「絶対」とは言えなくとも、医学的に正確な表現で「はっきり」診断をつけることを理想として、毎日診療を行っています。私に大きな影響を与えてくれた肛門科の大先輩は、「治るか、治らんか。簡単か、難しいか。はっきり言いなさい。うまいこといかんこともあるが、そん時は、あやまんなさい」と言われました。本当のプロはそうですね。今の時代誤解されると、こういう本当のプロも訴訟に負ける大変な時代になってしまいましたが・・・でも、私の理想であります。
他の医療機関にて診察を受けて、セカンドオピニオン受診(二人目の医師の意見を聞くための受診)される方も増えてきました。消化器病、大腸肛門病の肛門外科、外科の専門医としてのご意見を提供しています。その中で、「絶対手術しないと治らない」とか「絶対治ります」とか言われている方の多さに唖然とすることがあります。医学、医療は大変に微妙なもので、経験を積めば積むほど「絶対」なんてゼッタイに!言えなくなると思います。それとももっと極めると言えるようになるのかしら?(続きは明日)
いぼ痔(内痔核)の注射による治療ができるようになって4年と半年たちました。この間の技術集積によって、この治療(ALTA療法)はほぼ100%外来・日帰りで出来る様になりました。いまだに入院を基本にしている医療機関がありますが、経験豊富な施設では、まず日帰りです。新しくALTA療法の免許を取ったドクターは入院で行う方が無難と思われます。私もはじめのうちは、入院でやっていました。入院となるとどうしても医療費が多くかかりますが、施設による様々な都合により入院を奨められることもあるようです。いずれにせよ、十分に納得して治療を受けられることをおすすめします。
当院HPはこちらです。クリックして新しいHPをみてください。
診療案内には、ALTAの模式図もあります。
10月10日(土)は、三宮で六甲肛門疾患研究会でした。兵庫県での集まりとはいえ、毎回、京都大阪からも先生方が見えています。この集まりは私にとってとても大切な集まりなのです。この会での情報交換によって、始めることができた技術も多いからです。ここ3年ほどの学会発表の材料となっている「ジッツマークス」(これは大腸の通過速度を測るためのものです)も、持続性麻酔としての「メチレンブルー」についても、この集まりがきっかけなのです。諸先輩方、同志の皆さん方に感謝いたします。本当に最先端の先生方は、知識や技術を惜しみなく公開されるものです。かくありたいと思います。
質問頂きました。「肛門括約筋の緩みで悩んで」おられ、「新潟県内で検査できる病院は?」という質問です。
質問いただいてから日数が経ったことをお詫びいたします。実は色々調べていたのです。個人的にも全国の先生方との交流がありますが、残念ながら新潟県ですぐに思いつく先生はありません。質問者と同じ様にネットでも調べてみましたが、はっきりしません。医学的な業績は「医学中央雑誌」(ネットあり、契約必要。公的図書館では検索可能な場合もあり)で調べられますが、検索し得たのは、新潟大学医歯学総合病院の第一外科(直腸癌術後の内圧関連)、小児外科(小児の排便障害、ヒルシュプルング病など)のみでした。
裏技ですが、内圧測定器械は大きく2社の納入に限られます。最大手は「スターメディカル」、次が「ヘリオ」です。直接こちらへ聞いてみるのもありかと思います。スターメディカルには電話してみたのですが、まだ返事もありません。器械を持っていても宝の持ち腐れの例もありますし・・・
もう少し調べさせてください。また、これをご覧の新潟県内の肛門科、肛門外科の先生、もし可能でしたら、コメントください。お願いします。
質問いただいてから日数が経ったことをお詫びいたします。実は色々調べていたのです。個人的にも全国の先生方との交流がありますが、残念ながら新潟県ですぐに思いつく先生はありません。質問者と同じ様にネットでも調べてみましたが、はっきりしません。医学的な業績は「医学中央雑誌」(ネットあり、契約必要。公的図書館では検索可能な場合もあり)で調べられますが、検索し得たのは、新潟大学医歯学総合病院の第一外科(直腸癌術後の内圧関連)、小児外科(小児の排便障害、ヒルシュプルング病など)のみでした。
裏技ですが、内圧測定器械は大きく2社の納入に限られます。最大手は「スターメディカル」、次が「ヘリオ」です。直接こちらへ聞いてみるのもありかと思います。スターメディカルには電話してみたのですが、まだ返事もありません。器械を持っていても宝の持ち腐れの例もありますし・・・
もう少し調べさせてください。また、これをご覧の新潟県内の肛門科、肛門外科の先生、もし可能でしたら、コメントください。お願いします。
ホームページの「施設紹介」の写真リンクを増やしました。HP文書(HTML書類)の書き方や、リンク、アップの仕方を忘れかけていました。いけない、いけない。忘れない程度に改訂をこころがけます。
当院HPはこちらです。左側のスイッチの「施設紹介」をごらんくださいね。
当院HPはこちらです。左側のスイッチの「施設紹介」をごらんくださいね。
当院は大腸肛門専門という認識が強いようで、いまだに「えっ、胃カメラもできるんですか?」と驚かれてしまいます。うーん宣伝不足ですねえ。「消化器肛門クリニック」ですから、食べ物の通るところは全部診ます。(小腸の一部は直接には見られませんけどね)鼻から入れられる大変細い経鼻内視鏡を用いていますから、口から入れた場合も、従来のものと比べるとかなり楽だと思います。
胃癌は大腸癌に比べて発育の早いタイプがありますので、40歳をすぎたら年一回の内視鏡検査をしておきたいものです。
胃癌は大腸癌に比べて発育の早いタイプがありますので、40歳をすぎたら年一回の内視鏡検査をしておきたいものです。
大腸内視鏡検査の前はお腹がすくので、午前の検査がおすすめです。日程やお仕事の関係で午後からの検査を希望される方もあります。そう言う場合は朝からおうちで下剤を飲んでいただきます。ニフレック2リットルかマグコロールP1.8リットルです。飲みやすさで多数決をしたらマグコロールの勝ちでしょうけど、状況によりニフレックをおすすめすることもあります。また場合により前日寝る前に錠剤の下剤を追加することもあります。普通は前日は普通の食事でよいですが、便が出にくいかたは、検査食にしていただくこともあります。
質問いただきました。お産の時の会陰切開で括約筋が切れていると言われた方です。切れた括約筋をどうにかできるか、切れたところを縫うことができるか、という質問です。
診察をしないと分かりませんので、一般論としてお読みください。切れた括約筋を元通りにするのは困難です。単純に縫えば治るというような簡単なものでは決してありません。まずはゆるんでいる程度の評価が必要で、残っている括約筋を十分活用する場合がよいこともあります。保険外自由診療になりますが、一時的に「締める力」を強める薬(ネオスチグミン軟膏)使う手もあります。これは当院でもできます。筋肉量が足りなければ、やはり手術的な方法となります。この方法には「縫う」ものと「再建する」ものとがあります。縫うと言っても、周りの筋肉を使って寄せ縮める感じです。また再建には有茎薄筋皮弁などが用いられており、いくつかの施設で行われています。当院のような外来クリニックでは出来ることは限られますが、評価の上、適した病院へご紹介することは可能です。肛門機能評価の出来るしっかりした肛門外科に受診されてみてください。
なお、お産の会陰切開との因果関係の判断は中々難しいものです。切開がなくても産後にゆるむ方も多いからです。
診察をしないと分かりませんので、一般論としてお読みください。切れた括約筋を元通りにするのは困難です。単純に縫えば治るというような簡単なものでは決してありません。まずはゆるんでいる程度の評価が必要で、残っている括約筋を十分活用する場合がよいこともあります。保険外自由診療になりますが、一時的に「締める力」を強める薬(ネオスチグミン軟膏)使う手もあります。これは当院でもできます。筋肉量が足りなければ、やはり手術的な方法となります。この方法には「縫う」ものと「再建する」ものとがあります。縫うと言っても、周りの筋肉を使って寄せ縮める感じです。また再建には有茎薄筋皮弁などが用いられており、いくつかの施設で行われています。当院のような外来クリニックでは出来ることは限られますが、評価の上、適した病院へご紹介することは可能です。肛門機能評価の出来るしっかりした肛門外科に受診されてみてください。
なお、お産の会陰切開との因果関係の判断は中々難しいものです。切開がなくても産後にゆるむ方も多いからです。