「立たないとクビッ!?改悪教育基本法の実働化をとめよう!12・22全国集会」資料
▲ 改悪教基法を先取りした東京の実態
<職員会議採決禁止>
本校では3年前から採決していません。校長は頑として応じません。
今年7月に4人の都立高校長が、挙手を求めただけで都教委から「厳重注意処分」を受けました。益々震え上がっています。
それでも議論はあります。何か新しいことが提案された時には、質問や反対意見がたくさん出ます。賛成がほとんどなくても最後は校長が独断で「やります」と決めてしまいます。みんな呆気にとられます。無力感に襲われます。もちろん決まったことは誰もやる気なしです。あとは副校長と主幹が抱え込んで、過重労働に音を上げています。職場の一体感など、どんどんなくなってます。
<なり手がいなくて失速している主幹制度>
主幹と校長の間も上手くいっていません。本校の主幹は大半が現任校昇格で、学校のことは管理職以上によく知っています。そのへんで校長としばしば摩擦が生じます。
とうとうある学校では、この3月に3人の主幹が校長の方針に従わなかったからと、業績評価C、戦力外通告を受けて追い出されまったそうです。
そもそも、主幹はなり手がいなくて、失速しかかっています。
2年連続で、選考試験は定員割れでした。6~7割の応募しかありません。高校は完成年度まで1年残して不足数はまだ406。今年の応募数は117。もはや達成は絶望的な数字です。
なぜ、なり手がいないかと言えば、一番は「必要ないから」だと思います。子どもそっちのけで教員の管理目的のみに作られた主幹制度は、現場から求められていません。求められていないものは定着しません。
それなのにこんな失敗作を、文科省は全国に広めようとしています。
全国の皆さん、東京の実態をよくご覧になって、簡単に真似をしないで下さい。
<疑問を抱きながら教壇に立つ「奉仕」の虚しさ>
必要がないといえば、「奉仕」です。本校では今年から1年生が週1時間やっています。1年の学年主幹が嘆いています。「奉仕をやるたびにクラスが悪くなって困る」と。生徒も教員もモチベーションがなく暇つぶしにやっているので、それが他の授業や行事などにも悪い影響を及ぼしています。
「一日も早く『奉仕』がなくなって欲しい」。これが現場の率直な声です。
<二学期制に未来はない>
はやりの「二学期制」というものも本校では失敗でした。
生徒が本気で勉強するのは、試験一週間前の部活動禁止期間ですが、定期考査が1回減った分、その1週間分が減ったようなものです。生徒が勉強しなくなった。保護者会からも強い突き上げがあって、三学期制に戻すことになりました。
二学期制が向いている学校もあるでしょうが、本校の実情には合っていませんでした。何でも人真似すればいいものではありません。
<新しいタイプの高校の懸念される末路>
東京では115校を統廃合して50校の「新しいタイプの高校」を再編中ですが、不人気は数字にはっきり現れています。
昨年開校された8校の予備調査段階の倍率は1.04倍です。普通科平均の1.38倍をはるかに下回っています。ある単位制高校にいたっては、0.58倍で、母体となった高校よりも低い数字でした。都民のニーズと全くかけ離れています。高い建築費をかけたのに、将来が心配になります。
それを占う一つの数字があります。20年前の88年から始まったコース制の末路です。
最盛期には16校31コースもあったものが、昨年は6校8コースに減少。ピーク時の1/3です。しかも予備調査段階の平均倍率は0.84倍。もう受験生からは完全に見放されています。コース制失敗の責任は誰か取ったのでしょうか。
「新しいタイプの高校」の20年後も心配です。
<間違った「改革」は失敗する>
改悪教基法を先取りした東京の現状は、惨憺たる有様です。
それでも辛うじて持ちこたえているのは、現場の教員が子どもたちのことを考えて本物の教育をやりつづけようとしているからです。
格差社会を教育現場に持ち込もうとする「改革」は間違っています。 間違った「改革」は長続きしません。
勝利するのはきっと私達です。 決着が付く日はそう遠くないでしょう。
逆風の中でも、私たちは本物の教育を追求し続けるつもりです。
▲ 改悪教基法を先取りした東京の実態
都立高教員
<職員会議採決禁止>
本校では3年前から採決していません。校長は頑として応じません。
今年7月に4人の都立高校長が、挙手を求めただけで都教委から「厳重注意処分」を受けました。益々震え上がっています。
それでも議論はあります。何か新しいことが提案された時には、質問や反対意見がたくさん出ます。賛成がほとんどなくても最後は校長が独断で「やります」と決めてしまいます。みんな呆気にとられます。無力感に襲われます。もちろん決まったことは誰もやる気なしです。あとは副校長と主幹が抱え込んで、過重労働に音を上げています。職場の一体感など、どんどんなくなってます。
<なり手がいなくて失速している主幹制度>
主幹と校長の間も上手くいっていません。本校の主幹は大半が現任校昇格で、学校のことは管理職以上によく知っています。そのへんで校長としばしば摩擦が生じます。
とうとうある学校では、この3月に3人の主幹が校長の方針に従わなかったからと、業績評価C、戦力外通告を受けて追い出されまったそうです。
そもそも、主幹はなり手がいなくて、失速しかかっています。
2年連続で、選考試験は定員割れでした。6~7割の応募しかありません。高校は完成年度まで1年残して不足数はまだ406。今年の応募数は117。もはや達成は絶望的な数字です。
なぜ、なり手がいないかと言えば、一番は「必要ないから」だと思います。子どもそっちのけで教員の管理目的のみに作られた主幹制度は、現場から求められていません。求められていないものは定着しません。
それなのにこんな失敗作を、文科省は全国に広めようとしています。
全国の皆さん、東京の実態をよくご覧になって、簡単に真似をしないで下さい。
<疑問を抱きながら教壇に立つ「奉仕」の虚しさ>
必要がないといえば、「奉仕」です。本校では今年から1年生が週1時間やっています。1年の学年主幹が嘆いています。「奉仕をやるたびにクラスが悪くなって困る」と。生徒も教員もモチベーションがなく暇つぶしにやっているので、それが他の授業や行事などにも悪い影響を及ぼしています。
「一日も早く『奉仕』がなくなって欲しい」。これが現場の率直な声です。
<二学期制に未来はない>
はやりの「二学期制」というものも本校では失敗でした。
生徒が本気で勉強するのは、試験一週間前の部活動禁止期間ですが、定期考査が1回減った分、その1週間分が減ったようなものです。生徒が勉強しなくなった。保護者会からも強い突き上げがあって、三学期制に戻すことになりました。
二学期制が向いている学校もあるでしょうが、本校の実情には合っていませんでした。何でも人真似すればいいものではありません。
<新しいタイプの高校の懸念される末路>
東京では115校を統廃合して50校の「新しいタイプの高校」を再編中ですが、不人気は数字にはっきり現れています。
昨年開校された8校の予備調査段階の倍率は1.04倍です。普通科平均の1.38倍をはるかに下回っています。ある単位制高校にいたっては、0.58倍で、母体となった高校よりも低い数字でした。都民のニーズと全くかけ離れています。高い建築費をかけたのに、将来が心配になります。
それを占う一つの数字があります。20年前の88年から始まったコース制の末路です。
最盛期には16校31コースもあったものが、昨年は6校8コースに減少。ピーク時の1/3です。しかも予備調査段階の平均倍率は0.84倍。もう受験生からは完全に見放されています。コース制失敗の責任は誰か取ったのでしょうか。
「新しいタイプの高校」の20年後も心配です。
<間違った「改革」は失敗する>
改悪教基法を先取りした東京の現状は、惨憺たる有様です。
それでも辛うじて持ちこたえているのは、現場の教員が子どもたちのことを考えて本物の教育をやりつづけようとしているからです。
格差社会を教育現場に持ち込もうとする「改革」は間違っています。 間違った「改革」は長続きしません。
勝利するのはきっと私達です。 決着が付く日はそう遠くないでしょう。
逆風の中でも、私たちは本物の教育を追求し続けるつもりです。
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