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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

大阪ネットによる都教委宛要請書

2015年05月07日 | 日の丸・君が代関連ニュース
2015年5月5日
東京都教育委員会 教育長 中井敬三 様
「日の丸・君が代」強制反対!不起立処分を撤回させる大阪ネットワーク
代 表:黒田伊彦

◎ 田中さん等への「君が代」不起立処分撤回、再発防止研修中止を求める要請書

 東京都教育委員会(都教委)は、4月28日、入学式で「君が代」起立の職務命令を拒否した田中聡史さん(特別支援学校教諭)に対し懲戒処分(減給10分の1・1月)の発令を強行した。さらに1月16日の東京地裁判決で減給処分が取り消され、都教委自らが控訴を断念し処分取り消しが確定した原告21名の内、8名の現職の都立高校教員に改めて戒告処分を発令した。また、パワハラ・思想転向強制そのものである「服務事故再発防止研修」を5月13日にもおこなおうとしています。
 都教委は昨年度も田中聡史さんに対しては、4月から10月17日まで18回にも及ぶ「服務事故再発防止研修」を強行しました。自らの歴史観ないし世界観および教育的信念に基づく不起立者に、その行為を禁止したり反省を迫ったり変更を強いるような研修は、思想転向強要の実質を有する憲法違反の人権侵害と言わなければなりません。
 大阪ネットは、4月13日に処分反対の要請をしたにもかかわらず、都教委がこのような違憲・違法な処分を発令したこと、さらには「再発防止研修」を強行しようとしていることを糾弾し、その撤回を求めるものである。
 大阪においても、5月1日、府立支援学校教諭の奥野さんへの戒告処分と次回は免職との警告書を発令した。
 奥野さんは支援学校高等部での卒業式において、3年間担任を務めた生徒と保護者の願いに応えて、卒業式では「生徒が発作を起こさず、できるだけ最後まで介助歩行で行けるようにする」という目標を立て、生徒とともに努力を重ねてきました。そして事前に、准校長に生徒が発作を起こす可能性が高く、万が一発作を起こすと、体力を消耗し回復に時間がかかり、証書を受け取りに行く時や退場の時など、立って介助歩行ができなくなることを心配して、自分は座って介助に専念したいということを、伝えていました。
 ところが准校長は「介助者が横で立っていると発作が起きるという証拠を示してほしい。証拠を示せないなら起立すべきです。」というおよそ教育者として考えられないような言辞を吐き、起立斉唱の職務命令を発出したうえに、当日、「不起立」を現認したとの報告を行い、府教委もそれを容認して今回の処分を発令したのです。
 日常の教育活動の延長としての卒・入学式を生徒や保護者にとって意義あるものにしようとする教職員の当然の仕事が処分の対象とされ、「日の丸・君が代」を優先させるという倒錯した状況は、大阪でも東京でも同様です。
 今、安倍内閣は、教科書への政府見解や最高裁判決の記述の強制や、2018年度からの道徳の教科化による教科書使用と評価の導入で、自立して考え行動する子どもは許されない状況をつくり出そうとしています。秘密保護法での情報統制、集団的自衛権による解釈改憲、安全保障基本戦略への「愛国心」の明記、戦後70年の談話をめぐる植民地支配と侵略・謝罪の文言への否定的言動、高校生へのリクルートや防災訓練や職場体験の名を借りた入隊体験など、学校教育が戦争を支える「愛国心」や上からの命令には黙って従うことを刷り込む場にされようとしています。
 私たち「大阪ネット」は、こうした「戦争をする国」を支える教育を許さないためにも、<許すな!「日の丸・君が代」強制 止めよう!安倍政権の改憲・教育破壊 全国ネットワーク(準備会)>とともに、東京都教委による処分と、これまでの不当処分を撤回させるまで闘い抜くことを表明します。
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