◆ 疑惑追及の議員へ“報復”の記事を掲載?
『産経』は“御用メディア”か (週刊金曜日)
2月22日付の『産経新聞』に「西川農水相への寄付『脱法』追及民主・玉木氏団体に280万円同一代表者、8社から」との記事が出た。西川公也農林水産相(当時)の疑惑を追及した玉木雄一郎衆院議員はこう振り返る。
「予算委員会で献金問題を質問した2月19日夜、西川大臣自身が複数の記者に対して『今日質疑に立った玉木議員の政治資金に関する記事が出るぞ。みなさんも追わないと抜かれて大変だぞ』と予告したと聞きました。その翌20日、『産経新聞』と『夕刊フジ』の取材を受け、記者二人に違法性がないことを説明しました」
『産経』記者は「違法がないことは確認できましたが、記事にするかどうかは別で上の判断になります」と言うので、玉木氏は違法性がないのに掲載する必要性を質すと「この取材そのものが上の指示で始めたもので、記事を掲載するのかどうかも上の判断です」との回答だった。
玉木氏はこう続けた。「『産経』の記事には『違法性はない』という有識者のコメントを紹介しながら、それでも違法なことをやっているかのようなイメージを与えた。こんな記事は初めて見た。24日も西川氏の追及を予定していたが『産経』の記事から『これ以上は質問するなよ』との意図を感じました。メディアは権力を監視するのが役割なのに『産経』だけではなく全体として“御用メディア”に成り下がっている雰囲気がある。『産経』は顕著にその傾向が出たのでしょう」
一方の『夕刊フジ』は掲載を見送った。他の全国新聞はおろか夕刊紙も掲載を見合わせた話を『産経』は取り上げたことになる。
玉木氏は一連の経過をプログで暴露したが、『産経』の抗議は一切ないという。
疑惑を追及する議員に自民党と二人三脚で“報復”する役割を買って出た『産経』は、「御用新聞」「自民党広報部」と呼ぶのがぴったりだろう。
横田一・ジャーナリスト
『週刊金曜日』(2015/3/6【金曜アンテナ】)
『産経』は“御用メディア”か (週刊金曜日)
2月22日付の『産経新聞』に「西川農水相への寄付『脱法』追及民主・玉木氏団体に280万円同一代表者、8社から」との記事が出た。西川公也農林水産相(当時)の疑惑を追及した玉木雄一郎衆院議員はこう振り返る。
「予算委員会で献金問題を質問した2月19日夜、西川大臣自身が複数の記者に対して『今日質疑に立った玉木議員の政治資金に関する記事が出るぞ。みなさんも追わないと抜かれて大変だぞ』と予告したと聞きました。その翌20日、『産経新聞』と『夕刊フジ』の取材を受け、記者二人に違法性がないことを説明しました」
『産経』記者は「違法がないことは確認できましたが、記事にするかどうかは別で上の判断になります」と言うので、玉木氏は違法性がないのに掲載する必要性を質すと「この取材そのものが上の指示で始めたもので、記事を掲載するのかどうかも上の判断です」との回答だった。
玉木氏はこう続けた。「『産経』の記事には『違法性はない』という有識者のコメントを紹介しながら、それでも違法なことをやっているかのようなイメージを与えた。こんな記事は初めて見た。24日も西川氏の追及を予定していたが『産経』の記事から『これ以上は質問するなよ』との意図を感じました。メディアは権力を監視するのが役割なのに『産経』だけではなく全体として“御用メディア”に成り下がっている雰囲気がある。『産経』は顕著にその傾向が出たのでしょう」
一方の『夕刊フジ』は掲載を見送った。他の全国新聞はおろか夕刊紙も掲載を見合わせた話を『産経』は取り上げたことになる。
玉木氏は一連の経過をプログで暴露したが、『産経』の抗議は一切ないという。
疑惑を追及する議員に自民党と二人三脚で“報復”する役割を買って出た『産経』は、「御用新聞」「自民党広報部」と呼ぶのがぴったりだろう。
横田一・ジャーナリスト
『週刊金曜日』(2015/3/6【金曜アンテナ】)
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