ギックリ腰は痛い。槍の一突き、といわれる激痛は下手に動いてまた痛みが来る恐怖で姿勢が変えられなくなる。布団の中で身動きせず、じっとしているしかない。しかし、同じ姿勢では手などが痺れてくるので動くとまたギャッという痛みが襲う。私の場合、数回なったことがあるが2-3日この状態が続いていた。
ギックリ腰以外にも肩こり、女性の偏頭痛、男性の群発性頭痛、等々の痛い症状がある。これらの症状の原因は血管の収縮だとか椎間板ヘルニアだとか色々と言われているが本当のところは医者も良くわかっていなかった。ただ、はっきりしているのは、これらの症状が現れるのは20-40代であり、50代以降の中高年にはこの症状が出無くなる事だ。普通に考えれば体機能が衰え血管も脆くなるであろう年代に、肩こりなどが増えても不思議では無いのに実際はそうなっていない。
米国の医師が下記の本を書き、米国の多くの腰痛持ちが、これを読んだだけで直ってしまったという話がある。
”サーノ博士のヒーリング・バックペイン―腰痛・肩こりの原因と治療”
彼の主張は、”これらの痛みは心の不安や怒りを覆い隠すために大脳が作り出した”、というものだ。20-40代に多発するのは心的ストレスが尤も多い年代だからという事である。自分自身を振り返れば、確かに腰痛で動けなくなった時は仕事やプライベートで色々と心労があった時期と重なる。腰が痛くて動けないんだから仕事には行けない訳で、逆説的ではあるが体は休めるのである。ついでに言うと、ギックリ腰が治る時には何かストレスから開放された爽快感を感じる。
フロイトはヒステリー症状を潜在意識の発露だと看破したがギックリ腰、肩こり、偏頭痛等も、その類というわけである。これらの症状を治すのは、その裏にある怒りと不安に意識を向けることにある。それらに意識を向かなくするため、一生懸命痛みを作り出している脳はそれに気づかれると痛みを出すことを諦める。
これらでお悩みの方がいるなら、だまされたと思ってこの本を一読されることをお勧めします。