◇ 最高裁判決報告集会 7月30日(土)13:30~板橋文化会館大会議室
《板橋高校藤田事件》
◎ 「日の丸・君が代」強制に警察介入
言論の自由を「業務妨害」で圧殺
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/42/4c564878a6c89ce583642e45380ce50f.jpg)
板橋高校卒業式「君が代」刑事弾圧事件(藤田裁判)の最高裁第一小法廷(櫻井龍子裁判長)の判決が7月7日あり、5人の裁判官全員一致の「上告棄却」で藤田勝久元板橋高校教諭の有罪が確定した。
この事件は、04年3月11日の東京都立板橋高校の卒業式で来賓の藤田さんが、卒業式の始まる前に「国歌斉唱の義務づけ」に関する週刊誌のコピーを保護者に配布し、「国歌斉唱の時にはできたら着席してほしい」と呼びかけた後の管理者らからの退去要求とのやりとりを威力業務妨害として告発され、裁判に至っていたもの。
東京地裁は求刑懲役8カ月に対して罰金20万円と判決し、藤田さんの控訴に対して東京高裁は却下していた。
■ 最高裁が検察に追随 控訴棄却で有罪確定
最高裁判決は、「表現の自由は、民主主義社会において特に重要な権利として尊重されなければならないが、憲法21条1項も、表現の自由を絶対無制限に保障したものではなく、公共の福祉のため必要かつ合理的な制限を是認するものであって、たとえ意見を外部に発表するための手段であっても、その手段が他人の権利を不当に害するようなものは許されない」と、表現の自由が少数者の基本的な守られなければならない重要な民主主義を支える根幹の権利であることを捨象した。
そして浅薄な「社会通念上許され」ないと、「日の丸・君が代」の強制に警察権力が介入した重大さを無視した。
来賓として招待され、退去命令とのやりとりを「粗野な言動でその場を喧曝状態に陥れ」と主観的な表現で威力業務妨害を印象づけ、開式15分前には式場から退去していることも考慮していない。
さらに、軽微なやりとりを、卒業式に来賓として出席していた土屋敬之都議(現日本創新党)が、生徒自らの意思で卒業生の大半が不起立だったことを問題視し、議会、都教委を通じて事件化を図ったものであり、教育委員会も議会も警察・検察、そして裁判所もそれに追随した結果といえる。
「国歌」を強制的に歌わせることを求める勢力が、卒業式で国歌斉唱時の卒業生が起立しなかった責任を、開式前に校長らの求めに応じて式場から退去していた藤田さんに負わせるという、特定の政治勢力に呼応して、公安警察、検察がでっちあげた荒唐無稽の「事件」を司法が追随したものというほかない。
報告集会では、「でっち上げ事件」、「事実経過に対する杜撰な審理」ということが藤田さんや弁護士から指摘された。
藤田さんを支えてともに闘ってきた板橋高校藤田先生を応援する会は、7月30日午後、東京都板橋文化会館で抗議・総括集会を開く。
『週刊新社会』(2011/7/19)
《板橋高校藤田事件》
◎ 「日の丸・君が代」強制に警察介入
言論の自由を「業務妨害」で圧殺
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板橋高校卒業式「君が代」刑事弾圧事件(藤田裁判)の最高裁第一小法廷(櫻井龍子裁判長)の判決が7月7日あり、5人の裁判官全員一致の「上告棄却」で藤田勝久元板橋高校教諭の有罪が確定した。
この事件は、04年3月11日の東京都立板橋高校の卒業式で来賓の藤田さんが、卒業式の始まる前に「国歌斉唱の義務づけ」に関する週刊誌のコピーを保護者に配布し、「国歌斉唱の時にはできたら着席してほしい」と呼びかけた後の管理者らからの退去要求とのやりとりを威力業務妨害として告発され、裁判に至っていたもの。
東京地裁は求刑懲役8カ月に対して罰金20万円と判決し、藤田さんの控訴に対して東京高裁は却下していた。
■ 最高裁が検察に追随 控訴棄却で有罪確定
最高裁判決は、「表現の自由は、民主主義社会において特に重要な権利として尊重されなければならないが、憲法21条1項も、表現の自由を絶対無制限に保障したものではなく、公共の福祉のため必要かつ合理的な制限を是認するものであって、たとえ意見を外部に発表するための手段であっても、その手段が他人の権利を不当に害するようなものは許されない」と、表現の自由が少数者の基本的な守られなければならない重要な民主主義を支える根幹の権利であることを捨象した。
そして浅薄な「社会通念上許され」ないと、「日の丸・君が代」の強制に警察権力が介入した重大さを無視した。
来賓として招待され、退去命令とのやりとりを「粗野な言動でその場を喧曝状態に陥れ」と主観的な表現で威力業務妨害を印象づけ、開式15分前には式場から退去していることも考慮していない。
さらに、軽微なやりとりを、卒業式に来賓として出席していた土屋敬之都議(現日本創新党)が、生徒自らの意思で卒業生の大半が不起立だったことを問題視し、議会、都教委を通じて事件化を図ったものであり、教育委員会も議会も警察・検察、そして裁判所もそれに追随した結果といえる。
「国歌」を強制的に歌わせることを求める勢力が、卒業式で国歌斉唱時の卒業生が起立しなかった責任を、開式前に校長らの求めに応じて式場から退去していた藤田さんに負わせるという、特定の政治勢力に呼応して、公安警察、検察がでっちあげた荒唐無稽の「事件」を司法が追随したものというほかない。
報告集会では、「でっち上げ事件」、「事実経過に対する杜撰な審理」ということが藤田さんや弁護士から指摘された。
藤田さんを支えてともに闘ってきた板橋高校藤田先生を応援する会は、7月30日午後、東京都板橋文化会館で抗議・総括集会を開く。
『週刊新社会』(2011/7/19)
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