=立川テント村通信=
◆ 朝雲レポート (10/1号~11/12号)
◆9月19日未明の参院本会議で、安保関連法が成立した。2与党のほか3野党の賛成多数」採決の結果は148対90、審議時間は合計220時間…と冒頭に並べた記事は、一生懸命正当性を主張して自衛隊員とその家族を説得しようとし、ているように見える。(10/1)
朝雲新聞社は「わかる平和安全法制」という本を出版して全面広告を出している。A5版176ページ、1350円。26の事例を想定して、その場合に想定される自衛隊の対処を解説。図表や写真もたくさん。隊員と家族は読みたいだろう。(10/15)
◆なにかと検定ばやりだが、「軍事知識検定」を主宰するのは公益財団法人・防衛基盤整備協会。陸海空の「下士官学校修了試験」から「軍司令官選考試験」まで9段階ある。資格として何の役に立つのかはわからない。(10/1)
「新軍事学入門」を出したのは週刊フレイボーイ軍事担当記者という肩書の小峰隆夫。コメンテーターは佐藤優、佐藤正久、米軍関係者など、「軍事のプロ中のプロに聞いた。軍オタ向けの本ではない」という。「国際政治学に基づいた外交がうまくいかなかった時に戦争になる。その戦争に勝つためにあるのが軍事学」「勝てる軍事戦略があれば戦争をしないですむ」。週刊ブレイボーイといえば意欲的な企画を出してきた雑誌だと思うが、昨今の「専守防衛」を自明のこととする風潮の中で、おまえもか、と思った。(10/1)
もう一つ「高校生にも読んでほしい安全保障の授業」(佐藤正久著)もある。「助けられる自衛隊から助け合う自衛隊に」、だそうだ。(10/15)
◆11月に防衛省が戦闘機パイロットに女性を起用すると決めたが、この夏、初の女性軽機関銃手も誕生した。軽とはいえ7キロの機関銃を携行して行進や戦闘をしなければならない。(10/15)
観艦式に参加した米海軍第3艦隊の司令官は女性の中将。米軍では女性の昇進モデルだそうだ。市ヶ谷に勤務する女性海上自衛官に講演、交流した。ジェンダー問題について日米の認識は一致したとのこと。(10/22)
「育児休業等代替要因制度」が始まって9年。育休を取る隊員に代わって元隊員のOB、OGを任期付き隊員として採用する。この制度を利用して主夫を1年間経験した海上自衛官の経験が紹介されている。第1子の時はやはり海上自衛官の妻が育休を取得した。遠洋航海中で出産時に協力できなかったから、第2子では自分が育休をとった。上司や同僚は予想に反して快く了承してくれた。保育園の送迎、公園での世間話もできるようになり、子どもの成長に立ち会えた喜びは何物にも代えがたい。…優等生だ。(11/12)
◆「公安系3業種」というそうだ。少子化、景気持ち直し、そしておそらく集団的自衛権も影響して、各地の地方本部は募集に苦労している。横浜出張所は県警、市消防局とともに「公安系3業種合同採用ガイダンス」を開いた。金沢市では説明会に市長が出席してあいさつ、宮城県では合同企業説明会に地方本部も参加。第2部が高校教諭との就職懇談会で、教職員に対する自衛隊研修を案内した。(10/1)
一般曹候補生の志願者が今年は2割減となっている。早い段階で人材確保、というわけで、陸自高等工科学校の生徒募集に力を入れている。中学校を卒業した少年たちが給料をもらいながら高校卒業資格も取る。新潟地本は校長会で高工校の説明を行った。(11/5)
学園祭にAH64D戦闘ヘリ「アパッチ」が来た学校もある。大分県の日本文理大は多くの入隊・入校者を輩出している学校で、今年の学園祭には理事長の要請で飛来したアパッチが展示された。(11/12)
◆11月4日、マレーシアで開かれたASEAN拡大国防相会議に出席した中谷防衛相は、その後ベトナムを訪れて国防相と会談。南シナ海に面した軍事的要衝カムラン湾に海自艦艇を寄港させることで合意した。非公開のカムラン湾海軍基地を視察、今後海自の補給基地がベトナムにできることになる。(11/12)
『テント村通信 第454号』(2015年12月1日)
発行 立川自衛隊監視テント村
◆ 朝雲レポート (10/1号~11/12号)
◆9月19日未明の参院本会議で、安保関連法が成立した。2与党のほか3野党の賛成多数」採決の結果は148対90、審議時間は合計220時間…と冒頭に並べた記事は、一生懸命正当性を主張して自衛隊員とその家族を説得しようとし、ているように見える。(10/1)
朝雲新聞社は「わかる平和安全法制」という本を出版して全面広告を出している。A5版176ページ、1350円。26の事例を想定して、その場合に想定される自衛隊の対処を解説。図表や写真もたくさん。隊員と家族は読みたいだろう。(10/15)
◆なにかと検定ばやりだが、「軍事知識検定」を主宰するのは公益財団法人・防衛基盤整備協会。陸海空の「下士官学校修了試験」から「軍司令官選考試験」まで9段階ある。資格として何の役に立つのかはわからない。(10/1)
「新軍事学入門」を出したのは週刊フレイボーイ軍事担当記者という肩書の小峰隆夫。コメンテーターは佐藤優、佐藤正久、米軍関係者など、「軍事のプロ中のプロに聞いた。軍オタ向けの本ではない」という。「国際政治学に基づいた外交がうまくいかなかった時に戦争になる。その戦争に勝つためにあるのが軍事学」「勝てる軍事戦略があれば戦争をしないですむ」。週刊ブレイボーイといえば意欲的な企画を出してきた雑誌だと思うが、昨今の「専守防衛」を自明のこととする風潮の中で、おまえもか、と思った。(10/1)
もう一つ「高校生にも読んでほしい安全保障の授業」(佐藤正久著)もある。「助けられる自衛隊から助け合う自衛隊に」、だそうだ。(10/15)
◆11月に防衛省が戦闘機パイロットに女性を起用すると決めたが、この夏、初の女性軽機関銃手も誕生した。軽とはいえ7キロの機関銃を携行して行進や戦闘をしなければならない。(10/15)
観艦式に参加した米海軍第3艦隊の司令官は女性の中将。米軍では女性の昇進モデルだそうだ。市ヶ谷に勤務する女性海上自衛官に講演、交流した。ジェンダー問題について日米の認識は一致したとのこと。(10/22)
「育児休業等代替要因制度」が始まって9年。育休を取る隊員に代わって元隊員のOB、OGを任期付き隊員として採用する。この制度を利用して主夫を1年間経験した海上自衛官の経験が紹介されている。第1子の時はやはり海上自衛官の妻が育休を取得した。遠洋航海中で出産時に協力できなかったから、第2子では自分が育休をとった。上司や同僚は予想に反して快く了承してくれた。保育園の送迎、公園での世間話もできるようになり、子どもの成長に立ち会えた喜びは何物にも代えがたい。…優等生だ。(11/12)
◆「公安系3業種」というそうだ。少子化、景気持ち直し、そしておそらく集団的自衛権も影響して、各地の地方本部は募集に苦労している。横浜出張所は県警、市消防局とともに「公安系3業種合同採用ガイダンス」を開いた。金沢市では説明会に市長が出席してあいさつ、宮城県では合同企業説明会に地方本部も参加。第2部が高校教諭との就職懇談会で、教職員に対する自衛隊研修を案内した。(10/1)
一般曹候補生の志願者が今年は2割減となっている。早い段階で人材確保、というわけで、陸自高等工科学校の生徒募集に力を入れている。中学校を卒業した少年たちが給料をもらいながら高校卒業資格も取る。新潟地本は校長会で高工校の説明を行った。(11/5)
学園祭にAH64D戦闘ヘリ「アパッチ」が来た学校もある。大分県の日本文理大は多くの入隊・入校者を輩出している学校で、今年の学園祭には理事長の要請で飛来したアパッチが展示された。(11/12)
◆11月4日、マレーシアで開かれたASEAN拡大国防相会議に出席した中谷防衛相は、その後ベトナムを訪れて国防相と会談。南シナ海に面した軍事的要衝カムラン湾に海自艦艇を寄港させることで合意した。非公開のカムラン湾海軍基地を視察、今後海自の補給基地がベトナムにできることになる。(11/12)
『テント村通信 第454号』(2015年12月1日)
発行 立川自衛隊監視テント村
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