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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

ゼッケン処分「再発防止研修」抗議行動

2006年01月19日 | 日の丸・君が代関連ニュース
ゼッケン処分「再発防止研修」抗議行動、不服審査請求報告

仲間の皆さん!(転送歓迎、添付の声明文のホームページ等への掲載歓迎)

被処分者の会近藤です。長い文ですが、お読み下さい。

本日(1月19日)、都教委は7月「再発防止研修」時のゼッケン着用で処分された9名(小学校4名、中学校1名、高校4名)に対する新たな再発防止研修」を強行実施しました。(対象者は10名ですが、「移動教室」のため1名は2月1日に期日変更となりました。)

被処分者の会は、研修会場(都総合技術センター・水道橋)前で該当者支援・抗議行動を展開しました。平日早朝9時15分からの支援・抗議行動には、80名を越える人々(教職員、市民、労働者)が 駆け付け励ましてくれました。本当に心強く思いました。心からお礼申し上げます。また、報道関係者の取材も行なわれ、被処分者の会は「抗議声明」を発表しました。

研修会場前では、弁護団事務局長加藤弁護士が、「思想・信条に関わる研修をしないと約束せよ」など都教委側に鋭い申し入れをしましたが、マスクをした相手は全く質問にも答えず、ただただ人形のように立っているだけ、という状況でした。

皆さんに激励されて受付を通り、研修会場(同研修センター802号室)に入りました。
都教委側は、守屋都教職員研修センター研修部企画課長(運営責任者)、種村統括指導主事(司会)、園田教育庁総務部法務監察課長(講師)、研修室後部に2名(注意監視役)、記録係1名、計6名(他に廊下に1名)でした。2人掛けのテーブルの左には校長が座っています。

最初に「研修の流れ」「注意事項」を守屋企画課長が説明しました。「今回の研修では質問に答えよ」(7月は質問を一切認めず)など運営に関して挙手をして発言をすると後ろの都職員が来て「やめなさい。注意1回」「これで注意2回」などと「警告」します。(まるで柔道の試合のようです。)勿論何度も「注意」を受けると「研修妨害の服務事故だ」という恫喝です。(私を含め何人かは「注意2回」でした。「注意3回」はありませんでした。)
今回の特徴は、隣に座っていた校長に都教委が「注意(命令)」を促し、校長によっては発言者に「注意」していたことでした。校長が正に「監視役」として出席していたわけです。

園田法務監察課長の講義の要旨は、「教育公務員の含む義務と関係法令について」と題するもので、①服務の根本基準(地公法30条)、②地方公務員の服務義務(1.職務に専念する義務・地公法35条、2.信用失墜行為の禁止・地公法33条)、③その他の義務(法令等及び上司の服務上の命令に従う義務、政治的行為の制限、等等)を約45分「講義」しました。園田課長は、「職務専念義務違反」について昭和52年12月の「目黒電報電話局」の「ベトナム侵略反対」のプレートについての最高裁判決を読み上げることで説明に変えました。
「早く終わったら質問を受ける」という守屋企画課長の説明があったので講義が終わるやほぼ全員が挙手しました。その内7名が質問しましたが、質問にはまともに答えられませんでした。

講義終了後、「報告書」を書かせられましたが、文字通り誰一人反省していません。これからもますます元気に闘い抜きます。

終わって研修センターを出ると、多くの人が拍手で迎えてくれて嬉しく思ったのは私だけではありません。

研修抗議行動の後、該当者が集まり、処分取消を請求する都人事委員会への不服審査請求について話し合い、15時20分頃と人事委員会へ審査請求を行いました。(人事委員会は会議室を用意して対応しました。)今回の審査請求は取り敢えず、代理人を立てず当事者9名で行ないました。

今回の再発防止研修は今日で終わりではありません。
□ 2月1日(水) 再発防止研修支援・抗議行動
            9時15分 都総合技術センター(JR・都営地下鉄水道橋、都立工芸高校隣)
           該当者 Nさん(中学校教員、減給1月、ゼッケン)・・・専門研修10時~
                Fさん(高校教員、減給6月、9月専門研修未受講)・・・基本研修10時~、専門研修13時~ 
                Tさん(高校教員、戒告、Tシャツ)・・・基本研修10時~  

来週の行動・・・今春の卒・入学式を目前に情勢が緊迫しています。一つ一つの行動に参加する中で、都教委の暴圧に反撃していきましょう。
●1月21日(土)まもろう憲法!ゆるすな教育基本法改悪を!1.21東京集会 日比谷公会堂
          12時30分開場 13時開会 主催:1.21東京集会実行委員会(被処分者の会賛同団体)
          被処分者の会共同代表星野さんの発言あり、ノボリ、横断幕用意
●1月26日(木)「再発防止研修」取消裁判第8回口頭弁論 13時集合 13時30分開廷 東京地裁710号法廷


報道関係者各位
新たな「再発防止研修」に抗議する声明

本日、東京都教育委員会(都教委)は、7月の「服務事故再発防止研修」での「ゼッケン・ハチマキ・Tシャツ」着用を理由に処分した10名の教職員(処分発令12月1日。減給1/10・1ヶ月1名<中学校、ゼッケン着用・「妨害行為」>、戒告9名<ゼッケン着用7名(小学校4名、高校3名)、Tシャツ着用1名(高校)、ハチマキ着用1名(高校)>)に対する新たな「再発防止研修」を強行実施しました(うち高校教員1名は「移動教室引率」のため2月1日に期日変更)。今回の「研修」は、被処分者に執拗に「反省・転向」を迫り、繰り返して苦痛を強いるもので、まさに権力的弾圧・「いじめ」以外の何ものでもありません。また民主主義の根幹である「思想及び良心の自由」「言論・表現の自由」をないがしろにする暴挙です。私たちは、都教委のこの新たな暴挙に満腔の怒りを込めて抗議するものです。
そもそも「日の丸・君が代」処分に係わる「再発防止研修」は、「違憲違法の可能性がある」「教職員の権利を不当に侵害するものと判断される余地がある」等(東京地裁決定)と司法も鋭い警告を発しているものです。また、04年度再発防止研修処分取消等請求事件として東京地裁(中西裁判長)で係争中です(05年1月26日、第8回口頭弁論)。更に、都人事委員会では、03年度周年行事・04年3月卒業式・4月入学式の処分取消を求めて公開口頭審理が進行中です(12月より3回目審理、校長証人尋問)。しかし05年3月卒業式・4月入学式については不服審査請求を申し立てたものの都教委は準備書面も出しておらず、私たちの早期開催の要求にもかかわらず、人事委員会審理開催の見通しもたっていません。かくして、都教委は、公務員の身分の救済制度として存在する人事委員会制度上の手続き・進行を無視して重ねての処分を乱発し、「再発防止研修」を命令しているのです。
都教委は、「処分説明書」によると「研修」時の「ゼッケン」等着用を「職務専念義務違反」「信用失墜行為」であるとしています。しかし7月21日の「再発防止研修」の状況を見るとこれは全くの「言いがかり」に過ぎません。その日の「研修」では、都教委法務監察課長の「講義」に対し、研修受講者は次々と質問しましたが、都教委は質問には一切答えることなく「一方的」に「研修」打ち切ったのです。質問には答えず質問者を敵視する研修など「研修」の名に値しません。また、当日、都教委は、「ゼッケン・ハチマキ・Tシャツ」着用を「認めない」理由さえも述べていないのです。そして4ヶ月以上経過した12月1日に上記10名を処分し、本日新たな「研修」を強行したのです。
これは、受講者が一人も「反省」せず「研修」の意図を打ち砕かれた都教委の「報復」「見せしめ」であることは明らかです。
12月8日、中村教育長は都議会で卒業式・入学式の「国旗掲揚・国歌斉唱」に関して「校長の職務命令発出」の継続、教職員による生徒の「君が代」斉唱指導の強化を明言しています。本日の「再発防止研修」は、まさに本年3月卒業式・4月入学式を前にした都教委の「日の丸・君が代」強制の強化の象徴でもあり、抵抗する教職員を根絶やしにするための「見せしめ」です。
しかし都教委が「日の丸・君が代」強制などの教育の強権的支配をいかに強めようとしても、良識ある都民の批判にさらされることでしょう。各種世論調査でも批判の声が圧倒的多数です。都教委の暴走を危惧する声も確実に大きくなっています。
私たちは、憲法・教育基本法に基づき、東京の学校に自由を取り戻し教育の再生を実現するために、「日の丸・君が代」の強制に反対し、都教委の暴圧に屈せず最後まで闘い抜きます。

2006年1月19日
「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会
  共同代表 清川久基(前足立西高校)、星野 直之(前保谷高校)
(連絡先)事務局長 近藤 徹(葛西南高校)
(弁護団事務局)加藤 文也弁護士(東京中央法律事務所)Tel:03-3353-1991 Fax:03-3353-3420

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