのですか。』といふ「疑問」は、「解消」される。
(01)
(ⅰ)あるxはフランス人である。
(ⅱ)あるxは学生である。従って、
(ⅲ)あるxはフランス人の学生である。
といふ「推論」が、「妥当」であるならば、
(ⅰ)aはフランス人である。
(ⅱ)bは学生である。従って、
(ⅲ)aはフランス人の学生である。
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(02)
(ⅰ)ポールがフランス人で、
(ⅱ)ジャンが学生であったとしても、
(ⅲ)ポールが、フランス人の学生であるとは、限らない。
従って、
(02)により、
(03)
(ⅰ)aはフランス人である。
(ⅱ)bは学生である。従って、
(ⅲ)aはフランス人の学生である。
といふ「推論」は、「妥当」ではない。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
(ⅰ)あるxはフランス人である。
(ⅱ)あるxは学生である。従って、
(ⅲ)あるxはフランス人の学生である。
といふ「推論」は、「妥当」ではない。
然るに、
(05)
(ⅰ)あるxはフランス人である。
(ⅱ)あるxは学生である。従って、
(ⅲ)あるxはフランス人の学生である。
といふ「推論」が、「妥当」ではないならば、
1 (1) ∃x(Fx) A
2 (2) ∃x(Gx) A
3 (3) Fa A
4(4) Ga A
34(5) Fa&Ga 34&I
34(6)∃x(Fx&Gx) 5EI
23 (7)∃x(Fx&Gx) 246EE
12 (8)∃x(Fx&Gx) 137EE
といふ「推論」は、「妥当」ではない。
従って、
(04)(05)により、
(06)
1 (1) ∃x(Fx) A
2 (2) ∃x(Gx) A
3 (3) Fa A
4(4) Ga A
34(5) Fa&Ga 34&I
34(6)∃x(Fx&Gx) 5EI
23 (7)∃x(Fx&Gx) 246EE
12 (8)∃x(Fx&Gx) 137EE
といふ「推論」は、「妥当」ではない。
然るに、
(07)
(ⅰ)ポールが、フランス人の学生であるならば、
(ⅱ)ポールといふ、フランス人が存在し、
(ⅲ)ポールといふ、学生も存在する。
従って、
(07)により、
(08)
(ⅰ)あるxはフランス人の学生である。従って、
(ⅱ)フランス人は、存在し、
(ⅲ)学生も存在する。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(08)により、
(09)
(a)
1 (1)∃x(Fx&Gx) A
2(2) Fa&Ga A
2(3) Fa 2&E
2(4)∃x(Fx) 3EI
1 (5)∃x(Fx) 124EE
1 (6) Ga 2&E
2(7) ∃x(Gx) 5EI
1 (8) ∃x(Gx) 127EE
(b)
1 (1)∃x(Fx&Gx) A
2(2) Fa&Ga A
2(3) Fa 2&E
2(4)∃x(Fx) 3EI
2(5) Ga 2&E
2(6) ∃x(Gx) 5EI
2(7)∃x(Fx)&∃x(Gx) 46&I
1 (8)∃x(Fx)&∃x(Gx) 127EE
従って、
(06)(09)により、
(10)
EE(選言除去)の回数>EI(選言導入)の回数
であるならば、その「推論」は、「妥当」ではない。
(11)
[2020前期火5]哲学(演習) 論理学 前期第10回授業(京都大学文学部・矢田部俊介)「形式的な算術体系」
を視聴してゐて、改めて、(10)であることを、「確認」しましたが、 矢田部先生が、そのように、説明してゐる。
といふわけでは、ありません。
(01)
1 (1) ~(~P∨P) A
2(2) ~P A
2(3) ~P∨P 2∨I
12(4) ~(~P∨P)&
(~P∨P) 13&I
1 (5) ~~P 24RAA
1 (6) P 5DN
1 (7) ~P∨P 6∨I
1 (8) ~(~P∨P)&
(~P∨P) 17&I
(9)~~(~P∨P) 18RAA
(ア) ~P∨P 9DN
従って、
(01)により、
(02)
① ~P∨P=Pでないか、Pである(排中律)
は、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(02)により、
(03)
① P=∃x(Fx&~Gx)
であるとして、
② ~∃x(Fx&~Gx)∨∃x(Fx&~Gx)
といふ「論理式(排中律)」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(04)
(ⅰ)
1 (1) ~∃x(Fx&~Gx)∨∃x(Fx&~Gx) A
2 (2) ~∃x(Fx&~Gx) A
2 (3) ∀x~(Fx&~Gx) 2量化子の関係
2 (4) ~(Fa&~Ga) 3UE
2 (5) ~Fa∨ Ga 4ド・モルガンの法則
2 (6) Fa→ Ga 5含意の定義
2 (7) ∀x(Fx→ Gx) 6UI
2 (8)~~∀x(Fx→ Gx) 7∨I
2 (9)~~∀x(Fx→ Gx)∨∃x(Fx&~Gx) 7∨I
2 (ア) ~∀x(Fx→ Gx)→∃x(Fx&~Gx) 8含意の定義
イ (イ) ∃x(Fx&~Gx) A
イ (ウ)~~∀x(Fx→ Gx)∨∃x(Fx&~Gx) イ∨I
イ (エ) ~∀x(Fx→ Gx)→∃x(Fx&~Gx) ウ含意の定義
1 (オ) ~∀x(Fx→ Gx)→∃x(Fx&~Gx) 12アイエ∨E
オ(カ) ~∃x(Fx&~Gx) A
1 オ(キ)~~∀x(Fx→ Gx) オカMTT
1 オ(ク) ∀x(Fx→ Gx) キDN
1 (ケ) ~∃x(Fx&~Gx)→∀x(Fx→ Gx) オクCP
(ⅱ)
1 (1) ~∃x(Fx&~Gx)→∀x(Fx→ Gx) A
2 (2) ∃x(Fx&~Gx) A
3 (3) Fa&~Ga A
4(4) ∀x(Fx→ Gx) A
4(5) Fa→ Ga 4UE
3 (6) ~Ga 3&E
34(7) ~Fa 56MTT
3 (8) Fa 3&E
34(9) ~Fa&Fa 78&I
3 (ア) ~∀x(Fx→ Gx) 49RAA
2 (イ) ~∀x(Fx→ Gx) 23アEE
12 (ウ)~~∃x(Fx&~Gx) 1イMTT
12 (エ) ∃x(Fx&~Gx) ウDN
1 (オ) ∃x(Fx&~Gx)→∃x(Fx&~Gx) 2エCP
1 (カ) ~∃x(Fx&~Gx)∨∃x(Fx&~Gx) オ含意の定義
従って、
(04)により、
(05)
① ~∃x(Fx&~Gx)∨∃x(Fx&~Gx)
② ~∃x(Fx&~Gx)→∀x(Fx→ Gx)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(06)
(ⅲ)
1 (1) ∀x(Fx→ Gx) A
2 (2) ∃x(Fx&~Gx) A
1 (3) Fa→ Ga 1UE
4(4) Fa&~Ga A
4(5) Fa 4&E
4(6) ~Ga 4&E
1 4(7) Ga 35MPP
1 4(8) ~Ga&Ga 67&I
4(9) ~(Fa→ Ga) 18RAA
1 (ア) Fa→ Ga 1UE
1 4(イ) ~(Fa→ Ga)&
(Fa→ Ga) 9ア&I
4(ウ)~∀x(Fx→ Gx) 1イRAA
2 (エ)~∀x(Fx→ Gx) 24ウEE
12 (オ) ∀x(Fx→ Gx)&
~∀x(Fx→ Gx) 1エ&I
1 (カ)~∃x(Fx&~Gx) 2オRAA
(ⅳ)
1 (1)~∃x(Fx&~Gx) A
2 (2) Fa&~Ga A
2 (3) ∃x(Fx&~Gx) 2EI
12 (4)~∃x(Fx&~Gx)&
∃x(Fx&~Gx) 13&I
1 (5) ~(Fa&~Ga) 24RAA
6 (6) Fa A
7(7) ~Ga A
67(8) Fa&~Ga 67&
1 67(9) ~(Fa&~Ga)&
(Fa&~Ga) 58&I
1 6 (ア) ~~Ga 79RAA
1 6 (イ) Ga アDN
1 (ウ) Fa→ Ga 6イCP
1 (エ) ∀x(Fx→ Gx) ウUI
従って、
(06)により、
(07)
③ ∀x(Fx→ Gx)
④ ~∃x(Fx&~Gx)
に於いて、
③=④ である。
従って、
(05)(06)(07)により、
(08)
① ~∃x(Fx&~Gx)∨∃x(Fx&~Gx)
② ~∃x(Fx&~Gx)→∀x(Fx→ Gx)
③ ∀x(Fx→ Gx)
④ ~∃x(Fx&~Gx)
に於いて、
①=② であって、尚且つ、
③=④ である。
従って、
(03)(08)により、
(09)
① ~∃x(Fx&~Gx)∨ ∃x(Fx&~Gx)
② ~∃x(Fx&~Gx)→ ∀x(Fx→ Gx)
③ ∀x(Fx→ Gx)→~∃x(Fx&~Gx)
に於いて、
① は、「排中律(トートロジー)」であって、
② も、「排中律(トートロジー)」であって、
③ も、「排中律(トートロジー)」であって、
①=②=③ である。
然るに、
(10)
いまひとつの、特に言っておいてよいほどに一般的な語法は、「Fをもつ幾らかのものはGをもたない」あるいは「FをもつがGをもたないものが存在する」(「幾らかのフランス人は寛大でない」、「寛大でないフランス人が存在する」)である。これは明らかに、「xがFをもちそしてxがGをもたないようなxが存在する」、すなわち、
(27)∃x(Fx&~Gx)
となる(論理学初歩、E.J.レモン、竹尾 治一郎・浅野 楢英 訳、1973年、123頁)。
従って、
(03)(09)(10)により、
(11)
①(寛大でないフランス人は存在しないか)、または(寛大でないフランス人は存在する)。
②(寛大でないフランス人が存在しない)ならば(すべてのフランス人は寛大である)。
③(すべてのフランス人が寛大である)ならば(寛大でないフランス人は存在しない)。
に於いて、
① は、「排中律(トートロジー)」であって、
② は、「排中律(トートロジー)」であって、
③ は、「排中律(トートロジー)」であって、尚且つ、
①=②=③ である。
然るに、
(12)
排中律 ~P∨P の拒絶は古典論理に親しい者には奇妙に思われるが、直観主義論理で命題論理式を証明するには、全ての可能な命題論理式に対して真または偽の証明が要求され、これは様々な理由によって不可能である(ウィキペディア)。
従って、
(11)(12)により、
(13)
「古典論理」とは異なり、「直観主義論理」にの場合は、例へば、
③(すべてのフランス人が寛大である)ならば(寛大でないフランス人は存在しない)。
といふ「排中律」を、「恒真式(トートロジー)」である。とは、認めない(?)。
といふ、ことになる。
(14)
(ⅰ)ブログ開設から1161日で、「トータル閲覧数75757PV トータル訪問数55837UU」です。
(ⅱ)「プロフィール写真の下」に、[☆フォローする│何人]が、表示されません。ブログ設定で「読者登録ボタンを表示する」に設定するには、どうしたらよいのか、教えて下さるよう、お願い致します。
といふ「質問」を、「Gooブログ」に、「送信しました」。
(ⅲ)<{$user_btn_follow}> 読者登録ボタン+Twitterボタン+Facebookボタンのセットです。
とのことですが、「どうすれば、ソースコード(HTML)を編集できるようになるのか」といふことが、分かりません。
(01)
(ⅰ)
1 (1) ∀x(犯人x→ 森x) A
2 (2) ∃x(~森x&犯人x) A
1 (3) 犯人a→ 森a 1UE
4(4) ~森a&犯人a A
4(5) 犯人a 4&E
4(6) ~森a 4&E
1 4(7) 森a 35MPP
1 4(8) ~森a& 森a 67&I
4(9) ~(犯人a→ 森a) 18RAA
1 (ア) 犯人a→ 森a 1UE
1 4(イ) ~(犯人a→ 森a)&
(犯人a→ 森a) 9ア&I
4(ウ)~∀x(犯人x→ 森x) 1イRAA
2 (エ)~∀x(犯人x→ 森x) 24ウEE
12 (オ) ∀x(犯人x→ 森x)&
~∀x(犯人x→ 森x) 1エ&I
1 (カ)~∃x(~森x&犯人x) 2オRAA
(ⅱ)
1 (1)~∃x(~森x&犯人x) A
2 (2) ~森a&犯人a A
2 (3) ∃x(~森x&犯人x) 2EI
12 (4)~∃x(~森x&犯人x)&
∃x(~森x&犯人x) 13&I
1 (5) ~(~森a&犯人a) 24RAA
6 (6) 犯人a A
7(7) ~森a A
67(8) ~森a&犯人a 67&
1 67(9) ~(~森a&犯人a)&
(~森a&犯人a) 58&I
1 6 (ア) ~~森a 79RAA
1 6 (イ) 森a アDN
1 (ウ) 犯人a→ 森a 6イCP
1 (エ) ∀x(犯人x→ 森x) ウUI
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x(犯人x→ 森x)
② ~∃x(~森x&犯人x)
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて(xが犯人であるならば、xは森である)。
②(森以外のxで、犯人であるx)は存在しない。
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)
① 犯人は森である。
② 森以外に犯人はいない。
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)により、
(04)
① 犯人は森である。
② 森以外に犯人はいない。
③ 森が犯人である。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(05)
(ⅲ)
1 (1) ∀x(犯人x→ 森x∨ 原x) A
2 (2) ∃x(犯人x&~森x&~原x) A
1 (3) 犯人a→ 森a∨ 原a 1UE
4 (4) 犯人a&~森a&~原a A
4 (5) 犯人a 4&E
4 (6) ~森a 4&E
4 (7) ~原a 4&E
1 4 (8) 森a∨ 原a 35MPP
9 (9) 森a A
49 (ア) ~森a&森a 69&I
9 (イ) ~(犯人a&~森a&~原a) 4アRAA
ウ(ウ) 原a A
4 ウ(エ) ~原a&原a 7ウ&I
ウ(オ) ~(犯人a&~森a&~原a) 4エRAA
1 4 (カ) ~(犯人a&~森a&~原a) 89イウオ∨E
1 4 (キ) (犯人a&~森a&~原a)&
~(犯人a&~森a&~原a) 4カ&I
4 (ク) ~∀x(犯人x→ 森x∨ 原x) 1キRAA
2 (ケ) ~∀x(犯人x→ 森x∨ 原x) 24クEE
12 (コ) ∀x(犯人x→ 森x∨ 原x)&
~∀x(犯人x→ 森x& 原x) 1ケ&I
1 (サ) ~∃x(犯人x&~森x&~原x) 2コRAA
1 (シ) ∀x~(犯人x&~森x&~原x) サ量化子の関係
1 (ス) ~(犯人a&~森a&~原a) シUE
1 (セ) ~犯人a∨ 森a∨ 原a ス、ド・モルガンの法則
1 (ソ) ~犯人a∨森a∨原a∨~犯人a セ∨I
1 (タ) 森a∨~犯人a∨原a∨~犯人a ソ交換法則
1 (ツ) ~(~森a&犯人a&~原a&犯人a) タ、ド・モルガンの法則
1 (チ)∀x~(~森x&犯人x&~原x&犯人x) ツUI
1 (テ)~∃x(~森x&犯人x&~原x&犯人x) チ量化子の関係
(ⅳ)
1 (1)~∃x(~森x&犯人x&~原x&犯人x) A
1 (2)∀x~(~森x&犯人x&~原x&犯人x) 1量化子の関係
1 (3) ~(~森a&犯人a&~原a&犯人a) 2UE
1 (4) 森a∨~犯人a∨原a∨~犯人a 3ド・モルガンの法則
1 (5) ~犯人a∨~犯人a∨森a∨原a 4交換法則
1 (6) ~犯人a∨森a∨原a 5冪等律
1 (7) 犯人a→森a∨原a 6含意の定義
1 (8) ∀x(犯人x→森x∨原x) 7UI
従って、
(05)により、
(06)
③ ∀x(犯人x→森x∨原x)
④ ~∃x(~森x&犯人x&~原x&犯人x)
に於いて、すなはち、
③ すべてのxについて(xが犯人であるならば、xは森であるか、xは原である)。
④(森でないxで犯人であるxと、原でないxで犯人であるx)は存在しない。
に於いて、
③=④ である。
従って、
(06)により、
(07)
① 犯人は、森か、原である。
② 森以外の犯人と、原以外の犯人は、存在しない。
に於いて、
①=② である。
従って、
(07)により、
(08)
① 犯人は、森か、原である。
② 森以外の犯人と、原以外の犯人は、存在しない。
③ 林は犯人ではない。
に於いて、
①=②=③ である。
因みに、
(09)
障壁1:数理論理学
開始5ページ目(P11)から「充足問題」「論理式 (¬C⇒B)∧¬(¬A⇒B)∧(D⇒(A∧C)) は真である」という文字達が並びます!
さらに「公理」「推論規則」「排中律」などの言葉が並び、極め付きは巻末資料1~5(P457~P461)です。
(タイトルだけ書くと巻末資料3は「自然演繹びシークエント計算・体系LK」と書いてあります…見たことも聞いたこともない言葉でした…)
(井上真偽処女作! 恋と禁忌の述語論理(プレディケット) 感想&考察【一部ネタバレあり】)を私は未読である。
然るに、
(10)
(~C→B)&~(~A→B)&{D→(A&C)}
(~偽→偽)&~(~A→偽)&{D→(A&偽)}
( 真→偽)&~(~A→偽)&{D→(A&偽)}
( 偽 )&~(~A→偽)&{D→(A&偽)}
従って、
(09)(10)により、
(11)
「論理式 (¬C⇒B)∧¬(¬A⇒B)∧(D⇒(A∧C)) は真(恒真)である」は「嘘(偽)」である。
(12)
① ∀x(犯人x→ 森x)
② ~∃x(~森x&犯人x)
に於いて、すなはち、
① 犯人は森である。
② 森以外に犯人はいない。
に於いて、
①=② である。
といふことを、「証明」出来る程、ある探偵が、「述語論理」が得意であったとしても、そのことで、「事件の解決」が容易になるとは、无い。
(01)
甲:Bはどうですか。
乙:いいえ、Aを 下さい!!
といふ風に、
乙:「Aを」を「強調」するならば、
② 欲しいのは、Aであって、B(A以外)ではない。
といふ、「意味」になる。
然るに、
(02)
② Aは欲しく、A以外は欲しくない。
といふ「命題」を、「排他的命題(Exclusive Prosition)」といふ。
従って、
(01)(02)により、
(03)
「強調形」は、「排他的命題」を「主張」する。
然るに、
(04)
清音の方は、小さくきれいで速い感じで、コロコロと言うと、ハスの上を水玉がころがるような時の形容である。ゴロゴロと言うと、大きく荒い感じで、力士が土俵でころがる感じである(金田一春彦、日本語(上)、1988年、131頁)。もし濁音を発音するときの物理的・身体的な口腔の膨張によって「濁音=大きい」とイメージがつくられているのだとしたら、面白いですね。この仮説が正しいとすると、なぜ英語話者や中国語話者も濁音に対して「大きい」というイメージを持っているか説明がつきます(川原繁人、音とことばの不思議な世界、2015年、13頁)。
従って、
(05)
① これは(清音)はいいです。
② これが(濁音)はいいです。
に於いて、
① これは(清音) に対する、
② これが(濁音) は、「強調形」である。
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
② これが(濁音)はいいです(強調形)。
③ これはよく、これ以外はよくない(排他的命題)。
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(07)
商品をいろいろ見せてもらって選択するときに、
② これが(濁音)はいいです(強調形)。
③ これはよく、これ以外はよくない(排他的命題)。
に於いて、
②=③ であるならば、当然、
③ これはよく、これ以外はよくない(排他的命題)。
④ これが欲しい、これを下さい(入用)。
に於いて、
③=④ である。
従って、
(06)(07)により、
(08)
商品をいろいろ見せてもらって選択するときに、
① これは(清音)いいです。
② これが(濁音)いいです(排他的命題)。
と言ふのであれば、必然的に、
① は、「不用」であって、
② は、「入用」である。
然るに、
(09)
商品をいろいろ見せてもらって選択するときに、ハとガで意味が反対になることがある。
これはいいです。(不用)
これがいいです。(入用)
ここで異を立てる方にはハを使っているが、述語が同型異議になっている。不用の方はテモイイ、デモイイ(許可)で、入用の方はほめことば(好適)である。つまり、初めの方は「これはもらわ(有償)なくてもいいです」「これは引っ込めてもらっていいです」などの短絡的表現だろう。
(三上章、日本語の論理、1963年、156・7頁)
従って、
(08)(09)により、
(10)
三上章 先生は、「結果的」には、
② これが(濁音)はいいです(強調形)。
③ これはよく、これ以外はよくない(排他的命題)。
に於いて、
②=③ である。
といふことを、「認めて」はゐるが、そのことに、「気付いて」は、ゐない。
(01)
(ⅰ)
1 (1)∀x(犯人x→森x∨原x) A
1 (2) 犯人a→森a∨原a 1UE
3 (3) 犯人a A
13 (4) 森a∨ 原a 23MPP
5 (5) ~森a&~原a A
6 (6) 森a A
5 (7) ~森a 5&E
56 (8) 森a&~森a 67&I
6 (9) ~(~森a&~原a) 58RAA
ア (ア) 原a A
5 (イ) ~原a 5&E
5 ア (ウ) 原a&~原a アイ&I
ア (エ) ~(~森a&~原a) 5ウRAA
13 (オ) ~(~森a&~原a) 469アエ∨E
カ (カ) ~森a A
キ (キ) ~原a A
カキ (ク) ~森a&~原ア カキ&I
13 カキ (ケ) ~(~森a&~原a)&
(~森a&~原a) オク&I
13 カ (コ) ~~原a キケRAA
13 カ (サ) 原a コDN
13 (シ) ~森a→原a カサCP
1 (ス) 犯人a→(~森a→原a) 3シCP
セ(セ) 犯人a& ~森a A
セ(ソ) 犯人a セ&E
セ(タ) ~森a セ&E
1 セ(チ) ~森a→原a スソMPP
1 セ(ツ) 原a タチMPP
1 セ(テ) 原a&犯人a ソツ&I
1 (ト) 犯人a&~森a→原a&犯人a セテCP
1 (ナ)∀x(犯人x&~森x→原x&犯人x) トUI
(ⅱ)
1 (1)∀x(犯人x&~森x→原x&犯人x) A
1 (2) 犯人a&~森a→原a&犯人a 1UE
3 (3) 犯人a A
4 (4) ~森a A
34 (5) 犯人a&~森a 34&I
134 (6) 原a&犯人a 25MPP
134 (7) 原a 6&E
13 (8) ~森a→原a 47CP
13 (9) 森a∨原a 8含意の定義
1 (ア) 犯人a→森a∨原a) 39CP
1 (イ) ∀x(犯人x→森x∨原x) アUI
(ⅲ)
1 (1) ∀x(犯人x→森x∨原x∨林x) A
1 (2) 犯人a→森a∨原a∨林a 1UE
3 (3) 犯人a A
13 (4) 森a∨原a∨林a 23MPP
13 (5) 森a∨(原a∨林a) 4結合法則
6 (6) ~森a&~(原a∨林a) A
7 (7) 森a A
6 (8) ~森a 6&E
67 (9) 森a&~森a 78&I
7 (ア) ~{~森a&~(原a∨林a)} 69RAA
イ (イ) (原a∨林a) A
6 (ウ) ~(原a∨林a) 6&E
6 イ (エ) (原a∨林a)&~(原a∨林a) イウ&I
イ (オ) ~{~森a&~(原a∨林a)} 6エRAA
13 (カ) ~{~森a&~(原a∨林a)} 57アイオ∨E
キ (キ) ~森a A
ク (ク) ~(原a∨林a) A
キク (ケ) ~森a&~(原a∨林a) キク&I
13 キク (コ) ~{~森a&~(原a∨林a)}&
{~森a&~(原a∨林a)} カケ&I
13 キ (サ) ~~(原a∨林a) クコRAA
13 キ (シ) (原a∨林a) ケDN
13 (ス) ~森a→(原a∨林a) キコCP
1 (セ) 犯人a→{~森a→(原a∨林a)} 3サCP
ソ (ソ) 犯人a& ~森a A
ソ (タ) 犯人a ソ&E
ソ (チ) ~森a ソ&E
1 ソ (ト) ~森a→(原a∨林a) セタMPP
1 ソ (ナ) 原a∨林a チトMPP
ニ (ニ) ~原a&~林a A
ヌ (ヌ) 原a A
ニ (ネ) ~原a ニ&E
ニヌ (ノ) 原a&~原a ヌネ&I
ヌ (ハ) ~(~原a&~林a) ニノRAA
ヒ (ヒ) 林a A
ニ (フ) ~林a ニ&E
ニ ヒ (ヘ) 林a&~林a ヒフ&I
ヒ (ホ) ~(~原a&~林a) ニヘRAA
1 ソ (マ) ~(~原a&~林a) ナヌハヒホ∨E
ミ (ミ) ~原a A
ム (ム) ~林a A
ミム (メ) ~原a&~林a ミム&I
1 ソ ミム (モ) ~(~原a&~林a)&
(~原a&~林a) マメ&I
1 ソ ミ (ヤ) ~~林a ムモRAA
1 ソ ミ (ユ) 林a ヤDN
1 ソ (ヨ) ~原a→ 林a ミユCP
1 (ラ) 犯人a&~森a→~原a→ 林a ソヨCP
リ(リ) 犯人a&~森a&犯人a&~原a A
リ(ル) 犯人a リ&E
リ(レ) ~森a リ&E
リ(ロ) ~原a リ&E
リ(ワ) 犯人a&~森a リレ&I
1 リ(ヰ) ~原a→ 林a ラワMPP
1 リ(ヱ) 林a ロヰMPP
1 リ(ヲ) 犯人a&林a ルヱ&I
1 (あ) 犯人a&~森a&犯人a&~原a→犯人a&林a リヲCP
1 (い)∀x(犯人x&~森x&犯人x&~原x→犯人x&林x) あUI
(ⅳ)
1 (1)∀x(犯人x&~森x&犯人x&~原x→犯人x&林x) A
1 (2) 犯人a&~森a&犯人a&~原a→犯人a&林a 1UE
3 (3) 犯人a A
4 (4) ~森a A
5 (5) ~原a A
34 (6) 犯人a&~森a 34&I
34 (7) 犯人a&~森a&犯人a 36&I
345 (8) 犯人a&~森a&犯人a&~原a 57&I
1345 (9) 犯人a&林a 28MPP
1345 (ア) 林a 9&E
134 (イ) ~原a→林a 5アCP
134 (ウ) 原a∨林a イ含意の定義
13 (エ) ~森a→原a∨林a 4CP
13 (オ) 森a∨原a∨林a エ含意の定義
1 (カ) 犯人a→森a∨原a∨林a 3オCP
1 (キ) ∀x(犯人x→森x∨原x∨林x) カUI
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x(犯人x→森x∨原x)
② ∀x(犯人x&~森x→原x&犯人x)
③ ∀x(犯人x→森x∨原x∨林x)
④ ∀x(犯人x&~森x&犯人x&~原x→犯人x&林x)
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて(xが犯人であるならば、xは森であるか、xは原である)。
② すべてのxについて(xが犯人であって、xが森でないならば、xは原であって、xは犯人である)。
③ すべてのxについて(xが犯人であるならば、xは森であるか、xは原であるか、xは林である)。
④ すべてのxについて(xが犯人であって、xが森ではなく、xが原でもないならば、xは林であって、xは犯人である)。
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
従って、
(02)により、
(03)
(ⅰ)犯人は、森か原である。従って、犯人が森でないならば、犯人は原である。
(ⅱ)犯人は、森か原か林である。従って、犯人が森ではなく、原でもないならば、犯人は林である。
といふ「推論」は、「一階述語論理」としても、「妥当」である。
然るに、
(04)
1 一階述語論理の完全性
トートロジーは証明可能である。これが、一階述語論理の完全性定理とよばれる有名な定理です。
ゲーデルによって証明されましたので、ゲーデルの完全性定理ともよばれています(1 一階述語論理の完全性)。
従って、
(01)~(04)により、
(05)
我々が、
(ⅰ)犯人は、森か原である。従って、犯人が森でないならば、犯人は原である。
(ⅱ)犯人は、森か原か林である。従って、犯人が森ではなく、原でもないならば、犯人は林である。
といふ「推論」を行ふ際には、実際に、我々は、「頭の中」で、
(ⅰ)
1 (1)∀x(犯人x→森x∨原x) A
1 (2) 犯人a→森a∨原a 1UE
3 (3) 犯人a A
13 (4) 森a∨ 原a 23MPP
5 (5) ~森a&~原a A
6 (6) 森a A
5 (7) ~森a 5&E
56 (8) 森a&~森a 67&I
6 (9) ~(~森a&~原a) 58RAA
ア (ア) 原a A
5 (イ) ~原a 5&E
5 ア (ウ) 原a&~原a アイ&I
ア (エ) ~(~森a&~原a) 5ウRAA
13 (オ) ~(~森a&~原a) 469アエ∨E
カ (カ) ~森a A
キ (キ) ~原a A
カキ (ク) ~森a&~原ア カキ&I
13 カキ (ケ) ~(~森a&~原a)&
(~森a&~原a) オク&I
13 カ (コ) ~~原a キケRAA
13 カ (サ) 原a コDN
13 (シ) ~森a→原a カサCP
1 (ス) 犯人a→(~森a→原a) 3シCP
セ(セ) 犯人a& ~森a A
セ(ソ) 犯人a セ&E
セ(タ) ~森a セ&E
1 セ(チ) ~森a→原a スソMPP
1 セ(ツ) 原a タチMPP
1 セ(テ) 原a&犯人a ソツ&I
1 (ト) 犯人a&~森a→原a&犯人a セテCP
1 (ナ)∀x(犯人x&~森x→原x&犯人x) トUI
(ⅱ)
1 (1)∀x(犯人x&~森x→原x&犯人x) A
1 (2) 犯人a&~森a→原a&犯人a 1UE
3 (3) 犯人a A
4 (4) ~森a A
34 (5) 犯人a&~森a 34&I
134 (6) 原a&犯人a 25MPP
134 (7) 原a 6&E
13 (8) ~森a→原a 47CP
13 (9) 森a∨原a 8含意の定義
1 (ア) 犯人a→森a∨原a) 39CP
1 (イ) ∀x(犯人x→森x∨原x) アUI
といふ「述語計算(Predicate Calculus)」を、「実行してゐる」。
といふこと、そのやうなことは、「本当」なのだらうか(?)。
(01)
清家:Becauseの位置、最初に置くか、最後に置くか、これって、何か、違いがあるの、ネイティブ的には、
光岡:いい、クエスションです。それはねぇ。違いはあります。めっちゃ。
清家:あるんだ。
光岡:後半にもって来るほうが、ナチュラル。
清家:へえ~、そうなんや。
清家:じゃ、I will play soccer because I like it.のほうがいいんだ。
光岡:because I like it.そう。
清家:へえ~、なるほどね。
光岡:文頭にもって来ると、何が起こるかって、言うと、『強調』されます。めっちゃ理由が、
(StudyInネイティブ英会話)
従って、
(01)により、
(02)
「後置」が「原則」である際に、「敢へて、前置」をすると、「強調」が「発生」する。
然るに、
(03)
前置による強調
動詞についての目的語は、その動詞の後に置かれるのが、漢語における基本構造としての単語の配列のしかたである。また、漢語における介詞は、ほとんど、動詞から発達したものであって、その目的語も、その介詞の後に置かれるのが、通則であるということができる。しかし、古代漢語においては、それらの目的語が疑問詞である場合には、いずれも、その動詞・介詞の前におかれている。このように、漢語としての通常の語順を変えて、目的語の疑問詞を前置することは、疑問文において、その疑問の中心になっている疑問詞を、特に強調したものにちがいない。
(鈴木直治、中国語と漢文、1975年、334・5頁)
従って、
(02)(03)により、
(04)
「後置」が「原則」である「目的語」に対して、
「前置」をすることによって、「(目的語としての)漢文の疑問詞」は、「強調」される。
然るに、
(05)
「英語」の「語順」も、「漢文」と同じく、「主語+動詞+目的語」であるため、例へば、
「Do you want what?」に対する、「What do you want?」の「What」も、「強調」されてゐる(た)。
といふ風に、解することが、可能である。
cf.
Wh移動(生成文法)。
従って、
(04)(05)により、
(06)
「何が欲しいですか。」に於ける、「何が(What)」も、あるいは、「強調」されてゐる。
然るに、
(07)
① 何が欲しいですか。
② 何は欲しいですか。
に於いて、
① は、「日本語」であるが、
② は、「日本語」ではない。
同様に、
(08)
① 誰が犯人か。
② 誰は犯人か。
に於いて、
① は、「日本語」であるが、
② は、「日本語」ではない。
然るに、
(09)
①「誰が」の「が」は、「濁音」であって、
②「誰は」の「は」は、「清音」である。
然るに、
(10)
清音の方は、小さくきれいで速い感じで、コロコロと言うと、ハスの上を水玉がころがるような時の形容である。ゴロゴロと言うと、大きく荒い感じで、力士が土俵でころがる感じである(金田一春彦、日本語(上)、1988年、131頁)。もし濁音を発音するときの物理的・身体的な口腔の膨張によって「濁音=大きい」とイメージがつくられているのだとしたら、面白いですね。この仮説が正しいとすると、なぜ英語話者や中国語話者も濁音に対して「大きい」というイメージを持っているか説明がつきます(川原繁人、音とことばの不思議な世界、2015年、13頁)。
(11)
「濁音」の方が、「清音」よりも、「心理的な音量」が「大きい」。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
①「誰が(濁音)」は、
②「誰は(清音)」に対する、「強調形」である。
然るに、
(13)
(ⅰ)
1 (1)∀x(犯人x→森x∨原x) A
1 (2) 犯人a→森a∨原a 1UE
3 (3) 犯人a A
13 (4) 森a∨ 原a 23MPP
5 (5) ~森a&~原a A
6 (6) 森a A
5 (7) ~森a 5&E
56 (8) 森a&~森a 67&I
6 (9) ~(~森a&~原a) 58RAA
ア (ア) 原a A
5 (イ) ~原a 5&E
5 ア (ウ) 原a&~原a アイ&I
ア (エ) ~(~森a&~原a) 5ウRAA
13 (オ) ~(~森a&~原a) 469アエ∨E
カ (カ) ~森a A
キ (キ) ~原a A
カキ (ク) ~森a&~原ア カキ&I
13 カキ (ケ) ~(~森a&~原a)&
(~森a&~原a) オク&I
13 カ (コ) ~~原a キケRAA
13 カ (サ) 原a コDN
13 (シ) ~森a→原a カサCP
1 (ス) 犯人a→(~森a→原a) 3シCP
セ(セ) 犯人a& ~森a A
セ(ソ) 犯人a セ&E
セ(タ) ~森a セ&E
1 セ(チ) ~森a→原a スソMPP
1 セ(ツ) 原a タチMPP
1 セ(テ) 原a&犯人a ソツ&I
1 (ト) 犯人a&~森a→原a&犯人a セテCP
1 (ナ)∀x(犯人x&~森x→原x&犯人x) トUI
(ⅱ)
1 (1)∀x(犯人x&~森x→原x&犯人x) A
1 (2) 犯人a&~森a→原a&犯人a 1UE
3 (3) 犯人a A
4 (4) ~森a A
34 (5) 犯人a&~森a 34&I
134 (6) 原a&犯人a 25MPP
134 (7) 原a 6&E
13 (8) ~森a→原a 47CP
13 (9) 森a∨原a 8含意の定義
1 (ア) 犯人a→森a∨原a) 39CP
1 (イ) ∀x(犯人x→森x∨原x) アUI
従って、
(13)により、
(14)
① ∀x(犯人x→ 森x∨原x)
② ∀x(犯人x&~森x→原x&犯人x)
に於いて、
①=② である。
従って、
(14)により、
(15)
① 犯人は、森か原である。従って、
② 犯人が、森(原以外)でないならば、原が犯人である。
に於いて、
①=② である。
従って、
(15)により、
(16)
① 誰が犯人か。原が犯人である。
② 原は犯人であって、原以外は犯人ではない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(17)
② AはBであり、A以外はBでない。
といふ「命題」を、「排他的命題(Exclusive proposition)」といふ。
従って、
(12)(16)(17)により、
(18)
① 誰が、犯人か。
② 原が犯人である。
に於いて、
① は、「排他的命題」であって、
② も、「排他的命題」であって、
① 誰が(濁音) は、「強調形」であって、
② 原が(濁音) は、「強調形」である。
然るに、
(19)
私が理事長です。(理事長は私です)
のように、ガの文がいわばハを内蔵していることがあるから、その説明が必要である。このような「私が」を強声的になっていると言うことにする。そこに発音上のストレスを与えたのと似た効果を持っているからである(三上章、日本語の論理、1963年、106頁)。
従って、
(19)により、
(20)
① 私が理事長です。
に於ける、
① 私が(濁音) が「強調形(強声的)」である。
といふことに関しては、三上章 先生自身が、認めてゐる。
然るに、
(21)
1 (1)理事長であるならば、私である。 仮定
2 (2) 私でない。 仮定
3(3)理事長である。 仮定
1 3(4) 私である。 13肯定肯定式
123(5)私でないが、私である。 24連言導入
12 (6)理事長でない。 35背理法
1 (7)私でないならば、理事長ではない。 26条件法
(ⅲ)
1 (1)私でないならば、理事長ではない。 仮定
2 (2) 理事長である。 仮定
3(3)私でない。 仮定
1 3(4) 理事長でない。 13肯定肯定式
123(5)理事長であるが、理事長でない。 24連言導入
12 (6)私でない、ではない。 35背理法
12 (7)私である。 6二重否定
1 (8)理事長であるならば、私である。 27条件法
従って、
(21)により、
(22)
② 理事長であるならば、私である。
③ 私でないならば、理事長でない。
に於いて、
②=③ は、「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(22)により、
(23)
② 理事長は、私です。
③ 私以外は、理事長でない。
に於いて、
②=③ は、「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(19)(23)により、
(24)
① 私が理事長です。
② 理事長は、私です。
③ 私以外は、理事長でない。
に於いて、
①=②=③ である。
といふことを、三上章 先生自身が、認めてゐる。
従って、
(17)(20)(24)により、
(25)
① 私が理事長です。
に於ける、
① 私が(濁音) が「強調形(強声的)」である。
といふこと、並びに、
① 私が理事長です。
といふ「日本語」が、「排他的命題」である。
といふことを、三上章 先生自身が、認めてゐる。
(01)
「ソクラテスは人間である」という一つの文は、
(xはソクラテスである)(xは人間である)
という、もっとも基本的な主語―述語からなる二つの文の特定の組み合わせと考えることができる。
(沢田允茂、現代論理学入門、1962年、118頁)
従って、
(01)により、
(02)
① ソクラテスx&人間x
② ソクラテスは、人間である。
に於いて、
①=② である。
従って、
(02)により、
(03)
① 森山x&~犯人x
② 森山は、 犯人ではない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(04)
③ m≠x&犯人x
④ mはxではなく、xは犯人である。
に於いて、
③=④ である。
然るに、
(05)
④ mはxではなく、xは犯人である。
⑤ mは、犯人ではない。
に於いて、
④=⑤ である。
従って、
(04)(05)により、
(06)
③ m≠x&犯人x
④ mは、 犯人ではない。
に於いて、
③=④ である。
然るに、
(07)
第一に、 固有名詞をつぎの符号のひとつとして定義する。
m、n、・・・・・
第二に、任意の名詞をつぎの符号のひとつとして定義する。
a、b、c、・・・・・
第三に、 個体変数をつぎの符号のひとつとして定義する。
x、y、z、・・・・・
(論理学初歩、E.J.レモン、竹尾 治一郎・浅野 楢英 訳、1973年、176頁)
従って、
(06)(07)により、
(08)
m(固有名詞)=森山
とするならば、
③ m≠x&犯人x
④ 森山は、犯人ではない。
に於いて、
③=④ である。
従って、
(03)(08)により、
(09)
m(固有名詞)=森山
とするならば、
① 森山x&~犯人x
② 森山は、 犯人ではない。
③ m≠x& 犯人x
④ 森山は、 犯人ではない。
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
従って、
(09)により、
(10)
① 森山は、 犯人ではない。
といふ「日本語」には、
② 森山x&~犯人x
③ m≠x& 犯人x
といふ、「2通り」の「述語論理式」が、「対応」する。
然るに、
(11)
(ⅰ)
1 (1) ∀x(犯人x→m=x∨n=x) A
1 (2) 犯人a→m=a∨n=a 1UE
3 (3) 犯人a A
13 (4) m=a∨n=a 23MPP
5 (5) m≠a&n≠a A
6 (6) m=a A
5 (7) m≠a 5&E
56 (8) m=a&m≠a 67&I
6 (9) ~(m≠a&n≠a) 58RAA
ア (ア) n=a A
5 (イ) n≠a 5&E
5 ア (ウ) n=a&n=a アイ&I
ア (エ) ~(m≠a&n≠a) 5ウRAA
13 (オ) ~(m≠a&n≠a) 469アエ∨E
カ (カ) m≠a A
キ (キ) n≠a A
カキ (ク) (m≠a&n≠a) カキ&I
13 カキ (ケ) ~(m≠a&n≠a)&
(m≠a&n≠a) オク&I
13 カ (コ) ~(n≠a) キケRAA
13 カ (サ) n=a コDN
13 (シ) m≠a→n=a カサCP
1 (ス) 犯人a→(m≠a→n=a) 3シCP
セ(セ) m≠a&犯人a A
セ(ソ) 犯人a セ&E
1 セ(タ) m≠a→n=a スソMPP
セ(チ) m≠a セ&E
1 セ(ツ) n=a タチMPP
1 セ(テ) n=a&犯人a ソツ&I
1 (ト) m≠a&犯人a→n=a&犯人a セテCP
1 (ナ)∀x(m≠x&犯人x→n=x&犯人x) トUI
(ⅱ)
1 (1)∀x(m≠x&犯人x→n=x&犯人x) A
1 (2) m≠a&犯人a→n=a&犯人a 1UE
3 (3) m≠a A
4 (4) 犯人a A
34 (5) m≠a&犯人a 34&I
134 (6) n=a&犯人a 25MPP
134 (7) n=a 6&E
1 4 (8) m≠a→n=a 37CP
1 4 (9) m=a∨n=a 8含意の定義
1 (ア) 犯人a→m=a∨n=a 49CP
1 (イ)∀x(犯人x→m=x∨n=x) アUI
従って、
(11)により、
(12)
① ∀x(犯人x→m=x∨n=x)
② ∀x(m≠x&犯人x→n=x&犯人x)
に於いて、
①=② である。
従って、
(07)(12)により、
(13)
m(固有名詞)=森山
n(固有名詞)=中野
とするならば、
① ∀x(犯人x→森山=x∨中野=x)
② ∀x(森山≠x&犯人x→中野=x&犯人x)
に於いて、
①=② である。
従って、
(13)により、
(14)
① すべてのxについて(犯人がxであるならば、森山がxであるか、中野がxである)。
② すべてのxについて(森山がxでなくて、xが犯人であるならば、中野がxであって、xは犯人である)。
に於いて、
①=② である。
従って、
(14)により、
(15)
① 犯人は、森山か、中野である。従って、
② 森山が、犯人でないならば、中野が犯人である。
といふ「推論」は、「述語論理」としても、「妥当」である。
(01)
① 犯人は、甲か乙である。
② 犯人が、甲でないならば、乙が犯人である。
に於いて、
①=② である。
といふことは、「当然」である。
然るに、
(02)
1 一階述語論理の完全性
トートロジーは証明可能である。これが、一階述語論理の完全性定理とよばれる有名な定理です。
ゲーデルによって証明されましたので、ゲーデルの完全性定理ともよばれています(1 一階述語論理の完全性)。
従って、
(01)(02)により、
(03)
① ∀x(犯人x→ 甲x∨乙x)
② ∀x(犯人x&~甲x→乙x&犯人x)
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて(xが犯人であるならば、xは甲であるか、xは乙である)。
② すべてのxについて(xが犯人であって、xが甲でないならば、xは乙であって、xは犯人である)。
に於いて、
① ならば、② である。
② ならば、① である。
といふことは、「証明可能」である。
然るに、
(04)
(ⅰ)
1 (1) ∀x(犯人x→甲x∨乙x) A
1 (2) 犯人a→甲a∨乙a 1UE
3 (3) 犯人a A
13 (4) 甲a∨ 乙a 23MPP
5 (5) ~甲a&~乙a A
6 (6) 甲a A
5 (7) ~甲a 5&E
56 (8) 甲a&~甲a 67&I
6 (9) ~(~甲a&~乙a) 58RAA
ア (ア) 乙a A
5 (イ) ~乙a 5&E
5 ア (ウ) 乙a&~乙a アイ&I
ア (エ) ~(~甲a&~乙a) 5ウRAA
13 (オ) ~(~甲a&~乙a) 469アエ∨E
カ (カ) ~甲a A
キ (キ) ~乙a A
カキ (ク) ~甲a&~乙ア カキ&I
13 カキ (ケ) ~(~甲a&~乙a)&
(~甲a&~乙a) オク&I
13 カ (コ) ~~乙a キケRAA
13 カ (サ) 乙a コDN
13 (シ) ~甲a→乙a カサCP
1 (ス) 犯人a→(~甲a→乙a) 3シCP
セ(セ) 犯人a& ~甲a A
セ(ソ) 犯人a セ&E
セ(タ) ~甲a セ&E
1 セ(チ) ~甲a→乙a スソMPP
1 セ(ツ) 乙a タチMPP
1 セ(テ) 乙a&犯人a ソツ&I
1 (ト) 犯人a&~甲a→乙a&犯人a セテCP
1 (ナ)∀x(犯人x&~甲x→乙x&犯人x) トUI
(ⅱ)
1 (1)∀x(犯人x&~甲x→乙x&犯人x) A
1 (2) 犯人a&~甲a→乙a&犯人a 1UE
3 (3) 犯人a A
4 (4) ~甲a A
34 (5) 犯人a&~甲a 34&I
134 (6) 乙a&犯人a 25MPP
134 (7) 乙a 6&E
13 (8) ~甲a→乙a 47CP
1 (9) 犯人a→(~甲a→乙a) 38CP
ア (ア) 犯人a A
1 ア (イ) ~甲a→乙a 9アMPP
1 ア (ウ) 甲a∨乙a イ含意の定義
1 (エ) 犯人a→甲a∨乙a アウCP
1 (オ) ∀x(犯人x→甲x∨乙x) エUI
従って、
(03)(04)により、
(05)
果たして、
① ∀x(犯人x→ 甲x∨乙x)
② ∀x(犯人x&~甲x→乙x&犯人x)
に於いて、
①=② である。
従って、
(05)により、
(06)
① 犯人は、甲か乙である。従って、
② 犯人が、甲(乙以外)でないならば、乙が犯人である。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(07)
① ∀x(犯人x→ 甲x∨乙x)
② ∀x(犯人x&~甲x→乙x&犯人x)
といふ「論理式」に於ける、
② 乙x&犯人x
といふ「論理式」自体は、
② xは乙であって、xは犯人である。
といふ「意味」であるため、
① 乙は犯人である。
② 乙が犯人である。
に於いて、
① であっても、「良い」ことになる。
cf.
① 乙 is a 犯人。
② 乙 is the 犯人。
然るに、
(08)
① 甲でないならば、乙は犯人である。
② 甲でないならば、乙が犯人である。
に於いて、「普通」は、
① ではなく、
② である。
然るに、
(09)
① 乙は犯人である=乙は犯人である。
② 乙が犯人である=乙以外は犯人ではない。
とするならば、
① 甲でないならば、乙は犯人である(乙は犯人である)。
② 甲でないならば、乙が犯人である(乙以外は犯人ではない)。
に於いて、
① であるよりも、
② である方が、「自然」である。
といふ、ことになる。
(09)により、
(10)
① 甲でないならば、乙は犯人である(乙は犯人である)。
② 甲でないならば、乙が犯人である(乙以外は犯人ではない)。
に於いて、
① であるよりも、
② である方が、「自然」である。
といふ「理由」は、
① 乙は犯人である=乙は犯人である。
② 乙が犯人である=乙以外は犯人ではない。
であるからである。
といふ風に、考へることが、「可能」である。
(01)
① 象は動物であるが、
① 机は動物ではない。
従って、
(02)
①{象、机}であれば、
① 象が動物である。
然るに、
(03)
①{象、机}であれば、
② 動物は象である。
従って、
(02)(03)により、
(04)
①{象、机}であれば、
① 象が動物であり、
② 動物は象である。
然るに、
(05)
(ⅱ)
1 (1)動物であるならば、象である。 仮定
2 (2) 象でない。 仮定
3(3)動物である。 仮定
1 3(4) 象である。 13肯定肯定式
123(5) 象でないが、象である。 24連言導入
12 (6)動物でない。 35背理法
1 (7)象でないならば、動物ではない。 26条件法
(ⅲ)
1 (1)象でないならば、動物ではない。 仮定
2 (2) 動物である。 仮定
3(3)象でない。 仮定
1 3(4) 動物でない。 13肯定肯定式
123(5) 動物であるが、動物でない。 24連言導入
12 (6)象でない、ではない。 35背理法
12 (7)象である。 6二重否定
1 (8)動物であるならば、象である。 27条件法
従って、
(05)により、
(06)
② 動物であるならば、象である。
③ 象でないならば、動物でない。
に於いて、
②=③ は、「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(06)により、
(07)
② 動物は、象である。
③ 象以外は、動物でない。
に於いて、
②=③ は、「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(04)~(07)により、
(08)
①{象、机}であれば、
① 象が動物である。
② 動物は象である。
③ 象以外は、動物でない。
といふ「命題」は、「3つ」とも、「真(本当)」である。
然るに、
(09)
①{象、机}ではなく、
④{象、□}であれば、
④ □の「正体」は、「不明」である。
従って、
(09)により、
(10)
④{象、□}であれば、
④(□はともかく、少なくとも)象は動物である。
従って、
(08)(09)(10)により、
(11)
① 象が動物である。
② 動物は象である。
③ 象以外は、動物でない。
④ 象は動物である。
に於いて、
①=②=③ であって、尚且つ、
①と④ は、「矛盾」しない。
然るに、
(12)
① 象が動物である。
ならば、
④ 象は動物ではない。
といふことは、有り得ない。
従って、
(12)により、
(13)
① 象が動物である。
ならば、
④ 象は動物である。
従って、
(11)(12)(13)により、
(14)
① 象が動物である。
② 象は動物であり、動物は象である。
③ 象は動物であり、象以外は動物でない。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(14)により、
(15)
① 鼻が長い。
② 鼻は長く、長いのは鼻である。
③ 鼻は長く、鼻以外は長くない。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(15)により、
(16)
① 象は、鼻が長い。
② 象は、鼻は長く、長いのは鼻である。
③ 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(17)
沢田『現代論理学入門』ニ九ぺから―
さらに、日常の言語は人間同士のコミュニケーションということを最大の目的としている以上、できるだけ短い時間の中で多くの情報を伝えることが一つの大切な目標とされる。そこでたとえば「象は鼻が長い」というような表現は、象が主語なのか、鼻が主語なのかはっきりしないから、このままではその論理的構造が明示されていない。いわば非論理的な文章である、というひともある。しかしこの文の論理的な構造をはっきりと文章にあらわして「すべてのxについて、もしそのxが象であるならば、yなるものが存在し、そのyは鼻であり、xはyを所有しており、このyは長い」といえばいいかもしれない。しかし日常言語によるコミュニケーションでは、たとえば動物園で象をはじめて見た小学生が、父親にむかってこのような文章で話しかけたとすれば、その子供は論理的であるといって感心されるまえに社会人としての常識をうたがわれるにきまっている。常識(すなはち共通にもっている情報)でわかっているものはいちいち言明の中にいれないで、いわば暗黙の了解事項として、省略し、できるだけ短い記号の組み合せで、できるだけ多くの情報を伝えることが日常言語の合理性の一つである(三上章、日本語の論理、1963年、25・26頁)。
従って、
(17)により、
(18)
① 象は鼻_長い。
に関して、
① 象は鼻_長い。⇔
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}⇔
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長い}⇔
① すべてのxについて、もしそのxが象であるならば、yなるものが存在し、そのyは鼻であり、xはyを所有しており、このyは長い。
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(16)(18)により、
(19)
① 象は、鼻が長い。⇔
① 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない。⇔
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて(zがxの鼻でないならば、zは長くない)}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(20)
(ⅰ)
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} A
1 (2) 象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) 1UE
3(3) 象a A
13(4) ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) 23MPP
13(5) ∃y(鼻ya&長y) 4&E
13(6) ∀z(~鼻za→~長z) 4&E
13(7) ~鼻ca→~長c 1UE
13(8) 鼻ca∨~長c 7含意の定義
13(9) ~(~鼻ca&長c) 8ド・モルガンの法則
13(ア) ∀z~(~鼻za&長z) 9UI
13(イ) ~∃z(~鼻za&長z) ア量化子の関係
13(ウ) ∃y(鼻ya&長y)&~∃z(~鼻za&長z) 5イ&I
1 (エ) 象a→∃y(鼻ya&長y)&~∃z(~鼻za&長z) 3ウCP
1 (オ)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx&長z)} エUI
(ⅱ)
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx&長z)} A
1 (2) 象a→∃y(鼻ya&長y)&~∃z(~鼻za&長z) 1UE
3(3) 象a A
13(4) ∃y(鼻ya&長y)&~∃z(~鼻za&長z) 23MPP
13(5) ∃y(鼻ya&長y) 4&E
13(6) ~∃z(~鼻za&長z) 4&E
13(7) ∀z~(~鼻za&長z) 6量化子の関係
13(8) ~(~鼻ca&長c) 7UI
13(9) 鼻ca∨~長c 8ド・モルガンの法則
13(ア) ~鼻ca→~長c 9含意の定義
13(イ) ∀z(~鼻za→~長z) アUI
13(ウ) ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) 5イ&I
1 (エ) 象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) 3ウCP
1 (オ)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} エUI
従って、
(21)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx&長z)}
に於いて、
①=② である。
従って、
(21)により、
(22)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∀z(~鼻zx→~長z)}
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~~∃z(~鼻zx&長z)}
に於いて、
①=② である。
従って、
(22)により、
(23)
「二重否定律」により、
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∀z(~鼻zx→~長z)}
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∃z(~鼻zx&長z)}
に於いて、
①=② である。
然るに、
(24)
② 象は、鼻_長い。⇔
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx&長z)}⇔
② すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、あるzは(xの鼻ではないが、長い)}。
とするならば、すなはち、
② 象は、鼻は長く、鼻以外も長い。
とするならば、
② 象は、鼻も長い。
でなければ、ならない。
従って、
(18)(19)(24)により、
(25)
① 象は、鼻が長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
② 象は、鼻も長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)}。
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(25)により、
(26)
③ 象は、鼻_長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}。
であるならば、
① 象は、鼻が長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
ではないし、
② 象は、鼻も長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)}。
でもない。
従って、
(26)により、
(27)
③ 象は、鼻_長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}。
の場合は、
③ 象は、鼻は長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}。
でなければ、ならない。
従って、
(23)(26)(27)により、
(28)
「番号」を付け直すと、
① 象は、鼻は長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}。
② 象は、鼻が長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∀z(~鼻zx→~長z)}。
③ 象は、鼻も長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∀z(~鼻zx→~長z)}。
といふ「等式」が、成立する。
(01)
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} A
2 (2)∀x{兎x→∃y(長y&耳yx)&∀z(耳zx→~鼻zx)} A
3 (3)∃x(兎x&象x) A
1 (4) 象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) 1UE
2 (5) 兎a→∃y(長y&耳ya)&∀z(耳za→~鼻za) 2UE
6 (6) 兎a&象a A
6 (7) 象a 6&E
6 (8) 兎a 6&E
1 6 (9) ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) 48MPP
2 6 (ア) ∃y(長y&耳ya)&∀z(耳za→~鼻za) 57MPP
1 6 (イ) ∃y(鼻ya&長y) 9&E
ウ (ウ) 鼻ba&長b A
2 6 (エ) ∃y(長y&耳ya) ア&E
オ(オ) 長b&耳ba A
オ(カ) 耳ba オ&E
2 6 (キ) ∀z(耳za→~鼻za) ア&E
2 6 (ク) 耳ba→~鼻ba キUE
2 6 オ(ケ) ~鼻ba カクMPP
1 6 (コ) ∀z(~鼻za→~長z) ア&E
1 6 (サ) ~鼻ba→~長b コUE
12 6 オ(シ) ~長b ケサMPP
オ(ス) 長b オ&E
12 6 オ(セ) 長b&~長b シス&I
12 6 (ソ) 長b&~長b エオセEE
123 (タ) 長b&~長b 36ソEE
12 (チ)~∃x(兎x&象x) 3タRAA
12 (ツ)∀x~(兎x&象x) チ量化子の関係
12 (テ) ~(兎a&象a) ツUE
12 (ト) ~兎a∨~象a テ、ド・モルガンの法則
12 (ナ) 兎a→~象a ト含意の定義
12 (ニ)∀x(兎x→~象x) ナUI
従って、
(01)により、
(02)
(ⅰ)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。然るに、
(ⅱ)∀x{兎x→∃y(長y&耳yx)&∀z(耳zx→~鼻zx)}。従って、
(ⅲ)∀x(兎x→~象x)。
といふ「推論(三段論法)」、すなはち、
(ⅰ)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。 然るに、
(ⅱ)すべてのxについて{xが兎であるならば、あるyは長くて、xの耳であり、すべてのzについて、zがxの耳であるならば、zはxの鼻ではない}。従って、
(ⅲ)すべてのxについて(xが兎であるならば、xは象ではない。)
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当」である。
従って、
(02)により、
(03)
(ⅰ)象は鼻が長い。然るに
(ⅱ)兎の耳は長いが、耳は鼻ではない。従って、
(ⅲ)兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当」である。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① 象は、鼻が長い。⇔
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(05)
① ∀z(~鼻zx→~長z)
② ~∀z(~鼻zx→~長z)
に於いて、
①と②は、「矛盾」し、それ故、
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∀z(~鼻zx→~長z)}
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∀z(~鼻zx→~長z)}
に於いて、
①と② は、「矛盾」する。
然るに、
(06)
(ⅱ)
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∀z(~鼻zx→~長z)} A
1 (2) 象a→∃y(鼻ya&長y)&~∀z(~鼻za→~長z) 1UE
3 (3) 象a A
13 (4) ∃y(鼻ya&長y)&~∀z(~鼻za→~長z) 23MPP
13 (5) ∃y(鼻ya&長y) 4&E
13 (6) ~∀z(~鼻za→~長z) 4&E
13 (7) ∃z~(~鼻za→~長z) 6量化子の関係
8(8) ~(~鼻ca→~長c) A
8(9) ~( 鼻ca∨~長c) 8含意の定義
8(ア) ~鼻ca& 長c 9ド・モルガンの法則
8(イ) ∃z(~鼻za& 長z) アEI
13 (ウ) ∃z(~鼻za& 長z) 78イEE
13 (エ) ∃y(鼻ya&長y)& ∃z(~鼻za& 長z) 5ウ&I
1 (オ) 象a→∃y(鼻ya&長y)& ∃z(~鼻za& 長z) 3エCP
1 (カ)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∃z(~鼻zx& 長z) オUI
(ⅲ)
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∃z(~鼻zx& 長z) A
1 (2) 象a→∃y(鼻ya&長y)& ∃z(~鼻za& 長z) 1UE
3 (3) 象a A
13 (4) ∃y(鼻ya&長y)& ∃z(~鼻za& 長z) 23MPP
13 (5) ∃y(鼻ya&長y) 4&E
13 (6) ∃z(~鼻za& 長z) 4&E
8(7) ~鼻ca& 長c A
8(8) ~( 鼻ca∨~長c) 7ド・モルガンの法則
8(9) ~(~鼻ca→~長c) 8含意の定義
8(ア) ∃z~(~鼻za→~長z) 9UI
13 (イ) ∃z~(~鼻za→~長z) 68アEE
13 (ウ) ~∀z(~鼻za→~長z) イ量化子の関係
13 (エ) ∃y(鼻ya&長y)&~∀z(~鼻za→~長z) 5ウ&I
1 (オ) 象a→∃y(鼻ya&長y)&~∀z(~鼻za→~長z) 3エCP
1 (カ)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∀z(~鼻zx→~長z)} オUI
従って、
(06)により、
(07)
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∀z(~鼻zx→~長z)}
③ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∃z(~鼻zx& 長z)}
に於いて、
②≡③ である。
従って、
(05)(06)(07)により、
(08)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∀z(~鼻zx→~長z)}
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∀z(~鼻zx→~長z)}
③ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∃z(~鼻zx& 長z)}
に於いて、
①と② は、「矛盾」し、
②≡③ である。
従って、
(08)により、
(09)
「番号」を付け直すと、
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)}
に於いて、
①と② は、「矛盾」する。
従って、
(10)
「日本語」で言ふと、
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
② すべてのxについて{xが象であるならば、あるyは(xの鼻であって、長く)、あるzは(xの鼻ではないが、長い)}。
に於いて、
①と② は、「矛盾」する。
然るに、
(11)
② すべてのxについて{xが象であるならば、あるyは(xの鼻であって、長く)、あるzは(xの鼻ではないが、長い)}。
といふことは、
② 象は、鼻は長く、鼻以外も長い。
といふことであって、
② 象は、鼻は長く、鼻以外も長い。
といふことは、
② 象は、鼻も長い。
といふ、ことである。
従って、
(04)(11)により、
(12)
① ∀z(~鼻zx→~長z)
② ∃z(~鼻zx& 長z)
に於いて、
①と②は、「矛盾」し、それ故、
① 象は、鼻が長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
② 象は、鼻も長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)}。
に於いて、
①と②は、「矛盾」する。
従って、
(12)により、
(13)
① 象は、鼻が長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
② 象は、鼻も長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)}。
③ 象は、鼻_長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}。
に於いて、
①と② は、「矛盾」せず、
①と③ も、「矛盾」しない。
然るに、
(14)
① 象は、鼻が長い。
② 象は、鼻も長い。
③ 象は、鼻_長い。
に於いて、
①≡③ ではなく、
②≡③ でもない。
といふことは、
① 象は、鼻が長い。
② 象は、鼻も長い。
③ 象は、鼻は長い。
である。といふことに、他ならない。
従って、
(13)(14)により、
(15)
① 象は、鼻が長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
② 象は、鼻も長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)}。
③ 象は、鼻は長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(16)
④ 象は動物である≡∀x{象x→動物x}。
である。
従って、
(15)(16)により、
(17)
「番号」を付け直すと、
① 象は、動物である≡∀x{象x→動物x}。
② 象は、鼻は長い ≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}。
③ 象は、鼻が長い ≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
④ 象は、鼻も長い ≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(18)
(ⅰ)論理式または命題関数において、量記号が現れる任意の箇所の作用範囲(スコープ)は、問題になっている変数が現れる少なくとも2つの箇所を含むであろう(その1つの箇所は量記号そのもののなかにある);
(ⅱ)論理式または命題関数において、量記号が現れる任意の箇所の作用範囲(スコープ)は、同じ変数を用いたいかなる他の量記号も含まないであろう。
(論理学初歩、E.J.レモン、竹尾 治一郎・浅野 楢英 訳、1973年、183頁改)
従って、
(17)(18)により、
(19)
① 象は、動物である≡∀x{象x→動物x}。
② 象は、鼻は長い ≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}。
③ 象は、鼻が長い ≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
④ 象は、鼻も長い ≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)}。
に於いて、
① ∀x{象x
② ∀x{象x
③ ∀x{象x
④ ∀x{象x
の「作用範囲(スコープ)」は、それぞれ、
① ∀x{象x→動物x}。
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}。
③ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
④ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)}。
といふ「文(論理式)」の「全体」である。
然るに、
(20)
① 象は、動物である≡∀x{象x→動物x}。
② 象は、鼻は長い ≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}。
③ 象は、鼻が長い ≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
④ 象は、鼻も長い ≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)}。
に於いて、
①象は、≡∀x{象x→(すべてのxについて、xが象ならば、)
②象は、≡∀x{象x→(すべてのxについて、xが象ならば、)
③象は、≡∀x{象x→(すべてのxについて、xが象ならば、)
④象は、≡∀x{象x→(すべてのxについて、xが象ならば、)
である。
従って、
(19)(20)により、
(21)
① 象は、動物である。
② 象は、鼻は長い。
③ 象は、鼻が長い。
④ 象は、鼻も長い。
に於いて、
① 象は、
② 象は、
③ 象は、
④ 象は、
の「作用範囲(スコープ)」は、それぞれ、
① 象は、動物である。
② 象は、鼻は長い。
③ 象は、鼻が長い。
④ 象は、鼻も長い。
といふ「日本語」の「全体」である。
従って、
(19)(20)(21)により、
(22)
① 象は、動物である≡∀x{象x→動物x}。
② 象は、鼻は長い ≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}。
③ 象は、鼻が長い ≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
④ 象は、鼻も長い ≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)}。
といふ「等式」を、『前提』にする限り、
① 象は、動物である。
② 象は、鼻は長い。
③ 象は、鼻が長い。
④ 象は、鼻も長い。
に於ける、
① 象は、
② 象は、
③ 象は、
④ 象は、
は、「一律に、主語」であって、
① 動物である。
② 鼻は長い。
③ 鼻が長い。
④ 鼻も長い。
は、「一律に、述語」である。
従って、
(22)により、
(23)
⑤ 象は、鼻が長い動物である≡
⑤ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)&動物x}。
であるならば、
⑤ 象は、
が、「主語」であって、
⑤ 鼻が長い動物である。
が、「述語」である。
従って、
(01)~(23)により、
(24)
① 象は、動物である。
② 象は、鼻は長い。
③ 象は、鼻が長い。
④ 象は、鼻も長い。
⑤ 象は、鼻が長い動物である。
といふ「日本語」を、
① ∀x{象x→動物x}。
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}。
③ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
④ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)}。
⑤ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)&動物x}。
といふ「述語論理式」に、「翻訳する限り」、
『学校文法は単純な英語文法からの輸入で、主語・述語関係を単純に当てはめたものだ。そのため、「象は、鼻が長い」という単純な文でさえ、どれが主語だか指摘できず、複数主語だとか、主語の入れ子だとか、奇矯な技を使う。これに対して三上は、日本語には主語はない、とする。「象は」は、テーマを提示する主題であり、これから象についてのことを述べますよというメンタルスペースのセットアップであり、そのメンタルスペースのスコープを形成する働きをもつと主張する(この場合は「長い」までをスコープとする)。また、「鼻が」は主格の補語にすぎなく、数ある補語と同じ格であるとする。基本文は述語である「長い」だけだ(三上文法! : wrong, rogue and log)。』
といふことには、ならない。
(01)
① 象は動物である。
② 兎も動物である。
然るに、
(02)
② 兎は、象以外である。
従って、
(01)(02)により、
(03)
① 象は動物であり、
② 象以外も動物である。
従って、
(03)により、
(04)
① 象
② 象以外
③ 動物
であるとして、
①+②=③
である。
従って、
(04)により、
(05)
① 象
② 象以外
③ 動物
であるとして、
①+②=③
に於いて、
②=ゼロ(0)
であるならば、そのときに限って、
①=③
である。
従って、
(05)により、
(06)
① 象
② 象以外
③ 動物
に於いて、
①=③
であるならば、そのときに限って、
② 象以外は動物ではない。
従って、
(06)により、
(07)
① 象=動物
であるならば、そのときに限って、
② 象以外は動物ではない。
然るに、
(08)
① 象=動物
であるならば、
① 動物=象
である。
従って、
(07)(08)により、
(09)
① 象=動物
① 動物=象
であるならば、
① 象は動物であり、動物は象である。
従って、
(07)(08)(09)により、
(10)
① 象は動物であり、動物は象である。
② 象は動物であり、象以外は動物ではない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(11)
③{象、机、椅子}
であるならば、
③ 象が動物である。
然るに、
(12)
③{象、兎、河馬}
であるならば、
③ 象が動物である。
とは、言へない。
従って、
(10)(11)(12)により、
(13)
「番号」を付け直すと、
① 象が動物である。
② 象は動物であり、動物は象である。
③ 象は動物であり、象以外は動物ではない。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(14)
(ⅱ)
1 (1)動物であるならば、象である。 仮定
2 (2) 象でない。 仮定
3(3)動物である。 仮定
1 3(4) 象である。 13肯定肯定式
123(5) 象でないが、象である。 24連言導入
12 (6)動物でない。 35背理法
1 (7)象でないならば、動物ではない。 26条件法
(ⅲ)
1 (1)象でないならば、動物ではない。 仮定
2 (2) 動物である。 仮定
3(3)象でない。 仮定
1 3(4) 動物でない。 13肯定肯定式
123(5) 動物であるが、動物でない。 24連言導入
12 (6)象でない、ではない。 35背理法
12 (7)象である。 6二重否定
1 (8)動物であるならば、象である。 27条件法
従って、
(14)により、
(15)
② 動物であるならば、象である。
③ 象でないならば、動物でない。
に於いて、
②=③ は、「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(15)により、
(16)
② 動物は象である。
③ 象以外は動物ではない。
に於いて、
②=③ は、「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(13)(16)により、
(17)
① 象が動物である。
② 象は動物であり、動物は象である。
③ 象は動物であり、象以外は動物ではない。
に於いて、
①=②=③ であって、
② 動物は象である。
③ 象以外は動物ではない。
に於いて、
②=③ は、「対偶(Contraposition)」である。
然るに、
(18)
① 象は動物である。⇔
① ∀x(象x→動物x)⇔
① すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物である)。
従って、
(17)(18)により、
(19)
② 象が動物である。⇔
② ∀x(象x→動物x&動物x→象x)⇔
② ∀x(象x→動物x&~象x→~動物x)⇔
② すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物であり、xが象以外であるならば、xは動物ではない)。
従って、
(18)(19)により、
(20)
① 象は動物である≡∀x(象x→動物x)。
② 象が動物である≡∀x(象x→動物x&~象x→~動物x)。
といふ「等式」が、成立する。
(01)
①{象、机、花}
であるならば、
① 象が動物である。
② 動物は象である。
③ 象以外(机、花)は動物ではない。
然るに、
(02)
①{象、兎、馬}
であるならば、
① 象が動物である。とは、言へない。
② 動物は象である。とは、言へない。
③ 象以外(兎、馬)は動物ではない。とは、言へない。
従って、
(01)(02)により、
(03)
① 象が動物である。
② 動物は象である。
③ 象以外は動物ではない。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(04)
① 象が動物である。
といふのであれば、
① 象は動物である。
従って、
(03)(04)により、
(05)
① 象が動物である。
② 象は動物であり、動物は象である。
③ 象は動物であり、象以外は動物ではない。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(06)
① 象は動物である。⇔
① ∀x(象x→動物x)⇔
① すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物である)。
従って、
(05)(06)により、
(07)
② 象が動物である。⇔
② 象は動物であり、動物は象である。⇔
② ∀x(象x→動物x&動物x→象x)⇔
② すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物であり、xが動物であるならば、xは象である)。
然るに、
(08)
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} A
2 (2)∀x{兎x→∃y(長y&耳yx)&∀z(耳zx→~鼻zx)} A
3 (3)∃x(兎x&象x) A
1 (4) 象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) 1UE
2 (5) 兎a→∃y(長y&耳ya)&∀z(耳za→~鼻za) 2UE
6 (6) 兎a&象a A
6 (7) 象a 6&E
6 (8) 兎a 6&E
1 6 (9) ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) 48MPP
2 6 (ア) ∃y(長y&耳ya)&∀z(耳za→~鼻za) 57MPP
1 6 (イ) ∃y(鼻ya&長y) 9&E
ウ (ウ) 鼻ba&長b A
2 6 (エ) ∃y(長y&耳ya) ア&E
オ(オ) 長b&耳ba A
オ(カ) 耳ba オ&E
2 6 (キ) ∀z(耳za→~鼻za) ア&E
2 6 (ク) 耳ba→~鼻ba キUE
2 6 オ(ケ) ~鼻ba カクMPP
1 6 (コ) ∀z(~鼻za→~長z) ア&E
1 6 (サ) ~鼻ba→~長b コUE
12 6 オ(シ) ~長b ケサMPP
オ(ス) 長b オ&E
12 6 オ(セ) 長b&~長b シス&I
12 6 (ソ) 長b&~長b エオセEE
123 (タ) 長b&~長b 36ソEE
12 (チ)~∃x(兎x&象x) 3タRAA
12 (ツ)∀x~(兎x&象x) チ量化子の関係
12 (テ) ~(兎a&象a) ツUE
12 (ト) ~兎a∨~象a テ、ド・モルガンの法則
12 (ナ) 兎a→~象a ト含意の定義
12 (ニ)∀x(兎x→~象x) ナUI
従って、
(08)により、
(09)
(ⅰ)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。然るに、
(ⅱ)∀x{兎x→∃y(長y&耳yx)&∀z(耳zx→~鼻zx)}。従って、
(ⅲ)∀x(兎x→~象x)。
といふ「推論(三段論法)」、すなはち、
(ⅰ)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。 然るに、
(ⅱ)すべてのxについて{xが兎であるならば、あるyは長くて、xの耳であり、すべてのzについて、zがxの耳であるならば、zはxの鼻ではない}。従って、
(ⅲ)すべてのxについて(xが兎であるならば、xは象ではない。)
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当」である。
従って、
(09)により、
(10)
(ⅰ)象は鼻が長い。然るに
(ⅱ)兎の耳は長いが、耳は鼻ではない。従って、
(ⅲ)兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当」である。
従って、
(08)(09)(10)により、
(11)
③ 象は鼻が長い。⇔
③ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
③ すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
従って、
(06)(07)(11)により、
(12)
④ 象が鼻が長い。⇔
④ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)&
∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)→象x}⇔
④ すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くなく、
あるyがxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くないならば、xは象である}。
然るに、
(13)
④ A→B&B→A
の「略号」が、
④ A⇔B
である。
従って、
(12)(13)により、
(14)
④ 象が鼻が長い。⇔
④ ∀x{象x⇔∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
④ すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くなく、
あるyがxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くないならば、xは象である}。
然るに、
(15)
{象の耳、兎の耳}であれば、
① 兎の耳が長い。
② 兎が耳が長い。
(16)
{象の鼻、兎の鼻}であれば、
① 象の鼻が長い。
② 象が鼻が長い。
従って、
(14)(16)により、
(17)
④ 象の鼻が長い。⇔
④ 象が鼻が長い。⇔
④ ∀x{象x⇔∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(11)(12)により、
(18)
③ 象は鼻が長い。
といふ「命題」に対して、
③ ∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)→象x
といふ「命題関数」を「追加」すると、
④ 象が鼻が長い。
といふ「命題」になる。
然るに、
(19)
前提を追加しても結論は不変でよい。結論は前提が含むものだけを導出するのであるから、新前提を加えても、これらから新結論を引き出す必要はないからである。
(岩波全書、論理学入門、1979年、156頁)
従って、
(10)(18)(19)により、
(20)
(ⅰ)象は鼻が長い。然るに
(ⅱ)兎の耳は長いが、耳は鼻ではない。従って、
(ⅲ)兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」が、「妥当」であるが故に、
(ⅰ)象の鼻が長い。然るに
(ⅱ)兎の耳は長いが、耳は鼻ではない。従って、
(ⅲ)兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」も、「妥当」である。
然るに、
(21)
象は鼻が長い 形容詞節論
jump to 2015.2.28, 2015.3.12, 2015.9.27, 2015.11.26, 2020.3.1
2015.2.11
「象は鼻が長い。」という文の構造について、昔から議論が交わされています。
「象は」と「鼻が」という二つの主語相当の句の役割を、文法的にどのように説明すべきかについて意見が集約していません。
「象は」が主語で、「鼻が長い」が述部で、述部の中に主語、述語を含む文章があるので、複文であると通常は説明されています。
これに対し、それでは構造の説明が不十分である。「象は」は、主語ではないと説明する人たちもいます。
私は、「象は」ではじめた文章は、「何々です」という述部を想定した文章なので、「象は」は、主語だと思っています。
「象は鼻が長い動物です。」と、「動物」という名詞を追加してみましょう。
このとき、「象は動物です。」という主文において、「象は」は、主語の役割を果たしています。
「鼻が長い」という文は、「動物」を説明する形容詞節です。
ですから、以下のように考えればいいのではないでしょうか。
象は大きい。 述部は、形容詞
象は大きい動物です。 述部は、形容詞+名詞
象は鼻が長い動物です 述部は、形容詞節+名詞
象は鼻が長い 述部は、形容詞節
この説は、一般に認められるかどうか、まだわかりません。
(象は鼻が長い think0298 - ゆっくり考える think0298)
然るに、
(21)に関して、
(22)
私も、概ね、さう思ひます。
(23)
① 象は動物である≡∀x{象x→動物x}。
② 象は鼻が長い ≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
であるため、両方とも、
① 象は≡∀x{象x→
② 象は≡∀x{象x→
に関しては、「共通」です。
従って、
(23)により、
(24)
① 象は動物である。
② 象は鼻が長い。
に於いて、
①「象は」が「主語」であるならば、
②「象は」も「主語」である。
と、私も、思ひます。