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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

小4から高3まで必携『オリンピック・パラリンピック学習ノート』とは何か

2016年09月26日 | 暴走する都教委
 ◆ 「子どもだまし」に1億円!
   ~五輪で都教委配布のノートに疑問
(金曜アンテナ)
永野厚男・教育ジャーナリスト

 3月末までに『オリンピック・パラリンピック学習読本』や映像教材DVDを計約1億7000万円かけて東京都の全公立学校に配布し、年間約35時間の五輪教育実施を義務化している都教育委員会が、新たに約1億円をかけて、『オリンピック・パラリンピック学習ノート』(以下、『ノート』)を作成・配布したことがわかった。
 8月25日の都教委定例会で、宇田剛(うだたけし)指導部担当部長は「リオ五輪後、東京2020大会への気運が一気に高まる機会を捉え、五輪教育加速のため、平成32年まで4年間、継続使用できる『ノート』を作成。9月上旬、公立小学校4年生以上の全児童・生徒約66万4000人に配布する」と報告した。
 『ノート』は、①東京2020大会までの目標、②自由ノート・2020大会の振り返り、などから成り、メダリストたちのメッセージの後、①では、「ボランティア活動に参加」「日本文化や東京のよさを知る」など、「関わり方のヒント」を明記。「役人の考える方向に児童生徒を誘導するもの」と指摘する父母も出ている。
 また、前述定例会資料では、②の“模範使用例”を、都教委が9月19日に開催する「五輪教育フェスティバル」の”記念スタンプの捺印”としており、都民から「高3は、スタンプなど押さない」との声が上がり、定例会でも、遠藤勝裕教育委員が「小4と同じものを高3まで配るのは子どもだましのようなもの」などと発言している。
 筆者も所属する市民団体「教育行政研究会」では、五輪予算の「精査」を謳う小池百合子都知事に宛て、都民のこうした指摘や、全112頁中約90頁がほぼ白紙の『ノート』への約1億円の出費はムダ遣いでは、との疑問を文書で質問したが、最終的には、9月13日、東京都政策企画局総務部広報から本誌編集部に「所管外なので(都教委事務局の)教育庁へ問い合わせを」との電話回答。都知事本人からの回答は得られなかった。
『週刊金曜日 1105号』(2016/9/23【金曜アンテナ】)

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