21日(?)の朝日新聞朝刊でしたかしら、猫がなぜマタタビに身体をすりすりこすりつけるのかが解明されたとの記事がありました。新聞だけでなく、テレビでも取り上げていましたから、皆さん先刻ご承知かとも思いますが、纏めて記録に残したいと思います。
「猫にマタタビ」とことわざもあるくらいだが、この反応の理由は解っていなかった。
研究チームはマタタビの葉を擂り潰して含まれている成分を分離し、猫ににおいをかがせた。すると「ネペタラクトール」という成分に反応を示した。チームはネペタラクトールには蚊を寄せ付けない性質があることを突き止めた。猫の頭に塗って、蚊を30匹放って見た。頭に止まる蚊が半減した。寄生虫や、病気を運ぶ蚊から身を守る重要な行為だと結論付けた。
新聞の記事はここ迄だけれど、テレビの解説には次のようなことを言っていました。
昔~し昔、偶然に蚊に責められないことを知った猫がいた。長~い長い進化の過程の中で、蚊に刺されないという環境に適合した猫が生き残り、それを繰り返すうちに、「マタタビで蚊を避ける」ということが本能のように組み込まれてネコ全体がマタタビを利用するようになったのだろう、と。
これに似ていると言えるのかどうかは私には分かりませんが、似たようなことを聞いたことがあります。確か九州の宮崎だったか鹿児島だったかの旅行中、牛の牧場のそばを通ったことがありました。地元の添乗員さんが言いました。「ここは草原ですが、用地には数多くの底なし沼が点在しています。でもそこに、牛が誤って踏み込んで死んでしまうというような事故は聞いたことがありません。子牛でも、ちゃんと踏み込んではいけないことは知っています。人間の子どもよりはよっぽど賢いですよ」と。
そうだなあ、人間社会はそんな時、事故が起こらないように周りに柵を施すだろうね。と思いました。
そして、牛はどうして危険を察知して入り込まないのだろう。事故が一度もないということは、親牛も危険を経験したことはないのだろうし、経験以外の何かで、危険を知っていたとしても、それをどうして子牛にいい聞かせるのだろう。言葉もないのだし・・・などと不思議に思ったのでした。
ネコとマタタビのように、進化の中で環境になじむものが残ってきて・・・という先に書いた過程をたどるには、底なし沼の牧場は牛の分布から比べればごく狭い地域のことだし・・・本能にまではならないような気がしますが。
長く私たちの夏になじんでいる、あの渦巻蚊取り線香に新しい、猫様由来の蚊よけが割り込んでくるかもしれませんね。