じいじのひとりごと

高齢者の悲哀と愚痴を綴っています
唯一の相棒、mシュナウザーのベルが残り人生を伴走してくれます

葉タバコ

2014年06月10日 | 日々のこと

今も時々葉タバコの栽培を見かけては昔の事を思い出します。

多分、葉タバコ栽培を見てもこれがタバコとは知らない人が多いでしょうね。

今では機械化されて、昔ほど過酷な作業ではなくなっているのかも知れません。

 

私が子供のころ、我が家を含め近隣多くの農家で葉タバコを栽培していました。

今思い起こすと、この栽培は想像絶するほどの大変な手間と労力がかかるものでした。

多分専売公社からそれに見合う現金収入が保証されていたのでしょう。

 

春先のまだ雪が残るころに、それぞれの家の前庭に大がかりな苗床を作っていました。

3m×78mの長方形で高さが50cmくらいだったでしょうか、木杭と竹で枠を作り藁で編みこんだ壁で囲み、内部には冬の間に集めておいたクヌギの落ち葉を山盛りで入れ、足でしっかりと踏み固め、上層には特別の土壌を敷き詰めて綺麗に水平な苗床を作ります。

支給された種を蒔いて、発芽から段階的にピンセットで間引きして15cm位の苗になるまで2,3ヶ月の育苗が神経を使うきめ細かな管理でした。

霧のようなジョーロでの水やりとか、寒冷紗の覆い、雨除けなど・・・

 

これで終わるわけではない。

次に育ちの良い苗を本圃()に植え付けていきます。

昔もワンタッチ穴あけ道具がありましたが、手作業で一個ずつ丁寧に植えつける。

真夏の成長は早く2ヶ月ほどで高さ1mほどに成長し大きな葉を10枚ほど付ける。

その間に脇芽を摘み、花が付く先端部を除き、下の葉っぱが少し黄色になると収穫。

 

収穫がまた大変でした。

茎の下部の方から一度目、二度目、三度目と分けて何段階かに分けて収穫します。

3,40cmもある大きな葉っぱを重ねて運び出す手伝いが嫌でしたね。

独特のベトつきがあり、真夏の作業と相まって大変でした。

 

収穫・・・これで終わるわけではない。

これからまだまだ作業は続きます。

丈夫な縄の撚り目に一枚一枚葉っぱを挟み込んで・・・・

乾燥小屋(と言っても二階建てのかなり大きな建物でしたが)で、何段にも吊り渡して、

33晩温度管理しながら薪を燃やし続けるのでした。

まるで焼き物窯並ですね。ここで失敗すると台無しですから寝ずの番でしたよ。

これで葉っぱは緑色から黄褐色の乾燥葉になります。

 

取り出し葉を広げて重ね暫く保存貯蔵した後、やっと出荷です。

全量専売公社(現在のJT)が買い上げるが、等級により値段が決まる。

一枚たりとも残すことは法律で禁止されていました。

今もそうですね、大麻じゃないがタバコの栽培、手作りはご法度です。

タバコも全面禁止すればいいようなものですが、税収が・・・

 

 

公園のヤマモモがもうこんなに熟し始めていました。

今年は35%リキュールも氷砂糖も残っているのでヤマモモ酒を作ってみようかな。

去年は残り物のブランデーに漬けたが、不味くて飲めなかった・・・

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コメント (8)
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