半年ほど前、
すごーく素敵な魅力的な演奏を
するようになっていたYちゃん。
発表会を目前にした頃、
同じ学年のお友だちや、
他の学年の人、
「色々な人と比べられる!
うまいって言ってもらいたい」
とそんな思考に入ってしまったYちゃん。
Yちゃんの演奏は、
大きく方向転換、
随分変わってしまった。
落ち着いて、自信を持って、
YちゃんはYちゃんの演奏をすればいいんだよ
とか何とか、
そんな話をありとあらゆる角度から
話したつもりが、
Yちゃんの思考には届かず、
発表会の演奏は…。
発表会が終わってからも、
「本を進みたい、
○をもらって先へ先へ…」
気持ちばかりが先走る状態が続いて
中々Yちゃんの思考は変わらなかった。
そんなYちゃんを分かっているからこそ、
○をあげたいと、
こちらも強く思ってしまうし、
でも、簡単に○をあげられないことも。。。
先日、
どうしても○にしてあげたかったけれど、
どうしても○をあげられず、
持ち越しの宿題にしてしまった。
Yちゃん、それで涙が止まらなくなってしまった。
でも泣かれても○はあげられなくて。。。
○を書くのは簡単だけれど、
1曲、1曲、中味もきちんと勉強して
そこまで出来て○をあげたいんだ
ということを話して、
帰ってもらった。
そこから1週間。
というより、
その日その夜のYちゃんのことが心配で、
いっそのこと電話して様子を聞いてみようか
と思ったくらい。
でも、お家の方にお話しても、
私がどこまでお話しても、
結局はYちゃん自身が考えて、
乗り越えていかなければいけないこと。
電話もメールもせずに
翌週のレッスンまで、
ただYちゃんどうしているかなぁ…
とだけ案じながら過ごした。
そして次のレッスン。
速弾き、ノーミスを目指していたYちゃんが、
久しぶりに、
一音鳴らして手を止め、
もう1回鳴らして、頭を傾げ、
音を選らんだ。
そうして弾き始めたYちゃん。
この時のYちゃんの演奏。
本当に本当に素晴らしかった。
本当に久しぶりに心のこもった
優しく温かい音を鳴らす、
Yちゃん自身の演奏だった。
最初に音を選ぶために、
数音を繰り返し鳴らし直す、
本番ではやってはいけないことだけれど、
Yちゃんのこの作業は、
Yちゃんの音楽を音にするために、
半年前にYちゃんが癖のようにやっていたことだった。
1曲弾き終えたYちゃんが
不安げに私を見る。
Yちゃん、
Yちゃんが緊張の面持ちで私を見る。
Yちゃん、久しぶり!
こんな素敵な演奏する人なんだよYちゃんは。
と言って、私が楽譜に○を書くと、
Yちゃんが嬉しそうホッとしたように笑った。
どんな風に考えて過ごしたか、
どんなことを思って演奏したか、
そんな話、どうでもよかった。
Yちゃんの、この時の演奏が全てだった。
帰り際、Yちゃんが
「自信…かぁ」
とつぶやいて帰って行った。
まだまだ、
色々な悩みを抱えて立ち止まったり
戻ったりすることもあるだろうけれど、
きっとYちゃんなら、この先も大丈夫だね。
すごーく素敵な魅力的な演奏を
するようになっていたYちゃん。
発表会を目前にした頃、
同じ学年のお友だちや、
他の学年の人、
「色々な人と比べられる!
うまいって言ってもらいたい」
とそんな思考に入ってしまったYちゃん。
Yちゃんの演奏は、
大きく方向転換、
随分変わってしまった。
落ち着いて、自信を持って、
YちゃんはYちゃんの演奏をすればいいんだよ
とか何とか、
そんな話をありとあらゆる角度から
話したつもりが、
Yちゃんの思考には届かず、
発表会の演奏は…。
発表会が終わってからも、
「本を進みたい、
○をもらって先へ先へ…」
気持ちばかりが先走る状態が続いて
中々Yちゃんの思考は変わらなかった。
そんなYちゃんを分かっているからこそ、
○をあげたいと、
こちらも強く思ってしまうし、
でも、簡単に○をあげられないことも。。。
先日、
どうしても○にしてあげたかったけれど、
どうしても○をあげられず、
持ち越しの宿題にしてしまった。
Yちゃん、それで涙が止まらなくなってしまった。
でも泣かれても○はあげられなくて。。。
○を書くのは簡単だけれど、
1曲、1曲、中味もきちんと勉強して
そこまで出来て○をあげたいんだ
ということを話して、
帰ってもらった。
そこから1週間。
というより、
その日その夜のYちゃんのことが心配で、
いっそのこと電話して様子を聞いてみようか
と思ったくらい。
でも、お家の方にお話しても、
私がどこまでお話しても、
結局はYちゃん自身が考えて、
乗り越えていかなければいけないこと。
電話もメールもせずに
翌週のレッスンまで、
ただYちゃんどうしているかなぁ…
とだけ案じながら過ごした。
そして次のレッスン。
速弾き、ノーミスを目指していたYちゃんが、
久しぶりに、
一音鳴らして手を止め、
もう1回鳴らして、頭を傾げ、
音を選らんだ。
そうして弾き始めたYちゃん。
この時のYちゃんの演奏。
本当に本当に素晴らしかった。
本当に久しぶりに心のこもった
優しく温かい音を鳴らす、
Yちゃん自身の演奏だった。
最初に音を選ぶために、
数音を繰り返し鳴らし直す、
本番ではやってはいけないことだけれど、
Yちゃんのこの作業は、
Yちゃんの音楽を音にするために、
半年前にYちゃんが癖のようにやっていたことだった。
1曲弾き終えたYちゃんが
不安げに私を見る。
Yちゃん、
Yちゃんが緊張の面持ちで私を見る。
Yちゃん、久しぶり!
こんな素敵な演奏する人なんだよYちゃんは。
と言って、私が楽譜に○を書くと、
Yちゃんが嬉しそうホッとしたように笑った。
どんな風に考えて過ごしたか、
どんなことを思って演奏したか、
そんな話、どうでもよかった。
Yちゃんの、この時の演奏が全てだった。
帰り際、Yちゃんが
「自信…かぁ」
とつぶやいて帰って行った。
まだまだ、
色々な悩みを抱えて立ち止まったり
戻ったりすることもあるだろうけれど、
きっとYちゃんなら、この先も大丈夫だね。