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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

トップの金持ち62人の資産は、貧しい方36億人の資産に匹敵する!

2016年05月03日 | 格差社会
 ● これから「格差」の話をしよう。
   なぜトップ1%の資産が、残り99%より多いのか?


 拡大し続ける貧富の差は日本はもちろん世界的な問題となっています。無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者、北野幸伯さんによると「世界の貧しい36億人分の資産と、トップの金持ち62人の資産はほぼ等しい」のだそうです。なぜここまでの貧富の差が世界には存在しているのでしょうか? そこには驚くべき米国FRBの構造が関係しているようです。
 ● 世界の支配者は誰?
 今日は、「この世の支配者は誰?」を考えてみましょう。

 ところで、皆さんの会社の支配者は誰ですか? そう、普通は、社長さんだったり、会長さんだったりですね(株主もいますが)。
 社長さん、会長さんは、一番金があり、地位も高い。そして、他の人の給料を上げたり下げたりすることもできる。誰かがさぼっていても、さぼっていなくても、首にすることもできる。まさに、「会社の支配者」です。
 こういう見方をもっと広げてみましょう。

 皆さん、アメリカで数年前、「俺たちは99%だ!」という大規模な運動が起こったことを覚えておられるでしょう。
 意味は、「アメリカ人の1%はますます豊かになり、99%はますます貧しくなっている」というのです。
 私は、この運動の話を聞いて、「うまいキャッチフレーズだな」と思いました。要するに、「本質はそうかもしれないが、少々大げさだ」と思った。
 ところが、最近「それは本当なのだよ」という調査結果を知ったのです。
 CNN.co.jp1月18日から。貧困問題に取り組むNGOオックスファム・インターナショナルは、最新の報告書を出しました。そこには「驚愕の事実」が明らかにされています。
オックスファムは今週スイスで開かれる世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に向け、米経済誌フォーブスの長者番付やスイスの金融大手クレディ・スイスの資産動向データに基づく2015年版の年次報告書を発表した。それによると、上位62人と下位半数に当たる36億人の資産は、どちらも計1兆7,600億ドル(約206兆円)だった
 どうですか、これ?
 上位62人と下位半数に当たる36億人の資産は、どちらも計1兆7,600億ドル(約206兆円)だった。
 つまり、トップの金持ち62人の資産は、貧しい方36億人の資産に匹敵する!
 また、オックスファムの報告書は、「格差が急速に拡大していること」をはっきり示しています。
 富裕層の資産は近年、急激に膨れ上がっており、上位グループの資産はこの5年間で計約5,000億ドル増えた。一方、下位半数の資産は計1兆ドル減少した。(同上)
 上位グループの資産は、5年間で60兆円(!)増えた。下位半数の資産は、5年間で120兆円(!)減った。
 さらに、驚きの事実が出てきます。
また、上位1%の富裕層が握る資産額は、残り99%の資産額を上回る水準にあるという。(同上)
 上位1%の資産は、残り99%の資産額より多い!!!
 もう少し広くみてみましょう。
富裕層と貧困層の所得格差も拡大を続けている。1日あたりの生活費が1.90ドル未満という極貧ライン以下の生活を送る下位20%の所得は1988年から2011年までほとんど動きがなかったのに対し、上位10%の所得は46%も増加した。(同上)
 世界には、1日当たり1.9ドル(=228円)、つまり月7,000円以下で暮らしている人が、20%もいる。世界の人口が73億人とすると、14億6,000万人もいる。どうですか、皆さん。私は、かなり驚きました。もう一度。
  ○トップ62人の資産は、下から36億人分の資産と同じ。
  ○トップ1%の資産は、残り99%の資産より多い。
  ○世界には、月収7,000円以下の人が14億6,000万人もいる。
  ○貧富の差は、ますます拡大している。

 これを読んで、「俺たちは99%だ!」というのは、「事実なのだな」と知ったのです。
 ところで、「36億人分の資産をもつ超富豪62人」って、どんだけパワーもっているんでしょうね?
 ● この世の支配者、パワーの源泉
 もう少し、別の観点から見てみましょう。アメリカは、レーガンさんの時代の終わりごろから、
  ○世界一の対外債務
  ○世界一の財政赤字
  ○世界一の貿易赤字

 であることは、皆さんご存知です。
 ところが、30年もそんな状況を維持している。なぜ、そんなことができるのか? そう、米ドルが「基軸通貨」だからです。
 つまり、アメリカは、「世界通貨」の「発行権」をもっている(近年は、ユーロや人民元に、その絶対的地位を侵食されつつありますが)。
 ところで、アメリカの中央銀行は「連邦準備銀行」(FRB)といいます。RPEの皆さんは、ほとんどご存知だと思いますが、アメリカの中央銀行であるFRBは、100%「民間銀行」なのです。
 「トンデモ、トンデモ、トンデモ~~~!!!」

 そんな新規読者さんたちの大合唱が聞こえてきそうです。そうはいってもホントのことですから、ウソだと思ったら、興味をもって調べてみてください。誰でもアクセスできる情報として、ウィキペディアから引用しておきましょう。
連邦準備制度は株式を発行していないが、連邦準備銀行は株式を発行している。
ただし、合衆国政府は連邦準備銀行の株式を所有しておらず、各連邦準備銀行によって管轄される個別金融機関が出資(=株式の所有)義務を負っている。
また、個人や非金融機関の法人は連邦準備銀行の株式を所有できない。
 こんな短い文章ですが、物事の本質を示しています。
 FRBは、株式を発行している(株式会社である)
 アメリカ政府は、FRB株を所有していない
 個人、非金融機関は、FRB株を保有できない
 金融機関(=民間銀行)がFRB株を保有している
 もう1つ、ここには書かれていませんが、「株主は非公開である」という事実もあります。
 ここまでの事実、意味を正確に理解しておく必要があります。

 1,アメリカは世界通貨の発行権を握っている(いた?)
 2,世界通貨を発行しているのは、FRBである
 3,FRB株をアメリカ政府を保有しておらず、100%民間銀行である
 4,FRBの株主は非公開である

 非公開なのでわからないですが、5~6の大銀行がFRBの株主だろうと推測されているのですね。
 「5~6の大銀行」というと、「銀行員うじゃうじゃ」思い浮かべますが…。しかし、5~6の銀行には、それぞれ頭取がいて、大株主がいる。
 そうなると、皆さんの会社と同様、「支配者は極めて少ない」ことになるでしょう?

 こういうことです。

 5~6の銀行のトップ → FRBを支配
 → 世界通貨ドルを発行 → 世界に多大な影響

 こういう構造になっていることは、丁寧に事実を追っていけば誰にも否定できません。
 ● なぜ彼らは支配者になれたのか?

 民間銀行のトップが、覇権国家アメリカの中央銀行を支配している。どうしてそのようなことが可能になったのでしょうか?
 かつて、世界のほとんどの国々は、によって統治されていました。
 欧州の商人は平民で、なおかつ「金貸し」は、「キリスト教の倫理に反している!」ということで、蔑まれていた(日本でも、江戸時代の身分は、士農工商。商人は一番下に位置していた)。
 彼ら(金貸し)たちは、そういう状況に不満で、徐々に権力に侵食していきます。
 そして、最終的には、覇権国家アメリカの中央銀行までも支配するようになった。

 どうやって???

 この件で最近、面白い本をプレゼントしていただきました。
 「真の民主社会を創る会」天野統康代表の、『世界を騙しつづけた詐欺 経済学原論』
 天野先生は、真の天才です。
 今、世界は思想面でも行き詰っています。
 共産主義が死に、ケインズが死に、唯一残った新自由主義の結果は、
   「62人の資産が、36億人分に匹敵」
   「トップ1%の資産が、残り99%よりも多い」
   「14億6,000万人が、月収7,000円以下で生活」

 世界中の人が、「現状はおかしい」と感じている。それで、アメリカでもサンダースさんブームが起きている。
 しかし、「じゃあ、どうすんの?」と聞かれたら、新自由主義に変わる説得力ある代案を誰も出せない現状。
 ところが、天野先生は違います。
 現状のシステムは何が問題で、どうすれば解決するのかをきっちり論理的に解説してくださる。
   ジョン・ロック、
   アダム・スミス、
   マルクス、
   ケインズ
 を凌駕する天才といえるでしょう。

 そんな天野先生はこの本の中で、世界の支配構造がどうなっているのか? どうすれば、よりよい世界をつくることができるのか?を詳細に解説してくださっています。
 是非ご一読ください。


※ 『ロシア政治経済ジャーナル』 著者/北野幸伯
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『まぐまぐニュース!』(2016年4月29日)
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