送還対象者の妻の切実な訴え-政府はこの声を聞け!(『LUM』から)
☆ クルド人の夫は4回目の難民申請中
「妻である私は日本国民です。夫と日本で生活する権利があります。」
私の夫は、トルコ国籍のクルド人です。現在4回目の難民申請中で、入管施設には入国時と結婚後の計2回収容されています。
日本に来て15年目、結婚して8年半になりますが、在留資格を得られないまま、ずっと仮放免の状態が続いています。
悪しき入管法が成立してしまった今、送還の対象となってしまうため、非常に危惧しています。
本来なら難民として認定されたいところですが、結婚を機に「日本人の配偶者等」の在留資格を取得したくアクションしてきましたが、成果は一向に見られません。
普通に恋をして結婚し生活をして、残念ながら子どもは授かりませんが、世間一般の夫婦のように、月日を重ねてきました。周囲の誰もが夫婦仲の良さを認めてくださいます。
日常会話は日本語で問題はなく、日本社会に溶け込み、生活基盤はしっかり出来ているのです。そしてなにより、妻である私は日本国民です。夫と日本で生活する権利があります。国の恣意的な判断で、私たちの人生を決められるのは納得がいきません。
迫害や弾圧から逃れてきた夫を、母国に帰すわけにはいかないのです、絶対に!
私も他国に移住するなど望みません!
両親・兄弟のいない私にとって、夫はたった一人のかけがえのない家族なのです。ここ日本で、夫婦二人で静かに暮らして行きたいだけなのです。もうこれ以上苦しめず、速やかに在留を認めていただきたいと切に思っています。
国会会期中、私は当事者の配偶者として、法案反対集会での発言、新聞社からの取材、国会傍聴などの活動をしてきました。
そこでたしかに見えてきたことがあります。強行採決をされてしまいましたが、全国各地の市民による反対の声が廃案推しの議員の方々に届きひとつの輪となり闘ったこと、またその輪は継続していること。
その反面、法案推しの議員の方々のあまりに酷い人権意識の低さと、民主主義の崩壊をまざまざと実感させられました。
今度の選挙では有権者である私たちが、政治に関心を持ち、見極め、責任を持つて投票しなければならないと思いました。
鳥津まゆみ
『LUM 88号』(2023年7月1日)
Lsbor Union of Migrant Workers 首都圏移住労働者ユニオン
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