近事変々

思いつくまま、気の向くまま綴る「おとりん」のサイトです。
※表題の「変々」は字面の遊びです。(念のため)

木陰に咲く「都忘れ」

2007-08-10 08:54:15 | 花好きずき
 きょうは朝早くから雲ひとつない晴天が広がっている。
いつもはわりと風が吹いているのが、いまはかすかに木々の葉が揺れている程度である。
きょうも暑くなるのは目に見えている。
 今頃咲くのは時期はずれらしいが、庭の木陰に都忘れがひっそりと花を開いていた。
ちょっと見には、野菊のような感じの花である。











【都忘れ(みやこわすれ)】

・ 菊(きく)科。
・学名 Gymnaster savatieri
   Gymnaster : ミヤマヨメナ属
   savatieri : フランスの医師で、日本植物を
  採集した「サバチェー」さんの
 Gymnaster(ジムナスター)は、ギリシャ語の
  「gymnos(裸の)+ Aster(ノギク属)」が語源。
  ノギク属に似ているが冠毛がないということに由来。
  (Miyamayomena 属の名前で紹介している本もあり)
・開花時期は、 4/20頃~ 6/5頃。
・日本原産。
・菊に似た、紫色の可憐な花。
・昔、承久の乱に敗れて佐渡へ遠流となった順徳帝は、
 草でぼうぼうになった佐渡の庭に一茎の野菊が紫色に
 咲いているのを見つけ、
 「紫といえば京の都を代表する美しい色だったが、
 私はすべてをあきらめている。
 花よ、いつまでも私のそばで咲いていておくれ。
 都のことが忘れられるかもしれない。
 お前の名を今日から都忘れと呼ぶことにしよう」
 と、傷心のなぐさめにしたという説話がある。
 花の名はここからきたようだ。
 また、京を去るときにこの花を目にとめ、
 「都を忘れることにしよう」といったことから
 この名前になった、との説もある(どっちだろう?)
・別名 「野春菊」(のしゅんぎく)、
「東菊」(あずまぎく)。

(出典:「季節の花300」)