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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

教科書採択にあたり都教委独自設定の調査項目に露骨な政治的偏向

2019年07月29日 | 暴走する都教委
 ◆ 教科書採択、都教委調査項目に教員などから批判の声
   「国歌」「神話」、政治色濃厚
(金曜アンテナ)

日本文教出版・小6社会68頁。同頁は上側も含め1頁分使い、神話を掲載している。

 全国の教育委員会が8月末までに来年度使用開始の小学校教科書の採択を行なうのを前に、東京都教育委員会が6月下旬、区市町村教委宛「教科書採択の……指導、助言又は援助の一環」と称し送付した、『教科書調査研究資料』(以下『資料』)の政治色濃い調査項目設定に、現・元教職員や保護者ら市民から批判の声が上がっている。
 『資料』はまず「社会」教科書の「調査項目の具体的な内容」
   ①領土問題、
   ②国旗・国歌の扱い、
   ③神話・伝承、
   ④拉致(らち)問題、
   ⑤防災や自然災害の扱いなどを明記。

 項目設定理由を②「学習指導要領に基づき、国旗・国歌に対する正しい認識をもたせ、それらを尊重する態度を育てることが大切であることから」、③「学習指導要領では、第6学年の歴史学習で大和朝廷による統一の様子などを通して、むらからくにへと変化したことを学習するに当たって、神話・伝承を手掛かりに、国の形成に関する老え方などに関心をもたせることなどを求めているため」と説明。⑤は自衛隊記述も調査する。
 『資料』はこの後、社会を発行する3社(東京書籍・教育出版・日本文教出版)の①~⑤の記述をそのまま引用し掲載している。
 研究団体・教育行政研究会は『資料』公表前の6月13日、①~⑤の調査項目を設定しないよう請願を提出
 だが都教委は7月13日、「厳正かつ客観的に調査研究を行い、各教科書の違いが明瞭に分かるよう教科書調査研究資料を作成しています」と、正対しない回答を郵送してくるに留まった。
 ③は「武勇にすぐれたヤマトタケルは天皇の命令を受け、苦労し征服を進め病気で死去」という神話に、2社が「大きな白鳥に生まれ変わり、都の方へ飛んで行った」との趣旨の神話を掲載。
 同会は7月11日、神話と史実とを児童が混同しないよう配慮を促す見解を、『資料』に掲載すべしと請願。だが設定期限の17日までに都教委は回答しなかった。
 <永野厚男・教育ジャーナリスト>

『週刊金曜日 1242号』(2019.7.26【金曜アンテナ】)


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