昨日病院で転倒した妻、頭部打撲でそれも比較的軽度で済んだと思っていたら、
昨夜から大腿部が大きく脹れあがってきた。
頭のリカバリーに集中していてこちらの打撲を見逃していた。
鎮痛剤の切れた夜間に痛み始め、レスキューを頻繁に飲んだという。
自分では、「こんなに脹れあがるのは骨折(いわゆるヒビ)に違いない、「CTで確かめて・・・」と訴える。経験からの言で外れていないと思う。
だが、主治医は「例え骨折だとしても今は治療が出来ないのです、痛みを抑えるだけです。
とにかく発熱の兆候が無いかにだけ留意して・・・・」納得するしかない。
こんなケースでも強オピオイド(モルヒネ)は鎮痛効果があって痛みを抑える。
多少歩くことさえ出来るのに驚く。
マヤ文明の時代から、瀕死の怪我に麻薬が使われたそうである。
がん性疼痛時に医学的に用いられれば中毒はないことが証明されている。
だんだんと体の自由がきかなくなってきた。
気丈だった妻は、私か娘に出来るだけ長く傍にいて欲しい、と言うようになった。
意思にかかわらず介護に頼むことになり、次第に心細くなってきている。
医師も看護スタッフも状況に応じて最大限の心配りと看護介護に当たってくれている。
ありがたいと感謝している。
突然、病棟看護師から電話が掛かってきた。
「奥様がトイレへ行く途中で転倒して、頭を打ったようです。すぐ来てください。
今のところ意識はしっかりしていますが。膨れてきているので冷やしています」
冷静に冷静に・・・と気持ちを落ちつかせ、なぜか干していた布団と洗濯物を取り入れ、娘にも知らせて、深呼吸して出かけた。
最悪のことが脳裏をかすめる。道路がいつもより渋滞しているように感じた。
一足先に着いていた娘に安堵の表情が見えた。
妻は頭部をアイスノンで冷やしながら眠っていた。
呼びかけると返事をする。朦朧とながら会話もでき少し安心した。
「倒れたときのことを覚えていないのよ」と言う。
後頭部に大きなタンコブが出来ている。脳内出血ではなかったようだ。
だが予断は出来ないとのこと。
準無菌室にはトイレが無い。水洗式のポータブルトイレを備えているが、妻は看護師さんに事後処理してもらうことに気を使って、いつも廊下を通り病棟のトイレまで行っていた。
やめるようにと何度も言ってきたが、今日もよろける足取りで歩いていたらしい。
運よく近くに看護師さんがいてくれたので良かった。
弱った足だけでなく、立ちくらみで意識も薄かったのかもしれない。
例によってスイカとメロンとプチトマトの夕食も摂れた。あ~よかった。
肝を冷やしたが、とりあえずホッとしたところ。
数日前から、前の川でカジカ蛙の鳴き声がしている。
2004年、2005年の「ひとりごと」を紐解くと、5月中旬に聞いたと書いてある。
今年は早い、それにしても絶えることなく種の命を繋いでいるのが嬉しい。
ソメイヨシノは葉桜となり、八重桜が重たそうな
花を咲かせている。
妻は咲きはじめの頃、毎年決まって花の塩漬けを作っていた。
この週末も妻は希望して外泊した。
必死に命を繋いでいる。
煙突山は“山笑う”の季節である。
何がきっかけか・・・やっぱりあの敵失からか?
潮目の変わりというか、風向きは予想外に変わるものですね。
大盤振るまいのバラマキ対策が景気刺激になったとは言えないのに、
株は上がり、物価の値下げで消費も生産もやや上向きつつあるように見える。
何だか景気回復基調になってきたようにさえ見えてしまう。
麻生さんの力量か? と思わされて支持率も上昇・・・
政権としてはまさに神風の兆しである。
だが実際はどうだろう・・・、そう易々と回復するとは思えない。
国民一人ひとりが安心して暮らせる社会からは程遠い、何も変わってはいない。
莫大な国債発行の借金政策である。国債が税収を上回ることになるらしい。
国の借金、およそ880兆円、国民1人当たり(赤ちゃんも含めて)の借金は約670万円にもなるそうです。空恐ろしい金額です。
ところで、国債ってどこのお金持ちが買っているのでしょう。
私は買った覚えは無いのだが・・・
いえ、実は買わされているのです。
虎の子の預貯金で国債は賄われているところが大きい。
だって、国民の預貯金は1500兆円もあるのだから、まだまだ使えるって言う算段らしい。
いずれはねえ・・・わたしゃ知らないよ・・・
病院食を全く口に出来なくなっていた妻は、
先月末に美味しい西瓜を口にしてからというもの、
飽きもせず、このところ朝昼夕の主食が西瓜とメロンになっている。
品種改良でどちらも糖度が高く、比較的安価でスーパーに豊富に出回るようになった。
メロンも小ぶりで甘いものが出回っている。
高級マスクメロンは、むしろ食べごろが難しいので(実は高価すぎて)敬遠する。
果肉だけカットしてパックされたものが食べやすくて良い。
一時は生野菜や果物もダメと言われ、カットされた果物などとんでもない、
と神経質になっていた時期もあった。
今となっては好きなもの、食べられるものなら何でも食べさせたい。
優しかった若い担当看護師さんが四月の移動で他部署に替わり、代わって今度は今までも性格的に合わなかった看護師さんが担当になった。
本来は従わなくてはいけないことだろうと思う。
だがこんな些細なことも今の時期にはストレスになっているようだ。
妻は「いいよ いいよ」と言うが、思い切って看護師長さんに相談したら、理解してくれた。
配慮してくれるらしい。
出来るだけ穏やかな心境と環境を作ってやりたい。
妻の白血球数は10万を超えた。
10万を超えると血の色が白っぽくなってきて、皮膚が白くなる、
それが白血病の名前の由来といわれる。
感染予防のため、発病以来お化粧の類は一切出来ないが、
病院で隔日のシャワーと、土日には自宅での入浴を欠かしていない。
清潔保持のためもあるが、女のたしなみと思っているのだろう。
肩関節や手足の痛みは疼痛治療で何とか抑えられているが、
お腹の膨張による痛み苦痛が増してきた。
ガスや腹水と内臓器の腫脹によるものと思われる。
苦痛に耐えながらも携帯で話し メールの返答をし、
毎日のように来てくれるお見舞いの人たちに会える事を望み喜んでいる。
一時、少しでも苦痛を忘れ、気晴らしになるという。
平然としているようだが、実はかなり苦しくきつい状態なのです。
そんな妻から、今夜はさすがに「苦しく眠れそうにないわ」と電話がかかってきた。
眠れなければ夜中でも何時でも電話してくるがいい、と言った。
明日は出来るだけ朝から病院へ行くようにしよう。
毎年びっしりと花をつけていたが、昨秋の剪定で蕾をなくした庭のヒメコブシ
ほんの2つ3つ、花を咲かせていた。
午後の空き時間、孫2人を連れて映画を観にいく。
病院に詰めていた娘も、妻が落ち着いて眠っているので一緒に観たいとやって来た。
今まで何度か孫と映画に行ったのは全部アニメだけだったが、今回
「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」
内容はというと・・・ちょっとがっかり。
ブログの「本」の項に載せているが、以前に読んでいた。
読書後に映画化されたものを観ると、大体に期待外れが多い。
孫達は余計に退屈しただろうな、と思いながら観終わって、
どうだった?と聞くと、
「とても面白かったよ!、お家のラヴのほうが偉いね」
ラヴと重ねて見ていたようで、結構楽しめたようだ。
そして生き物には何時かお別れの時があるのだという
ことを感じとってくれたかも知れない。 rikuとラヴ
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