兵庫県立ピッコロ劇団では、現代表の別役実氏が平成21年3月末で退任し、同年4月からは新代表として、我が国を代表する劇作家・演出家のひとりである岩松了氏が就任することになりました。
来年、ピッコロ劇団は創立15周年を迎えます。新しいピッコロ劇団の展開にどうぞご期待ください。
岩松了(いわまつ りょう)氏の経歴
■生年月日:1952年3月26日(56歳)
■出身:長崎県
■学歴:東京外国語大学ロシア語科中退
■職業:劇作家・演出家・俳優
■受賞歴
1989年『蒲団と達磨』で第33回岸田國士演劇賞
1994年『こわれゆく男』、『鳩を飼う姉妹』で第28回紀伊國屋演劇賞個人賞
1998年『テレビ・デイズ』で第49回読売文学賞
1997年 映画『東京日和』(竹中直人監督)で第21回日本アカデミー賞脚本賞を受賞
■最近の仕事
(演劇)
2008年
『箱の中の私』(作・演出) 出演=一青窈・杉本哲太 ほか
『羊と兵隊』(作・演出) 出演=中村獅童・田畑智子 ほか
『恋する妊婦』(作・演出) 出演=小泉今日子・風間杜夫 ほか
2007年
『死ぬまでの短い時間』(作・演出) 出演=北村一輝・秋山菜津子 ほか
『シェイクスピア・ソナタ』(作・演出・出演) 出演=松本幸四郎・松たか子 ほか
2006年
『マテリアル・ママ』(作・演出・出演) 出演=仲村トオル・伊藤歩 ほか
(映画)
2008年
「たみおのしあわせ」(監督・出演)出演=オダギリジョー・麻生久美子 ほか
(TV)
2007年
「帰ってきた時効警察」(出演)
2006年
「のだめカンタービレ」(出演)
2005年
「時効警察」(脚本・監督・出演)
■ピッコロシアターとの関わり
(1)ピッコロ劇団
・劇団客員(1997年~)
・公演
第4回公演 『四人姉妹』(1996年 作)
第11回公演 『裸のヴィーナス』(1999年 作)※再演
第16回公演 『四人姉妹』(2002年 作・演出)
第26回公演 『欲望という名の電車』(2006年 演出)
(2)ピッコロ演劇学校 特別講師(1996年~)
■その他
・近松門左衛門賞 選考委員(主催:尼崎市総合文化センター/尼崎市)
広報☆古川
20、21日の二日間、ピッコロ演劇学校では岩松了先生の特別講義がありました。
一日目は、事前課題であった「記憶に残っている自分が言った言葉、または他人から言われた言葉」を題材に進めました。
まず、みんなでその言葉が言われた・言ったシチュエーションを考え、そのあとに実際はどんな状況だったのかを説明します。そのギャップや岩松先生のさりげない(?)一言で爆笑が起こったりと始終リラックスした雰囲気でした。
二日目は、前日に聞いた言葉を使って即興をしました。シチュエーションは自由です。
4人~5人のグループにわかれて、一班ずつ発表しました。そのつど細かく、「ここはこうしたほうが面白い」「立ち位置を変えてみて」など指示が入り、一日目とは違って稽古場の空気がいい意味で張り詰めていたように思いました。
舞台でどう動いたらいいかだけではなく、立ち位置などの空間の取り方によるお客さんへの見せ方など演出的な面も含んだ授業。これから大ホールという大きな舞台でお客様をむかえることになる生徒たちにとってとても勉強になる内容だったのではないでしょうか(^^)
演劇学校担当:米田