板橋高校卒業式「君が代」刑事弾圧事件 最高裁に口頭審理を要請中
★ 立川、葛飾に続く「言論表現の自由」圧殺を許すな! ★
最高裁は「表現そのものを処罰すること」の憲法適合性を判断せよ!
■□■ 第5回最高裁要請行動3月25日(木)13:15最高裁東門集合 ■□■
◎ 板橋高校卒業式事件・顛末記<3>
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/c2/4ef5f394f3f3b2645359ae3444c118ae.jpg)
「トラツグミ」 《撮影:佐久間市太郎(北海道白糠定、札幌南定、数学科教員)》
3 都立板橋高校卒業式で何があったのか (一部訂正3/22 11:00)
2004年3月11日(木)、10時2分ごろ、司会の教員、Hが「国歌斉唱」と発声した。
その直後、いささかの戸惑いの後、最前列数名が着席すると、まこと潮の引くごとく卒業生280名の9割余が、一斉に着席した。
事件とは、一言でいえば、これに尽き、これ以上のなにものでもない。
なぜこれが事件となるのか。
ファナチックなまでに、式典での国旗掲揚・国歌斉唱に固執する東京都教育委員会は、前年5月、卒業式対策本部を立ち上げ、あらゆることを想定し、準備万端遺漏なし、完璧なる自信をもってこの季節の卒業式に臨んでいた。
3月16日、教育長・横山洋吉は、都議会特別予算委員会の場で、「想定せざる事態が起きた」と述べた。
何で、「想定せざる事態」なのか。
高校生を「なめとんのとちゃうか」といった言葉が何処からか聞こえてきそうだ。
1968年ころの、全国に吹き荒れた学園紛争を知る者にとっては、まず第一にこの難問題をどう乗り越えるかが対策本部の最重要課題となるであろう。
そんな視点は、都教委にはまったく欠落していた。
そこで、予想せざるというか、予想する能力の欠如した都教委は、この卒業生のただ静かに着席するという行為の一報に衝撃を受け、周章狼狽したのである。
指導部高等学校教育課長・賀沢は、ただちに起案させられ、「通知」を出す。
要は、教員が生徒を掌握し、指導せよ、ということである。
都庁、教育庁内関連部分は夜遅くまで電気を消費し、なにやら密談を繰り返したと噂されている。
「君が代」が、命令を出すものが次々と駆け回り、多くの人々を巻き込んでその「斉唱」に驀進していた状況の中で、卒業生の立っていた状態からただ座るという行為が、2・26の青年将校の決起並みにあつかわれたのである。
なんと愚かなことであろう。 今次の大戦の国内状況も、これと似たものであったか。
卒業式で何を歌うかなんか、その学校の構成員に勝手にさせればいいだけのこと。
それを、式次第の中に、「国歌斉唱」を必ず入れ、式冒頭からすべての学校で、「起立」している状況にし、そして、一斉に斉唱させるなどというアナクロニズムの一大儀式を、都教委はそれこそ真面目に追求したのである。
面白いというか、ふざけたというか、馬鹿じゃないかと言われそうなことを、前年、都教委は宣言している。
曰く、「学校経営上の最大の課題は、国旗の掲揚・国歌の斉唱にある」と。
「いじめのない楽しい学校生活」というよな目標ではない。
かくして、校長は、この最大・最重要な課題に必死に取り組むよう叱咤激励・かつ恫喝される。
「摯ちてし、止まむ」である。
都議会で、右翼都議・土屋敬之が綿密な打ち合わせのもと質問し、それに教育長が答える。
2003年には教員弾圧・権力の威勢誇示の手段とし、真摯な教育実践に日夜献身していた養護学校の多くの教員にいちゃもんをつけ、大量処分する。
性教育の教材まで持ち去るという、戦前においても聞いたことのないような蛮行をおこなう。
都教委は教育に関する機関でなく、右翼勢力の政治的宣伝・実践の執行機関と堕してしまったというほかない。
都議・土屋は教育庁内を闊歩し、気に食わないことをした指導主事を怒鳴り上げる。
知事・石原、教育長・横山、教育委員・米長の三人が冗談を言っている場面が、米長のホームページに臆面もなく掲載されていた。
「あんた、ヒトラーと言われたんだって」
「ヒトラーと言われるのは、あんたの方がふさわしいよ」
馬鹿が、権力をもつと、こういうことになる。
だんびら振りかざして、人々を自分にひざま着かせたくなる。
また、こんな記事が載っていた。
自分の講演を欠席した3人の校長に対して、米長はこう書いているのだ。
「おう、いい度胸してるじゃないか、異動の季節を待ってろよ」
米長はその品行下劣なること満天下の周知するところである。
天皇の前で、おろおろと違ったことを言って、内心恥辱の極みであったことと思うが、何も感じない男でもあるのか。
石原、及びその切り込み隊長と自称する土屋は、これらを*「東京革命」と称し、「強制」推進に切り込んでいく。
なんとまあ、ファシストというものの見本を世間に提示している教材みたいな連中である。
これに都教委総体が巻き込まれていく。
事件後、指導部長・近藤精一のところに行ってみて呆気にとられたことがある。
なんと、部長室壁面に大きな「日の丸」が貼ってあったのである。
日ごろ、それを見ながら執務しているのか、知事や都議や教育委員へのごますりの保身なのか
にわかには判断つきかねるが大いに驚いた。
知事・石原は1999年、最初の知事選に出る際、毎日のインタビュウを受けている。
「君が代」を奨励するのですかの問いに対し、「僕は君が代は好きでない、滅私奉公のにおいがする」と答えた。
その石原が知事になると、「君が代斉唱」を強制する。
あの男は、反対派を叩き潰すことが快楽なのであろう。 そのために、自分が好きでないと言った「君が代」でも手段として一転莞爾して使うのである。
この発言が報じられたとき、私は当時の都庁があった有楽町を歩いていた。
右翼が街宣車を出して、石原を攻撃していたのをよく覚えている。
土屋は、立正佼成会の信者であろう。 その会の教義がよくホームページに引用されている。
とすると、当然のこととして、統一協会とも関係していると思われる。
現在、横山はどっかへ行き、米長も委員を辞め、土屋は党を除名となり、石原は完全に信を失い、「東京革命」なるものも、オリンピック招致と同様空の彼方に飛んで行ってしまった。
日月、人を評価すること、まこと厳しいものがある。
※3/22 11:00訂正
・「学校経営上の最大の課題は、国旗の掲揚・国歌の斉唱にある」
・指導部長名 近藤精一
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◎ 板橋高校卒業式事件・顛末記<3>
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/c2/4ef5f394f3f3b2645359ae3444c118ae.jpg)
「トラツグミ」 《撮影:佐久間市太郎(北海道白糠定、札幌南定、数学科教員)》
3 都立板橋高校卒業式で何があったのか (一部訂正3/22 11:00)
2004年3月11日(木)、10時2分ごろ、司会の教員、Hが「国歌斉唱」と発声した。
その直後、いささかの戸惑いの後、最前列数名が着席すると、まこと潮の引くごとく卒業生280名の9割余が、一斉に着席した。
事件とは、一言でいえば、これに尽き、これ以上のなにものでもない。
なぜこれが事件となるのか。
ファナチックなまでに、式典での国旗掲揚・国歌斉唱に固執する東京都教育委員会は、前年5月、卒業式対策本部を立ち上げ、あらゆることを想定し、準備万端遺漏なし、完璧なる自信をもってこの季節の卒業式に臨んでいた。
3月16日、教育長・横山洋吉は、都議会特別予算委員会の場で、「想定せざる事態が起きた」と述べた。
何で、「想定せざる事態」なのか。
高校生を「なめとんのとちゃうか」といった言葉が何処からか聞こえてきそうだ。
1968年ころの、全国に吹き荒れた学園紛争を知る者にとっては、まず第一にこの難問題をどう乗り越えるかが対策本部の最重要課題となるであろう。
そんな視点は、都教委にはまったく欠落していた。
そこで、予想せざるというか、予想する能力の欠如した都教委は、この卒業生のただ静かに着席するという行為の一報に衝撃を受け、周章狼狽したのである。
指導部高等学校教育課長・賀沢は、ただちに起案させられ、「通知」を出す。
要は、教員が生徒を掌握し、指導せよ、ということである。
都庁、教育庁内関連部分は夜遅くまで電気を消費し、なにやら密談を繰り返したと噂されている。
「君が代」が、命令を出すものが次々と駆け回り、多くの人々を巻き込んでその「斉唱」に驀進していた状況の中で、卒業生の立っていた状態からただ座るという行為が、2・26の青年将校の決起並みにあつかわれたのである。
なんと愚かなことであろう。 今次の大戦の国内状況も、これと似たものであったか。
卒業式で何を歌うかなんか、その学校の構成員に勝手にさせればいいだけのこと。
それを、式次第の中に、「国歌斉唱」を必ず入れ、式冒頭からすべての学校で、「起立」している状況にし、そして、一斉に斉唱させるなどというアナクロニズムの一大儀式を、都教委はそれこそ真面目に追求したのである。
面白いというか、ふざけたというか、馬鹿じゃないかと言われそうなことを、前年、都教委は宣言している。
曰く、「学校経営上の最大の課題は、国旗の掲揚・国歌の斉唱にある」と。
「いじめのない楽しい学校生活」というよな目標ではない。
かくして、校長は、この最大・最重要な課題に必死に取り組むよう叱咤激励・かつ恫喝される。
「摯ちてし、止まむ」である。
都議会で、右翼都議・土屋敬之が綿密な打ち合わせのもと質問し、それに教育長が答える。
2003年には教員弾圧・権力の威勢誇示の手段とし、真摯な教育実践に日夜献身していた養護学校の多くの教員にいちゃもんをつけ、大量処分する。
性教育の教材まで持ち去るという、戦前においても聞いたことのないような蛮行をおこなう。
都教委は教育に関する機関でなく、右翼勢力の政治的宣伝・実践の執行機関と堕してしまったというほかない。
都議・土屋は教育庁内を闊歩し、気に食わないことをした指導主事を怒鳴り上げる。
知事・石原、教育長・横山、教育委員・米長の三人が冗談を言っている場面が、米長のホームページに臆面もなく掲載されていた。
「あんた、ヒトラーと言われたんだって」
「ヒトラーと言われるのは、あんたの方がふさわしいよ」
馬鹿が、権力をもつと、こういうことになる。
だんびら振りかざして、人々を自分にひざま着かせたくなる。
また、こんな記事が載っていた。
自分の講演を欠席した3人の校長に対して、米長はこう書いているのだ。
「おう、いい度胸してるじゃないか、異動の季節を待ってろよ」
米長はその品行下劣なること満天下の周知するところである。
天皇の前で、おろおろと違ったことを言って、内心恥辱の極みであったことと思うが、何も感じない男でもあるのか。
石原、及びその切り込み隊長と自称する土屋は、これらを*「東京革命」と称し、「強制」推進に切り込んでいく。
なんとまあ、ファシストというものの見本を世間に提示している教材みたいな連中である。
これに都教委総体が巻き込まれていく。
事件後、指導部長・近藤精一のところに行ってみて呆気にとられたことがある。
なんと、部長室壁面に大きな「日の丸」が貼ってあったのである。
日ごろ、それを見ながら執務しているのか、知事や都議や教育委員へのごますりの保身なのか
にわかには判断つきかねるが大いに驚いた。
知事・石原は1999年、最初の知事選に出る際、毎日のインタビュウを受けている。
「君が代」を奨励するのですかの問いに対し、「僕は君が代は好きでない、滅私奉公のにおいがする」と答えた。
その石原が知事になると、「君が代斉唱」を強制する。
あの男は、反対派を叩き潰すことが快楽なのであろう。 そのために、自分が好きでないと言った「君が代」でも手段として一転莞爾して使うのである。
この発言が報じられたとき、私は当時の都庁があった有楽町を歩いていた。
右翼が街宣車を出して、石原を攻撃していたのをよく覚えている。
土屋は、立正佼成会の信者であろう。 その会の教義がよくホームページに引用されている。
とすると、当然のこととして、統一協会とも関係していると思われる。
現在、横山はどっかへ行き、米長も委員を辞め、土屋は党を除名となり、石原は完全に信を失い、「東京革命」なるものも、オリンピック招致と同様空の彼方に飛んで行ってしまった。
日月、人を評価すること、まこと厳しいものがある。
※3/22 11:00訂正
・「学校経営上の最大の課題は、国旗の掲揚・国歌の斉唱にある」
・指導部長名 近藤精一
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