肛門周囲膿瘍をがまんしていますと、色々な方向へ進展します。Aの方向へ自潰すると、膿(うみ)がどっと出て楽になります。Bへ破れるとこれも楽になりますが、管の長い痔瘻になります。Cへ進展すると坐骨直腸窩(ざこつちょくちょうか)痔瘻(III型痔瘻)となり、肛門の外側を回る痔瘻へと進みます。Dへ向かって内外括約筋の間を上に上がると、高位筋間痔瘻(IIH型痔瘻)になります。更にE(C経由でEへ進展するものもあり)へ進むと骨盤直腸窩(こつばんちょくちょうか)痔瘻(IV型痔瘻)に。Fのように直腸側へ破れることもあります。
肛門科救急である肛門周囲膿瘍に対しては、適切な切開排膿手術が必要です。切開排膿によって痔瘻化させるのです。治りやすい、手術しやすい形の痔瘻にしなくてはなりません。肛門の後方、側方、前方によっても違ってきます。切開ひとつにしても、技術の差が出るものなのです。(初出6/12/2009)
肛門科救急である肛門周囲膿瘍に対しては、適切な切開排膿手術が必要です。切開排膿によって痔瘻化させるのです。治りやすい、手術しやすい形の痔瘻にしなくてはなりません。肛門の後方、側方、前方によっても違ってきます。切開ひとつにしても、技術の差が出るものなのです。(初出6/12/2009)