つぼみな日々

いろんな花の蕾をもっていたい。たくさんの花を咲かせたい。
言葉を紡ぎたい私のブログです。

雨の温度

2012-09-03 13:55:34 | 日記
百合の花粉がTシャツについて黄色く染まってしまった。
動けない植物が、音を立てて動いている。

朝、窓を開けると、どしゃ降りの雨が降っていた。
ここは大都心東京のそのまた真ん中みたいなところだけど、電車や車や人の騒音はほとんどなく、建物の二階の私の部屋は雨音はどしゃ降りでも窓を開けないと感じられない。

雨の日は水回りの掃除がしたくなる。
湿度が高い方が水垢などが緩んで落ちやすくなるのを想像するからだ。
実際そうであるかどうかは知らない。

さて掃除をしようと、グリーンデイの「Minority」と「Waiting」を繰り返し流す。

小さなシンクで墨のついた筆を洗うと、墨の粒子がシンクに入ってしまってムラになって汚れてしまう。
スポンジでも漂白してもだめで、金たわしで一生懸命こする。
すると、墨汚れも水垢もすっきり落ちて、ぴかぴかになった。

同じくスポンジでも漂白してもだめだった浴室のからり床の汚れも取れるだろうかと、傷がつかないかを軽く試して、こすってみると、取れた。

雨の日、金たわし。
久しぶりにすっきりと光ったシンクに、白くなったからり床。

排水溝まで磨いて、仕上げにカビキラーを吹き付ける。
勝った、という気がした。

それだけでは収まらなくて、少しだけ部屋のインテリアをいじる。
壁にかけていたドライの花束を外して、飾っていたポストカードもマティスからピカソへ入れ替える。

部屋に植物が増えたこともあるし、もう少しシンプルにしたくて、あれこれと捨てる。
物は古くなると色褪せて古びる。
それが「いい味を出して」いるか、「古ぼけて」いるかは、「今」の私が決める。
私にとっていつまでも鮮やかで艶があるものは少ないけれど、そういうものも少なからずある。

棚が一段丸ごと空いた。
なんとなく間が持たなくてまた、横並びに生けられる新入りの花器を置く。
新鮮味があるからまたそこで携帯のカメラを向ける。


跳ね返ってこない場所に向かって、一人でボールを投げる。
するとそのボールは重力のない場所を飛んでいるらしく、空を漂って消えていく。
私はまたボールを投げる。跳ね返ってこないから。

跳ね返ってこないから、構える必要もなく気楽に投げる。
跳ね返ってこないから、投げたのがほんとだったのかさえもわからなくなる。


またヒロトとマーシーに会える。
突然、会えることになった。
人に好きなものを好きだと伝えておいた方がいい。
チャンスとラッキーは、それが降ってくるとき、いつでも掴めるようにしておきたい。
とにかく嬉しくて、友達と友達の友達に菓子折りでも買っていこうかと思う。



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