《レイバーネット日本》
◆ 速報:ブラック企業大賞に、過労死続出の「ヤマダ電機」
~日本中に広がる無法化
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/1d/352e53dcf34763490113a0a6feb1a530.jpg)
9月6日、東京・YMCAホールで「ブラック企業大賞授賞式」が開催された。ノミネート企業11社から大賞に選ばれたのは「ヤマダ電機」だった。
過労自死が続出したが反省がなく、現在も過労死ラインの店長が多数いることなどが理由で、とくに悪質度が高いとされた。ウェブ投票でもダントツの5256票が寄せられた。
また業界賞は、A1-Picturesと不二ビューティー(たかの友梨)。
特別賞は、東京都議会。
要努力賞は、ゼンショー・ホールディングス(すき家)だった。
実行委員の河添誠さんは「選考は難しかった。どの企業が大賞をとってもおかしくないくらい酷い労基法違反が蔓延しているからだ。日本中がブラック化している。これを食い止めるには世論の力、そして労働組合しかない」と講評した。
発表に先立ち授賞式の第一部では、土屋トカチ監督の最新DVD作品『ブラックバイトに負けない!』(38分)が上映された。この日が初のお披露目。
「バイトでも有休はとれるのか? ○か×か」といった質問に4人の学生が答えるクイズ形式の作品。それだけでなく、実際のバイト学生の声がふんだんに紹介される。タイムカードの打刻時間のごまかし、残業代を「ネギ」で払う会社など、いまの日本の無法な職場実態が浮かび上がってくる。
学校教育では教えてくれない「働くものの権利」を伝えるこの作品は、ブラック企業に対抗する貴重なドキュメンタリーでもあり、活用が期待される。
なお授賞式にはノミネート企業11社に招待状を出し、特別席も用意したが1社も参加しなかった。そのため受賞は「代役」をたてて行われた。
「ブラック企業大賞」の試みは今回で3年目を迎えた。「人権侵害企業がマスコミで実名報道されることない。代わりに私たちがノミネートすることで実態を知らせ告発したかった」(内田聖子さん)という企画当初の思いは、着実に前進している。(М)
『レイバーネット日本』(2014-09-07)
http://www.labornetjp.org/news/2014/0906shasin
→受賞内容の詳細などは「ブラック企業大賞」のホームページ http://blackcorpaward.blogspot.jp を参照ください。
● 株式会社 ヤマダ電機
株式会社ヤマダ電機は、2005年2月に家電量販店として日本で初めて売上1兆円を達成。2014年3月期には連結売上1兆8939億円、同純利益186億円を計上し、3万2671人(13年3月期時点)の従業員を抱える、日本最大の家電販売業者である。
2007年9月19日午前2時頃、同社の郊外型店舗「テックランド」柏崎店に勤務していた当時23歳の男性社員(Aさん)が、過労の末に社宅で首を吊り自殺した。
2004年12月に契約社員としてヤマダ電機に入社したAさんは、亡くなる1ヶ月前の2007年8月16日に正社員に登用。同時に9月21日に新規開店予定だった「テックランド」柏崎店のオーディオ売り場の「フロア長」になるよう命じられ、23歳で正社員未経験ながらいきなり「管理職」として扱われた。ヤマダ電機では8月16日以降、Aさんに出勤時刻は打刻させていたものの、退勤時刻を打刻させていなかった。
2011年6月、Aさんの自殺は労災認定された。長岡労働基準監督署は、関係者の証言や警備記録などから男性が自殺する直前1ヶ月間で少なくとも106時間21分の残業をしていたと結論。特に亡くなる前の1週間の時間外労働は47時間30分と極度に多いことが認められている。
遺族はヤマダ電機側に安全配慮義務違反があったとして、2013年12月11日に前橋地裁に損害賠償などを求めて提訴しているが、ヤマダ電機側は労基署の認定は事実誤認に基づくとして、訴えを全面的に否定している。
なおヤマダ電機では2004年4月上旬にも、当時29歳の契約社員が上司からの罵倒の末に自殺に追いやられたとして、2005年1月に遺族から損害賠償請求を提訴されている。さらに2013年7月にはテックランド船引店の店長が営業不振に苦しんだあげく、架空売上を計上して自殺に追い込まれたとの報道(「週刊文春」13年12月19日号)もある。
「週刊文春」が入手したヤマダ電機の内部資料によると、2013年9月7日以降の4週間で、残業時間が40時間を超えた従業員は全国607店舗で1819人。さらに46人の店長が、厚生労働省の定めた「過労死ライン」(残業時間が月平均80時間)を超えているという。
【追加ノミネート理由】
● 株式会社 不二ビューティ(たかの友梨ビューティクリニック)
「たかの友梨」は、1978年の創業以降全国124店舗を展開、従業員1047人(2013年9月時点)、売上高160億円(同月期)のリーディングカンパニーである。代表取締役の・醉・怐は、「ァ・スマ函ζ家」として、テレビのバラエテァ・番組
◆ 速報:ブラック企業大賞に、過労死続出の「ヤマダ電機」
~日本中に広がる無法化
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/1d/352e53dcf34763490113a0a6feb1a530.jpg)
9月6日、東京・YMCAホールで「ブラック企業大賞授賞式」が開催された。ノミネート企業11社から大賞に選ばれたのは「ヤマダ電機」だった。
過労自死が続出したが反省がなく、現在も過労死ラインの店長が多数いることなどが理由で、とくに悪質度が高いとされた。ウェブ投票でもダントツの5256票が寄せられた。
また業界賞は、A1-Picturesと不二ビューティー(たかの友梨)。
特別賞は、東京都議会。
要努力賞は、ゼンショー・ホールディングス(すき家)だった。
実行委員の河添誠さんは「選考は難しかった。どの企業が大賞をとってもおかしくないくらい酷い労基法違反が蔓延しているからだ。日本中がブラック化している。これを食い止めるには世論の力、そして労働組合しかない」と講評した。
発表に先立ち授賞式の第一部では、土屋トカチ監督の最新DVD作品『ブラックバイトに負けない!』(38分)が上映された。この日が初のお披露目。
「バイトでも有休はとれるのか? ○か×か」といった質問に4人の学生が答えるクイズ形式の作品。それだけでなく、実際のバイト学生の声がふんだんに紹介される。タイムカードの打刻時間のごまかし、残業代を「ネギ」で払う会社など、いまの日本の無法な職場実態が浮かび上がってくる。
学校教育では教えてくれない「働くものの権利」を伝えるこの作品は、ブラック企業に対抗する貴重なドキュメンタリーでもあり、活用が期待される。
なお授賞式にはノミネート企業11社に招待状を出し、特別席も用意したが1社も参加しなかった。そのため受賞は「代役」をたてて行われた。
「ブラック企業大賞」の試みは今回で3年目を迎えた。「人権侵害企業がマスコミで実名報道されることない。代わりに私たちがノミネートすることで実態を知らせ告発したかった」(内田聖子さん)という企画当初の思いは、着実に前進している。(М)
『レイバーネット日本』(2014-09-07)
http://www.labornetjp.org/news/2014/0906shasin
→受賞内容の詳細などは「ブラック企業大賞」のホームページ http://blackcorpaward.blogspot.jp を参照ください。
●第3回ブラック企業大賞2014 ノミネート企業【受賞企業のノミネート理由】
1. 株式会社 大庄
2. JR西日本(西日本旅客鉄道株式会社)
3. 株式会社 ヤマダ電機
4. 株式会社 A-1 Pictures
5. タマホーム株式会社
6. 東京都議会
7. 株式会社リコー
8. 株式会社 秋田書店
9. 学校法人智香寺学園 正智深谷高等学校 & 株式会社 イスト
●ノミネート企業2社追加
1. 株式会社 不二ビューティ(たかの友梨ビューティクリニック)
2.株式会社ゼンショー(すき家)
● 株式会社 ヤマダ電機
株式会社ヤマダ電機は、2005年2月に家電量販店として日本で初めて売上1兆円を達成。2014年3月期には連結売上1兆8939億円、同純利益186億円を計上し、3万2671人(13年3月期時点)の従業員を抱える、日本最大の家電販売業者である。
2007年9月19日午前2時頃、同社の郊外型店舗「テックランド」柏崎店に勤務していた当時23歳の男性社員(Aさん)が、過労の末に社宅で首を吊り自殺した。
2004年12月に契約社員としてヤマダ電機に入社したAさんは、亡くなる1ヶ月前の2007年8月16日に正社員に登用。同時に9月21日に新規開店予定だった「テックランド」柏崎店のオーディオ売り場の「フロア長」になるよう命じられ、23歳で正社員未経験ながらいきなり「管理職」として扱われた。ヤマダ電機では8月16日以降、Aさんに出勤時刻は打刻させていたものの、退勤時刻を打刻させていなかった。
2011年6月、Aさんの自殺は労災認定された。長岡労働基準監督署は、関係者の証言や警備記録などから男性が自殺する直前1ヶ月間で少なくとも106時間21分の残業をしていたと結論。特に亡くなる前の1週間の時間外労働は47時間30分と極度に多いことが認められている。
遺族はヤマダ電機側に安全配慮義務違反があったとして、2013年12月11日に前橋地裁に損害賠償などを求めて提訴しているが、ヤマダ電機側は労基署の認定は事実誤認に基づくとして、訴えを全面的に否定している。
なおヤマダ電機では2004年4月上旬にも、当時29歳の契約社員が上司からの罵倒の末に自殺に追いやられたとして、2005年1月に遺族から損害賠償請求を提訴されている。さらに2013年7月にはテックランド船引店の店長が営業不振に苦しんだあげく、架空売上を計上して自殺に追い込まれたとの報道(「週刊文春」13年12月19日号)もある。
「週刊文春」が入手したヤマダ電機の内部資料によると、2013年9月7日以降の4週間で、残業時間が40時間を超えた従業員は全国607店舗で1819人。さらに46人の店長が、厚生労働省の定めた「過労死ライン」(残業時間が月平均80時間)を超えているという。
【追加ノミネート理由】
● 株式会社 不二ビューティ(たかの友梨ビューティクリニック)
「たかの友梨」は、1978年の創業以降全国124店舗を展開、従業員1047人(2013年9月時点)、売上高160億円(同月期)のリーディングカンパニーである。代表取締役の・醉・怐は、「ァ・スマ函ζ家」として、テレビのバラエテァ・番組
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