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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

子どもの権利条約読み説く会

2010年07月12日 | こども危機
 子どもの権利条約:乳幼児保育からの子どもの権利:東社協保育士会
 ☆ 傍聴ツアー報告会と勧告をやさしく読み説く会


【写真:ジュネーブのDCI(Defennce for Children International)本部にてあいさつするイレーナ事務総長と福田雅章DCI日本支部代表】

 ≪国連は、日本の子ども期の崩壊について指摘し、こどもとの受容的応答関係を作るために予算化をして実践し、次回審査での報告を求めました。≫
 東京社会福祉協議会保育部会の保育士会は、5月に行われた第3回子どもの権利条約日本政府報告書審査(ジュネーブ)に6名の代表を送りロビー活動を行いました。
 先月出された委員会の日本政府に対する最終所見(勧告)の日本語への翻訳完成を期し、10日に報告学習会が豊島区勤労福祉会館において開催され約50人が参加しました。言論・表現の自由を守る会事務局長も参加し、参加者にビラ配布弾圧事件の4つの署名に協力をいただきました。
 福田雅章DCI日本支部代表は、
  「なぜ子どもの権利なのか」
  「子供の権利っていったい何なのか」
  「子供の権利を認めれば、なんで成長発達できるのか」
  「立派な憲法でも基本的人権がうたわれているが、それと同じものなのか・違うものなのか」
  「9歳以下の子供になぜ権利が必要なのか」
 次々と参加者に質問を投げかけながら、子どもの権利条約と勧告についての講演が行われました。
 ”人って信頼できるんだ!”
 共感の能力を持った人が大人になっていかないといけない。
 受容的応答的人間関係で、子どもをそのままで、子供の愛着行動を欲求としてそのまま認め、子どもの権利として認めることが必要。
 「ねえねえ」という子どもに「なあに」と答える。

 現在日本では、役立たない子どもは価値のない子供だと、早期のうちに選別してしまっているが、大人には子どもとの関係性を築く義務がある
 子どもの権利条約の”意見表明権”は、愛情・幸福・理解のある環境の保証であり、一人一人の人格を認めた受容的応答的人間関係が不可欠。
 愛着心理学・大脳心理学としても、愛着行動に応答していければトラウマが治る。
 「ネエネエ・・」という子どもにそのままこたえ、否定しないで受け止める。
 この受容的応答的関係があると、人は初めて生きていていいんだという自己肯定感・安心感を得られる。
 ”自己肯定感=生きていていいんだ。”
 認知行動療法は、技術だけで「あなたの考えを変えろ!」というもので、知恵は、言ってきかすもの。
 そのままで認めてもらえると「ごめんなさい」と思えるようになり、自立的に生きていく力が出てくる。
 好奇心とともに自分の力量を認め、こんな僕を抱えてくれてありがとうという気持ちが芽生え、自立的・道徳的共感の能力が育っていく。
 ”子どもを、ありのまま・そのままで認めていますか?”
 「あなたのことを考えるから」というのは、自力で生きていくことを支配し管理すること。
 子どもは親から捨てられるのを恐れてキャラを作り、親との関係が破壊される。そして、情緒不安定を引き起こす。
 親・保育士・だれか一人でもいい、学童のお兄ちゃん・お姉ちゃん、”人って信頼できるんだ”と思える人が必要。
 子どものいじめについても、断罪し非難をして終わりではなく、傷みとして受け止めて一緒に生きていくことが大切。
 生存権的意見表明権は社会との関係があり、自分に人生に責任を持つ自己肯定感のある子供は、ほとんど事故を起こさない。
 自閉症の子供の親が、人がどう見ているかではなく、子どもの行動を否定しないで、そのまんま認めると子どもが落ち着いていくことに学ぶ必要がある。
 保育状態が激変しているが、それにさえも気づかずにいる保育者の大変さの中で、現場の保育者に対して、ネットワークを作り、友達を作って保育士会で学習会を始めていくことをアドバイスしました。
 ★ 講演に先立って、保育士の小松健吾さんから、起草委員会に参加した体験から、これまで(第2回政府報告書審査)は研究者中心に勧められてきたが、今回は現場の東社協会員の小学校教師・栄養士・看護師たちが加わったことによって子どもや保育を取り巻く現状を立体的に議論することができ、子どもの最善の利益について考えることができたこと。
 その上で、今年5月のジュネーブでの本審査を傍聴し、どの委員も日本の競争社会がさらに激化していることについて危惧していたこと。
 日本の子どもの自己肯定感が低く「自分が好きです」と言える人はどれだけいるのか?と疑問をもったこと。
 子供に意見を聞いて批准を決定する国もあるというのに、日本では親すらも条約を知る機会がないこと。
 条約はほとんど知られておらず、帰国後、子供たちや保護者に写真を見せ報告したら大反響だったこと。
 日本の子どもの権利を守るためには、それに責任を持つ大人の権利も守ることが大切で、この問題を追求する国会議員も学習・ロビー活動などに参加してほしいと発言しました。
 ★ ジュネーブでのロビー活動に娘さんと一緒に参加した起草委員の吉岡力さんは、2人の子どもの保護者の立場で、条約31条から学童保育と遊びの重要性について発言しました。
 子供の居場所確保こそ大切であること。
 今回委員会は、日本政府に対して、子供と親にも最終報告(勧告)を普及するよう勧告していることについてふれ、すでに三多摩地域の学童関係者のつどいで、今回の勧告の学習会が行われ、609名が参加して保護者と手をつないで運動広がってきている様子を生き生きと報告されました。
 『今 言論・表現の自由があぶない!』(2010/7/11)
http://blogs.yahoo.co.jp/jrfs20040729/15651013.html

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