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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

日本は世界最悪の非正規差別大国

2015年11月23日 | 格差社会
 ◆ アベノミクス新3本の過去最高記録 | editor
   非正規雇用初の4割
   内部留保354兆円
   ワーキングプア1,140万人、


 朝日新聞の報道です。
 ◆ 非正社員、初の4割 雇用側「賃金の節約」 厚労省調査
   朝日新聞 2015年11月4日21時14分
 厚生労働省が4日発表した2014年の「就業形態の多様化に関する総合実態調査」で、パートや派遣などの非正社員が労働者にしめる割合が初めて4割に達した。高齢世代が定年を迎えて正社員が減るなか、人件費を抑えたい企業が非正社員で労働力を補っている実態が浮き彫りになった。

 それから、毎日新聞の報道です。
 ◆ けいざい・因数分解:354兆円 14年度の企業の内部留保 使途、政府と綱引き
   毎日新聞 2015年11月01日 東京朝刊
 企業が稼いだ利益の積み重ねである「内部留保」が増え続けている。財務省が9月に発表した2014年度の法人企業統計によると、14年度の内部留保は前年度から約26兆円増(8・0%増)の354兆3774億円(金融・保険業を除く)となり、過去最高を記録した。
 上記の2つの関係は、企業が「賃金の節約」のために非正規雇用を4割にまで上げて内部留保を積み増したという分かりやすいものです。
 そして、以前「アベノミクスの2年で報酬1億円以上の役員は1.4倍増えワーキングプアは49.2万人増加、2014年民間給与の増加は消費税増税分にも遙か及ばず」というエントリーの際に作ったグラフです。かくして働く貧困層は増大していくわけです。
 国際比較のデータも紹介しておくと、OECDの直近データで、以下は15~29歳の就業者に占めるパートタイム就業者の割合です。この統計はフルタイム就業者とパートタイム就業者の2つに分けてのデータなので、日本の49%は非正規労働者と同義になります。
 日本よりオランダとデンマークの割合が高くなっていますが、すでに「オランダのフレキシキュリティは「同一労働・同一待遇」と社会保障拡充で雇用不安のない社会めざすもの、竹中平蔵パソナ会長の「オランダ見習うべき」は底辺への競争による雇用破壊にすぎない」や、「デンマークの「解雇自由」「フレキシキュリティ」を支える組織率87%の労働組合、「正社員の解雇自由で日本はハッピー」とする竹中平蔵パソナ会長の暴論」で紹介したように、オランダやデンマークは日本の激しい差別構造に置かれるパートタイム就業者とはまったく異なりますので、ただただ日本は世界最悪の非正規差別大国なのだと思います。
月刊誌「KOKKO」編集者・井上伸のブログ『editor』(2015/11/5)
http://editor.fem.jp/blog/?p=1175
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