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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

3.31卒業式処分するな 総決起集会の様子

2017年04月11日 | 日の丸・君が代関連ニュース
 ◆ 不起立教諭らが集会「君が代は管理統制の危険なツール」
   ~「都教委は生徒もターゲットにしてきた」
(週刊新社会)
永野厚男・教育ジャーナリスト

 東京都教育委員会が、卒業式で"君が代"不起立を貫いた都立高教諭2人に対し、処分を前提とする事情聴取を2017年3月13・21両日、強行し処分発令を狙う中、現・元教職員らが3月31日、都内で「卒業式処分するな 総決起集会」と記者会見を開き、約80人が参加した。
 始めに被処分者の会事務局が、①16年度から卒業式の進行表「不起立の生徒多数の場合、司会(主に主幹教諭)が起立を促す文言」を入れないと、都教委・学校経営支援センターが受け取らない等、ターゲットを生徒に向けてきた(【注1】参照)、②小池百合子知事(64歳)が全都立学校の校長・副校長に"お祝い"メッセージをメールし、祝電の冒頭で読むよう指示した――と述べた(【注2】参照)。
 この後、当該のA教諭が自校の卒業式での着席直後、副校長が近寄って来て、「平成29年2月○日、校長が発令した職務命令に従い、起立し国歌を斉唱して下さい。(時計を見ながら)私は△時×分、A教諭の不起立を現認致しました。式後、直ちに校長室で事情聴取に応じて下さい」などと、約35秒間も「周りの人が振り返るような大きな声」で言いまくった(この副校長はこの後、壇上正面の国旗の方に向きを変え、最後の約5秒間の"君が代"を歌った)という、事実を紹介。
 大声を出した理由を式後、A教諭が校長室で質すと、副校長「言われたようにやっただけです」と答えた。
 だがA教諭は、森友学園・塚本幼稚園の籠池泰典(かごいけ やすのり)氏(64歳)を巡る連日の報道で使われる「忖度(そんたく)」という語を使って、「都教委が指示を徹底したのであろうが、副校長会が忖度し、(大声を出し、不起立教員に起立・斉唱を求めなければいけないと思い込み)自分たちの首を絞めたのでないか。恐いことだ」と分析した。
 A教諭はこの後、「学校現場では、教職員の多くが『"君が代"はもとより、それ以外でも式の進行表通り動かないと処分される』とピリピリしている」と、10・23通達以降の卒業式当日の異常さに言及し、「君が代は管理統制の危険なツールだ。これに対する警戒心が必要」と締め括った。
 B教諭は式の前日、校長が「先生、具合が悪くなったら副校長に言って下さい」と、暗に休暇取得を促す(式に出なければ不起立への処分はないので)ような発言があった、と報告。「悩んだり迷ったり苦しんだりして、最後に座る」と述べ、不起立教員の多くは心の葛藤があることを明らかにした。
 B教諭は、持ち上がるはずの担任を外された不当な人事、も告発した。

 【注1】被処分者の会事務局によると、①から更に踏み込み、司会が起立を促しても、生徒が起立しない場合は、副校長がマイクで「ご起立下さい」と発声し、生徒全員が起立したことを確認後、司会にマイクを戻す旨、明記した高校もある。
 【注2】小池氏は"お祝い"メッセージの校内掲示も指示しているというが、これを含め②は、選挙の事前運動になると指摘する人もいる(卒業生は全員、18歳選挙権年齢)
『週刊新社会』2017年4月11日号の執筆記事に、筆者が加筆した。

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