パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

☆ 明けない夜はない(173)<東アジアの平和のため、何をなすべきか?>

2022年11月14日 | 暴走する都教委と闘う仲間たち

<転送歓迎>(重複ご容赦)
・「新芽ML」・「ひのきみ全国ネット」・「戦争をさせない杉並1000人委員会」・「杉並コモンズ」の渡部です。
(少し長いです)

 昨日(11月10日)東京・杉並で▲ 羽場久美子先生(神奈川大学教授、世界国際関係学会(ISA)アジア太平洋会長)の講演会(主催:戦争をさせない杉並1000人委員会)が開かれました。(参加者29名)。
 テーマは

「東アジアのため、何をなすべきか?
-ー中国とは戦争をしないーー
市民・自治体・沖縄を平和のハブに!」

 羽場先生(杉並在住)は最初に、この間の衆院選、区長選に触れて、吉田はるみさん、岸本さとこさんの当選を祝いました
 そして、「全国でも注目されている。市民の力はものすごいことを痛感した。今、政府が動かない中で、種々の地域の人々が活躍しているのが見られる。中国と戦争をしない、といったら九州や、沖縄などから呼ばれた。地域・市民こそが社会変革の原動力になっている」と述べました。

 その後、パワーポイント(29ページ、地図、統計、グラフも多数)で講演してくれました。
 それは大変豊かで、具体的で、かつ充実したものでした。
 しかしそれをここで、十分に紹介することはできません。
 したがって、以下極めて簡単にその骨格部分を紹介します。

 まず、<今、世界中が不安定化ー私たちはどう生きるべきか?ー>として、

・ウクライナ戦争を「即時停戦」に!
  まず双方が武器を置く、緩衝地帯に国連中立軍を。
・東アジアで戦争をさせない。
  マスコミの中国批判は問題。
・日本は軍拡。改憲の道を歩んではならない。
  武器でなく医療を!貧困者に保護を!
  近隣諸国との友好を。
・誰が戦争を止められるのか?
  基地が集中する沖縄や地域の自治体・市民が
  韓国・中国の人たちと仲良くすることこそ最も平和への近道。

 などの基本的なことを述べられました。

 その上で、以下の項目のようなことを具体的に説明してくれました。
 これは、順番に読まれれば、最後の結論にたどり着きます。

〇中国がアメリカを抜いて経済で世界一になる前に、日本がとるべき路線 

〇コロナ後、21世紀の前半を作る新たな10年にむけ、いかなる時代を作るのか?
 コロナ死者のトップ 10は欧米の先進国だった。
 アメリカは108万人、第二次大戦の50万人を上回る

〇20世紀、アメリカは、世界の秩序形成を牽引してきた
 いつまでもアメリカだけなのか?

〇21世紀の新自由主義 競争と、格差を生む

〇アメリカによる「中国封じ込め」

〇アメリカのインド太平洋戦略

〇日本の地政学的位置
 ロシア・北朝鮮・中国に対し、最良の要塞、前線基地となる。

〇沖縄は、平和と交流の島
 沖縄を基地ではなく、平和と市場の中心とする!
 若者と経済界がリードする

〇沖縄の長所、多文化・多芸能。「東アジアの国連を沖縄に!」

〇モデルは、冷戦2極化を克服したCSCE(全欧安保協力会議)現OSCE1975年、NGOが発案。
 国境を変更せず、全欧州をふくむ

〇背景に、国際的な力の転換
 1820年まではアジアの時代、その後200年は欧米時代、
 今またアジアの時代になりつつある

〇これに対し欧米はQUAD、AUKUSなどの軍事同盟で対抗
 中国・ロシア・インドは一帯一路などの経済圏拡大で対抗

〇インドの戦略:QUADに懐疑的だった

〇米中核戦争のシナリオ(アメリカからみた)

〇アメリカはアジアの広範な地域協力を軍事・経済・政治同盟で分断

〇もし戦争が起こったら?
 北朝鮮の核施設を爆破するだけで、東アジア全滅!
 (北朝鮮の核施設を中心に1200Kmの円を描くと、ロシア極東、朝鮮半島、北京、上海、日本全域がほぼすべて入る。)

〇東アジアの危機をどう乗り切るか?
 軍拡でなく、平和ネットワーク!
 政府レベルで難しければ、自治体から、市民から!

〇事態はますます危険な方向へ
 市民の連帯で戦うしかない
 平和の運動を盛り上げる

〇何をなすべきか?
 沖縄、地域、自治体を平和のハブとする。
 代理戦争でなく、経済共同、平和安全保障、対話の構築
 <アジアでアジア人同士の戦争を避ける>

〇何をなすべきか
 「沖縄、地域、自治体を平和のハブとする平和tと対話の場」の確立
 知識人・地域市民・メディア・NGOで!
 若者を入れることが大切。
 中国・韓国・日本・沖縄・台湾・ロシアを結ぶ「恒常的」対話組織の確立。
 アジアの経済協力、平和と安全保障による行動発展により、コロナ後の世界をアジアがリードする。

 そして、「杉並はその最先端に立っている」と付け加えました。

 その後の質疑では、アメリカの中間選挙について「バイデンとトランプをどう思うか」という質問に対し、

「デモクラシーをもう一度考え直さなければならない。下層がすくわれない。
真の民主主義は下層も救われなければならない。
デモクラシーはマジョリティ(多数派)を代表するが、困っているのはマイノリティ(少数派)だ。
そこからポピュリズムが生まれてくる。
マイノリティ、弱者をどう救うのかを考えていかなければならない。
変えて行けるのは市民・地域だ」

 と述べました。

 また、ウクライナ戦争については、

 「今やるべきは停戦だ。そして国連が中立帯に入り、武器を置かせる。しかしその国連が機能していない。
 自分はウクライナにもロシアにも友人がいる。
 現地の人たちは、戦争をやめて欲しいと言っている。
 このままでは、死者を増やし、憎しみを高め、東アジアの緊張も高める」

 と述べました。

 参加者は少なかったものの、不安定化する世界の中で私たちは何をなすべきかについて、

<中国とは戦争をしない!
市民・自治体・沖縄を平和のハブに!>

 という新しい視点を提供してくれた羽場先生の講演に、参加者の多くは十分満足して帰られたようです。

 なお、この講演会には区議のHさん(立憲)、また、来年4月の区議選立候補予定者のMさん(共産)、Wさん(社民・新社会)も参加していました。
 来年4月の区議選には、他にも、この6月の区長選で岸本さんを応援した市民たちから新しい候補者が何人か出る予定です。

 先日(11月5日)行われた岸本聡子後援会のキックオフ集会には160人が結集し、
 後援会名「(ソシアル サトコズ social satokos)」が紹介されました。
 「杉並コモンズ」の姉妹組織となります。

 「杉並新時代」は確かに動きつつあります。

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