《2011年卒業式被処分者の決意(2)》
☆ 少数者の立場がしっかり尊重される社会を願って
私は、今春3月で定年退職し、再雇用も希望していなかったので、不起立への迷いはまったくありませんでした。それに、難波判決を取り消した1・28高裁不当判決への怒りがありました。
私は、難波判決の中でも、取り分け、「異なる世界観、主義、主張等を持つ者に対し、ある種の不快感を与えることがあるとしても、憲法は相反する世界観、主義、主張等を持つ者に対しても、相互の理解を求めている」と述べた箇所に強く励まされる思いがしました。
というのも、現在、私が二級身体障害者だからです。これまで、様々な場面で多くの人の手を借りながら、無事、定年退職を迎えることができました。しかし、その一方で、障害があるがために窮屈な思いをし、自分を抑えたことがあったのも事実です。
大震災直後に都教委の役人が事情聴取のために学校に来ました。校長は私の体が不自由なので、来てもらったと言いました。これを真に受けて応じた私の警戒心の足りなさを反省しますが、人の弱みにつけ込むような、権力を背にした者の狡猾さを思いました。
私のような身体障害者を含めた少数者の立場がしっかりと尊重される社会であってほしいと願わずにはいられません。「すべて国民は、個人として尊重される」という*憲法13条の精神が社会に広く行き渡ることをめざして、私は被処分者のたたかいに加わりたいと思います。
◆ 都人事委員会でのたたかいが新たに始まる!
~10年審理に続いて、今春の被処分者も不服審査請求を行います
今年の3月10日に一次訴訟高裁判決で処分取消命令が出されたにもかかわらず、都教委は今年も3月末に、卒業式での不起立者6名に不当処分を強行してきました。なお、このうち2名の方は処分取消命令が出された一次訴訟原告でありながら、これまでと同様に*加重処分をされています。
これに対して、6人の被処分者全員が5月中に都人事委員会へ不服審査請求を行う予定で準備をすすめています。被処分者の中には主任教諭選考に合格しながら任用を拒否されたケースが発生(10年度処分でも同様のケースが発生しています)するなど、ここ2年間は不起立に伴う新たな問題も派生し、都教委の行為の不当性は強まるばかりです。
このような事情も踏まえて、人事委員会でのたたかいも裁判と並行して展開していきます。
また、10年度審理も書面審理(書面による主張の交換)が終了し、近日中には口頭審理開始に向けて調整が行われる段階となっていきます。
裁判闘争は、次々に最高裁へと舞台を移している状況ですが、人事委員会審理への注目とご支援もよろしくお願いします。(事務局審理担当 鈴木毅)
『被処分者の会通信』(第73号 2011/5/6)より
☆ 少数者の立場がしっかり尊重される社会を願って
木村信太郎(元江北高校定時制教員)
私は、今春3月で定年退職し、再雇用も希望していなかったので、不起立への迷いはまったくありませんでした。それに、難波判決を取り消した1・28高裁不当判決への怒りがありました。
私は、難波判決の中でも、取り分け、「異なる世界観、主義、主張等を持つ者に対し、ある種の不快感を与えることがあるとしても、憲法は相反する世界観、主義、主張等を持つ者に対しても、相互の理解を求めている」と述べた箇所に強く励まされる思いがしました。
というのも、現在、私が二級身体障害者だからです。これまで、様々な場面で多くの人の手を借りながら、無事、定年退職を迎えることができました。しかし、その一方で、障害があるがために窮屈な思いをし、自分を抑えたことがあったのも事実です。
大震災直後に都教委の役人が事情聴取のために学校に来ました。校長は私の体が不自由なので、来てもらったと言いました。これを真に受けて応じた私の警戒心の足りなさを反省しますが、人の弱みにつけ込むような、権力を背にした者の狡猾さを思いました。
私のような身体障害者を含めた少数者の立場がしっかりと尊重される社会であってほしいと願わずにはいられません。「すべて国民は、個人として尊重される」という*憲法13条の精神が社会に広く行き渡ることをめざして、私は被処分者のたたかいに加わりたいと思います。
◆ 都人事委員会でのたたかいが新たに始まる!
~10年審理に続いて、今春の被処分者も不服審査請求を行います
今年の3月10日に一次訴訟高裁判決で処分取消命令が出されたにもかかわらず、都教委は今年も3月末に、卒業式での不起立者6名に不当処分を強行してきました。なお、このうち2名の方は処分取消命令が出された一次訴訟原告でありながら、これまでと同様に*加重処分をされています。
これに対して、6人の被処分者全員が5月中に都人事委員会へ不服審査請求を行う予定で準備をすすめています。被処分者の中には主任教諭選考に合格しながら任用を拒否されたケースが発生(10年度処分でも同様のケースが発生しています)するなど、ここ2年間は不起立に伴う新たな問題も派生し、都教委の行為の不当性は強まるばかりです。
このような事情も踏まえて、人事委員会でのたたかいも裁判と並行して展開していきます。
また、10年度審理も書面審理(書面による主張の交換)が終了し、近日中には口頭審理開始に向けて調整が行われる段階となっていきます。
裁判闘争は、次々に最高裁へと舞台を移している状況ですが、人事委員会審理への注目とご支援もよろしくお願いします。(事務局審理担当 鈴木毅)
『被処分者の会通信』(第73号 2011/5/6)より
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